夜、格技場の入口で、昨夜もここに来た三人の空手部男子一年生が顔を見合わせる。

「全員来たってか」
「まあ、先輩の性格上、本当に殺る気だったら即死だしな」




「………」
「よっ」

格技場に入った三人が、その一角にある、二つのブロック塊の上に乗った巨大な氷の塊に視線を向けていると、更衣室から出て来たAV女優塚本数美が手を上げて気さくに声を掛けた。

“…や、やっぱりノーブラ生乳…”

数美が、自分の空手着姿への視線に気が付いたかの様にニッと笑うと、少年たちは慌てて上を向く。

「で、昨日、見てた?」
「は、はいっ、ごめんなさいっ!!」

つかつかと近づく数美に、三人はガバッと頭を下げる。

「ま、いーけど。見て貰った方が張り合いあるし。で、又見たいの?どーなの?」
「見たいですっ!」

内一人が素っ頓狂な声を上げ、残る二人が彼に恐怖の視線を向ける。

「おーし、正直でよろしい。でも、その格好はな…
お前らも着替えて来い、この格好。下には何にも着ないで」
「着ないでって、それ…」

数美が無言で氷に近づき、氷が真っ二つになるのと、三人が更衣室に飛び込むのはほぼ同時だった。




真剣な眼差し、力強い動き、言われた通り空手着姿で正座する三人の男子部員は、目の前で展開される数美の形に、一人の空手部員として見惚れている。
それは本当だった。本当だったからこそ、上衣一枚に覆われるだけの、
激しい力強い動きにそのまま震えている今にもこぼれ落ちそうな膨らみ、
昨日の通りなら空手着一枚下に隠された裸体への妄想がよりかき立てられる。
数美だからこその筈の、正面からビンビン伝わって来る稽古への真剣さと、それを公然と冒涜する様な、
三文エロパロ小説顔負けのふざけた格好が真っ向からぶつかって匂い立つ淫靡なギャップに、
男子部員達はやはり下穿き一枚下でどうしようもなくビンビンに膨らむものを抑えきれない。

「かあー、いい汗掻いたー」

数美が三人の正面に立ち、
自然体で一礼するだけでも間近の真正面に見える上衣の隙間に息を呑みそうになった男子部員達だが、
そんな上衣の襟をぐいっと開き、汗ばみぷるんと弾力のある上半分がほとんど丸見えとなった
左の膨らみを掌でぱたぱた始めたのだからたまらない。

「あっ、くうんっ…」

数美が左手を上衣の中にすぼっと突っ込み、右手でズバリ下穿きの股ぐらをぐっと掴みながら
眉根を寄せて可愛らしいくらいの喘ぎ声を出すと言うそのものズバリの姿に、三人は、思わず前のめりになりそうになる。

「は、ああっ、やっぱり、見られるのっていい…ん…んんっ…」

独りで言う数美の左の掌がむにむにと動いているのは上衣越しにでも三人の目に伝わって来る。
そして、数美の中指が、下穿き越しに中心を真っ直ぐなぞり始めたのは見れば分かる。

「ああっ、ああっ、こんなに熱くぅ、濡れて来てるぅ…」

それも又、見ていて分かる程になっていた。
甘い喘ぎ声を上げながら、数美は下穿きの上からでは我慢出来なくなったらしく、
帯も紐も解き下穿きの中に手を突っ込み、端から分かる程にまさぐりながら
もどかしげにそれすらズリ下ろし始めた。

「はあ、ああ、あぁあーーー…」

ぺたんと冷たい床に剥き出しの尻餅を着き、ズリ下ろされた下穿きがすらっと美しくも逞しいおみ足にぽーんと投げ出される。
食い入りそうな三人の男子部員に指の隙間から黒く彩られた肝心な所をチラチラ見せながら、しんと静まり返る格技場に喘ぎ声とかき回す水音を響かせて数美がラスト・スパートを掛ける。
三人の男子部員にとっては、あるいはこの後正気に戻ったらと言う身の危険もむしろ一抹のスパイスとなって、
目も離す隙も興奮が鎮まる余地も、数美が甲高い悲鳴を上げてその身を反り返らせて昂ぶり切り、
それを見ながら三人の若い肉体が勝手に反応するまで一瞬とて存在しなかった。

“…おお…片乳…”

右肩から半ば脱げた上衣だけを引っかけた数美が、ややおぼつかない足取りで三人に近づく。
右側ではぽろりと丸ごとはみ出した張りのある膨らみも
たくましく、そして溢れるものが幾筋も伝いてらてらと輝く太股もその中で艶やかに輝く黒いしげみも、
全て三人の目を引き付け離れない。

「はい、立ってー」

ふらりと目の前に現れた数美に促され、三人がその場に立ち上がる。

「イッちゃったねー、私も思いっ切りイッちゃったー、やっぱり、見られてするとコーフン度が違うわ」

数美は、三人の前に立つと、はらりと上衣を脱いだ。
三人が、時に自らを汚す種としながら妄想していた様に、出る所はしっかり出ていて女として主張している。
それが、無駄無く鍛えられた引き締まった肉体に支えられ若々しい見事な張りを保つ。
格闘家としても年上の女性としても見事な逞しさで圧倒する様な裸体が、
半開きの瞳にうっとりとした光を残す数美によって、三人の前に堂々とむしろ誇らしげに披露されていた。

「あ、あっ」
「私だけ、裸にさせとく気?」

不敵な笑みと共に言われると、それ以上の言葉は無い。
真ん中の少年は、数美の手でさっさと帯も紐も解かれ、上衣も脱がされ、
そして、既にじっとりと粘っこい染みの広がる下穿きを引き下ろされていた。

為す術もなく下穿きを穿いたままに出してしまったその残りが、
目の前に跪いた数美の口に含まれてぬるぬるとした感触が綺麗に清められる。
いつもの右手とは比べものにならない、ぬるりと柔らかな快感、
二度目にも関わらず、痺れる様な快感が早々に忍耐を突き破り、
柔らかな締め付けと刺激の中に強かに放出される。
相手が相手だけにそれだけでも戦慄を覚える所だが、ごくんと喉を鳴らして溢れ出そうな青臭い欲望を飲み干し、ちらっと目の前の少年の顔を見上げる数美の大きな瞳。
その黒く潤んだ輝きだけでも、解放された彼の男を熱くするだけの淫靡さに満ちていた。
気が付いた時には、彼は偉大なる先輩の前にかしづいていた。

「あっ、ああっ、いいっ、いいよっ、うん、上手だよああいいっ、いいよぉ…」

その声は、どこか遠くで聞こえる様に感じたが、実際にはすぐ頭の上で聞こえている。
促されるまま、冷たい床の上に大の字に横たわった数美の逞しい腿の間に顔を突っ込み、
ピンク色の花園を目の当たりにして止め処なく湧き出す透明な蜜を舌ですくい
その上のぽつんとしたスイッチをも舐め続けていた。

「はんんんんっっっ…」

一瞬全身を硬直させ、一声放って脱力した数美は、熱い息を吐きながら更に貪欲な誘惑を口にしていた。

「…たい?…」
「え?」
「…だから…したい?…私…こんなに熱くなってもう、我慢出来ない…だから…」

上目遣いに目の前の数美を見た少年は、自分の名が呼ばれ、
熱く潤んだ目がそれを求めた事に、既に現実感を失いつつあった頭の中がかあっと熱くなった。

「…ねっ…の…頂戴…あんっ!」
「ん、くっ」

数美は、自分の上に覆い被さり、精一杯の逞しさを見せる後輩に微笑み掛けた。
ぶっ壊れるまで腰を振る衝動を催させる微笑みだったが、それは余りにも惜しいので彼は自重する。
だが、それでも、本能が、数美自身の女のメカニズムが突き動かす目の前の少年の動きと共に、
数美も又熱い喘ぎを漏らし始めた。

「…あっ…いい…あっ…
いっ、いいよ、我慢出来ない?もう我慢出来ない?」
「せ、先輩、俺っ…」
「みんなも、もう我慢出来ない?いいよ、みーんなオープンなんだから
オナ○ーならしていいよ見せて、みんなのビンビンのチ○ポでどんな風にするか見せてえっ!」
「は、はいっ!」

見せつけられるだけ見せつけられ、既にごわごわとし始めた下穿きの中を痛い程膨らませていた
二人の後輩少年は矢も楯もたまらず立ち上がり引きちぎらんばかりの勢いで下半身を剥き出しにする。

「せ、先輩、先輩っもう、もうっ俺先輩にっ…」
「いいよ、今日大丈夫だからいいよ一杯出していいよ
お前らも一杯出して汚していいよ汚しちゃっていいよほらほらほらあああーーーーーーー…」
「「「うっ」」」





「な、あの格好で良かっただろ?」

数美におごってもらったコインランドリーで空手着をしまいながら、
数美に言われて三人の後輩男子は照れ笑いを浮かべる。

「何ー?また思い出してるー?」
「そ、それは、アハハ…」

それはもう、笑うしかない未だに信じられない、しかし至福の思い出だった。
男にしてもらった格技場で文字通りやりまくり、シャワー室でも、あんなに献身的だとは夢にも思わなかった。

「最初にしたらまあまあだったから、みっちり鍛えてやるぞ、お前らが立派な男になる様にな。
何ならもっと連れて来てもいーぞ、そんぐらいの方がやり甲斐あるからさー」
「うおっす!」

カラカラと笑ってバンバン後輩の肩を叩いた数美が、三人と分かれて笑顔で手を振る。
端から見ても、稽古を付けてもらった様にしか見えないだろう。
間違っても、AV女優塚本数美が一日の仕事を終えた挨拶だと受け取る者はいないだろう。
何しろ、その真実は、本人ですら数分後には忘れ去る事なのだから。






蒔かれた種は水と肥やしを与えられ、日々を経て着実に成長する。
この日も、「石ころぼうし」を被り我が忠実なる下僕塚本数美に付き添い登校をした俺様は、
その途中で「シナリオライター」を使い数美を児童公園の女子トイレの個室に呼び出す。
数美と共に狭い個室に入った俺様は、「かくれマント」を装着してから「石ころぼうし」を脱ぎ、
「うそつ機」を装着して、シナリオ通り数美が声を出す事も許されずブラとショーツを抜き取るのを確認する。
そして、「あなたはブラを着けています、ショーツも着けています」と囁いてから、
「メモリーディスク」でこのトイレに自分がいる事を納得させる理由を数美の頭の中にでっち上げる。



「石ころぼうし」を被り、我が忠実なる下僕塚本数美に付き添い登校をし、
毎時間の休み時間には欠かす事なく女子更衣室を回った俺様は、
昼休みになると、日々胡散臭いものになる周囲の視線に少しずつ訝しいものを感じているらしい数美を
「シナリオライター」で動かし、女子トイレに移動させる。
数美と共に狭い個室に入った俺様は、「かくれマント」を装着してから「石ころぼうし」を脱ぎ、
「うそつ機」を装着して、まずは「あなたがブラとショーツを着けていると言うのは嘘です」
と言う真実を囁いてから、AV女優塚本数美の呼び出し作業を開始した。

昼休みの帝丹高校男子トイレ前で、取り囲む同級生の男子生徒にスカートの中の尻を直に掴まれた
AV女優塚本数美は、既に淫靡な笑みを浮かべいた。

「はあ、ああ、ああっ」

そのまま男子トイレに入ったAV女優塚本数美は、目の前で喘ぐ同級生の男子に
指定席の奥の個室で全開にボタンの開いたブラウスの中の乳房を揉まれ、
スカートの中に手を入れられてつるつるとしたお尻を撫でられ掴まれていた。




ドンドンと特徴的なノックが鳴り、彼は名残惜しそうに個室を出て行く。
そして、そのまま小便器の前に立ってズボンと下着を下ろす。
個室では数美が入れ替わりに入って来た同級生のズボンと下着を下ろし、
そこから飛び出した熱いものを右手でしごいていた。

「こんな感じ?」
「ああ、いいっ、塚本の手、意外とやわらか…おおっ」

数美が慣れた手つきで器用に持ち上げたバケツ目がけて
数美の手に柔らかく包まれていた男の迸りは勢いよく飛び出し、後続が便器の中に滴り落ちる。

「ホントはみーんなぶち込んでもらってもいいくらいなんだけどさー、やっぱり秩序ってモンがあるからねー」

トイレットペーパーで男の後始末をし、千円札を受け取った数美がひらひらと手を振って見送る。

「ああっ、数美先輩、数美先輩っ!」
「何?噂聞いてここまで来ちゃった?度胸に免じて今回だけチャラでいーよ」

ノックの音と共に、数美はちゅうちゅう乳首を吸っていた後輩の頭をくしゃっと撫でて、
個室を出た後輩はにやにや笑った先輩に半ば指定席となっている一番奥の小便器を促される。



「おっ、おおっ、俺っ!」
「ん、んっ、いいっ、ああいいっ!」
「お、俺ああ俺っ!」
「んんっ…」

かみ殺しても殺しきれるものではない。
トイレに熱い声と何かぎしぎしとしたものを響かせながら、
一番奥の個室では一人の三年生の男子生徒が、
既に何人もの同級生の精液を呑み干してから壁に背を預けるAV女優塚本数美を抱き締め、
ズリ下ろしたズボンと下着から飛び出していきり立ったものを数美のスカートの中に突っ込み
導かれるまま本能の赴くままに腰を振り、早々にその思いを遂げていた。
数美は、トイレットペーパーで自分と、そして相手にも献身的なくらいの後始末をする。
そして、数美が、別に大して欲しくもない千円札が何枚も詰まったポケットに手を突っ込んでいると、
入り替わりに別の三年生の男子が姿を現す。

「そう、バックがいいんだ」

にこっと笑った数美は、壁に手を着いてぺろんとスカートをまくり上げられ
お尻に風の当たる感触、そして、荒々しく青い欲望のままにぶち込まれる衝動を
ぎゅっとウエストを抱き締められながら十分堪能していた。





「はーい、お待たせー、レモンの蜂蜜漬けぇー」
「うおっす!」

それは、放課後の男子空手部で、ここ数日ではすっかりお馴染みになった光景だった。
AV女優塚本数美の差し入れが部員たちに美味しそうに回される。
差し入れた数美も部員たちに美味しくマワされる。


パイプ椅子に掛けた二年生の逞しい腿の上に、数美はハーフパンツのお尻を下ろす。
こんもりと盛り上がった体操着の白いTシャツに浮かんだぽつぽつに、何度見ても部室の注目は注がれる。
果たして、椅子の男子にTシャツはぺろんとまくり上げられぷるんとばかりに剥き出しにされた数美は
にこにこ笑って揉まれるままにされている。
その内、熱い喘ぎ声が漏れる半開きの唇が嫌でも野郎共の下半身を刺激する。
自分でハーフパンツをズリ下ろした数美は、遠慮無用の男子部室で椅子の男子生徒のトランクスの窓から
目標物を掴みだし、ハーフパンツ一枚の下で既にすっかり潤った柔らかくも締まりのいい女の肉の中に
自らそれを飲み込み、ぎしぎしと上下に腰を振り喘ぎ始める。
手招きに応じた別の男子部員達が、トランクスから数美に両手で掴み出され、
数美の両サイドで見事な手首の動きにしごき立てられる。

「んっ、くううっ」
「あああっ…」

目を閉じた数美がひくひくと痙攣し、その顔に、剥き出しの胸の膨らみに、
やはり喘ぎ声と共に目を閉じた男子部員の欲望の証が勢いよく迸った。






深夜、「石ころぼうし」を被って数美の寝室に侵入した俺様は、
布団に入って眠っている数美の体をシナリオライターで動かし、
立ち上がった所で「瞬間固定カメラ」と「チッポケット二次元カメラ」で撮影する。
その写真を手にタイムベルトで時間を遡った俺様は、
とある廃工場で写真に湯を垂らし「瞬間固定カメラ」で撮影してから
用意しておいたマットに伏したパジャマ姿の数美から「ネムケスイトール」で眠気を吸収した。

「あっ、ああっ、あっ…」

異様な姿だった。
体操着のTシャツをぺろんとまくり上げて剥き出しの乳房をぶるぶる震わせ、
ハーフパンツをズリ下ろしてしっかりとした桃尻を突き出して腰を振っている。
行為は論外としても、そもそも、一枚めくっただけで丸裸、それ自体数美には全く理解が出来ない。
数美にとっての最大の問題は、自分の目の前でそれを行っているのが
どこからどう見ても自分にしか見えないと言う事だった。

「あっ、あっ、あおぉーーーーっ!!」

数美は耳を塞ぎたかったが、それも出来ない。それはさっきから散々失敗している事。
数美の目の前では、AV女優塚本数美が男子空手部の部室の壁に手を突き、
後ろから部員に突っ込まれて獣じみた声と共にパンパンぶつかる音を立てて腰を振り立てている。
「シナリオライター」に操られて「自分の声」とコールしてから「ありがたみわかり機」のスイッチを押し、
「筋肉コントローラー」を撃ち込まれ「石ころぼうし」を被せられて「タケコプター」で
部室に浮いている数美にはその光景から逃れる術はなかった。
加えて、数美からは隣で「石ころぼうし」を被った上に
「かくれマント」を被って空に浮いている男を見る事は出来ない。
ぼうし同士であれば相手を認識出来る「創世日記」バージョンの「石ころぼうし」であるため、
数美の姿は隣の男からは見えているのだが。

「あっ、あ、あふうぅぅぅ…」

AV女優塚本数美が壁に付いた手が、ずるずると下に降りる。
そして、ぷるぷると震えた男子部員が、ずるりと柔らかくなりつつあるものを引き抜く。

“…妊娠するんじゃあ…”

「待ってるんでしょー、いいわよー、どんどん来てぇー」

数美の懸念を全く無視し、AV女優塚本数美は、床に四つん這いになり剥き出しの尻を振って甘い声を上げる。

「はああっ!」

そんなAV女優塚本数美の腰を抱えて一息に貫く部員が現れ、AV女優塚本数美は嬉しそうな声を上げる。

「い、いいんですか?」
「いいっ、いいわよぉ」

AV女優塚本数美の正面で、既に幾筋も白く汚れた乳房をぐにぐにと掴んでいた男子部員が、
用意されていたローションをその乳房に垂らして自らの反り返ったものを豊かな膨らみの間に挟み込む。

「はっ、ああっ、ああっ、あぁーっ…」
「す、すげえっおおっ」
「塚本先輩がこんな、だったなんてあうっ」
「おっ、俺もうっ!」

いつの間にか両手にも握り、その口からもじゅぽじゅぽと出し入れしていたAV女優塚本数美は
自ら導き出した粘っこい噴射をその顔に胸に注がれ、
更に、我慢し切れず遠慮無用の男子部室で遠慮無用過ぎる剥き出しにトランクスから掴み出された塊から
彼ら自身がしごきだしたものがAV女優塚本数美の全身に次々と降り注ぐ。
その度にAV女優塚本数美が見せる恍惚とした表情に、数美は嫌悪なのか恐怖なのかぞくっとするしかなかった。





強制的な時間旅行に連行された上、その移動中の記憶を「ワスレンボー」で消去された数美の目の前では、AV女優塚本数美が男子空手部の部室でレモンの蜂蜜漬けを手に愛想を振りまいていた。

“…又だ…”

数美としては、考えるだけで頭が痛くなりそうだった。
そう、自分の事としか思えない身に覚えのない痴態を見せつけられる度に起こっているリピート。

“ひっ!”

声が出ないのがいい事なのか悪い事なのか、数美としては判断に困った。
頭の上に何かが乗せられた様な感覚と共に、数美の体、下腹にずん、と力強いものが響き
それと共に頭に何か白いものが突き抜けた。
今でも吐き出したくなる程の生臭い匂い、味覚、目の前一杯に広がるグロテスクなのか、
あるいは初々しいピンク色を見せて精一杯力強く反り返っているある意味可愛く頼もしいものなのか、
そして生々しい肉体の交わりぶつかり合い。
その全てが、送信機をAV女優塚本数美に接続した頭に装着された「感覚モニター」を通じて
数美の五感から脳を焼き尽くそうとする。
AV女優塚本数美の全てを感じながら何も出来ない、
丸で空中でハリツケにでもされている様なもどかしさと侵略感。
AV女優塚本数美の行く先々で、それは繰り返されその淫らな五感を数美に刻み込んでいく。





数美と共に一通り回り終えた俺様は、数美を廃工場のマットの上に立たせ、
「筋肉コントローラー」受信機を外してから「シナリオライター」で「ありがたみわかり機」を解除し
「石ころぼうし」を脱がせ「ネムケスイトール」を握らせて自分で自分を銃撃させる。
眠りに落ちた数美に「メモリーディスク」を使って数美から寝室から出た後の記憶を抜き出した俺様は、
数美がAV女優塚本数美を見た記憶とAV女優塚本数美を感じた記憶のみを残して残りを消去して
ディスクの記憶を数美に埋め戻す。

それから「瞬間固定カメラ」、「チッポケット二次元カメラ」で順番に数美を撮影してから
「タイムベルト」と「どこでもドア」で出発直後の数美の寝室に戻り、
掛け布団をめくった敷き布団の上に写真を置いて湯を垂らし、
現れた数美を「瞬間固定カメラ」で撮影してから掛け布団を掛けてやり、
「グッスリまくら」で残りの睡眠時間の熟睡を確保する。






朝、目を覚まし、パジャマズボンの中に手を突っ込んだ数美の顔が見る見る赤くなる。

「んんっ!」

濡れた布地越しに、まだぽつんと尖ったままの小さな塊に触れた数美が、
自分が放つ可愛らしい声にたまらなく罪悪感を覚える。

“…あ、だ、駄目…”

「ん、んんっ、んー…」

朝の一時、左手は一人でにぎゅっとパジャマ越しの乳房を掴み、一度動き出した右手の指は止まる事なく快感を貪る。
布団に入ったまま必死にかみ殺したくぐもった声を上げ、ピンと背筋を反らした数美は、
潮が退く虚しさと共に、ぬるりと糸を引く自分の指をかざして自己嫌悪にどっぷりと浸っていた。

また、夢を見ていた。

暴力的に陵辱される夢を見なくなった代わりに、今度は数美自身が積極的に、
顔見知りの下手をすると知りもしない男子を片っ端から誘惑し一日中セックスを貪っている。
そんな自分を間近で観察し、自分自身がそれを体験している。
その光景はこの目に焼き付けられ、あの生臭い臭い
少し前まではろくに見た事もなかった、自分の裸体を前に反り返る初々しい逞しい男の肉々々。
そして、何度も何度も繰り返し下半身から突き抜けて全身が甘く痺れるあの感覚。
これも又、夢と言うには余りにも生々しい記憶だった。
こんな夢が毎晩毎夜数美を悩ませ、ぐっしょり濡れた下着のまま目覚めるようになり、いつの間にか毎朝下着を取り替えることが日課となってしまっていた。
更に、最近では起きたら直に自らを慰めて達しなければ一日が始まらない。
そんな自分への自己嫌悪を抱き、快楽とやるせなさの狭間でぼんやりするのも、毎朝の日課となりつつある。

一体自分はどうしてしまったのだろうか、といった疑問があとからあとから湧き出てくる。

暴力への恐怖を抑え込んだのかと思えば、痴女として苦痛から逃れる事しか出来ない。
結局それが自分の弱さなのかと、こんな事を誰に相談できるわけもなく、数美は一人思い悩む以外どうにもならなかった。




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最終更新:2008年10月29日 19:06