ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

絶頂の使い魔-18

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匿名ユーザー

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翌日
「おはよう。使い魔君」
まだ酒の影響が抜けていないドッピオに朝っぱらから爽やかな声でワルドが声をかけてきました
「どうも・・・」
適当に挨拶し切り抜けようとしますが
「つれないな、僕たちは仲間じゃないか」
まだ絡み付いてきます
「仲間と言っても僕は貴方を信用してるわけじゃありませんから」
「君はアンリエッタ姫の選んだ人材を疑ってるのかい?」
「はい」
きっぱりと答えました
「・・・そこまで信用してくれないとは思わなかったよ
 さすがに始祖ブリミアの伝説の使い魔ガンダルーヴ。主しか信用してくれないか」
「・・・ガンダルーヴ?」
聞きなれない単語が出てきました
「おや、知らなかったのかい?じゃあ特別に教えてあげよう
 ガンダルーヴはありとあらゆる武器を使いこなす使い魔だったらしい
 そのガンダルーヴと同じルーンを君は宿しているんだよ」
初耳でした。実際、武器を使っての戦いもなく使いこなすと言うことはなかったのですから

「へえー、それはすごいですね」
「それで・・・だ。ルイズから聞いたんだが君は何か特別な力、魔法とはまた違う力を持ってるらしいね
 どうだい?この先その力だけでは切り抜けられるところは狭くなっていくかもしれない
 剣でも使ってみたらどうだい?そのときの手合わせくらいならしてあげてもいいが」
遠回しに手合わせを望んでいるワルドですが
「お断りします。僕にはこの力だけで十分です」
「そうかい。だけどこの先の任務を同じくする仲間の正確な実力は知っておきたい
 そういう意味で手合わせ、願えるかな?使い魔君」
「お断りします」
「え?」
そういってドッピオはワルドの横を通り過ぎます
「どこへ行くんだい?」
「朝食を食べに行くだけですけど。その様子だともう食べたんじゃないですか?
 ついてくる必要ないと思いますけど」
「いや、僕も朝食は取っていない。一緒に食べよう」
食堂にいたのは食べ終わったルイズ
食後のワインを取っているキュルケ
まだ食べているタバサの三人でした
ギーシュはドッピオとワルドが話している間に起きたらしく三人で食堂に行くことになりました

ドッピオはどうも食欲が湧きませんでした。昨日の酒の影響です
スープとサラダを注文しているところを見てワルドが
「そうか、二日酔いなんだね使い魔君
 二日酔いなら良い薬がある。これを飲んで元気になるといい」
「結構です。二日酔いじゃありません」
「そ、そうか」
実際はそうなのですがそのことはなぜか言いたくなかったドッピオです
どうせ二日酔いがなくなったら手合わせを申し込むのでしょう
「違うのか・・・それならいったいどうしたんだ?」
「別にどうでもありませんよ・・・」
ワルドに対して適当に答えてドッピオはサラダに手を出しました
「・・・!」
突然タバサの目が光りました
「・・・?どうかしましたか」
「・・・別に」
別にと言うタバサですがこちらの動きをずっと見ています
(・・・まあ気にしても仕方ないか)
そう思いサラダに口にしました

ドッピオが口にしたのは普通のサラダでした
ですが、はしばみ草というとてつもなく苦い植物を液状にしドレッシングとしてかけたものでした
栄養価は高いもののその苦味から人々から嫌われていますが中には愛好家もいるようです
反応を示したタバサも愛好家の一人、最近は異世界間で出回っているタバ茶という異世界の自分が作ったお茶を飲むのが趣味となっています
現在、この世界のタバサはまだ青銅会員。このはしばみ草愛好会を知ってから日が浅く入っていきなり白銀会員などになれるほど甘くない
別世界の自分を超えるために日々出回るタバ茶を研究し自分も一つ開発に成功したのです
名はまだ決まっていませんが、はしばみ草をドレッシングに混ぜることにより通常のサラダをはしばみ草風味に
はしばみ草自体にかけることによりその味はさらに引き立つと言うドレッシングですが
(これは・・・まだ完成していない)
このドレッシングは強い味で味の上書きをさせるだけの物
理想は共鳴、はしばみ草となんらかの食材を混ぜることによる共鳴
そのための研究は毎日続いていましたが自分ひとりでは行き詰っていました
(・・・協力が必要)
そう。協力者、自分以外の味覚を持ったアドバイザーが必要とタバサは考えていました
そこで今、目に付いたのが彼・・・ドッピオでした
(彼の・・・率直な感想が必要)
はしばみ草ドレッシングをかけたのは他でもないタバサでした
ドッピオはそれを口にし、何度か噛み、飲み込みました

「・・・どう?」
ドッピオはサラダを一口食べた後、タバサからそう聞かれました
「え?」
「味は・・・どう思った?」
「えっとこのサラダのことですか?」
コクリと首を縦に振りました
「ドレッシングの苦味がちょっと気になりますけど美味しいと思いましたよ」
「・・・そう」
彼が言ったのはサラダに関してでした。ドレッシングは苦味が気になると言った程度
「・・・ドレッシングもそれなりに美味しい類だと思いますよ」
「本当?」
「はい」
思ったことをそのまま言ったドッピオですが
「でもこのドレッシング、何かが足りないような気がするんですよ」
「貴方もそう思う?」
「はい・・・甘みと辛みはこの味に合わないし、しょっぱいのも違うんですよね・・・
 残るのはすっぱいものなんですけど・・・酢とか入れるとどうなるんだろう」
「酢・・・それだ」
「?」
足りないと思っていたものは酸味
そう、彼が提示した酢は研究に新たな道を示すものでした
(この件が落着したら早速・・・)
そう考えるタバサでした


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