ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

小ネタ-43

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匿名ユーザー

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私が儀式の上で召喚した使い魔はちょっと変わっていた。

人よりも記憶力が良くて
「これ、君が落とした物だよね………うん間違いない。確かに君が落とした物だ」
「ちっ違う僕のじゃない!」
そう言ってギージュが慌てたように私の使い魔に叫ぶ。
「いや確かに君のポッケから落ちたものだ」
そう言って私の使い魔はギージュに香水のビンを渡した。

人とは違った力を持っていた。
「決闘…………」
そう言いかけたギージュの顔が真っ青に染まり始める。
「おいおい、まるでたちの悪い風邪にかかったようじゃないか。気をつけたほうがいいぞ。
 昔似たような病気にかかった事がある……。ゆっくり養生した方が良い。」

「………ねえ、あんた文字読めるの?」
「こっちの世界の文字は読めないよ。でも憶えておけば後でゆっくり読み直せるだろう?」
そう言って私の使い魔はゆっくりと本をめくっていた。

彼は幽霊の書物を持っていた。それには色々な事が書かれていた。
「…別段大したことは書いてない。僕の体験した事を書いているだけだ。」
そう言って彼はその幽霊の書物に顔を下ろした。
「それにページが色々と抜け落ちている。人生の書としては不十分だろうね。」
彼はつまらなさそうにそう言った。

ガリア王ジョセフとの最後の戦い。
彼はゆっくりと幽霊の書物を体の中から取り出した。
「行くぞ【The Book】、デルフ」
そう言って彼は2つの相棒を持って私の前に立つ。
「ひでえな。俺が後かよ」
「愚痴らないでくれ。【The Book】は生まれてからずっと僕の傍にいるんだ」
そう言って【The Book】を開いて今までの記憶を振り返る私の使い魔。

「楽しかった?」
「楽しい事もあった。辛い事もあった。悲しい事もあった。
 それも全て【The Book】が記憶してくれている。」
そう言って私の使い魔は幽霊の書物に顔を下ろした。
「使い魔としての記憶はまあ悪くないって所かな?」

もし世界一素晴しい本があるのなら…………

きっとその本で世界が救えると私は信じている。

『“The Book”jojo's bizarre adventure 4th another day』 
  より  蓮見 琢馬


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