ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

L・I・A 第02話

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第02話 仗助、逃走する

「ウヒ、ウヒヒヒヒ。」
「プ、ププ、ププププ」
噛み殺した笑いが聞こえる。言いたい事は解る。自分も何で?、と思っているから。
「「ア~ヒャヒャヒャ!!」」
「「ウヒヒ、ウハッ、ホヒヒヒ!」
雪崩の如く沸き起こる嘲笑。そのどれもが我慢をする気など感じられない。
「さっすがはゼロのルイズだぜぇ~~~~ホヒヒ。」
「サモン・サーヴァントで平民呼び出してどうすんのよぉ~~~?」
ルイズの顔が完熟したイタリアントマトの様に真っ赤になる。
「うッ、うるさいわねッ!ちょっと間違っただけじゃあないのッ!」
「間違った、っていつもそうじゃねぇかよぉぉ~~~?」
「ゼロッ!ゼロのルイズッ!!」
「ミスタ・コルベール!」

なんだここは?いや、何処だろうと構わない。自分は“スタンド攻撃”らしきモノで引き込まれたみたいだ。ならば行き着いた先、ここに居るのが敵ッ!と思って警戒していたのだが、なんかおかしい。
先の騒動で闘いのノウハウはある程度身に付けたつもりだし、殺気というものも感じられる様になった。だがしかしッ!目の前では見た感じ同世代の少年少女たちが大爆笑しているではないかッ!?殺気どころか敵意すら感じられないッ。
でも自分の目の前に居る少女が笑いの的にされているのがなんとなく解った。少女は人垣の方へ叫んだり、頭のこっ禿げた男に詰め寄ったりもしている。
人垣の一部が自分を指差しているから髪型の事かと一瞬プッツンしそうになったが明確に言葉として言われているわけでもないので思い止まった。

仗助の頭の中では今現在、
ここは何処か?→取り敢えず無視→目の前の少女が怒っている→→周りからの嘲笑→俺を指差す→どうやら自分のせいらしい
というシミュレーション結果が弾き出された。細かい事は全く解らない。だがしかしッ!ここは取り敢えず謝罪しッ!この場を立ち去るッ!
それが彼の出した答えであった。
「あのぉ~~」
立ち上がって少女の後ろに立つ。だが聞こえていない。
「あのぉ~~~」
もう一度声を掛ける。すると
「もうッ!なんなのよッ!」
振り向いてくれた。仗助はすかさず
「すいませんでしたッ!!!」
日々安い給料でこきつかわれるサラリーマンも真っ青な程に腰を90°に曲げ、素晴らしく頭を下げる。

シィイイィ~~~~ン

仗助の馬鹿デカイ声もあったが、予想外の行動に一瞬にして場が静かになった。
「なっ、なによッ?」
ルイズも戸惑いを隠せない。

「あの~~なんか俺が~ご迷惑をお掛けしたみたいで~すいません」
誠意を込めた平謝りである。
「あ、あ、う、うん」
目の前の低姿勢にルイズも適応が出来ていない。
「そのぉ~なんか見るからにして~俺がいるせいで~あなたが何か困ってる見たいで、ホントすいませんでした。」
仗助の言っている事はある意味的を得ているのでルイズもうん、とうなずいてしまうのであった。
「厄介者は、邪魔ッスよね?俺、ちょいとこれで立ち去りますから」
「・・・えッ?」
シュタッ!
再度お辞儀をし、クルっと180°回転。
ダッダァ~~~~
逃走ッ!何か気まずい場合においてその場を離れる時は速やかに立ち去るが最良ッ!危険から離れ、場をうやむやにする最善の手段ッ!人それを、『トンズラ』と言うッ!
まずは人の居ない所を求め走っていった仗助の姿が向こうの森に消えていくのにさほど時間は掛からなかった。
 ・・・・・・・・・・・・・
皆、呆然としている。だが一人、また一人と再起動を始めていく。そして、

「「「「「(私、ルイズ、ミス・ヴァリエール)の使い魔が逃げたァァァァーーーーーーー!!!!」」」」」

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