メリー様御一行手記集@wiki

01-102

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匿名ユーザー

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102 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/26(木) 07:04:13 [ kangoMPM ]

昨日見た夢。自分は出てなく、第三者の視点。

場所は近未来の宇宙ステーション。
幼女魔理沙(旧作)はSF調の自室で画用紙にいたずら描きしていた。
そこへ魅魔?がやってくる。魔理沙の母親だった。彼女は娘に話しかける。
「お前もいつか旅立つのか。寂しくなるな・・・」
悲しげな口調。しかし同時に強さを感じさせる喋り方だった。
娘の方は内容を理解してなく、ただいたずら描きを続けている。寝転がりながら足をバタつかせて。

(こんな小さい子が旅立つ? じゃあ今(新作)の魔理沙は?)
俺が夢の中でそう考えた瞬間、

「私は私のやるべき事をするまでだぜ。心配しなくていい」
部屋の片隅に白黒服に身をつつんだいつもの魔理沙が現れた。胸を張るように喋る。彼女の自信の表れだ。
それと同時に幼女魔理沙はいなくなった。 ・・・どうやら10年の月日が経ったらしい。
対峙したまま話す母と子。魅魔は魔理沙を強い視線でじっと見据えたまま。
しばらくして魔理沙は踵を返すと、SF調の部屋を出て行った。

視界が変わる。暗い。と、緑色の光に照らされ魔理沙の顔が浮かび出る。
何かコンパネの様なモノを操作しているらしい。
「君たちにはこの機体を使ってもらう事になる」老人の声がコクピット内に響く。
「出発は明日だ。失敗は許されない。死してなお、戦いたまえ」

ここでようやく事態が判明する。その世界は外宇宙からの侵略者を防ぐ為に、
年端もいかない少女だけを円盤状の戦闘機に乗せ、撃退させようというのだ。
今回の戦いで選ばれたのは魔理沙の他に4人。周りを見回すと、なんと霊夢も居た。
いつも通りの巫女服だが、表情は暗い。生きて帰れないのを知っている顔。

「いよいよだな」
魅魔が話しかけてくる。場所はまた魔理沙の部屋だ。出発の時刻。
「ああ」魔理沙は荷物をまとめながら背中で喋る。
「後悔してないか?」
「どうしてだ?私はこの時の為に今日まで生きてきた。これが私の生きる証だぜ」
物心ついた時から訓練に明け暮れていた。「遊び」という物を知らなかった。ただ、護る為に。
「・・・母親らしい事をしてやれなかった」母の声が曇る。
振り向くと、緑の髪を床に垂らし、下を向いている母親の姿。
少しの沈黙のあと、魔理沙はかぶりを振った。「やっぱり後悔してる」
「いや、今した。気づいた。アンタに甘えたことなんて殆ど無かった」
今すぐ抱きしめてもらいたい。もっと一緒に居たい。離れたくない。
「それでも、何もしてもらってなくても、愛情だけは貰っていた」
幼い日々。一緒に夕食を食べ、同じ布団で寝た。眠った私に母が話しかけていたことを、今、思い出した。
「それで充分だ」
「そうか」
魅魔が顔を上げる。その表情に翳りは無い。口調も力強さを取り戻している。
「ここには帰ってくるなよ」
「わかってるぜ」
宣言する。拒絶ではない。戦いに出た者が戻るのは、死亡した時だけだ。船に運ばれて。
これは誓いである。戦いが終わったとき、自分が船に乗り、娘を迎えに行く。それまで生き続けるという誓い。
お互いに不敵な笑みを交わした後、魔理沙は部屋を出た。

「――これより、最終段階へ移行します――」
発進シーケンスのアナウンスがコクピット内に響く。
数秒のカウントダウンと同時に射出される機体。
いつもの魔女服、とんがり帽子。およそ宇宙には似合わない格好で彼女は真空に放り出される。
全速前進。他の4機を置いていく。これが彼女のいつものスタイルだ。

目の前にはただ暗闇。これからたどり着く戦場へはまだ数日かかる。
不安は無かった。寂しくはあったが、それもじきに解消される。ついさっき、そう誓ったのだ。
彼女の笑顔を見たその時、

覚醒した


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