*  *  *

「阪中さんは気分が悪いので保健室に行くと連絡がありました」

特別に二時間ぶっ続けとなっていた英語の授業の後半戦冒頭、朝比奈くるみ先生よりのお知らせがあった。
「ウルトラストップウォッチ」のスイッチを押して「石ころぼうし」を被った俺は、
阪中の耳から耳栓を抜き取って元の位置に戻り時間停止を解除する。
大体がさっき書いた通りのくるみ先生の授業風景も含め、特筆すべき事もなく授業が終わる。

タイマーを調整し直しておいた「人よけジャイロ」の効力で教室は再びガランとする。
俺のリモコン操作で、天井に仕掛けられて「かたづけラッカー」を吹き付けられた電動リールが作動。
阪中が頭に装着していた「かたづけラッカー」塗装済み「石ころぼうし」に着けた糸が
リールに巻き上げられてぼうしごと浮き上がる。

「あらあら」

自分の机の上に起立する阪中にツカツカと近づき、
阪中にこの机の上で立ったままでいる様に指示した張本人である朝比奈さん(大)が口を開く。
朝比奈さん(大)には、ある程度の不思議現象については、
ハルヒの影響で俺にも多少の環境操作系超能力が身に付いた、と説明してある。
「うそつ機」を使うにも元ネタがあると話が早くて助かる。

「お目目もとろんとしちゃって、お肌なんか火照ってピンク色よ。
授業中にクラス全員の真ん中で裸で立ってるのがそんなに興奮したのかしらこの露出狂の変態さんは?」
「ち、違います、のね…あんっ!」
「ふふっ、何かしらこれは?」

俺が「ソノウソホント」で本人の承諾はおろか説明すら全く不要で追加した
阪中の性癖設定をほぼ正確に言い当て、
ぐちゅっと音を立てて阪中のそこに突っ込んだ手を掲げた朝比奈さん(大)は、
指と指の間にお約束で半透明の糸を引かせる。

「ほら、こんなに滴って机の上に湖出来ちゃってるわよ。
こんなにピンピンに尖ったおっぱいもびちょびちょのおま○こも丸出しにして
クラス男子にも女子にも見られながら教室の真ん中に立っているのがとっても興奮して
乳首ビンビンおま○こ濡れ濡れになっちゃいました、なんでしょう阪中さん」
「ううっ、うええっ、ちがっ、違うのね、ふえええっ…」

泣き出してしまったのは可愛らしいのだが、
机の両端ギリギリに両足を乗せて背筋をシャンとさせて両手は頭の後ろ、
と言う朝比奈さん(大)の命令は未だ解除されていない。

「ふふっ、筋金入りの露出狂の変態さんにはまだ足りない様ね」

  *  *  *

「ふ、あ、あっ、あ、ああっ、あ…あ…」
「どうしたのかしら阪中さん?今更遠慮しなくてもいいのよ。
教室のど真ん中で人に見られながら公開する全裸オナ○ーは最高なんでしょう?」
「ち、違う、のね、あ、ああっ…」

何かを言おうとした阪中は、相変わらずのすっぽんぽんで机の上に立ったまま、
又、くちゅくちゅとこちらにも聞こえる水音で右手の指の動きを再開させる。
その間、阪中の左手はやわやわと頼りない手つきで割と大きな自分のおっぱいを掴んでいる。

実際にその阪中の手を動かしているのは
「筋肉コントローラー」の送信機を装着した朝比奈さん(大)であるが、
早々に操縦法を呑み込んだ朝比奈さん(大)は巧みにスイッチをオンオフしながら、
「筋肉コントローラー」のカプセルを撃ち込まれた阪中からは見えない位置で自分の手を動かしている。

下腹のふわふわと黒い彩りを隠す様に伸びた阪中の右手は、
二本の指で敢えて厚めに周囲の皮を巻き込んでつるりとした突起を挟み込みながら前後運動し、
ゆっくりゆっくりした動きが阪中の小刻みな呼吸と共に段々早くなり、そして指の間も狭く中心に迫る。
そして、机の上にしっかり立ったまま、と言う命令が解除されないまま、
背中を反り返られて今正に大きく吐き出そうと言うその瞬間、
その右手はぎゅっと握られたまま停止する。

朝比奈さん(大)もこのパターンがなかなかにお気に入りらしく、
「きょうじき」の時間進行操作をいい事に、
既に全身ピンク色に茹で上がった上半身をぐらぐら揺らして荒い息を整えようとする、
と言うのはこれで十回目を超える筈だ。
短めの髪であってもそこここで跳ねが見られ、潤んだ瞳は瞼の中で引っ繰り返りそうだ。

「やっ、あ、ま、またあっ、ん、は、あ、ああ、あ…」

呼吸が整う前に阪中の指は繊細に動き出す。
そして、今回も又、引きつった様な声がブツ切りにされて、
阪中の体はくらくらと揺れ動く。唇の端から顎を伝って、
呼吸に震えるふっくらとしたおっぱいにぽたぽたと白っぽい滴が滴り落ちる。

「いっ!?あんっ!あ、や、あ、ああっ、あ、あぁー…」

俺からの指示を受けた朝比奈さん(大)は、「筋肉コントローラー」を終了し、
頭の後ろで手を組む様に阪中に指示する。

ふっくらとそしてきゅっと上向きに膨らんだ乳房と、
更に神秘の蜜溢れる裂け目、それぞれの頂きにぴっと硬く突き出した三つの突起。
そこに、棒付きのパールローターを一つずつ押し付け、「つづきをヨロシク」で固定する。

このローターは「天才ヘルメット」と「技術手袋」によって制御装置に接続されており、
リモコンで振動の強度を調整できる。
そして、その全ては現時点では「かたづけラッカー」で消されており僅かなマーカーが頼りだ。

「は、ああっ、あっ、来る、あ、く、あ、あんっ、あぁ…」

女が分かるのが女と言う話なのか、その声、顔色、全身の震え色つや、
何か舌なめずりすら聞こえそうな表情でじっと観察する朝比奈さん(大)は、
リモコンでゆっくりゆっくり振動を強めながら、
今、正にその時、と言う寸前に振動をほぼゼロまで引き下げる。

朝比奈さん(大)もこのパターンがなかなかにお気に入りらしく、
「きょうじき」の時間進行操作をいい事に、そろそろ二十回目を超える筈だ。
荒い息を吐きながらかくんと脱力した阪中のピンク色の全身からは
ほかほかと甘い湯気がかすかに立ち上り、
べろんと突き出された舌から割りかし深い胸の谷間にぼたりと大きな滴が流れ落ちる。

「くるみ先生、そろそろ。ちょうど次は体育ですから」
「そう?」

俺は「朝比奈さん(大)に耳打ちすると、まずは阪中にマグカップを渡す。
カップの中身は「レスキューボトル」から取り出したドリンクだが、
両手で捧げ持ちそれでも胸までたらたらと溢れる、
そうしながらごくごくと喉を鳴らし濡れた胸が上下するのは何とも艶めかしい。

補給が終わり、
「かたづけラッカー」仕様虫眼鏡を「ウルトラミキサー」で合成した眼鏡を装着した俺が取り出したのは、
「かたづけラッカー」を吹き付けたぶかぶかの「エアコンスーツ」だった。
俺が一端大将の「階級ワッペン」を装着して命令を解除すると、
阪中は窮屈そうに腕で体を覆い、啜り泣きながら机を下りる。

「はい、万歳して」

言われるままにするしか無い阪中は、
見た目ほぼ全裸、「人よけジャイロ」無効化バッジつきチョーカーを首に着けているだけの体に
俺だけが豹柄に見える「エアコンスーツ」をすっぽり着せられる。
当然感覚的な異変は察知したらしいが、見えないものは仕方がない。
ついでに、「つづきをヨロシク」で浮上させた「あいあいパラソル」の効果もぼちぼち発動する筈だ。
毎度のごとく「かたづけラッカー」で消してあるから事故が起きる前に忘れずに片づけておかないとな。

「そう、次は体育」
「はい」
「筋金入りの露出狂の変態さんの阪中さんなら、
その格好でグラウンド十周とか命令したら嬉しすぎてイキまくっちゃうかしら?」
「む、無理です、絶対無理なのね」

青い顔で言い募る阪中の前で、俺は用意した阪中のシューズを恭しく朝比奈さん(大)に手渡す。

「それじゃあ、すぐにこれを履いてグラウンドを百周して来なさい。
これを履いたらグラウンド百周走り終わるまで足を止めたらいけません、腕は脇から放さない。
これは命令です。はいスタート」
「やああああーーーーーーーーーーーーーー
なーーーーーーのーーーーーーーーねーーーーーーーー……………」

うん、相変わらず肉付きたっぷり旨そうな桃尻がぷりぷりと扉に向かう。
ひとまず、「ウルトラストップウォッチ」のスイッチを押して、
阪中に「かたづけラッカー」塗装済みの「石ころぼうし」をはめ込む。

それから、「長距離ランナー」の「能力カセット」を装着させてから時間停止を解除する。
他には無人の教室で朝比奈さん(大)との熱い淫行な一時を終えた俺は、
着替えの新品ブラウスを渡された朝比奈さん(大)の身支度を待って「きょうじき」の時間進行変化を解除し、
「ウルトラストップウォッチ」で時間を止めて校内に仕掛けた「人よけジャイロ」を解除する。

  *  *  *

「創世日記版」とでも言うらしい「石ころぼうし」同士の連動効果により、
阪中から見ても俺が被っている「石ころぼうし」が無効化されて俺が阪中に伴走しているのは
阪中にだけはバッチリ視覚されている。
それに気が付いた時、阪中はちょっと首を振ろうとしたが、
今の阪中にとって「階級ワッペン」により体を動かす命令は絶対だった。

ピンク色に火照った肌には玉の汗が浮かび、
大きめの乳房もお尻もぷるんぷるんと揺れ動いている。
ちょっと前に回ると、しっとり湿った様な黒いかげりの下では、
ピンク色の隙間がぐにぐに変化するのまでが丸見えだ。
ああ、その中身はツヤツヤに輝いて汗とは違う広がりを見せ始めているのもな。

ボブヘアをパサパサと揺らしながら、お目目はとろんと潤み、
唇の右端からははしたなくもたらりと溢れるのが留められない。
それではぁはぁと喘ぎ喘ぎと言うのは、もう連想されるものは一つしかない。
遠目に人の気配を察知した俺は、「ウルトラストップウォッチ」で時間を止めてから、
適当な位置に移動して身に着けた「石ころぼうし」と「かくれマント」を脱ぐ。

「あれ、キョン?早いね」
「先に着いちまったらしいな」
「何張り切ってんだか。たまんねーなぁー、こんな日に寒中体育なんて」

教室で着替えてから便所に回り、
そこから「石ころぼうし」を被って「ウルトラストップウォッチ」を使ってグラウンドに先回りした俺に、
国木田と谷口が声を掛けて来た。
谷口の言葉に心からの賛同を覚えつつも体育の授業は着々と進み、
寒中サッカーのキックオフに当たっては俺からのサプライズイベントがあったって訳だ。

「ウルトラストップウォッチ」で時間を止めて「石ころぼうし」を被った俺は、
阪中の頭から「石ころぼうし」を奪い、物陰に移動する。
そこで、「ウルトラストップウォッチ」で叩いた線香とライターを用意して
線香を着火してから「ウルトラストップウォッチ」のスイッチを高速で二回押す。

阪中の真後ろについた俺は、爆竹を一本だけ用意して、
筒の中に着火した線香の先端を突っ込んで阪中のすぐ後ろの地面に置く。
しかし、顎を上げて半ば陶酔した様に目をつむり喘いで固まっているほぼ全裸汗だくな阪中。絶景だ。
物陰に戻り、「ウルトラストップウォッチ」のスイッチを押してから五秒だけ待ってもう一度スイッチを押す。
爆竹と線香を回収し阪中の頭に「石ころぼうし」を被せてから俺は元の場所に戻り、
「石ころぼうし」を脱いで「ウルトラストップウォッチ」のスイッチを押す。

「どうした国木田?」
「え?あれ?」

サッカーグラウンドに呆然と突っ立っていた国木田に、俺は声を掛けた。

「あれ?今?」
「なんだ?UFOでもジグザグ飛行してたか?」
「う、ううん、いや、何でもない」

流石に教師陣には「予定メモ帳」で強制的に別方面を見ていて貰ったが、
他の面々は大方狐に摘まれた表情だ。

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最終更新:2011年05月24日 04:51