*  *  *

ベッドの上に呆然と座っていた雅彦が、ふらりと立ち上がった。

「ああっ、雅彦さんっ、雅彦さんの、雅彦さんの、
雅彦さんの逞しいおち○ぽ、貴和子の淫乱おま○こに又ぶち込んでぇ」
「ああんっ、お兄ちゃんのぉ、お兄ちゃんのおち○ちん、
お兄ちゃんのおっきぃおちん○ん、はるみのいけない濡れ濡れおま○こに一杯一杯突っ込んでぇ」

本来、限界を迎えていてもいい筈だったが、
スタイル上々な美女二人。
それも、例え普通レベルの金を払っても決して見る事が出来ない、見てはならないそんな二人が、
目の前でてらてらに輝きぬるぬるにぬめり絡まり合いながら牝としての絶頂の限りを尽くす。

そして今、目の前に二人揃って四つん這いになり、
ぷりぷりと形のいい尻を二人並べてとろとろに溢れ返ったピンクの花弁も鮮やかに、
こうして悩ましく尻を振って甘すぎる程に甘い言葉で男としての自分を誘っている。

「あ、ああんっ!!!」

そんな二人に求められている雄の部分がリミッターを突破するのも当然と言えた。

「あ、あーっ、ああっ、あああ雅彦さんっ雅彦さんのザーメン、雅彦さんの一杯、
雅彦さんの、雅彦さんのぉ貴和子に出してえっ!ああんっ!!」
「ああっ、あああっいいのっああっおおっ、おいいっ、ああ、雅彦さん雅彦さん
雅彦さんの精液頂戴雅彦さんの精液はるみの中に一杯出してぇあああっ!!!」

がむしゃらそのものの突撃だった。そして、それを受け容れた二人の反応も又、
発情した牝そのものだった。
共にひたすら腰を振り、抉り込まれたものを貪り、或いは尻を振り立てて誘いかけながら、
悩ましく、熱い声をひたすらに廃墟の中に響かせる。

下向きにぶるんぶるんと弾んでいた乳房を、雅彦が本来ならば痛いだけの勢いでぎゅうっと掴み、
ドン、と最後の一撃を加えた時、
雅彦の前で背筋が最後の伸び上がりを見せて最後の悲鳴が響き、
その隣では、丸で肌色の尺取り虫の様に満ち足りた姿で、
ヨダレを垂らし湯気を立てて比喩的表現としてくたばっていた。

  *  *  *

「はああっ、ああっ、いっ、いいっ、いくっいくいくうっはあああっ!!!」
「あああっ!また、またいく又あっ、ああんっ、あ、あっ又いっちゃういっちゃうぅうーっ!!!」

ベッドの縁に座る雅彦の前では、新たに床に敷かれた二本の体育用マットの上で、
一糸まとわぬ二人の美女と二桁の強姦魔が織りなす狂宴がいつ果てるともなく続いていた。
マットの上では、ドサクサ紛れに最も敏感な小粒から溢れる蜜の通り道まで
即効性激烈媚薬クリームを塗り込まれた二人の美女が、

群がる野卑な男たちを相手に、最早このスレですら筆に尽くせぬ勢いで
あられもなく求め貪りいつ尽きるともなく絶頂を叫び続けている。
先ほどのじわじわ媚薬系ローションに続き、今度は要求効能自体が単純と言う事で
「ソノウソホント」でソフトバターから簡単に変容させられたクリームは、
単純だけあってその効果は安全かつ激烈極まりない疼きと快感に充ち満ちていた。

「ん、んふっ、んむっ、うんっ、あ、あああぁーっ」
「んむむっ、くむっ、ん、んあああっ!!」

今も、二人並んで四つん這いになって、背後から二人の男にひたすら突かれまくっている。
そうされながら、貴和子とはるみは横を向き、ひたすらに互いの唇を貪り舌を貪る。
下半身からの突き上げが全身から頭にまで突き抜けそうな辺りで唇が離れ、
又、何度目かと言う絶叫と共に二人揃って背筋をピンと反らす。
欲望を果たした男たちがずりゅっと引き抜いてそこを離れ、
マットの上にくたっと伸びた二人に別の男達が近づく。

腰を抱えられて抉り込まれ、そして鼻を摘まれて唇に肉塊をねじ込まれてもされるがまま。
その内、うっとりとした眼差しでじゅぽじゅぽとしゃぶり始め、
ヨダレを垂れ流して塞がれた口からでも分かる昂ぶりの声を溢れさせる。
そんな、余りに浅ましく醜くも美しく可愛らしい絡み合う美女二人の狂態を前に、
最早逆らう術を、逆らう事を考える術を忘れ、
同じく真っ裸のまま大股開きでベッドの縁に腰掛けた雅彦は、
せめて差し入れられたローションを塗りたくり己の逸物をしごき続けている。

普通に考えるならばとうに休息の時、酷使を尽くした筈のそこが信じられない事にまだ、
それでもまだ終わっていない事を示す雅彦の肉体的反応が、
時折マットの上でもみくちゃに乱れ狂う二人の目を爛々と輝かせていた。

「…ううっ…貴和子…はるみ…」
「あぁー、あぁー、あぁあー、ああああーーーーっっっ!!!」
「あーっ!あっあっあっあぁあーっ!!!」

既に、貴和子、はるみの目の前にいた男たちは、
彼女達の美しい顔から黒髪へと欲望を果たしていた。
かすれた甘い絶叫と共に、二人の白い裸体はマットの上に頽れる。
その周辺では、覆面男達も大方腰を抜かしていて真ん中の美女二人も腰が立ちそうにない。
故に、貴和子とはるみは辛うじて僅かに這いずって、そして、
微かに理解不能な笑みを浮かべ、唇を重ねていた。

  *  *  *

「はい、チーズ」

ベッドの縁に腰掛け、大股を開いた雅彦の中心では、
流石にそれはだらんと垂れ下がっている。
だが、同じく真っ裸で異臭を放ちながら床に座り、
両サイドからその垂れ下がった歴戦の残骸に頬を寄せた貴和子とはるみは、
命令通りにこっと壊れた笑顔を浮かべ、雅彦と共にファインダーに収まっていた。
その後、最後の根性を試すべく、貴和子とはるみが頬を寄せ合う様にして、
そのだらりと垂れ下がった歴戦の猛者をぺろぺろと舐めしゃぶり始める。

  *  *  *

「お、おい」
「ん?なっ!?」

夜の病院跡で不良集団が発見したのは、異様な姿の三人の男女だった。
全裸と言うだけでも十分に異様だったが、
まず、一組の男女が透明の化学繊維を太く編んだネットに包まれてネットごと吊されている。

「ハメてる?」
「マジハメてるぜあれ」

神の視点から説明してしまうと、二列に並べた体育マットの上にネットを置いて、
その上に雅彦を長座させる。
そして、その長座した雅彦が、最後の力を振り絞って二人の美女の舌技に振り絞られて
おっ勃てている部分に、雅彦の方を向いたはるみが上から沈み込む様にして連結。

はるみの太股が雅彦の脇腹を挟み込む様な体勢となり、
二人とも互いの背中に腕を回す状態で手錠を填められ、
ネットの四隅につけられたリングに接続された鎖が
天井で巻き上げられそのまま空中まで上昇した、と言う手順だ。

「うえっ、あれザーメン?」
「ガビガビ乾いてるって、何人やったんだあれ?」
「結構スタイルいーぜ、顔もいい線いってるのにー」

そして、ネットで吊られた雅彦とはるみのすぐ上には、貴和子が上昇している。
彼女は、複数の鉄棒を奇怪な形に溶接した物体に両腕両脚を革ベルトで拘束され、
そのベルトの上に鉄輪を填められて、
物体につけられた鎖を持ち上げられる形で物体ごと吊し上げられている。
結果、物体の形に合わせて、両腕を真横に開き両脚はM字にオープンして、
凌辱の限りを尽くされたその痕跡が溢れ出したままとうに乾燥している有様も全てが露わにされていた。

分かりやすく天井と言ったが、ここは廃墟として半ば解体されて放置されている病院跡である。
そして、今不良集団がいるフロアから見て、
天井には大きな穴が空いて上の階の天井がかなりの部分見える状態だ。

結果、不良集団がいる階の一つ上のフロアには中途半端に床が残っている訳で、
そこには鉄骨を四角形に組み合わせて溶接した物体が置かれていて、
その四角形の鉄骨の側にある窓から外を見て下を見ると、
そこには鋼材が山積みされていてその鋼材同士が鎖で連結されている。
被害者三人を吊す鎖と四角形の鉄骨と外にある鋼材は、
四角形の鉄骨を間に挟む形で何本もの鎖で繋げられ、金具で固定されていた。

  *  *  *

「地元の悪ガキの何人かに、金をばらまいてメールであそこに人を集めさせた、って事れすね」

新潟の居酒屋で、静岡の事件を再確認していた江船刑事が言う。

「そしたら素っ裸のが放置されてて、悪さしなかったのか?」

安元刑事が言う。

「ええ、連中の中にも多少は頭が回るのがいたみたいれすね。
既にネット上で大々的に取り上げられている“逃げ三矢”だとすると、実際そうだったんれすが、
それだったら、下手な事して警察から疑われると大変らと。
それで、顔見知りの少年係を通じて通報が入ったって事れす」

江船が言う。

「前の朝には捜索願が出てたんらろ」

安元が言った。

「はい。居酒屋からホテルまでのルートは限られていますから、防犯ビデオを調べた所拉致が発覚。
所轄に一課や機捜も入って捜査本部が設置されました。
只、その防犯ビデオで割れた車が山梨方面に逃走していて、その逃走経路がNで割れていたために、
そちらに集中しすぎて全くの別方向だった暴行現場が手薄になったのも確かれす」

  *  *  *

さて、最初に説明した様に、今の俺様は、その高潔な魂を「入れかえロープ」によって
毛利小五郎の肉体に封印している。
とあるマンションの一室に戻った俺様は、そこに用意した機械箱のスイッチを入れる。

「天才ヘルメット」と「技術手袋」によって製造され「シナリオライター」を仕込まれた機械箱によって、
「ペタンコアイロン」で圧縮された俺様の肉体の撮影された
「チッポケット二次元カメラ」の写真に温水霧吹きを二度吹きし、
「入れかえロープ」を使用する所までオートマチックに進行する。

その結果、俺様の肉体に封印されたまま眠っていた毛利小五郎の魂は一度「ネムケスイトール」で覚醒され、
「入れかえロープ」で自らの肉体に自らの魂を合致させた後、
「ネムケスイトール」で眠らされてから短時間の「ワスレンボー」で一撃され
「ペタンコアイロン」で圧縮され「チッポケット二次元カメラ」によって撮影される。

「タイムベルト」と「どこでもドア」で長野県内のホテルの一室に移動した俺様は、
そこで、眠ったまま「ペタンコアイロン」で圧縮され
「チッポケット二次元カメラ」によって撮影された毛利小五郎に温水霧吹きで二度吹き付ける。

そして、「ネムケスイトール」で就寝中の毛利小五郎を「グッスリまくら」で確実に熟睡させてから、
「モンタージュバケツ」で毛利小五郎に別の顔を移植する。
その、移植された顔は、毛利小五郎の顔を基にして非常によく似ているが別人となる顔を、
科学警察研究所の技官がコンピューターグラフィックで作り上げた後、
そのCG写真が「モンタージュバケツ」の参照写真になる様に
「天才ヘルメット」と「技術手袋」で設定変更したものだ。

製作者である科学警察研究所の技官は、「うそつ機」によって特別極秘任務を任命された後で
「分身ハンマー」で分裂されて技官氏本人の本体は「ワスレンボー」その辺の事情は全て忘れ、
分身の方が俺様の用意した最高機材で十数パターンの似て非なる写真を作り上げた。

顔の移植が終わった所で、「シナリオライター」を使って毛利小五郎を一旦ベッドに戻した。
後は、夜が明けたら毛利小五郎は行動を開始する筈。
朝、毛利小五郎はグラサン付け髭姿でロビーで新聞を読んでいる。
そして、チェックアウトした一人の女を尾行する。
毛利小五郎がホテルから出た所を見計らい、「ソノウソホント」を使って
毛利小五郎の指紋とDNA型と筆跡がとうの昔に死亡した全くの別人のものと同一になる様にコールする。

俺様が、過去の世界にタイムスリップして「あらかじめ日記」に書き込んでおいたのは、

毛利小五郎が、決められた日付の間、
毛利小五郎がいる事に気付かれない様に細心の注意を払いつつ、
一人の女性の行動確認を行う様に依頼を受ける事。
日記の日付は依頼された日。

上の依頼について、毛利小五郎が無事依頼を完遂する事。
日記の日付は依頼完遂の日。

結論として、この日から二泊三日の日程で毛利小五郎がとある女性の行動確認を行う。
その事は「あらかじめ日記」によって既に決められた日程と言う事だ。

探偵としては特に不自然な行動ではない事に加え、
毛利小五郎は探偵でありながらタレント並みの有名人と言う二律背反な存在だ。
である以上、細心な注意と言えば本当に細心の注意を払おうとする事になる筈であり、
現にそうなっているらしい。

それに加えて、その二泊三日の内に、
毛利小五郎が時刻指定つきで長野と岐阜の数カ所のポイントに登場する事も、
「予定メモ帳」に明記しておいた。

後は、一日一日、「メモリーディスク」で毛利小五郎の記憶を回収し、
局地的に当日の状況に反する改竄を加えた上で記憶を埋め戻す、と言う作業をしておく。
更に、二泊三日の中で、それらの毛利小五郎の行動の一部がたまたま写り込んだ
写真やビデオが保存される様に手を打っておく。

これは、当日毛利小五郎を見た、という目撃者が現れた場合、
画像の精密鑑定によりよく似た偽物であると証明出来る様にするためだ。
二泊三日の初日、俺様のグループは松崎兄妹と戸田貴和子を拉致する。
そして、二泊三日の最後の就寝中に毛利小五郎の顔を初めとした各種情報をデフォルトに戻す。
最悪でも、ホテルで影武者と入れ替わった、と言う話にするためだ。

  *  *  *

「で、彼女はその事を?」

毛利小五郎の逮捕後、阿笠邸でパソコンを操作していた灰原が言った。

「いや、知らねぇみたいだ。
中村先生や蜷川先輩の時は嫌でも耳に入って来たけどな。
事件の性質上被害者の名前は公表されてないし、
蘭はわざわざあんな事件のネット検索する性格じゃない。
同居して分かったけど、妃弁護士は知ってたらしいけどな」

今や、「逃げ三矢」関係のサイトはいくらでもある。
凄惨な違法画像など日常茶飯事で警察や法務局等の摘発、削除要請も全く追い付いていない。
灰原が開いていた、その中でも比較的まともな検証サイトを覗き込み、コナンが言った。

「多少なりとも接点があったのはその中村先生に蜷川先輩、それにこの静岡の三人。
それで間違いないわね?」
「俺の知る限りそうだ。警察もそれ以外の接点は掴んでいない。
それに、三件の内一件はほぼ居合わせただけでもう一件に至っては関わったのは蘭だけだ。
トータルで見たら接点が無かったケースの方が多いって事になる」
「でも、毛利探偵が逮捕された事を考えると、無視出来ない確率よね」

コナンの言葉に灰原が言う。

「やっぱり、何か知ってる野郎なのか…けどなぁ…」

コナンがバリバリと頭を掻く。

「工藤君が関わったケースを含めて、こんな微細な接点を詳細に把握する事が出来た、なら…」
「ああ、とっくに殺られてるのは俺の方って事になる」
「そう。本当にそれが接点なのだとしたら、それは黒の組織、そして警察以上の調査能力…
それでいて、組織としては影も形も見えない謎の組織、それが“逃げ三矢”…
全ての数式に矛盾が生じてる」
「バーロ、数学の問題じゃねぇんだ」

そう言いながら、コナンも口調から苦渋を隠せない。

「合理的な思考と解決を求めるのが探偵、なんでしょう。だとしても…」

カタカタとキーボードを叩く音が、灰原の声と共にぴたりと止まった。

「だとしても、組織の影の形も見えない、今は丸で幻の様な相手だとしても、
全てを破壊された大勢の被害者、逮捕された毛利小五郎、そしてその家族…」
「全部、現実だ。解決しなきゃなんねぇ現実だ。
それだけの矛盾があるって事は、人が作った謎って事だ。
人が作った謎に、溶けない謎なんて塵一つもねぇんだよ…」

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最終更新:2011年09月27日 04:44