トリステイン魔法学院本塔最上階学院長室
そこにどこからどう見ても仙人としか言いようの無い老人が椅子に座っていた。
動きは全く無く、見ようによっては精巧な人形と言えなくも無い。
「が、学院長!緊急事態です!」
そこに飛び込んできたのは学院の教師の一人であるU字禿のコルベールだ。
「………………」
だが、肝心の学院長の返事が無い・・・・・・・・・ただの屍のようだ。
「学院長!学院長ォォォォォ!!」
まさか老衰!?と慌てて近寄り、学院長――オスマンの肩を高速で揺さぶるコルベール。
ギロッ
「五月蝿いわい、ちゃんと聞こえておるから早く用件を言わんか」
コルベールの手を払い、片目を開けて睨み付けるオスマン。
最初呼んだ時に返事ぐらいしろとコルベールは不満に思ったが。気を取り直して話し始める。
そこにどこからどう見ても仙人としか言いようの無い老人が椅子に座っていた。
動きは全く無く、見ようによっては精巧な人形と言えなくも無い。
「が、学院長!緊急事態です!」
そこに飛び込んできたのは学院の教師の一人であるU字禿のコルベールだ。
「………………」
だが、肝心の学院長の返事が無い・・・・・・・・・ただの屍のようだ。
「学院長!学院長ォォォォォ!!」
まさか老衰!?と慌てて近寄り、学院長――オスマンの肩を高速で揺さぶるコルベール。
ギロッ
「五月蝿いわい、ちゃんと聞こえておるから早く用件を言わんか」
コルベールの手を払い、片目を開けて睨み付けるオスマン。
最初呼んだ時に返事ぐらいしろとコルベールは不満に思ったが。気を取り直して話し始める。
「ミス・ヴァリエールがミス・ツェルプストーと追いかけっこしています!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
学院長室に微妙な空気が流れる。
(そんなアホな事を伝えにわしの部屋に怒鳴り込みに来るとはええ度胸じゃのうワレ)
と、オスマンが思ったかどうかは定かではないが。
その微妙な空気を敏感に感じ取ったコルベールは慌てて続ける。
学院長室に微妙な空気が流れる。
(そんなアホな事を伝えにわしの部屋に怒鳴り込みに来るとはええ度胸じゃのうワレ)
と、オスマンが思ったかどうかは定かではないが。
その微妙な空気を敏感に感じ取ったコルベールは慌てて続ける。
「ミス・ヴァリエールの二つ名をお忘れですか!?
爆発を起こしながら追いかけっこをしているので、学院の部屋や廊下は滅茶苦茶になっています!
更に、宝物庫の壁にまで爆発で罅を入れてるんですぞ!」
宝物庫の壁に罅の部分で、ミス・ロングビルがピクッと反応したが
それに気付くほど余裕のある人間はこの部屋に存在しない。
「何じゃとぉぉぉぉ!?」
それよりも慌てるオスマン、目を見開き裏返った声で叫ぶ。
幾人ものスクウェア・メイジたちが力を合わせて『固定化』の魔法をかけた、我がトリステイン魔術学院が誇る宝物庫が………。
「どおりでさっきからドカンバゴンと爆発音が聞こえたり爆発の震動を感じるんじゃな!?」
その時点で気付けよ・・・・・・とコルベールは頭を抱えかけるが、何とか耐える。
と言うか、今もドカンドカンと爆発音が聞こえる。このペースだと学園が全壊するのも時間の問題かもしれない。冗談では無く
「ですから、『眠りの鐘』の使用許可を!」
爆発音からすこし遅れて届く振動に震えながらも、コルベールの訴えに急いで頷くオスマン。
これ以上学院が滅茶苦茶にされては溜まった物ではない――――
爆発を起こしながら追いかけっこをしているので、学院の部屋や廊下は滅茶苦茶になっています!
更に、宝物庫の壁にまで爆発で罅を入れてるんですぞ!」
宝物庫の壁に罅の部分で、ミス・ロングビルがピクッと反応したが
それに気付くほど余裕のある人間はこの部屋に存在しない。
「何じゃとぉぉぉぉ!?」
それよりも慌てるオスマン、目を見開き裏返った声で叫ぶ。
幾人ものスクウェア・メイジたちが力を合わせて『固定化』の魔法をかけた、我がトリステイン魔術学院が誇る宝物庫が………。
「どおりでさっきからドカンバゴンと爆発音が聞こえたり爆発の震動を感じるんじゃな!?」
その時点で気付けよ・・・・・・とコルベールは頭を抱えかけるが、何とか耐える。
と言うか、今もドカンドカンと爆発音が聞こえる。このペースだと学園が全壊するのも時間の問題かもしれない。冗談では無く
「ですから、『眠りの鐘』の使用許可を!」
爆発音からすこし遅れて届く振動に震えながらも、コルベールの訴えに急いで頷くオスマン。
これ以上学院が滅茶苦茶にされては溜まった物ではない――――
そんなこんなで。
ルイズとキュルケの起こした騒ぎに隠れたような格好となって、ヴェストリ広場の決闘は殆どの教師から無視されていた。
ルイズとキュルケの起こした騒ぎに隠れたような格好となって、ヴェストリ広場の決闘は殆どの教師から無視されていた。
所変わって、場所代わりヴェストリの広場。
「え?」
歓声に包まれる広場の中心で、拍子抜けするギーシュ。
まさかペットショップがワルキューレの攻撃をまともにくらうとは思っていなかった。
飛んで回避すると予測していたが、あっさりと殴れた事に間の抜けた声が出る
だが、油断はしない。と言うか、何故か嫌な予感を止められないギーシュは油断をする余裕が無い。
「なにかわからんがくらえッ!」
呪文を唱えて杖を振るギーシュ、その杖から生み出されたのは恐るべき破壊の奔流。標的は木に寄りかかったような格好で地面に倒れているペットショップだ。
軌道上のワルキューレが慌てて飛び退くと、その破壊の奔流『石礫』は倒れているペットショップに直撃した。
ドン!バキベキバキ!
あまりの破壊力のため、直撃したペットショップの背後の木も勢いで圧し折れて無残な姿になる。
完璧に再起不能。と常人なら判断する、しかしギーシュは残心を解かないまま、倒れたペットショップを睨み続ける
5秒―――動かない、10秒―――動かない、15秒―――動かない、20秒――――
歓声に包まれる広場の中心で、拍子抜けするギーシュ。
まさかペットショップがワルキューレの攻撃をまともにくらうとは思っていなかった。
飛んで回避すると予測していたが、あっさりと殴れた事に間の抜けた声が出る
だが、油断はしない。と言うか、何故か嫌な予感を止められないギーシュは油断をする余裕が無い。
「なにかわからんがくらえッ!」
呪文を唱えて杖を振るギーシュ、その杖から生み出されたのは恐るべき破壊の奔流。標的は木に寄りかかったような格好で地面に倒れているペットショップだ。
軌道上のワルキューレが慌てて飛び退くと、その破壊の奔流『石礫』は倒れているペットショップに直撃した。
ドン!バキベキバキ!
あまりの破壊力のため、直撃したペットショップの背後の木も勢いで圧し折れて無残な姿になる。
完璧に再起不能。と常人なら判断する、しかしギーシュは残心を解かないまま、倒れたペットショップを睨み続ける
5秒―――動かない、10秒―――動かない、15秒―――動かない、20秒――――
「ふぅ・・・・・・」
一向に動かないペットショップを見て、漸く倒したと確信するギーシュ
何時の間にかダラダラと流れていた汗を拭いながら安堵の表情を見せる。
死なない程度に攻撃したが、それでも数ヶ月はまともに動けないだろうと推測。
(心配しすぎたようだね)
ペットショップより自分が強かっただけだと、脳内で自己完結してワルキューレを花びらに戻そうとした―――その時
何時の間にかダラダラと流れていた汗を拭いながら安堵の表情を見せる。
死なない程度に攻撃したが、それでも数ヶ月はまともに動けないだろうと推測。
(心配しすぎたようだね)
ペットショップより自分が強かっただけだと、脳内で自己完結してワルキューレを花びらに戻そうとした―――その時