ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

偉大なる使い魔-41

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匿名ユーザー

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プロシュートに掴まる。それは、わたしの敗北を意味する。
わたしは覚悟を決め杖を振る。
「ファイアーボール」
爆発が起こるがプロシュートは避けながら、こちらに向かって来る。
「ファイアーボール」
また避けられた!狙い通りに爆発してるのに。
「どうして当たらないのよ?」
「どこが爆発するか分からない。だが、その場所さえわかってしまえば
避けるのは、そう難しい事じゃねえ」
「わかるのッ!」
「お前の魔法は杖と視線の交差する場所が爆発するんだッ!」
「ファイアーボール」
プロシュートが爆発を避けながら、こちらに向かってくる。
言われてみれば爆発は杖と視線の先。
プロシュート、ただ単に強い能力を使うだけじゃない。
わたし自身気がつかなかった特性を冷静に分析している!
わたしはギーシュの様にゴーレムを作れない。
わたしはキュルケの様に火を打ち出す事ができない。
わたしはタバサの様に風を起こす事ができない。
何を唱えても爆発しか起こらない。
どうする?その爆発がよけられたら打つ手が無い!
気がつけば目の前にグレイトフル・デッドが!
しまった考え込んでいた隙に。掴まる!

「エア・ハンマー」

タバサのエア・ハンマーがプロシュートとグレイト・フルデッド共々叩き付けた。
「こっちへ」
タバサは、わたしの手を取りモンモランシーの部屋に行こうとする。
「悪いけどそっちには行けない。わたしは自分の部屋に行かなきゃいけない」
「知ってる。シルフィードで空から行く」
その手があったわね。わたしは頷くとタバサの後に続く。
他の皆も部屋に入るがギーシュは、その場に残りゴーレム達を作り出した。
「何してんの、早く来なさい」
「僕はここで足止めをする!ルイズ、君には『対策』を調べる時間が必要だ」
「偏在すら見えないあんたが足止めなんて出来るわけ無いじゃない」
「わかるとしたら」
ギーシュはグレイトフル・デッドを指差した。
「あそこにいるのだろう」
「見えているの?」
「いや見えない。だけど僕が錬金した油が浮いているからもしやと思ったんだ」
スタンドは見えないけど油は見えるって訳ね。
「ギーシュ、あんた確実に死ぬわよ・・・恐くないの?」
「そりゃ恐いさ。だがもっと恐ろしい事は・・・
ここにいる女の子達が全員老いて死んでしまう事だッ!」
一体のワルキューレがわたしを抱え上げた。
「ちょ、ギーシュッ!」
「言い争ってる暇は無い。ラ・ロシェールの時と一緒だ!」
あの時は、わたしの意志なんか関係無かった。状況に流されていただけだ!
また、このまま流されるの・・・でも時間が・・・
「絶対死なないでよギーシュ」
それだけ言うのがやっとだった。
「薔薇はまだ全ての女性を楽しませてはいない・・・
だから、まだこんなところで枯れ果てる訳にはいかないッ!」
ワルキューレは、わたしをモンモランシーの部屋に押し込めドアを閉めた。
「さあ行けッ!うおおおおりゃああああぁあああ」

ドカ バキ ドグシャーッ

「ちょっとルイズ早くしなさいよー」
既にシルフィードに乗ったキュルケが急かしてくる。
「今行くわよ」
タバサの風に包まれるとシルフィードの背中に移された。
「きゅいぃ」
なんだか鳴き声に元気が無い、シルフィードも年を取ってるのね。
「飛んで、割れた窓」
ああ、キュルケのファイアーボールが窓を突き抜けていたっけ。
シルフィードが旋回しながら上昇していくと、すぐに割れた窓が見つかった。
乗った時と同じ様に風に包まれ部屋の中に移動した。
部屋の中は酷い有様だった。
タバサのウィンディ・アイシクルで壁や家具は穴だらけで水浸しだった。
床に残っていた氷を手に取り握り締め少しでも老化の進行を抑える。
それを見たキュルケとモンモランシーも慌てて氷を掻き集めだした。
始祖の祈祷書と水のルビーは確か机の引き出しに・・・あった!
「デルフリンガー。これから、どうすればいいのよ?」
「まず指輪を嵌めな」
指輪を嵌めた瞬間、水のルビーと始祖の祈祷書が光りだした。
「祈祷書を開いてみな。きっと読めるはずだ」
言われなくても既にページを捲っていた。
こんな時だというのに好奇心が抑えられない。
古代のルーン文字で書かれていたが読める・・・
わたしには、これを読むことができるッ!
「ねえルイズ、私には何も書いて無いように見えるけど本当に読めてるの?」
キュルケが祈祷所を覗き込みながら話し掛けてくる。
「ええ読めるわ」
「その水のルビーを嵌めると読めるのかしら」
「いや、それじゃ読めねえ」
キュルケの呟きをデルフリンガーは否定する。
「担い手が水のルビーを嵌めないと読めないんだよ」
「何よそれ、条件厳し過ぎない?」
デルフリンガーとキュルケの言合いも気にせずにページを捲っていく。
「真っ白になったわよ」
「気にせずページを捲りな、必要な呪文が読める様になってんだよ」
いわれるままページを進めると光り輝くページを見つけ手をとめる。
ディスペル・マジック(解除)
わたしは祈祷書を閉じ顔をあげた。
「それでルイズ、何が書いてあったの?」
モンモランシーが神妙な顔つきで尋ねてきた。
「プロシュートを止める魔法よ」
一刻も早くプロシュートを止めなくちゃいけない。学院の皆が老化で死ぬ前に。
わたしは、意を決しドアを開けると廊下に一人の老人が倒れていた。
ローブを被っており老化が進み過ぎているので誰かわからない。
こちらに気が付いたのか顔を上げる。
「ううう・・・君達、早く非難しなさい・・・
私達は先住魔法の攻撃を受けている・・・」
男の先生・・・?こんな場所に・・・
わたしの疑問を余所にモンモランシーは男の傍に駆寄った。
「もう大丈夫です。すぐに助けますから」
モンモランシーが氷をくっつけようとした時、その手を男に掴まれた。
「いいや・・・助からないさ!ただしお前がだ・・・モンモランシー」
「え?」
その台詞は!!
「モンモランシーそいつから離れて!早くッ!!」
「グレイトフル・デッド!」
ズギュウウゥゥゥン
「ぎゃあああああぁ」

「『直』は素早いんだぜ、パワー全開だ~」
言っておくべきだった・・・
未確認の情報、自分自身も老化することが出来る事を。
「離れなさい。ファイアーボール」
「ちっ」
プロシュートはモンモランシーから手を放し爆発から距離をとる。
「プロシュート・・・ギーシュはどうしたのよ?」
「さあな・・・あの高さだ、無事じゃねーだろ」
曖昧な言い回し・・・直接手を下した訳じゃなさそうね。
「プロシュート。クロムウェルの支配から開放してあげるわ」
杖を構え解除の呪文を頭に思い浮かべる。
「クロムウェルの支配か・・・
魔法に疎いオレに教えてくれないか。人を呼び出し強制的に使い魔にする事と
死人を生き返らせ操るのは一体なにがどう違うんだ?」
                          • え?
「な、何を言っているの?だって自分は使い魔だって言ってたじゃない」
違う。こんな事が言いたいんじゃ無い。考えが上手く纏らない。
「オレが好き好んで使い魔をやっていたと思うか?
お前のダメージがオレのダメージになるから守ってただけだ
何を勘違いしてたのやら。御目出度いガキだなオメーはよォ」

わたしは何をやってたというの?わたしは何処に立ってるの?
わたしは何処に向かっているの?わたしは何処に向かえばいいの?
わたしは   わた   わた わ

「掴んだ」
あっ、グレイトフル・デッド。
「エア・ハぐふッ」
「同じ手は食わねえ」
「タバサッ!」
「グレイトフル・デッド」
ズギュウウゥゥゥン
わたしの体が、頭が、心が危険を訴えてくるが・・・杖を振るどころか
指一本・・・動かすことが出来なかっ

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