あの時、私達は間に合わなかった。ぎりぎりのところで、彼女の魂は天に昇っていった。
「ルイズ……?」
私は涙を流しながら彼女を呼んだ。
彼女の魂はこちらに振り向いて言った。
「なんで泣くの…?私達はあいつを倒せたじゃない…それに私が死ぬのは貴女のせいじゃない。私が二人を殺したからなの…だから…」
彼女の魂は満足そうだった。自分がやってしまったことを、私達に助けられつつも、退かずに自分で解決しようと出来たからだろうか。
「さよなら…。」
私達は昇り行くルイズの魂を止めれなかった。
「ルイズ……?」
私は涙を流しながら彼女を呼んだ。
彼女の魂はこちらに振り向いて言った。
「なんで泣くの…?私達はあいつを倒せたじゃない…それに私が死ぬのは貴女のせいじゃない。私が二人を殺したからなの…だから…」
彼女の魂は満足そうだった。自分がやってしまったことを、私達に助けられつつも、退かずに自分で解決しようと出来たからだろうか。
「さよなら…。」
私達は昇り行くルイズの魂を止めれなかった。
「ようやく…会えたわね……」
私は今、彼女の墓の前にいる。
あの事件から数年が経った。たった数年だが、色々な事があった。
私は今、彼女の墓の前にいる。
あの事件から数年が経った。たった数年だが、色々な事があった。
一番衝撃だったのはトリステインが滅ぼされた事だろう。
トリステインはレコン・キスタと対抗するためにアンエリッタ姫をゲルマニア皇帝と政略結婚させるつもりだったが、
式の直前にレコン・キスタが旧アルビオン王国皇太子ウェールズに送られたアンエリッタ姫の恋文を公開され、ご破算になってしまった。
その後、トリステインは単身でレコン・キスタに戦ったのだが敗北、王族と多数の貴族がギロチンにかけられた。ギロチンにかけられた王族や貴族の墓は凌辱された。
彼女の実家もそういった家の内の一つだった。
あの時に彼女は死んで、良かったのかもしれない。家族や友人が処刑されていき、市中にその首を曝されるのを見ずに済んだのだから…
トリステインはレコン・キスタと対抗するためにアンエリッタ姫をゲルマニア皇帝と政略結婚させるつもりだったが、
式の直前にレコン・キスタが旧アルビオン王国皇太子ウェールズに送られたアンエリッタ姫の恋文を公開され、ご破算になってしまった。
その後、トリステインは単身でレコン・キスタに戦ったのだが敗北、王族と多数の貴族がギロチンにかけられた。ギロチンにかけられた王族や貴族の墓は凌辱された。
彼女の実家もそういった家の内の一つだった。
あの時に彼女は死んで、良かったのかもしれない。家族や友人が処刑されていき、市中にその首を曝されるのを見ずに済んだのだから…
トリステインが滅亡する前に、私やタバサを含め、ほとんどの生徒や教師はバラバラになってトリステインから逃げ出した。
タバサとは手紙のやり取りをしていて、たまに会ったりする。叔父のガリア王の元、色々な命令を受けては危険な任務を遂行している。
コルベールとは長く連絡をとっていない。風の噂によればまだ何処かの魔法学院で教師をしつつ、研究を重ねているらしい。
トリステインの動乱が収まって国勢が落ち着いてから、私は一人、彼女の墓を探して旧トリステイン王国を訪れた。
そして見つけた。元トリステイン魔法学院の敷地跡の端にひっそりと作られ、皆から忘れ去られた小さな小さな墓を。
その墓石は誰にも見つからず、淋しく、苔むしていた。
そして見つけた。元トリステイン魔法学院の敷地跡の端にひっそりと作られ、皆から忘れ去られた小さな小さな墓を。
その墓石は誰にも見つからず、淋しく、苔むしていた。
「ずっと…ずっと…会いに来れなくてごめん……一人ぼっちで…淋しかったわよね…?」
そこに眠る桃色の髪の友人に、私は涙を流しながら、静かに黙祷を捧げた。
そこに眠る桃色の髪の友人に、私は涙を流しながら、静かに黙祷を捧げた。
使い魔の鎮魂歌sotto voce-fin