ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

ジョジョとサイトの奇妙な冒険-1

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匿名ユーザー

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土と芝生の大地の臭いを感じ、目を覚ましたジョナサン・ジョースターの視界には一面の青空が広がっていた。
透き通るような青空に素直に綺麗だという感想抱く。
しかし、直ぐに朦朧とする意識の中で疑問が沸き上がる。

(ここは……どこだ?)

自分はエリナとのハネムーンで船に乗っていたはずだ。
それが何故陸にいる?
次第に鮮明になっていく記憶。
首だけとなったディオとワンチェンに襲われたこと。
ディオの攻撃を受け呼吸が出来なくなり波紋を練れなくなったこと。
体に残る僅かな波紋エネルギーをかき集め、最期の波紋をワンチェンにぶつけたこと。
それによって体組織を狂わされたワンチェンがシャフトに取付き、船は爆発の道を辿ったこと。
エリナを母親が死に泣き声を上げる赤ん坊と共に脱出させたこと。
ディオが逃げ出さぬように捕まえて船の中に残ったこと。

そこまで思い出し、驚愕した。

(あの時、僕の中でなにかが切れ、僕は船の中でディオと運命を共にしたはずだッ!!なのに何故、僕は生きているんだッ!?)

船は、ディオは、あの赤ん坊は、エリナはどうなったのか。
駆け巡る思考の中でなんとか状況を把握しようと首を動かす。
そこには―――


キスをしている黒い髪の少年と桃色がかったブロンドの髪の少女がいた。
ズギュウウウウウン!!という効果音が聞こえた気がする。


目を瞑って相手の唇を奪う少女、唇を奪われ驚愕に目を見開いている少年。
ジョナサンはそのときの様子を見ていなかったため知らないがそれは彼の妻エリナが少女時代に体験した状況と同じであった。
もっとも少年と少女の立ち位置は逆であったが。

(なっ!なにをしてるだァ―――――ッわからんッ!?)

目覚めて最初の光景が青空で二番目がキスをしている少女とされている少年という奇妙な出来事に頭が追いつかない。
突然の出来事に状況が飲み込めていないのは少年も同じなようで酷く混乱してなにごとか文句を言っている。
黒い髪や見た目からすると少年は東洋人らしい。
しかし、見たことのない服を着ている。
桃色の髪の少女や周囲にいる少年少女達も不思議な恰好をしているが少年のソレとは明らかに違っていた。
黒いマントを着け、皆手には指揮棒のような物やいかにも魔法の杖ですといった物を持っていた。
まるで物語に出て来る魔法使いのようだ思う。
改めてここがどこなのか考えたその瞬間、突然黒髪の少年が叫び声を上げ立ち上がって左手を押さえた。
それが苦痛によるものだと気付き、直ぐさま立ち上がって少年に駆け寄る。

「君!どうした大丈夫か!?」

少年は額に汗を滲ませしきりに熱いと言いながら手を押さえ続けている。

「彼になにをしたんだ!?」
「すぐ終わるわよ。『使い魔のルーン』が刻まれているだけだもの」

しれっとした様子で言う桃色髪の少女。

「使い魔?ルーン?」

なんだそれは。
ファンタジーに出てくる単語じゃないか。
それではまるで本当に―――

「お、収まった……」

左手の痛みが収まったようで少年が息を吐いて力を抜いた。
「はい、ミス・ヴァリエールは一度に二体……二人の人間を召喚しましたがそちらの少年の方と契約が成立しましたね」
言いながら頭部の寂しい中年男性が近づいて来て少年の左手の甲に刻まれたルーンを確かめた。
「ふむ、珍しいルーンだ、少しスケッチさせてもらうよ」
どこに持っていたのかローブの中からスケッチブックと羽ペンを取り出してさらさらと描きはじめた。
描き終わると再びローブの中にしまい、周囲の少年少女達に声をかけた。
「さあ、皆教室に戻るぞ」
そう言うと男と少年少女達は一斉に―――

宙に浮いた。

「「―――は?」」

黒髪の少年と共に口をあんぐりと開けて間の抜けた声を出すジョナサン。

「ルイズ、お前は歩いてこいよ!」
「いや走って来いよ!」
「そこの平民二人に抱えてもらったらどうだぁ?」

みな口々に少女に言いながら空を飛んでいく。
ジョナサンは吸血鬼か?いや、ここは日光があるから波紋使いか?と呟いている。
少年はジョナサンの隣でワイヤーどこ?クレーン車どこ?ときょろきょろしていた。
そして三人だけがその場に残された。

「むっきーー!!なにしてるのよ!私達もいくわよ!!」

そう言ってぷりぷり歩きだすルイズと呼ばれた少女。
そして後には状況を把握できていないジョナサンと少年だけが残された。

「あの………」
「ん?なんだい?」
「ここどこなんですか…?俺、さっきまで東京にいたのに……そもそも日本なんですかここ?」
「わからない……僕はイギリスの港から出た船にいたはずなんだ……」

それに自分は死んだはずなのに。
その言葉はなんとか口に出さずに呑み込む。
ここで不用意に自分が死んだはずの人間だと教えれば少年はさらに混乱してしまうだろう。
それは得策ではない。
今も少年は不安そうに――――――

「なんかさっきも奴ら宙に浮いてたし、これって夢かなぁ?それにしては熱くて痛かったし」

していなかった。
全く。
みじんも。
これっぽちも。
気が付いたら知らない場所にいて、突然左手に刻印のようなものをされ、さらに目の前に宙に浮く人間を見たというのに少年の余裕っぷりはすさまじかった。
尊敬半分、呆れ半分の感情を抱いていると再び少年が声をかけてきた。

「そういえば、名前なんていうんですか?」
「僕?僕は――…」

とりあえず、年上である自分が確りしなければいけない。
まずは情報を得るためにも彼と一緒にあの少女の後についていこう。
そう考え、自らの名を告げる

「僕はジョナサン・ジョースター、君は?」
「俺は……平賀才人」


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