ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

第九話『プロジェクト「ゼロ」―挑戦者たち―』

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ダダンダダンダダンダダンダダダンジャン
風の中の

『変な帽子みたいな使い魔』

トリステイン魔法学院、学院長室。
前日の『土くれ』のフーケ襲撃により、部屋の中教師たちは混乱を極めていた。
学院の名誉や責任という問題もあるが、なによりもフーケが盗み出した物が問題であった。
盗み出されたのは『破壊の杖』。それはパッと見『M72ロケットランチャー』のような外見で、
使い方こそ不明なものの、まるで『M72ロケットランチャー』をぶっ放したような爆発を起こす、
『M72ロケットランチャー』みたいな兵器である。
そのような物騒なマジックアイテムをまんまと盗まれたとなれば、
学院の存亡にもかかわる大スキャンダルである。
トリステイン魔法学院は今まさに破滅の危機にあった。
しかしそのとき、一つの朗報がミス・ロングビルによってもたらされた。
「Oh!GoodNews!フーケの居所がわかりました」
ロングビルの情報によればフーケは近くの森に潜伏しているらしいとのこと。
フーケに盗まれた物を学院自身で取り戻せれば、決して大きな問題にはならない。
早速フーケ討伐隊を結成しようとその場で志願者を募ったが、
その場にいた教師たちで志願したものはいなかった。
相手は巨大なゴーレムを操る凄腕のメイジ、下手すれば死ぬ恐れもあるし、
失敗すれば全ての責任を負うのだから、尻込みするのも致し方ないだろう。

しかしそんな空気を読まずに杖を掲げた者がいた!
「わたしがいきます!」
ご存じピラニアだ。じゃなくてルイズだった。
ルイズ+帽子、キュルケ、タバサの三人は前日のフーケ襲撃の目撃者としてこの部屋にいたのだ。
しかし生徒であるルイズにそんな危険な任務を任せるのを教師たちが反対する。
「オールド・オスマン!そんな変な帽子を使い魔にしているミス・ヴァリエールには無茶ですわ!」
「そのとおりですぞ!ミス・ヴァリエール、変な帽子といっしょにおとなしくしていたほうがいいですぞ!」
「魔法も満足に使えない上に変な帽子が使い魔なミス・ヴァリエールは引っ込んでいろ」
「帽子!」「帽子!」「帽子!」「帽子!」「帽子!」「帽子!」「帽子!」・・・

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・

ひさびさの帽子コールに邪悪の化身ZEROになりそうなルイズだったが、
聖人的自制心でこれを乗り切るとこう言い返した。
「じゃあ先生方が行ってきてください」
そっぽを向いて口笛を吹き始める教師たち。駄目だこいつら。
そんなルイズを見てキュルケも杖を掲げた。
「ふん、変な帽子とヴァリエールには負けれませんわ」
(ツェルプストー、お前もか)
ルイズはキュルケを睨んでそう思った。
キュルケが行くならとタバサも杖を掲げる。
「帽子」
(この学院にまともなヤツはいないのォォォッ!?)

結局、オールド・オスマンの許しを得て、
ルイズ、キュルケ、タバサと案内役のミス・ロングビル、
以上四名の『土くれ』のフーケ討伐隊が結成されたのだった。

ルイズは自分の部屋で討伐への準備をしていた。
といっても気合を入れるぐらいのことだったのであるが。
「私は天才私は天才私は天才私は天才私は天才私は天才私は天才私は天才・・・」
しかし気合を入れすぎても、プレッシャーになる。
「私はゼロ私はゼロ私はゼロ私はゼロ私はゼロ私はゼロ私はゼロ私はゼロ・・・
 って誰がゼロよ――――ッ!!」
準備万端となったルイズはドアを開けた。
「先輩ッ!」
「・・・はぁ?」
ドアの前には、見知らぬメイドが立っていた。
ルイズにメイドから『先輩』と呼ばれる理由は思いつかない。
「あんた誰?」
「シエスタですッ!これ、お持ちくださいッ!」
そういってそのメイドはルイズに大きなガラス瓶を差し出した。
中には何故かレモンのハチミツ漬けがいっぱい入っている。
「頑張ってくださいね!フレー!フレー!先輩!ファイト!ファイト!先輩!」
そう言いながらシエスタというメイドはものすごい勢いで去っていった。
ルイズは呆然と、瓶を抱えてそれを見送った。

待ち合わせの場所に行くと、すでに他の三人が待っていた。
早速キュルケが遅れてきたルイズに文句を言ってきた。
「ちょっと!遅いじゃないのルイズ。なにしてたの?」
「いや・・・ちょっとね」
キュルケの非難に口を濁すルイズ。そしてキュルケはルイズの持っているものに気づいた。
「なにそれ?レモンのハチミツ漬け?あんたねぇ、ピクニックじゃないんだから・・・
 ・・・ジュル・・・一つもらっていい?」
「え?・・・いいけど」
美味しそうにレモンを頬張るキュルケを見てルイズは思った。
(・・・毒は入ってないみたいね)

ミス・ロングビルが御者をつとめ、四人と帽子を乗せた馬車が出発した。
シルフィードもやや離れて馬車についていく。
目指すは『土くれ』のフーケの隠れ家。
前人未踏の『土くれ』のフーケ討伐作戦。
生徒三名、秘書一名、風竜一頭、そして帽子一つ。
彼女達の挑戦が今始まった・・・


第九話『プロジェクト「ゼロ」―挑戦者たち―』完ッ!

 へぇぇぇぇどらぁぁ~ぁあぁぃぃ、てぇぇぇぇらぁぁぁあい・・・




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