お断り

本作は「魔法少女まどか☆マギカ」及びその外伝とのクロスです。

キャラが爽やかにぶっ壊れています。

一応、馬鹿話的なものを作る予定ですが、
それは流れ次第と言う部分も。

それでは今回の投下、入ります。

――――――――――――――――――――

  *  *  *

「ママー、お風呂あがったよー」
「たよー」
「おー」

鹿目家L(リビング)・D(ダイニング)ルームで、
上条恭介は漫画的表現で言うなら舌打ちして指を弾いていた。

「タイムベルト」と「どこでもドア」で出発の十秒後に戻る事を前提とした夜のお散歩。
本日は、気が向くままにクラスメイトの鹿目まどかの自宅を訪れていた。

「フワフワオビ」と「四次元若葉マーク」と
「石ころぼうし」と「とうめいマント」を装着しているので、
ほこほこと湯気を立てて現れた鹿目まどか、タツヤ姉弟も
テーブルで一杯機嫌の鹿目詢子も台所の鹿目知久も、
まどかのクラスメイトである上条恭介がそこにいる事には気づかない。

クラスメイト宅へのお散歩、と言うには溢れるばかりの邪心と共に訪問した恭介ではあるが、
わざわざ下調べまではしていない。
結果、ついさっきの絶好のタイミングを逃した、とあっては、
例えその失敗を簡単に取り返せるスキルがあろうとも、
むしろだからこそちょっとした運の悪さが子どもっぽく心に響く。

「おっし」

そして、恭介の目の前で、まどか、タツヤの母親鹿目詢子が立ち上がる。

「それじゃあ、あたしも一っ風呂いただくか」

水割りのグラスを置いた詢子が一杯機嫌で風呂場に向かい、
恭介は当たり前の様にその後をすーっと移動していた。

  *  *  *

「あ、どーも、こんばんは」
「ん?」

鹿目詢子は、一瞬飲み過ぎたか? と思った。
一流企業管理職としてメイン家計を担うワーキングマザー鹿目詢子。
この日は皆が寝室に引っ込んでからの帰宅で、
LDルームで北の方の国産ウイスキーを傾けている所に
いる筈の無い姿と声が入り込んできた。

「えーと、上条君?」
「ええ、上条恭介です。
お招きいただき有難うございました」
「ああ、そうだっけ」

既にして「スナオン」は効いているらしい。

先日、鹿目家を訪れて以降色々と研究を重ね、
この独り晩酌に狙いをつけて訪問した恭介は、
「ウルトラストップウォッチ」で時間を停止している間に、
「スナオン」を砕いた水溶液を、
スポイトを使ってウイスキーと一緒に詢子の口に流し込んでいた。

既に、この家の他の家人に対しては、
「グッスリまくら」で安眠を保障している。

二階に繋がる階段の途中には、「つづきをヨロシク」によって
階段を塞ぐ様にプラスチック板が浮遊している。

そのプラスチック板には「スペースイーター」によって
野外にある別のプラスチック板に繋がる超空間トンネルが開いており、
ここにあるプラスチック板には「天才ヘルメット」と「技術手袋」によって
超空間トンネルを塞ぐ形での換気扇が取り付けられて
現在稼働中の換気扇には「吸音機」が向けられていた。

「ええ、その通りです。今夜は夜這いに来ました」
「ん?」

「僕らの年頃の男子は、友達の母親の所に夜這いに行って
筆おろしをしてもらってセックスの手ほどきをしてもらう。
それが習慣だと伺いましたもので。

この辺の伝統的習慣によりますと、その時に夜這いの相手に選ばれると言う事は、
女性にとってはいわば女性としてのステイタスであって、
だからセックスのやり方女体の扱い方を懇切丁寧に教えながら
若いツバメとのセックスをエンジョイ出来るぐらいに仕込むのが大人の女の嗜みであると。

もちろん、今の時代の建前もありますから、それはあくまで暗黙の了解だと言う事で、
旦那様を初めわざわざ他人に喋る事ではない、秘密の儀式であり秘密の慣習である、
僕はそう教わったのですけど」

「自動販売タイムマシン」で特注した「エロ○ノベ先生」の
「能力カセット」が草稿した恭介の真面目腐ったふざけた弁舌を聞きながら、
目をぱちくりさせていた詢子はにかっと笑った。
「スナオン」と「ニクメナイン」の相乗効果は偉大である。

そう、恭介の記憶ではこの鹿目詢子と言う人はそういう女性だった。
そういう女性、と言っても、
この恭介の話に合致するレベルの電波でも淫乱でもない、筈。

恭介が彼女と出会ったのは小学校の入学式の日、
校門でまどかと一緒に記念写真を撮っていた綺麗なお母さんだった。
もっとも、最初に興味を抱いたのは恭介の隣にいたさやかで、
さやかがその場でさっさとまどかに声をかけて友達になり、
自動的に恭介とまどかが友達になったから恭介も記憶していた。

鹿目家が平均から見て少々変わった専業主夫家庭だと言う事は後で知ったが、
それでも詢子は可能な限り愛娘の行事等には顔を出していた。
流石にさやかは別にしての
同級生に異性を意識する様になってからは関わる機会も減ったが、
それでも、昔はお誕生日等にお呼ばれもしていた。

つまり、恭介が見て来た詢子はあくまで家庭の顔ではあるが、
それでも、その社交的に溌溂とした雰囲気は、
恭介の周囲から見ても異色の魅力として印象に残っていた。

「ああー、そうか、上条君もそんな年頃かー、
まどかと一緒だもんなー。
おーけーおーけー、そう言やケガの方は?」

「ああ、大丈夫です。今だけ特殊な方法で普通に動く様になってますけど、
これは一時的な事で、ついでに国家機密に関わる技術が使われていますので、
今だけでも普通に動くと言う事は内密にお願いします」

「そうか。ま、こっちこっち」

かくして、「つけかえ手ぶくろ」で動かない手足を人造品と入れ替えた恭介は
招かれるままに部屋の一角にある来客用ソファーに接近した。

「………よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」

詢子の隣に座り、文字通りお願いした恭介に詢子もにこにこと礼を返す。
まずは、詢子のムードを心得た動きに乗せられて、
恭介は僅かにウイスキーの香りを感じる。

「ん、んっ(これが、ディープキス?)」

唇がすぽっと離れ、
詢子は薄目で恭介を見る。

「な、キスって言っても馬鹿に出来ないだろ」
「はいっ」

恭介は素直にそう思う。
それは、下半身まで突き抜けかねない、そんな感覚がそう言わせていた。

「じゃあ、脱がせてみるか?」
「はい」

勧められるままに、恭介は詢子のバスローブの紐を解き、前を開く。
そこからあらわになった乳房にそっと手を添えた。

「お、っ、丁寧だね」

多少の経験を踏まえた恭介の手つきに、詢子がふふっと笑った。
質感のある大人の乳房だと、それを手づかみにした恭介は
理屈にするとそう感じていた。

やたら大きな訳でもないが、
掌に十分な手ごたえがあって懐かしい様な柔らかさを感じる。
先日、詢子を風呂場まで追跡してから今夜ここに来る事を決めた訳であるが、
まばゆいぐらいにスタイルのいい大人の女性だと、その事を恭介は目に焼き付けていた。

「どうだい?」
「はい、柔らかくて気持ちいいです」
「ああ、あたしもだよ、おっ」

まだまだ垂れている、とは到底言えないもっちりとした膨らみをこね回しながら
ぷっくり膨らみ出した乳首をすっすっといじくり出した恭介の手つきに、
詢子が上ずった声を上げた。

「あの」
「ん?」
「吸っていいですか?」
「ああ、どうぞ。だけど、その前にちょいちょいキスでもしたら
女はもっと喜ぶかな」
「はい」

友達の母親の、恭介の馬鹿話通りの丁寧な言葉に、
恭介はしっとり湯上りの弾力に軽く唇を寄せながらいただきに近づく。
そして、今まで見た中では濃い目かな、と正直思う、
堂々たる赤茶っぽい膨らみを吸い立てた。

「つっ、油断して力入れ過ぎない」
「はい」

指導が入り、それに従いながら恭介は仕切り直す。

「………おばさん」
「ん?」
「やっぱり、まどかさんやタツヤ君もこんな風に?」
「ああー、まどかの奴、あれで結構大食らいさ」

からから笑いながら、詢子は、
すっと詢子に抱き着いてちゅうちゅう吸い立てる恭介の後ろ髪を優しく撫でた。

「そろそろ、か?」
「はい」

詢子に誘導されるまま、ソファーに身を横たえる詢子を前に、
恭介はローブの裾をくつろげる。
やはり、見事な下半身だった。

無論、詢子もいい歳ではある、が、その道の経験を積んだ者であれば、
子どもを二人も生んだとは思えない、を誉め言葉にするだろう。
しっかりとした腰つき、腿から長い脚へと、
その評価を、頼もしい母親の逞しさと同居させている。

しっとりとした漆黒の草叢も、
色濃く大人の存在感を示しながらも見苦しさの手前で整えられている。
恭介が更に脚を緩めると、綻んだそこはうっすら濡れ光って見えた。

「は、はは、ちょっと恥ずいな。なんか、病院以来だ」
「あ、ごめんなさい」

無遠慮に覗き込んでいた恭介が詢子の言葉に顔を上げ、
同時に生々しさを覚える。

「そ、そう、ですか」
「そ、ここからまどかもタツヤも出て来たって訳」
「そうですか」

やや乾いた笑いと共に、恭介はもう少し距離をとってそこを見る。
確かに、今まで恭介が見て来た女性、と言うか少女とは年季が違い過ぎる、
それだけの濃厚さ、複雑さは見た目にも十分現れているが、
恭介は不快と思うものでもない。

あるいは、そう思う要素があったかも知れないが、
詢子が恭介も知る愛しい歴史をあけすけに話してくれた事が打ち消したのかも知れない。
人によっては逆に萎える所かも知れないが、恭介としてはそうであった。

ごくっ、と、喉を鳴らした恭介が、
一旦ソファーを降りてパジャマもトランクスも脱ぎ捨てた。

「おー、逞しいねぇ。若いわー」

詢子がからから笑う前で恭介はぽっと頬を赤らめて下を向くが、
それも不快な事ではなかった。

「けど、ここはもう少し、前戯ってのをやってからだな。
まだ、我慢できるか?」
「はい」

本当の所は、この時のために一日耐えた上に
目の当たりにして手で触れて改めての詢子の魅力に爆発寸前ではあったが、
それでも、恭介は男の矜持を示す。
今までの経験なしにこの状態であれば、
既にして粗相は確実であっただろうと恭介は心中で無駄に胸を撫で下ろす。

「そう、太腿から、さっきのおっぱいも良かったけど、
周りから段々、優しくな。
女の気持ちいい所って敏感だから、
いきなりジャーンッてビビらせんじゃなくて、
優しく優しくしながら盛り上げていくの」

昔馴染みの恭介に合わせて教えてくれる詢子の言葉に、
恭介の口からも笑みがこぼれた。
そして、教わった通り、太腿を優しく撫で回す所から始めて、
段々と女性の、そして母親の源へとその手に力を込めていく。

「ひゃっ!」
「気持ちいいですか?」
「こぉら、この悪戯小僧っ」

にゅっ、と、見事なぐらいに顔を出した艶めいた突起をぺろりと舐められ、
詢子が声を上げてから二人でくすくす笑う。
そして、詢子は恭介に、改めてその辺りの繊細な扱いを教えてくれた。

「お、っ、いいわ、やっぱり繊細だな上条君。
濡らして保護したら、もちょっと強めでもいいぞ」
「こう、ですか?」
「あ、ああ、ちょっとぴりぴり来るぐらい、っ」

言われるまま、敏感な所を探り当て、
詢子自身が分泌する蜜液をクッションにしながらの、
まだあのぼんやりと同い年な小僧っ子の恭介の理解の速さ器用さは
やっぱり手先とそれを使って来た頭の才能なのかと詢子も不敵な笑みを覚える。

「お、おおっ、もう、溢れてるだろ。
だから、もう、そこ、あたしが欲しがってるんだから、
女に恥、掻かせないで、っ」

気が付いた時には、顔中ベタベタにしながら
一心に透明な女の蜜を舐め取っていた恭介に
詢子は切羽詰まった声で迫っていた。

「は、はいっ」

切羽詰まった詢子の声に、
恭介は慌てて詢子に覆いかぶさりながら腰を浮かせた。
柔らかながら吸い込まれる様な感触のその部分は、
既にその指で確かめていた。

「ん、んんっ」
「ああっ」

恭介は、後頭部を優しく撫でられていた。
そこで初めて、ぎゅーっと痛いぐらいに詢子に抱き着いていた事に気づく。
率直に言って、焦りと気持ちよさで、
恭介の記憶は半分ぐらい飛んでいたらしい。

「あ、あのっ」
「カチカチのが思いきり突っ込んで来て、
なかなか良かったよ、一瞬だったけどな」

下手をすれば男性として年単位で勃起が危なくなる言葉であったが、
本人も本当に満足したらしいにこにこ笑ってのカラッとした言葉は、
恭介にも明るい笑いをもたらすに十分なものだった。

ー ー ー ー ー

「なんかすいません、こんな事まで」
「いーのいーの、こういう事前事後のムードもセックスの内なんだから」

鹿目家の深夜の浴室で、背中流しに続き髪の毛にシャンプーされながら恭介が恐縮し、
詢子がからから笑って応じる。
そして、じゃーっとシャワーで洗い流されている訳だが、
そうしながらも詢子は時々そのむっちり熟れた女体で抱き着いて来たりする。

「じゃーんっ、ベビーオイルー」
「え?」
「ただのソープは刺激強いからなー、
あたしの目の前でピンク色で旨そうなのビンビンさせちゃって」
「え、あ、あ、あああっ!!!」

詢子がベビーオイルを右手に注いでにまーっと笑ってから
恭介が甲高い声で叫ぶまでに分単位は要らなかった。

「あたしん中であんだけビクビクドクドク出しといて、
それでも飛ぶほど出るんだなー。
あー、タツヤも後十年もしたら、
こんな風に部屋でシコシコしてうるせぇクソババアとか言い出すのかねー」

「いや、詢子さんにそれ言う度胸ある男いないですから」

「お、詢子さんって? 上条恭介君」
「あ、すいません、さすがにおばさんって言うのはムードが」
「嬉しいねぇ、いや、もっちろん知久とはラブラブだけど、
母親してる娘とおんなじ若いのに女扱いしてもらえるって
これ結構トキメクわー」

じゃーっとシャワーで流した右手の親指で頬をつんつんされ、
恭介もにこにこ笑っていた。
恭介にも多少の記憶はある。
タツヤが生まれた時には既に高学年だったから関わりも薄くなりつつあったが、
それでも多少の面識はあるし、
確か、お腹の大きい詢子の事も今思い出せば思い出せる。

「ふふふっ」

そして、詢子は腰かけに座る恭介に後ろから抱き着き、頬を寄せる。

「休みん時はなるべくしてるけど、
基本、タツヤのお風呂とかまどかか知久だからなー。
流石にまどかの時はなるだけ時間とったけど、
あっつー間なんだろうなー」

ふと思い立って、恭介は自分の肩を抱く詢子の右手を取り、
その中指にちゅっと唇を寄せる。
二人は顔を見合わせ、笑みを交わした。

「あ、あっ」

目を閉じた恭介が、天井を見て声を上げた。

「気持ちいいか?」
「はい」
「おーおー、早速こんなにして。

エロ本とかだとよくあるシチュエーションだけど、
精液って相当まずいし普通にしてもらえると思うなよ」
「はい」

真っ裸で床にうずくまった詢子から釘を刺されるが、
そんな姿の詢子に柔らかくなった男性自身をお口でもごもごされては、
ここまで二度の発射もなんのその。
詢子も、自分の体で奮い立った若いものに
指を絡めて可愛らしく妖艶に微笑んでいた。

「あ、あっ!」
「つっ」

自分の目の前に反り返る裸体を目の当たりにしながら、
恭介は声を詰まらせて、こらえる。

詢子に飲み込まれた下半身からは、
溢れ返った女性の分泌液にとろけ切った柔肉の感触が続け様に伝わって来る。
先程は覚える間すらなかった、
男として最も神経が尖っている所を熟れた女性そのものが包み込む感触。

ここまで、散々な事はしていても、
恭介は顔なじみのおばさん、お母さんにすっかり甘え切っていた事を今は実感する。

だから、その方面でメスの顔、と呼ばれるのも分かる、
腰かけに掛けた恭介と対面する形でそんな淫らな、
そしてとても可愛らしい顔、声を露わにしている詢子をもっと見ていたい。
そして詢子を喜ばせる事が出来ているのなら自分と一緒に満足して欲しい。

そんな事を感じながら、恭介は三度目、だからどうした、
と言う脳髄までとろけそうな快感を懸命に耐え、
僅かばかりの、ほんの僅かばかりの意地を見せた。

「は、あぁー………」
「ん、ぷっ」

詢子が、歯を食いしばり続けていた恭介の頭をきゅっと抱く。
柔らかな窒息が離れ、顔を上げた恭介が詢子の笑顔を見る。
お風呂だからでもあろうが、汗みずくで真っ赤な顔だ。

「なかなか良かったよ、
硬くて逞しいのがずんずん上がって来てさ。
まずは男の第一関門クリアだ」
「ありがとうございます」

そんな笑顔の詢子にぐしゅぐしゅ髪を撫でられ頬を寄せられると、
嬉しくなった恭介は、まあ、子どもでもいいか、と思ったりもした。

ー ー ー ー ー

「最後にもう一つだけ、お願いいいですか?」
「何? まだやり足りない?
若いねー、若い子だったらちょっと壊れちゃうレベルだぞー」

リビングで苦笑いする詢子に、恭介も小さく笑って首を横に振る。

「………ちょっと、恥ずいかな。
流石におばさんだし、今時のグラビアみたいにはねー」
「綺麗です、すごく」
「ありがと、ま、おばさんだもん今更なー」

明るいリビングで、お願いされて生まれたままの姿で立つ詢子を、
恭介は素直に賞賛して詢子は苦笑いで応じた。

「座って下さい」
「ん………ガキ、甘えん坊。
相手選べよ、下手打ったら思い切り引かれるからな」
「んっ、詢子さんなら?」
「ふふっ、たまには可愛いもんだよ」

自分も真っ裸になって、ソファーに掛けた詢子の隣に座り、
柔らかな乳房の頂きに吸い付いた恭介の髪の毛を、
詢子は苦笑しながら優しく撫でていた。

「ここは、赤ちゃんじゃないなーマセガキが」
「はい、すいません」

恭介が明るく謝り、詢子はさっさと束で抜いたティッシュの中で恭介を満足させ、
ウエットティッシュによる後始末まで
恭介の感覚としては、やっぱり最後まで心地よい子ども扱いだった。

ー ー ー ー ー

「それじゃあ」

改めて、寝間着姿でリビングに立った恭介が口を開いた。

「これを読んで下さい。
最近は夜這いも混乱していますから、これがルールであり本当の事です。
読み終わったらビリビリにちぎってトイレに流して下さい」
「ああ、分かったよ」

「かたづけラッカー」を噴射した「うそつ機」を口に装着した恭介から、
都合のいい電波話を書き連ねたルーズリーフを受け取った詢子が言った。

「それじゃあ、ありがとうございました」
「ああ、こっちこそ。
知久も重労働だしあたしも最近忙しかったからなー、
若い活きのいいの、楽しませてもらったよ。
ぼちぼち夫婦生活したくなったわ。じゃあな」

人によっては萎えそうな事を、詢子はあけすけに愛情たっぷりに言う。
もちろん恭介が感覚を狂わせた訳だが、
ベースは子どもの頃から知ってる娘の友達と言う親しみだろう。
この様に、言ってる事はとんでもないが、
なんでもない事の様に恭介自身が辻褄を合わせたとは言え、
結局の所、普通に友達の家から帰る様だと恭介は心中で苦笑していた。

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最終更新:2017年11月28日 02:48