さてどうしよう

俺は今、困ってる。それはもう、非常に困っている。
目の前にはすっぽんぽんのクラスメイトが俺に迫っている。
とある事情でズブ濡れになったクラスメイトを運動場に野晒しという訳にはいかないから体育館倉庫に連れ込んだ訳なのだが、そこでクラスメイトが変な雰囲気になって迫ってきているのだ。

このクラスメイトは別に男とかいう訳じゃない。れっきとした女だ。
相当なブスという事も無い。わりかし美人に分類されるし体付きも申し分無い。
俺には特定の思い人がいる訳でも無い。初めてが怖いとかいう乙女チックな事も無い。童貞は適当に捨てた。
この女が好きか嫌いか、で言えば今はもう憎みきれない。
誰しも相手に無償の好意を寄せられれば悪い気分はすまい。

そんな女の子に迫られている。まだ水気が抜け切っていない体は妙に色っぽい。
引き締まった肢体をくねらせる艶かしい腰つきで、女の子は四つん這いで俺の股間に手をかけている。

では何故困っているのか。殆どの男が羨むこの状況で一体何が問題というのか
答えは簡単だ。コイツは俺が洗脳したからだ。

「真帆、ちょっと待って、ちょい待って、ストップ、お願いだからストップ」
「……むぅ~」

ノリの悪い俺にいささか不満そうだったが真帆は大人しく手を離して俺の横にちょこんと腰を下ろす。一応俺の意思を尊重してくれたのだろう。
だが諦めた訳ではないらしく、俺の顔色を伺いながら、時折俺の股間に視線を走らせている。

当の俺自身、真帆を洗脳したことの一体何が問題なのかよく分かっていない
その内犯すつもりだったし、今回の洗脳なんて殆ど道具の実験程度にしか考えてなかった
ちょっと順序が狂っただけで、別に何か想定外の事が起きた訳でもない。

ただ、洗脳し、自由な意思を奪って偽りの感情で幸せを与えているというのが、今更ながら怖くなってきた
真帆が従順に俺に好意を見せる程に、本来の真帆は一体どのように考えているのだろうか
ひょっとしたら俺は、何かとんでもない間違いを犯しているのではないか、と不安になってくる
真帆は俺を恨む事すら出来ない。憎む理由すら分からなくなって、ただ機械的に与えられた幸せを何の疑いも無く享受する。
恐らく真帆と交われば、俺は何かを失う。相手の意思を奪って欲望の捌け口にして、それに何も感じなくなれば、俺はきっと何かを忘れてしまう。
それが道徳とか良心とか呼ばれるものなのかは知らないが、無理だ。やっぱり真帆とは

           『聞いてらんねーな。このチキンが』

後ろから聞きなれた声がした。

『いいか、亮、よく聞け、もうそいつは元に戻らない。戻せない。
タイムフロシキじゃ記憶は変わらないし洗脳を解除する便利な道具なんて無い。メモリーディスクじゃ全体的に改造された真帆の脳は戻せないし、タイムマシンじゃ過去に行く事は出来ても改変は不可能だ。』

……え?戻せないの?

『つまり実際にその女が何を考えてるかなんて関係ない。もう今は心の底からお前が好きでたまらないんだ。これから先もずっと、永遠にな』

俺の顔が引きつったのが分かった。恐らく俺の顔は微妙に青ざめているだろう

『まぁ聞け、所詮人間の考え方なんて時と場合で刻々と変化するもんさ
それが経験とか出来事の積み重ねで少しずつ変化するのも機械で一気に変質しちまうのも大差無いだろう
宗教に感動して生き方を変えるヤツも音楽一つで人生が変わるヤツもいる。機械の仕業で、今まで嫌いだったヤツが好きになる、なんてのはそこまで悪い事じゃねぇだろう、それを洗脳と呼ぶかどうかは人それぞれさ』



『(ていうか亮、どの道お前はさ、暴走族は殺したしアイドル女は無理矢理犯したし他人を犬扱いして人の尊厳を踏み躙ってるくらいの外道なんだぜ
もうお前に道徳だとか良心だとか語る価値は無いんだぜ?クズはクズらしく。行く所まで行って散るのが正しい道だろーがよ
こんなところでビビってコロコロ心変わりしてるんじゃお前に人生狂わされたヤツらの立つ瀬が無いだろーよ)』


「亮、お願い、もう、我慢させないで…?」

真帆の柔らかい手が、俺のズボンを下げて半起ちになった陰茎を露出させる
そのグロテスクな逸物に手をかけて、上下にゆっくりとストロークする。真帆のやわらかい手の感触で、段々熱を持ち始める俺の愚息
俺の心は揺らいでいた。先ほどまでの決心が、嘘みたいに。

「なぁ、真帆、一つ、いいか?」
「ん、なぁに?亮♪」

午前中までは敵意を持って俺を睨み付けていた顔は、喜色満面に満ちて俺を見つめていた
「ひょっとしたらお前が俺を好きっていう気持ちが、実は嘘だったらどうする?」
「嘘って?」
「だから、実は俺の事が嫌いで、好きっていう気持ちが作られてるものだとしたら、どうする?」

んー…と真帆は少し目をつぶって考えてから、俺の真正面に顔を近付け、ささやいた。

「そんなのあり得ないよ、私が亮を好きっていう気持ちは絶対ホンモノだよ。それが嘘なんてある訳ないじゃん」
「…そうだよな」

もうなんか、ダメっぽい。ここでやめる理由が無いよ



シャリッ

「ひゃんっ」

俺の指の爪先が真帆のささやかに生えた毛を引っ掻く。真帆の体が刺激に反応して跳ねる。それ以上に、俺も乗り気になったという喜びが顔を変化させていた。
上体を近付けていた真帆が、俺に両手で抱き付き、共に倒れ込む形でマットの上にころがる。
ほんの少しホコリが舞い上がったのが見えた。

俺は、下に伸ばしたままの指の爪でもう一度、真帆の股間の茂みを強めに素早くなぞってみる。
思いつきの行動だったが、それに反応して腰を浮かせる真帆。どうも擦られるのが弱いらしい。

「だ、だめだよ、ちょっ、もう少し、優しく…んむッ」

うるさい声を黙らせる為に唇を重ねてみる。先ほどは不意打ちだったが、今度はやわらかい感触と生暖かい体温が伝わってくる。
そのまま舌を突き出し、口内に侵入する。それを感じ取った真帆も舌を動かして、濃厚なキスをする。
暫くしてから口を離す。唾液が混ざり合った液体は妙な甘みを感じた。

「した…舌が…」

とろーんとしている真帆の股間にもう一度爪を立てて現実に呼び戻す。

「うひゃっ」
「真帆、お前が入れてくれないか?」

俺のムスコは既に臨戦態勢だった。


真帆は上体を起こして、馬乗りになるような形で俺の陰茎にまたがる。
惜しげもなく眼前に晒される真帆の裸体。裸体を染め上げる白い肌。形の整った真帆の胸に目を奪われる。

その時、いざ真帆が俺と合体しよう、という段になって真帆から声が上がる。

「え?や、あの…大き…思ってたより…」

真帆の疑問に満ちた目は語っていた。「これ、本当に全部入るの?」と。

その疑問は至極もっともだ、なんせ道具による拡張で勃起時のサイズは26cm。俺のヘソを超え、鳩尾に届きそうなくらいのサイズなのだ
更にデラックスライトの再現したゴツゴツとしたコブがグロテスクな見た目と相まって中々の威圧感がある。

真帆は暫く逡巡した後、覚悟を決めたようで、悲壮な、それでいて期待感に満ちた顔で、陰茎に手をかけ、自分の膣口にあてがった。
息を吐きながら、力を抜いて少しずつ腰を落としていく真帆。

真帆の膣口を押し広げて進入していく肉棒。長さもさる事ながら太さもあるので、刺激に反応して真帆の膣が慌てて更に潤滑油を分泌し始める。
元々湿っていた膣内から愛液が溢れ、真帆の膣を押し開く俺の陰茎が快楽で更に膨張する
「亮、動かないでね……」

荒い息をした真帆の目が微かに潤んでいる
全部入りきってないとはいえ、やはり改造を施した愚息は、膣のサイズ的に結構つらいのかも知れない。しかし陰茎のサイズのお陰で膣は狭く、肉棒をことさらに締め付ける。

真帆が意を決したように、思いっきり息を吐き、自分の股間に目を落とす。

「亮、私、頑張るからね……ぁ、んっっぐ」

真帆が、一気に腰を最後まで落とし、柔らかさの中に硬さを感じる、締りのある肉壁が俺の息子を包み込む。

「あぐっ…ッッ…」

馬乗りになっていた真帆は、最後まで入れた衝撃に耐え切れず、目をぎゅっとつぶりながら、俺に向かって倒れてきた。

「亮…長過ぎるよ…奥の奥まで…入っちゃったじゃない…」


真帆の体は思っていたよりずっと軽く、華奢だった。女の子特有の微かに甘い香りと、全身の柔らかな感触が伝わってくる。

「亮…痛い…動かしちゃ…」

息も絶え絶えで俺の胸に体を預ける真帆は微かに震えていた。確かに頑張ったんだろう。
ただ、この状況、俺も結構ツラい。入れっぱなしで動かすな、と言われても、流石に無理だ。性欲的な意味で

仰向けに寝てる俺の上に真帆が重なって寝ているような状態から、俺は右腕で寝返りをうって真帆を下にする。

「きゃっ」

そして、真帆から陰茎を中ほどまで引き抜くと、軽く息を呑む音が聞こえた。
陰茎には、軽く血がついていた。あぁ、初めてだったんだな、と理解したが、予想していただけに、思ってたより感動のようなものは無かった。

そして俺が、もう一度入れようとする体勢で、このまま続けてもいいものか、休ませるべきか、と少し逡巡する。

「亮…もう、無理…これ以上、やめ…」

息が荒い。顔は紅潮して微かに震えてるし、確かにつらそうな感じがする。
しかしだ、ならその表情は何だ。こっちにエサを期待する子犬のような、その嬉しそうな笑顔はなんなんだ

「…ホントにやめて欲しいの?」

真帆は更に目を潤ませる

「…うぅ、イジワル…」

ぽそりと、真帆が呟く

「……そんなこと言わせないでよ」


俺は猛った肉棒を、本能のままに押し込んだ。またもぬめりの中を拡張しながら突き進み、肉棒が柔らかく刺激され、精液が搾り出されそうになる。
突き上げる度に真帆が呻き声と嬌声を噛み殺したようなくぐもった声をあげる。

先ほどケニィに一発抜いてもらっていなければ一回目のピストンで昇天していたかも知れない。それは男として格好がつかないのでケニィに感謝しておこう。
そのまま何度もピストンをしていると、真帆が俺に抱きついてきた

「亮っ、も、ダメぇっ、いく…ぅ、いっちゃ、うっ」

初めての女というのはこうも感じるものなのだろうか?痛く感じるだけで最初から快感を得られる者は稀らしいのだが
…脳裏に、あのメモ帳がよぎった。そう言えばこの子、ここ最近毎日逝くまでオナニーさせられてたんだよな
それですっかり性感が開発されてたとかそういうオチか

「やだ、や、やだ、亮も、一緒に・・・お願ッ・・・あぁッんッあッんッあッ…ッッーーーー!!!」

真帆が一足先に絶頂を迎え、真帆の体が跳ね上がる。
…どうやら、一緒にイくのは無理だったようだ
しかし男として出さなければ収まりがつかないので、真帆にはもう暫く付き合ってもらおう

「り、亮…?」

「真帆、もうここでやめたい?」

「…言われなくても答えは分かってるんでしょ、ばーか」

その言葉と共に、俺は深く肉棒を押し込み……



-その後1時間程して、俺は2回、真帆は3回絶頂したところでお互い満足して終わりを迎えた。


「はぁ…はぁ…亮、クリトリスばっかり攻めるの、ズルイよ…」
「真帆が感じてる顔がかわいいから…」
「そ、そんな…ッッ……」

赤くなってこっちと逆方向を向いた後に、小さく「許す」という声が聞こえた

そのまま二人で横になっていたいんだけど…確かまだ予定があるんだった

「真帆、じゃあ俺の家まで一緒に行こうか」
「(亮の家…お義父さんとお義母さんに挨拶よね…もう学校に行かなくていいって事は…やっぱりお嫁さん…ぅきゃ~~~~)」

-真帆が、どこでもドアを通って樹海の中の家に連れていかれてポルナレフ状態になるのはもう少し先のお話。-

      恋人の住所が樹海で一人暮らしだった。な、何を言ってるのか(ry





…ハァ、やっちまったな

『何をだ?』

真帆のことさ

『別にいいんじゃねーの?お互いの合意の上での「さくやは おたのしみ でしたね」だ』

ばーか、結局お前の口車に乗ってやっちまったなー、って

『そんな言い方はねーだろ、お前だって納得したんだろ?』

あぁ、その通りさ、今じゃさっきまでうだうだ悩んでたのが割と軽い事だったんじゃないか、って思い始めてる

『そーかそーか、そりゃ良かったな』

トラ、お前は一体俺をどうしたいんだ、お前に唆されてやってる事は誰一人得をしないだろう

『最初から言ってるじゃん。ヒマ潰しだよ、最近割と楽しくなってきたところだ』

ハァ、なんかたまにお前が悪魔に見える時があるよ

『どうせ人生なんて巨大なヒマ潰しさ。楽しんだヤツの勝ちだぜ、お前も正義感とか常識なんてもんは捨てちまえよ、自分が楽しければそれでいいじゃねぇか、お前にゃそれを押し通す『力』がある』

この世は泡沫の夢、ってか、ある意味それも真理かもな、ただし他人の迷惑が勘定に入ってないが

『強い方は弱い方を食い散らかして我が侭を押し通す権利があるんだぜ、イジメられっ子のお前がそれは重々承知だろ』

……

『お前は今、誰にも負けたりしねぇんだ、こんなチャンスは誰一人として勝ち得たりしねぇ、皆が皆つまらねぇルールに縛られてる。』

……

『お前は「ルール」の上に立ったんだ。他人が逆立ちしても出来ないような事が好き勝手に出来るんだ、その権利を自分から放棄するのか?人生やったもん勝ちだろ、やれる時にやりたい事をやってこその人生だろう』

……

『自分の行動を「正義」なんてあやふやなもんに肯定されなきゃ何も出来ねぇのか?「俺のやる事が正義だ。それに逆らう事こそが悪だ」くらい言ってみようぜ』

…………お前さ、以外と狂った事言うんだな

『え?そんなにおかしい事言った?俺』

…さて、ヴァンパイア城に置き去りにしたケニィを迎えにでも行くか



   -まぁ折角一度きりの人生だし、一度くらい狂ってみるのも面白いかもな-



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最終更新:2010年08月03日 10:52