ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

ゼロいぬっ!-39

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“最強の兵を集めれば最強の軍隊が出来るというものではない”
子供の頃、父上に教えられた言葉だ。
如何に個々が優れていようとも数が揃おうとも統制の取れない軍隊など無力。
あの頃はよく分からずに聞いていたが、今は実感できる。
無敵の生命力を持った使い魔。
トリステイン王国屈指のスクエアメイジ。
『メイジ殺し』の警備隊隊長。
これだけのメンバーが揃っているというのに安心できない。
むしろ、キュルケ達と一緒にいた時の方が頼もしかった気がする。
それもその筈か、チームワークなんて欠片もないのだから。
彼は主人の前に現れたワルド子爵に唸り声を上げるし、
ワルド子爵の方もどこか彼を煙たがっているような印象を感じる。
その中間にいるルイズは慌てふためくのみ。
そして僕は森から時折聞こえてくる悲鳴に怯えていた。
本当に心休まる時間がない。

悲鳴が聞こえなくなってしばらく経った後、
草むらを掻き分けながらアニエスは戻ってきた。
「やはり誰かに雇われていたようです。
『念入り』に『質問』したので嘘ではないでしょう」
脱ぎ捨てた皮手袋がびしゃりと音を立てて地面に張り付く。
……きっと汗で濡れていたんだろう。
そうに違いない。それ以外に考えられない。
赤黒く見えたとしてもそれはただの錯覚に過ぎない。
「ほう。意外に早かったな、賊ならまだしも傭兵相手に」
「ええ、根気よく『説得』を繰り返したら向こうから『是非話を聞いてくれ』と…」
子爵と笑顔で会話するアニエスの言葉の一つ一つから恐怖を感じる。
耳を塞いでギーシュは現実から逃れようとしていた。

「しかも連中、メイジの女には手を出すなと命令されていたそうです」
「つまり、ルイズを捕らえようとしていたのか。任務妨害の線が濃くなったな」
ワルドの推察にアニエスは黙って頷く。
もしルイズを火矢で攻撃してしまえば密書が燃えてしまう恐れがある。
いや、それよりも重要なのは何故ルイズが持っていると分かったのか。
どう考えてもこの任務にミス・ヴァリエールが参加すると確信していたとしか思えない。
この中に裏切り者がいる? いや、それは早計か。
王宮内部の人間の可能性も否定できない。
どの道、引き返す事が出来ない以上、先へと進むのみだ。

「では急ぎラ・ロシェールに向かいましょう。
これ以上遅くなると宿が取れなくなりますので」
「心配ない。僕が先に行って宿を確保しよう。さあ、行こうルイズ」
そう言うとグリフォンに騎乗しルイズに手を差し伸べる。
急に出された手にルイズは戸惑う。
ちらりと視線を向けた先には唸る使い魔の姿。
その気まずい沈黙を打ち破ったのはデルフだった。
「おいおい。ガキじゃねえんだからお使いぐらい一人出来るだろ?」
「………!」
相手は子爵だというのに、まるで立場を弁えない発言に一同が凍った。
彼の剣だからだろうか、相棒に向けられた態度にデルフも腹に据えかねていたのだ。
「失敬な。僕は単に彼女に泊まる宿を選んでもらおうと…」
「そんなの適当で構わねえだろうが。別に一緒の部屋に泊まるって訳じゃねえんだからよ」
「と…当然じゃないっ! そんな、男女二人が同じ部屋だなんて!」
口論する二人の間に、顔を真っ赤にさせながらルイズが割って入る。
まあ貴族として育っただけあってルイズの貞操観念はしっかりしていた。
ワルドの方は隙あらば同室にしようとでも思ってたのか、少し残念そうな顔を浮かべていた。
その時、ギーシュは“別に一緒でも僕は構わない”と言おうとした。
しかしアニエスの姿を目に留めた瞬間、彼は気付いてしまった。
もし男女同室で二部屋になった場合。
ワルド・ルイズのペアは成立しているのだから必然的に彼はアニエスと同室になるのだ!
「僕も反対です! まだ結婚前の男女が同じ部屋だなんて!」
この密命に参加した経緯を知っているルイズから、
“今更、何言ってんのコイツ?”という視線を向けられながらも反対を表明する。
アニエスの方も明らかに冷たい視線でワルドを見つめる。
どうも旗色が悪い、そう判断した彼は話を区切った。
「そうか…だが、まだ時間はたっぷりある。ではまたラ・ロシェールで落ち合おう」
必死に外套にしがみ付いて懇願してくるギーシュを煩わしそうに振り払うと、
彼はグリフォンを飛ばし夜の闇の中へと消えていった。

その後を馬車を駆り追うもまるで速度が違う。
ガタガタと軋む音を聞きながらルイズは自分の使い魔に話し掛ける。
「そんなに警戒しないで。ワルド様は悪い人じゃないわ」
「……クゥン」
まるで宥めるかのように触れる主人に彼は縮こまる。
彼も分かっている、自分一人で出来る事など高が知れている。
任務を無事に終える為には互いに協力しなければならない。
しかし彼には何か嫌な臭いが常に付き纏う。
それに意図的に自分とルイズを切り離そうとしているのだ。
今、ルイズを失ってしまったら自分はどうなるのか。
彼女はこの世界に残された絆なのだ。
それを失う事は彼が存在する理由を失う事に等しい。
脳裏に浮かぶコルベール先生の示した“もう一つの道”。
ワルドにルイズを託して自分は元の世界へと帰る。
彼女が信頼しているのなら間違いはない。
もう本当に自分は必要ないのかもしれない。
それでも彼女を見届けたいと思うのは我が儘なのだろうか…?


「申し訳ありません! 全ては私の油断が招いた事態!」
学院長の前でコルベールは頭を下げた。
それも床に手を付き土下座を繰り返していた。
そんな彼を見ながらオスマンはパイプを吹かしていた。
しばらく閉じていた目を開いて彼はコルベールに語り掛ける。
「もう頭を上げなさい、過ぎた事は仕方ない」
「しかし…」
「盗まれた物は資料と君のノートだけなんじゃな?」
「…はい」
むう、と髭に手をやりながら彼は考える。
犯人はアカデミーの人間ではないだろう。
そんな手間を掛けずとも捕獲した後で調査は可能だ。
わざわざこちらの警戒を強めるような真似はしない。
だとすれば誰が何の為に彼の情報を得ようとしたのか。
考えられるとすれば捕縛あるいは始末する為か。
極秘裏に姫様が訪ねて来られた事に関係があるのかも知れん。
「…解析はどこまで進んでおった?」
「はい。彼が火を嫌う性質がある事と水中では活動できない事など、
彼の弱点に関する事柄が判明していました」
やはり無敵のように思えても弱点はあったか。
そうでなければ厳重な警備を敷こうとも調査など行えまい。
しかし、そんなのは些細な事に過ぎない。
オスマンは更に核心へと踏み込む。
「それだけではあるまい」
「!!」
コルベールが顔を上げる。
そこには自分を射抜くような学院長の視線。
かつて賢者と讃えられた彼の迫力は健在だった。
まるで始祖に懺悔する罪人のように平伏す。
“人が変わるのは何かを知った時”
愛や強さを知った時、あるいは逆に挫折や絶望を知った時、
その瞬間、人はかつての自分とは違う人間へと変わるのだ。
コルベールの態度がおかしい事にオスマンは気付いていた。
最近は資料室ではなく自分の研究室に入り浸るようになり、
主に“竜の羽衣”を使えるようにする研究に没頭していた。
盗難に気付くのが遅れたのもそれが理由だ。
オスマンの知る限り、コルベールは与えられた仕事を放置する人物ではない。
何かしらの理由、思う所があっての行為とそれを黙認していた。
いつかは自分から口にすると信じ黙っていた。
だが、そうも言っていられない状況になったようだ。
「君は何を知った? 何故、それを儂にも黙っておる?」
「それは…」
「君の悪い癖だ、全てを自分が背負い込む必要はない。
例えそれがどんなに辛い事実だとしてもだミスタ・コルベール」
自分自身、重荷に耐えかねていたのだろう。
コルベールはその一言に救われた気がした。
目から零れ落ちようとする涙を堪えながら彼は全てを話した。
このハルケギニアに迫る“重大な危機”。
そして、その引き金と成り得る“彼”についてを……。


日付が変わる前に馬車は目的地に辿り着いた。
港町ラ・ロシェール。
山間にある町ながら活気付いているのはそれが理由。
岩壁を直接削り取ったかのような建物は土のメイジの手による物だ。
その端には巨大な世界樹が鎮座している。
目新しいものだらけの町で彼ははしゃぎ回る。
タルブ村に行く時には立ち寄らず話を聞くだけだった。
しかし聞くのと実際に目にするのでは全然違う。
まるで初めて町に訪れた時のような興奮に舞い上がる。
「そういえば、おまえは鼻が利くんだったな。それでワルド子爵を…」
アニエスの言葉も聞こえず串焼きの露天に鼻をひくつかせる。
完全に無視された形になった彼女の額に青筋が浮く。
「私をおちょくってるのかァ!?」
「ちょっとアニエス、落ち着いて!
仕方ないわよ、ここまで何も食べずにいたんだからっ!」
剣に手を掛ける彼女を必死にルイズが抑える。
チームワークの重要さは彼女も理解している。
こほんと咳払いして気を取り直す。
要は空腹さえ満たせばいいんだろう。
アニエスが渋々お金を払い、ぱたぱたと尻尾を振る彼に串焼きを買い与える。
はぐはぐと器用に前足を使って彼はそれを平らげた。
それを見届けて再び彼女は指示を飛ばす。
「これで気は済んだか? では早速ワルド子爵を…」
向き直った瞬間、彼の姿は消えていた。
いつの間にか彼は別の露天商の所で冷やかしをしていた。
アニエスの頭から聞こえてくる断線の音。
「よし殺そう。きっと始祖も許してくれる」
言うが早いか彼女は剣を引き抜く。
腰に抱きつくルイズを引きずりながら露天商の下へと向かう。

周りが小物や飾り物を売ってる中、その商人は剣を並べていた。
武器の露天とは珍しいと思っていた彼女に商人の声が掛けられた。
「ああ、やっぱりあの時の貴族様か!?」
ルイズの視線が商品から商人へと移る。
そこにあったのはパイプを吹かす悪そうな赤鼻の親父面。
どこかで見た記憶はあるのだが思い出せない。
ふと使い魔の引くソリに付けられたデルフが目に入った。
「ああっ! あの時の武器屋の店主!」
「お久しぶり。その節はどうもお世話になりやした」
帽子を取って親父は丁寧に頭を下げる。
そういえばアニエスから居なくなったと聞いていたけど、
こんな所で露天をやってるとは思わなかった。
それはデルフも同感で腐れ縁の友人のように尋ねる。
「よう、元気そうだな親父。こんな所で何やってんだ?」
「けっ、元気なもんかよデル公。こっちは店失くして素寒貧だっての。
んでもって一か八か、アルビオンまで売り込みに行こうってんじゃねえか」
「あちゃあ、そりゃあ悲惨だな」
デルフが親父を哀れむように呟く。
売られる以前も経営難だったが戦場に行くほどに深刻になっていたとは。
別に流れ弾に当たって死のうと構わないが一応は知り合いだし助け舟を出しておくか。

「親父、金貸してやろうか?」
「へっ…バカ言うんじゃねえよ。
売っ払った剣に情けを掛けられるほど落ちぶれちゃいねえよ」
親父の返答は力が篭っていた。
これ以上言っても親父の誇りを傷付けるだけだとデルフは黙った。
(…しかし意外に心意気のある商人なんだな)
今まで見れなかった親父の一面に感じ入る。
…しかし親父は勘違いしていただけなのだ。
デルフがまさか大金持ちになっているなど誰が想像できるだろうか。
冗談のつもりで彼は千載一遇の好機を笑い飛ばしてしまったのだ。
「だけどよ売れるのか? 今や銃だの大砲だのの時代だぜ」
デルフの指摘はもっともだ。
フーケのような盗賊から身を守るならともかく、
戦場となれば旧式然とした装備など当てにはならない。
矢も弾く全身鎧も鉛玉の前では容易く貫かれてしまうのだ。
「そんな物が一商人の手に入るかよ。
それに俺は気に入らねえんだよ、ああいうのは。
必要以上に殺し過ぎる武器なんざ害悪以外の何者でもねえ」
「…そうだな」
木箱に立掛けてあった剣を抜きながら親父が語る。
それに思う所あったのかデルフも同意する。
言った所で時代の流れは変えられない。
次第に剣など誰にも見向きもされなくなる。
そんな物にしがみ付く自分は愚か者以外の何者でもないか。
「だが貴族派はともかく王党派には売れるかもな。
何でももう火の秘薬も硫黄も無くて鉄砲も大砲も碌に使えないとか」
「それ本当なの!?」
急に迫ってきたルイズに驚きながら親父が頷く。
「ちょっと前に王党派に付いてたって傭兵から聞いたから間違いねえよ。
ニューカッスルの城に篭城してるけど、もう時間の問題だって…」
あの時は矢がよく売れてなー、と雑談する店主の言葉も届かない。
ふらりと倒れこみそうになったルイズの背を駆けつけたワルドが支えた。
「おっと、大丈夫かいルイズ?」
「……ワルド様」
「少し休んだ方がいい。宿まで送るよ」
返事も聞かずにお姫様抱っこでルイズを持ち上げグリフォンに乗せる。
そして自分も飛び乗りアニエス達に向き直る。
「『女神の杵』という所だ。後で君達も来てくれ」
要件を告げるとさっさとグリフォンを走らせるワルド子爵。
それを追いかけようと彼が走り出す。
まだ少し親父と雑談を楽しみたかったが仕方ない。
デルフは別れを口にしようとしたが親父は雑談に夢中だった。
「それにしてもあの石頭の女隊長さえ居なけりゃな」
「あ…」
なんかヤバイ予感。単刀直入に言うと死亡フラグ。
親父に注意を呼び掛けようとしたがソリは既に走り出している。
”OH MY GOD”と親父の無事を祈りつつデルフは心中で別れを告げた。
(…下手すると今生の別れになりそうだがな)

「きっとあっちも頭と同じで固てえんだぜ!
胸だきゃあデカイって噂だったけど全部筋肉なんじゃねえのか?」
デルフがいなくなった事に気を留める事も無く親父は続ける。
だははは、と笑いながら新任の警備隊長の事を肴に品の無い話で一人盛り上がる。
その一方でどんどんと青ざめていくギーシュ。
彼の背後から漂うのは混じりけの無い純粋な怒り。
振り返れない。振り返ってはいけない。
下手に触れれば自分も巻き込まれかねない。
ギーシュは心と思考を無にして路傍の石に徹した。
そんな話を十分近くした所で親父が尋ねる。
「ところで貴族の兄さん、後ろの別嬪さんはどなただい?」
「お初にお目に掛かる。私はアニエス」
目を閉じ頭を抱え込み蹲るギーシュの上で交わされる二人の挨拶。
アニエスの差し伸べた手を親父は笑顔で受け取った。
美人とお知り合いになれてヘラヘラと笑う親父。
「所属は城下町の警備隊、その隊長だ」
親父の顔が一瞬にして凍りついた。
その刹那、メキメキと音を立てて手が握り潰されていく。
悲鳴を上げる間もなくアニエスは親父の首に腕を回し喉を潰した。
そして、そのまま人気の無い路地裏へと連行していく。
「どうやら町の治安活動について話があるようだな。
市民との交流も仕事の一環、少し付き合ってもらおうか?」
「え、ちょっ、待っ……」
僅かに搾り出した親父の声にもアニエスは耳を傾けない。
二人の姿が視界から消えた直後に響く鈍い打撃音の連続。
(まさか殺してはいないよな…)
恐る恐る路地裏に近づくギーシュ。
その彼の前に突如、血塗られた腕が飛び出してきた。
「ひっ……!」
「誰か…助けて……」
亡者の呼び声にも似た声を残し、力尽きた腕が地面に落ちる。
直後、助けを求めて伸ばされた腕は路地裏に引き込まれて消えた。
なおも続けられる地獄絵図を想像しギーシュは戦慄し、
そして恥も外聞も無く彼はその場から全力で走り去っていった…。


「……ううん」
グリフォンに乗せられたルイズはうつらうつら舟を漕いでいた。
無理もない。休む間もなく馬車で走り続けた上に襲撃を受けたのだ。
その小さな体にどれほどの負担を溜め込んでいたのだろうか。
もっとも指示を出した自分が言うのも可笑しな話だ。
「ルイズ」
「ん……」
彼女の顔を見下ろす。
目蓋がとろんと落ちかけ、首をゆらゆらと動かしている。
半ばまで夢の中にいる、そんな状態だ。
きっと彼女がそんなだから思わず口にしてしまったのだろう。
僕はいつの間にか言うべきではない事を話していた。
「世界中の人間と一人の大切な人、どちらかしか助けられなかったら君はどうする?」
「……そんなの決まっているわ。一人の為に全てを犠牲には出来ない」
「ああ、そうだね。君はそう言うと思っていた」
その返答は自分が彼女に教えた貴族の心構えだ。
たとえ肉親が盾に取られようとも非情に徹さなければならない時がある。
それを忘れれば多くの犠牲を払う事になる。
貴族とはそれだけの決断を迫られる存在なのだ。
両親が健在の時は自分もルイズと同じ答えだった。
守るべき物に価値がないと知らされる前までは……。
「だけど世の中には一人の人間を選ぶ者もいる。
どちらが正しいのかなんて誰にも決める権利はないと僕は思う」
「……私には分からないわ」
「いいんだよ。君には無関係な事なんだから」
そう、彼女が思い悩む必要などない。
その前に僕が終わらせる、彼女が苦渋の選択を強いられる前に…。
ワルドが背後へと振り返る。
そこにはソリを引く一匹の犬の姿。
グリフォンの速度を以ってしても振り切れない。
余程主人であるルイズが大切と見える。
それはきっと彼女も同じか。
正直、妬ましい気持ちで胸が一杯になる。
しかし、それもあと僅かの事。
果たして自分にあの怪物が討てるのだろうか?
いや、討たなければならないのだ。
ルイズの為、レコンキスタの為、ハルケギニアの為、
そしてルイズを想う使い魔自身の為にも。

「異世界の獣よ。お前は何故この地に降り立った?
お前の存在は災いしか招かないというのに……」
呟くようなワルドの言葉は流れていく風の中に消えていった。


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