ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

ジョルノ+ポルナレフ-9

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匿名ユーザー

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い、今見えるモノをありのまま伝えるぜ!

わ、私は使い魔として召喚されちまったが契約はパスした。
その翌日、私は私を召喚したメイジ、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール…長いな、良し!

このジャン・ピエール・ポルナレフが(勝手に)ゴッドファーザーになってやろう!

亀の中で一人ポーズをとるのは中々切ないものがあったが、私は構わず朝っぱらからテンションを上げていく。

ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール …良し、極一部のジャパニーズの言葉で『ヘタレかつ自己中』という意味の、ルル…い、いやこれは不味そうな気がするな!
偉大な政治思想家、ロマン主義文学の先駆であり露出狂だったある男と同じ名前、ルソーと呼ばせていただこう!

ん~む、悪くない気がするぜ。
いやまて…これなら単にルイズでいいのか?

まぁそれはいいとして、私が亀だからって何の警戒心も持たずに着替え始めるルイズを置いて私は部屋を出たんだ。

すると、隣の部屋からグンパツな美女が出てきた。
結論から言おう、彼女は…情熱的な女性だと思うぜ。

褐色の肌。あの気だるげにも写る眼差し…それに胸。

詰め物とか寄せてあげているとかそんなちゃちなもんじゃねー!
天然ものの脅威をまざまざと見せ付けられたぜ!

何?テファの胸も見ただろうって?
不思議な事だがそんな声が聞こえた気がした私は軽く毒づく。
け、決して亀の中で顔を合わせて話せる相手がいなくて寂しいとかそういうわけじゃないぜ?

ゴホンッ、ともかくだ。アレもいいがコレもいい…つまり、そういうことだ。

そうこうしているうちに彼女の目に私の入った亀が止まったらしい。
燃えるような赤い髪を色っぽくかきあげながら尋ねてくる。

「あら? 貴方、確かゼロのルイズが召喚した「カメナレフとおよび下さい美しい方」

思わず俺は紳士らしく貴婦人に傅くような面持ちで答えていた。
私の言葉に気をよくしたその人が笑い、私の亀に影を与える物体が揺れた…おお。ヴラヴォー。
「まぁ亀なのにお上手ね!」
「ハハッ! 無骨な亀にも…花が美しい事くらいはわかるのですよ」

亀を覗き込む為に見下ろすその体勢…その、谷間が眩しいです。
だがそんな考えなど悟らせない口調だったはず…ちなみにカメナレフってのはここにいる間の偽名だ。
亀の中の人が私だと知られるのは不味いからな。意味?

意味なんかねぇーッ!
亀の中から出れねぇ私には、どんなことでも楽しもうというポジティブシンキングがあるだけの事だッ!
あえて言うならその方が楽しいからだッ!
それ以外はどーでも良いんだよッ!

一人熱くなる私と動揺にお世辞を言われ悪い気はしないらしいキュルケは高笑いをしていた。
一人冷静なヒトカゲの視線が痛いような気がするぜ。

「おーっほっほっほ! 本当にお上手ね。貴方が亀じゃなかったら面白くなったかもしれないわね! あら、ヴァリエール。おはよう」
高笑いをピタリと止めて、彼女はルソ、いやルイズに微笑みかけた。

「あなた中々見る目のある亀を召喚したじゃない」
「うるさいわね。あんたには関係ないでしょ」
「あたしも一昨日、使い魔を召喚したのよ。誰かさんと違って、一発で呪文成功よ」
「あっそ」

不機嫌かつどうでもよさそうにルイズが口を尖らせている。
寝起きってだけじゃねーな。これはこいつなりにこれから受ける屈辱に耐えようとしているんだろう。
ルイズの態度からすると多分、キュルケが何を言わんとしているのか既に予想が付いているように見えた。

「どうせ使い魔にするなら、こういうのがいいわよねぇ。フレイムー」

自分の優位を疑わない彼女に呼ばれて現れたのは巨大なトカゲ。
デカイ。前にジョルノが生み出したジャイアントモールも熊位あったが、この世界の生き物ってのはでかいのが多いのか?
そのデカイトカゲはしっぼが燃えていた。口からも火が迸っていて中々熱そうだ。

そいつを見た私の感想としては、ジョルノの前に出たら一瞬で鱗引っこ抜かれるだろうなコイツってとこか。

所詮爬虫類。鳥頭を持つ私のマジシャンズレッドには遠く及ばない。
爬虫類と目があった。
亀が怯むのを感じる…不味いな。このままでは私とコイツの力関係は傍から見ればアイツが上ッ私が下ッだ。
私は慌ててマジシャンズレッドを出すと亀を下がれないように捕まえてヒトカゲを見た。

だがこのヒトカゲ…素無視だ。
私がマジシャンズレッドに息がかかるような距離で睨ませてみても、廊下の奥から奪取させ月面宙返り1/2捻りを決めさせても、顔を舐めさせて『こいつは嘘をついている味だぜ』と囁いてみてもも全く無視された。

…あ、そうか。
私はいい加減暴行を加えようかという直前になり、その理由に気付いて手を叩いた。

コイツスタンドが見えないのか。
困ったな…悩み始めた私の邪魔をするようにルイズとルイズとは正反対な彼女が何か言い合っている。
それで分かったが、胸とか色々と素晴らしい彼女はキュルケという名前のようだ。
その時良かった事といえばそれくらいだった。
私がこのヒトカゲにどうやって上下関係を理解させるかを思いつくより先に、キュルケとルイズの口論が終っちまってヒトカゲとキュルケは先にどっか行っちまったんだ。

「くやしー! なんなのあの女!自分が火竜山脈のサラマンダーを召喚したからって「あの胸じゃそれも仕方あるまい。許して「…カメナレフ。今ムムム胸が、ど、どうとか聞こえたんだけど!?」

…不味いな地雷を踏んだか?
まぁ色々とルイズにはないところを備えているのは一目で分かるからなぁ…

「おっとご主人様、そろそろ急がないと朝食がなくなっちまうんじゃねぇかなぁ?と使い魔は思います。うむ」
「ちょっと待ちなさい! 私の話は終ってないわよ!」

嫌なこった。
私はルイズを置いていかない程度の速さで亀を抱えたままマジシャンズレッドをキュルケが消えた方に向かわせる。
ジョルノ、頼むから早く来てくれ…多分コイツの相手はかなり忍耐が必要だ。

自分がかなり態度が悪いのを棚に上げて私はそんなことを考え…食堂の前を普通にスルーして行っちまった。

「ちょっと! カメナレフ! ご、ご主人様を置いてどこまでいくつもり!? アルヴィースの食堂はここよ!」
「アッレー? いやーすまんすまんちょっと考え事を「アンタはここで待ってなさい」…飯は?」

ルイズは笑顔だった。
その笑顔を見た時私は思ったんだ。こいつは間違いなくサドの気があるぜ。
サド野郎と暫く一緒にいた私にはわかる。

「ご主人様の話を聞かないような使い魔にあげるご飯はないわ」

そう言ってルイズが指を指す方向には、同じく召喚され使い魔にされてしまった動物達がぞろぞろと向かっていく部屋があった。
どうやらそこが使い魔用の食堂らしい…私が人間でもあっちだったのか凄く気になってきたが、それは考えない事にした。

こんな事ならこの亀をテファの使い魔にしとくべきだったぜ。
良い匂いがしてくる食堂は貴族用だから、亀は食事中は出ていろとも言われた。
私はマジでこんなの相手に使い魔やることになるかもしれなかったのかと思いゾッとした…最初にここに呼ばれてたら今頃本当に使い魔になって使い魔用の部屋でこう雁首並べて飯食ってるフクロウやら蛇やらカエルやらと同じように従順に従う事になっちまってたのか?
契約の魔法(コントラクト・サーヴァントだったか?)には呼ばれた動物に主人に好意を持たせたりする力があるような話を聞いたのはもっと後のことだが…呼ばれた使い魔どもはどいつもこいつも主人の命令にきっちり従ってたんで、私はなんとなく感づいていた。

昨日まで野生だった蛇とカエルとフクロウとヒトカゲが仲良く飯食ってんだぜ?
しかも部屋は魔法で作り出された部屋で、メイド達が自分たちの食事を持ってくるのをちゃんと待っている。

なんとも言えん気持悪さだった。
それは、漫画家のロハン・キシベが萌えーとか言いながら描いた三十人の男子中学生に手を出す子供淫行教師を主人公にしたMANGAとかあったら多分同じような気持悪さだろうなって感じだ。

ルイズから飯抜きを言い渡された私は暇すぎるんでそんなことを考えて時間を過ごす。
隣に座るサラマンダーの飯がすげーうまそうに見えてくるが、まぁ幽霊だから食わなくてもしにはしない。
我慢するとしよう。

既に食い始めた奴らもいて横から飯を食う音がしてくるが無私だ無視。
なんか本を読むなりなんなりすりゃいいのかもしれんが、そうすると熱中してぼろが出てしまうかもしれんので私はそれも我慢する。
途端にやることがねーんで暇になっちまうが、ジョルノならともかく私には横の蛇がでかかろうが、トカゲが生意気にも漫画肉齧ってようがそこまで興味はない。

そういや、なんかの折りにジョースターさんから借りたMANGA返してないが、というか私の家はどーなってんだろうな。
ディアボロにやられて以来家には帰ってねぇんだが…まぁ爺さん達がどーにかしてくれてるんだろう。
戻れたら様子を見に行ってみるのもいいかもしれんな。

暇だった私はちょっと妄想してみる。
生真面目な私にはちょっとばかし荷が重いが…もし、あの爺さんが召喚されたならどうなるだろうな?

…ここでもうまくやるんだろうなぁ。あ、多分嬉々としてルイズとキスするからダメか。
承太郎の奴はあれで家族思いだから浮気した爺さんにオラオラを食らわせかねん。

ふむ…承太郎なら?
こっちもこっちで速攻でルイズに気合を入れそうだ。
花京院は?
こいつもよくないな。アイツプライド高いから。
アヴドゥル…アイツむっつりだからなぁ、キュルケに誘惑されてホイホイついていって…そんでルイズに俺と同じ目に合わされる。
マジシャンズレッドを見ているとそれが目に浮かんじまうぜ。
イギーは問題外だ。奴がルイズに従うわけがねぇ。

ふぅ、ちょと暇つぶしに考えてみたが、旅の仲間達の中でこっちでうまくやっていけそうなのはどーやら私だけのようだな。
承太郎の真似をして『やれやれだぜ』と言いながら苦笑した私は亀をマジシャンズレッドで持ち上げ、ルイズの所に向かう事にした。
いつのまにかサラマンダーに食い物を分けてもらってた亀が珍しく暴れるが、とりとめもない事を考えてちょっと機嫌が上向きになった私はどーやってルイズの機嫌を直すかで頭が一杯になっていて気付かなかった。

しかたない。ここは私が大人になって下手に出ることにするか。


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