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「黒ネギぼうず」です。
では、前回に引き続き、解説から。
映画大長編的ロマンとは無縁のエロパロ実用本位主義の本作について、
数えた訳ではありませんが、
スレ的にはとにかく原作ではどちらかと言うとマイナーでも本作でやけに使われる道具をいくつか。

  • メモリーディスク 記憶を消去、改ざん捏造し放題のエロ的に便利過ぎる免罪符。
美人女教師ドロドロ3Pやら教室フルキャスト力の限り美少女アヘアヘエロエロタイムやらも
あっさりスルーと言う無限ループの誘惑に充ち満ちた都合のいい道具です。
偽ネギは更に一風変わった使い方をした事がありますが、それはまともに説明すると長くなりますので。

  • フリーサイズぬいぐるみカメラ これで誰かを撮影すると、被写体の抜け殻みたいなぬいぐるみが出て来ます。
そのぬいぐるみを着ると、その人そっくりに変身します。
フリーサイズですので、本作に登場する大河内アキラたんが春○部在住野○し○の○けに化ける事も可能です。
原作を見る限り声もそっくりでぬいぐるみを着たままものを食べる事も可の無敵の変身道具。
但し、それを装着したまま、
主にこのスレこの板における最終目標的行為を実行出来るかどうかの資料は私の知る限り存在しません。

  • シナリオライター 相手は意識を保ったまま、人は挿入したシナリオに書かれた通りの行動を、
状況もシナリオ通りになる様ですので重宝します。

  • フエルミラー 主にごく普通の物資調達に重宝。偽ネギの故郷でもある。

  • タイムベルト 同じ場所の違う時間に移動するためのベルトです。
多分、四次元ポケットにタイムマシンが付いて来ないが故の重宝でしょう
(だから誰が作者なんだよ一人突っ込みスマン)。

  • どこでもドア これは原作でもメジャー道具ですが、映画で使われた時差調節ダイヤルがよく使われます。
これも、四次元ポケットにタイムマシンが付いて来ないが故の重宝になりますが、
はっきり言ってこのダイヤルの時間設定が広範囲に使えるものならタイムマシンは要りません。

  • 流行性ネコシャクシビールス 一回だけの使用ですが、無論、美女美少女の園麻帆良学園で
スーパー露出破廉恥エロ服を大流行させました。

  • 物体変換クロス 物体Aにこのクロスを掛け、物体Bの名前を呼ぶと、クロスの中に物体Bが、
物体Bがあった場所に物体Aが現れる道具。偽ネギは生徒の名前を書いた単語帳を持ち歩いて
これを使って呼び出しています。

  • 階級ワッペン 相手の意識を保ったまま絶対服従させられる道具。
当然、脱がせ放題エロポーズ固定させ放題オ○ニーさせ放題逆に媚薬エロエロモードで厳禁させ放題な訳ですが、
原作の同年代の眼鏡ぼうずよりは頭が回る偽ネギは、脱ぎ厳禁を最初に厳命する訳です。

  • たましいふきこみ銃 一対一で相手の肉体を思う通りに動かす道具です。
その間相手の意識はないらしいので生き人形状態ですが、特に村上夏美に熱心に使われました。

  • 即席スイートホーム 一緒に入ると、後に入った人が先に入った人を熱烈ラブになる道具。
のっけから性職者たちのエロエロ肉欲の宴に使われて
晴れて本作主人公偽ネギ筆下ろしの舞台にもなった所ですが、
基本的に超空間仕様でコンパクトな外見以上に住宅設備がいいため、独り寝の宿舎にも使用されている模様。

  • うそつ機 これを装着して喋ればどんな嘘でも信じてくれる。
本作ではご長寿吸血鬼やロボにも効果があるらしい。バレたら肉塊の上挽肉の上ミイラ確定。
現実を夢だと思わせる用途でも使用された。

  • 無生物さいみんメガフォン 読んで字のごとく、無生物に催眠術をかける道具。
このメガフォンで物体Aに「お前はBだ」と呼びかければ、BがAの機能を持つ事はもちろん、
第三者からもBがAに見えると言う優れもの(出典作品によってややラグがありますが)。
本作ではなぜか媚薬製造器の役割が大きな比重を占めています。

  • チッポケット二次元カメラ 撮影したものを写真の中に収納する道具。湯を浴びせると実体化。
偽ネギはかさばるものを撮影してフエルミラーで写真ごと増殖させると言う事もやってます。

  • ハマグリパック このパックの中にものを入れると、中で時間が停止し、パックは小さくなって
独りでに土に潜ると言う道具。
偽ネギは、チッポケット二次元カメラと組み合わせで、
パックを潜らせておくプランターまで用意して色々収納している様です。

  • 石ころぼうし これを被ると透明にはならなくても何をやっても存在感がなくなる道具。
用途は…言うまでも無いですか。

  • かたづけラッカー これを浴びると透明になる道具。
専用の虫眼鏡を通せば見えますので、
偽ネギは必要に応じてメカメーカーで虫眼鏡と眼鏡を合成させたものを使用しています。

  • タンマウォッチ エロをやりたかったら王道でしょうか。

  • ウルトラストップウォッチ 自分以外の時間を止める道具。
タンマウォッチの場合、時間が止まりっぱなしのため押したら押されっ放しで
弾力や柔らかさの感触が激減すると言うエロ的難点があるが(ア○タ○ゾ○ン参考)
ウルトラストップウォッチはウルトラストップウォッチで触られたものも時間停止が解除されるため
主に止まった時間の中でぷるんぷるんの女体に狼藉を働くために使用。

  • きょうじき 範囲を指定して時間の進み方を速くしたり遅くしたりする道具。
用途:3‐Aのお片付けの一時に一日分のエロエロタイムを満喫する時など。

  • あらかじめ日記 デ○ノート。ただし、指定時間が長く、と言うかほぼ無限で
最終的に死ぬかどうかも選択可と言う点で○スノートより使い勝手がいい。

  • つづきをヨロシク このスプレーを手に吹き付けると手袋になり、
その手袋をはめた手で何かをやりながら手袋を引っこ抜くと、取消スプレーを手袋にかけるまで
手袋が手となってその行為をやり続けると言う道具。
取り消すまで延々と同じ事をやり続ける、原作によくある融通の利かない道具の一つですが、
偽ネギは何かを、特に空中に固定したりする時に器用に使っています。

―説明終わり―

―以下19話―

ホテルでのんびりと時間を過ごし、この休暇を過ごす新たな別荘を思い付いた偽ネギは
休暇四日目午前、新たな別荘建築のために
時差調節ダイヤル付きどこでもドアとタイムベルトで様々な時間と空間を超越し、
タンマウォッチとスーパー手ぶくろで必要な物資その他を獲得し、
獲得したものをチッポケット二次元カメラで撮影してフエルミラーでコピーし
コピーをタイムカプセルに入れて原本の写真に湯を浴びせて
時差調節ダイヤル付きどこでもドアとタイムベルトとタンマウォッチで
騒ぎにならない内に元の場所に戻しておく
と言うやり方で必要なものを色々と取りそろえてから、
タイムテレビで無人である事を確認した上で休暇四日目午前六時の図書館島裏に移動する。
そこの壁に貼られたかべ紙秘密基地の中に入った偽ネギは、
いくつか用意をしてから秘密基地の一室に入り、そこで新たな別荘作りを開始する。
地球セットを用意して人造地球を作り、宇宙どけいを紀元前五千年に進めてから、
かんさつ鏡で東海地方の海岸で人気の無いポイントを探し、かんさつ鏡を外してそこに降り立ち、
ポップ地下室でベースキャンプを作って一応弁当用にグルメテーブルかけを用意しておく。
そこで、天才ヘルメットと技術手袋と
地図作製用偵察衛星とメカメーカーと無生物催眠メガフォンその他を駆使して
どこでもドアやどこでもまどを人造地球仕様に改造したものを用意する。
更に、人海戦術用に、葉加瀬聡美のラボからガメてロボッターや無生物催眠メガフォンで忠実に従わせ
チッポケット二次元カメラで撮影した茶々丸姉の素体の写真をフエルミラーで大量増殖させておく。
過去の大坂城、安土城の普請現場で大きな岩を撮影したチッポケット二次元カメラの写真を
フエルミラーで大量にコピーし、
木で作った洗面器に湯を張ったものをこれまたフエルミラーで大量コピーする。
タンマウォッチで時間を止め、偽ネギが選んだ日本近海の太平洋の一角の上空に
洗面器を大量に空中静止させ、その洗面器に岩の写真を浸してからタイムロックを解除して
予定地である海を岩で埋め尽くす。

それから茶々丸姉にテキオー灯を浴びせスーパー手ぶくろをはめて大量動員し、
広さ的に予定の区画からはみ出して海没した岩を、岩で埋め立てられた予定区画の縁に当たる岩の上に積ませ、
茶々丸姉がその位置に岩を押さえている間に別の茶々丸姉が位置固定スプレーをその岩に吹き付ける。
そうやって、予定の区画に岩を積み上げ位置固定スプレーで固定した。
厚さ百メートル以上高さ千メートル以上の縦に伸びる岩の筒が出来あがると、
その筒の中を区画外に海没した残りの岩で埋める。
百苦タイマーをフエルミラーで大量に用意し、それぞれに番号を付け、そのかなりの数を、
今、海を埋め立てた巨大な岩山の上空に背面を下にして位置固定スプレーで固定する。
それからどこでもドアで活火山の近くに移動し、
タケコプターとスーパー手ぶくろを装着しテキオー灯を浴び安全カバーを被った偽ネギは、
用意した百苦タイマーにブラックホールペンで丸を描き、
描き切ると同時にタンマウォッチでタイムロックを掛け、
タイマーを火口の中の溶岩流の真上に静止させてからタケコプターで麓まで移動しタイムロックを解除、
岩山に戻って上空の百苦タイマーの一つの背面にホワイトホールペンで丸を描く。
そうやって、幾つもの火山から岩山に溶岩流を流し込み、
一度人造地球を出た偽ネギはきょうじきで人造地球の時間経過を早めながらかんさつ鏡で頃合いを見計らい
人造地球に戻り山びこ山と物体変換クロスを使って溶岩の中のタイマーを呼び出して回収、
回収と同時にチッポケット二次元カメラで撮影し、
上空のタイマーもタイムふろしきをかけて元の状態に戻して回収する。
ベースキャンプを回収して一度人造地球を出た偽ネギは
宇宙どけいとグレードアップえきで高性能化したきょうじきで
人造地球内の時間を紀元前三千年まで進め、
外したかんさつ鏡から東海地方の無人ポイントに降り立った偽ネギは、
石ころぼうしをかぶりらくらく道具を持って茶々丸姉にビッグライトを渡して巨大化して、
巨大な岩の塊と化した岩山を島とその近海として基本的な造形をする。
それから、フエルミラーで大量にコピーしたらくらく道具や岩細工セットと茶々丸姉の人海戦術で
細かな地形の造成を行う。
土を詰め込んで上の開いた一辺五メートルの樫の木の箱を大量に用意して
島を埋め尽くす様に設置する。
島の方々にこの時代の人造地球仕様に改造したどこでもドアを設置し、
人造地球上の日本国内の無人の山野と繋げて開け放っておく。
人造地球の時間を紀元前2950年まで進めて、スーパー手ぶくろとらくらく道具と茶々丸姉の人海戦術で
島中の草木を伐採し引っこ抜きそれらをおもかるとうで一時空に浮かせておいてから、その地面に
各種のシイ、カシ、ナラ、クヌギ、オニグルミ、ヤマグリ、キイチゴ、グミ、ヤマグワ等の実を埋めて
速成ライトを浴びせて島に林を作り上げ、木々の近くに人造地球上の日本国内で採取した
ヤマブドウの実と自然薯のムカゴを大量に埋めてから、
浮かべた植物をスッパリほうちょうでバラバラにして地面に降下させた。
人造地球の時間を紀元前2900年まで進めてどこでもドアを回収し、
テキオー灯を浴びて島の川に繋がる池や湖の底に石で挟んだどこでもまどを立て、
まどを人造地球上の日本国内の湖沼の中と繋げて開け放ち、
人造地球上の紀元前2800年でどこでもまどを回収。

同年、人造地球上の東京湾、伊勢湾の砂浜、干潟から大量の泥や砂を掘り出し、
掘り出した跡にはフエルミラーで増殖した白砂を埋めておいてから、
掘り出した砂や泥を島の砂浜に注ぎ込む。
人造地球の時間を西暦950年まで進め、人造地球上に造成した島に降り立った偽ネギは、
石ころぼうしをかぶりらくらく道具を持って茶々丸姉にビッグライトを渡して巨大化して
大雑把な地形改造をしてから、らくらく道具や岩細工セットと茶々丸姉の人海戦術で
林の一部を切り開き地下水を掘り河川の拡張や流域変更を行い白浜の砂浜を作りその他細かな改造を行う。
島の近海にボコボコに穴を空けた巨岩を沈めて、
その近海の底に人造地球上の伊勢湾の底とつないだどこでもまどを幾つも設置する。
未来デパートから取り寄せたかぐやロボットをフエルミラーで何体も作り、
元々素直なロボをうそつ機で完全に騙くらかして神として君臨する。
かぐやロボットの宿舎となるキャンピングカプセルを設置して
衣服や道具やグルメテーブルかけを支給しておいてから、
島の中での受け持ちエリアと整備作業を割り当てて教えておく。
それと一緒に、もう一つの日課も教えておく。
それは、一日一回プランターからハマグリパックを掘り出し、
フエルミラーで二つに増やして一つをプランターに戻し残った一つを開ける。
開けたパックから砂岩のバトンに昆布を凧糸で縛り付けたものを取り出し、
場所を指定してあるどこでも窓から捨て、
空のハマグリパックはチッポケット二次元カメラで撮影し保存しておく。
日課は以上で、そのどこでもまどの先は何カ所もの島の近海の上空に繋がっていた。
以後、人造地球的に十年に一度全てのかぐやロボットを回収しタイムふろしきでカプセルに戻し
もう一度ロボットに作り直し一応メモリーディスクで記憶をチェックしてから同じ作業を教え込む。
そうして、人造地球の時間が西暦1000年になった時、かぐやロボットや
そのための設備道具各種を全て回収、かぐやロボットはタイムふろしきでカプセルに戻しておく。
この作業で休暇四日目を費やし、空腹を覚えた偽ネギは、
フリーサイズぬいぐるみカメラで適当な大人に化けて
現金でさっさと購入した最高級航空券で休暇四日目夜の北海道に向かい、
サ○ポロラーメンを食して適当なホテルにチェックインしてぐっすり眠り、
ホテルのバイキングで休暇五日目の朝食を済ませて麻帆良学園図書館島裏のアジトに戻った。

休暇五日目、偽ネギは、人造地球上に造成した小島の砂浜に降り立つ。
人造地球的には西暦1000年となるこの島で、
偽ネギはビーチパラソルとデッキチェアー、折り畳み椅子を二つずつ設置し、
デッキチェアーの上にチッポケット二次元カメラで撮影したアキラと裕奈の写真を置いて
用意していたアルミ水筒の湯を浴びせて、瞬間固定カメラで硬直した二人を実体化させる。

「ん、んー…」
「うにゃ?」
アキラと裕奈が身を起こすと、潮の香りがした。
「ここは…」
「ああ、アキラにゆーなさん」
「あれ?ネギ君?」
「ネギ先生?どこ?」
「ああ、ここはアキラさんとゆーなさんの夢の中です。だから、これはナレーションです」
「ああ、そうなんだ」
とうめいマントを被ってうそつ機を装着した偽ネギの言葉にアキラと裕奈はあっさり納得する。
「えーっとですね、アキラさんとゆーなさんはお友達と無人島キャンプに来たんですけど、
ちょっとした手違いで二人さんだけ先に着いちゃったんですね。
次の船が来るのも皆さんが到着するのも明日です。他に来てる人もいない無人島です。
それで、お二人はここだけ用意して一休みしていたみたいですね。
そう言う訳で、頑張って下さい。
まあ、そんな訳で、お天気もいいですし、朝ご飯食べたら一泳ぎどうですか?」
「なんかいい加減な夢、ま、いっか」
言って、アキラと裕奈が周辺を見回す。
自分達がいるのは砂浜で、ビーチパラソルの下デッキチェアーの上で一眠りしていたらしい。
手近の折り畳み椅子の上にあったスポーツバッグを開け、その中から缶入りのお茶とカ○リ○メ○トを取り出し、
取りあえず本人は知らなくても菓子パンを摘んだだけの胃袋を満たす。
“…綺麗な海…砂浜…”
立ち上がったアキラは、改めてきょろきょろと周辺を見回すと、
その場で服を脱ぎだした。
「おっ、私もっ」
裕奈も後に続いて服を脱ぎ始める。そして、二人がその事を死ぬほど後悔するのはもうすぐ先の事だった。
「!?」
「ちょっ!?」
ハッと振り返ったアキラは、背後の林から殺到する猿軍団に絶句した。
その間に、猿はその辺にあるものをまとめてかっさらってしまった。
「ちょーっ、このドロボー猿っ!」
「待ってっ!」
一瞬躊躇したが、状況をさっと計算し大変な事になると直感したアキラは
全裸のままスニーカーを履いて駆け出した。
その後を、黒いビキニブラ一枚と言うちょっとましな姿の裕奈が同じく駆け出す。

「ああっ、もうっ!」
開放感に誘われるまま、
これから結ぼうと言う時に下を全部下ろしてしまったせっかちな自分の性格と思い切り揺れ動く発育が憎い、
と言う訳で、腕で胸を抱いた裕奈が足を止めて背中の紐を縛る。
その横を、こちらも邪魔そうだが、だからと言ってこちらは対処のしようがないアキラが走り抜ける。

そんな訳で、丸裸とほとんど裸の美少女が二人、恥も外聞もなく必死で林を駆けていたが、
ついに、猿の姿を見失い、地面にぱらぱらと落ちている荷物だけが目に付いた。
二人でそれを拾っていたが、裕奈はふとアキラの姿を見失う。
「アキラ…」
気配を追って裕奈が林を横に進むと、アキラがたたずんでいる前には
アキラの背丈より少し高いくらいの小さな滝があり、滝壺からちょっとした池が広がり、
そこから小さな川が流れていた。
「…冷たい…」
アキラが拾ったビーチサンダルを履いて流れに足を踏み入れ、先に進む。
「美味しい…」
木々に遮られながらも段々高くなる夏の太陽の下、アキラが手ですくった滝の水は冷たく美味だった。
「ひゃー、気持ちいーっ!バカ猿のせいでもう汗べったべただもんねー」
裕奈がぶるぶると身震いする横でアキラも滝壺に立ち、
そのまま、修行と言う程ではない冷たい滝で火照った肌を冷やし汗を流す。

「困った…」
くつろぎたい訳でもないが仕方なく、アキラはデッキチェアーの上にねそべって呟く。
回収出来たものと言えば、
折り畳み椅子の背中に掛けて干している白いバスタオルとやはり白いスポーツタオルが一人一枚ずつ
ウ○ダ○イ○ゼ○ーが二つにカ○リ○メ○トが一つと言う食糧事情。
そして各自のサンダルと水中ゴーグル、腕時計、日焼け止めにサンオイル、虫除けスプレー。
それ以外はことごとく行方不明。
最悪の事態を考えながらも、水も食べ物も寝床も最低限あるし、
明日になればみんなが来るのだから死にはしないだろうと思い直す。
但し、到着早々人間性を疑われる可能性はかなり高いと自分を眺めて思い直す。
「まあねー、誰か見たらちょーっと羽目外し過ぎってトコかなー。
この格好で男の子でも一緒とか言ったら洒落なんないけどさー」
裕奈が苦笑いして言う。
「…ま、いっか…」
アキラも苦笑して口をついた。
考えていてもどうにかなるものではない、大体これは夢なのだから。
何より、アキラにとって、目の前に広がる光景に耐える事は最早限界だった。
滅多にない機会、ごくりと生唾を飲んだアキラは裸足になって海へと走った。
さらさらの砂浜を走り、深い所でどぷんと潜り泳ぎ出す。
“…こんなの、初めて…”
ゴーグル越しに見える光景に、アキラは感動すら覚えていた。
確かに、あやかの別荘などで綺麗な海を見た事はある。
だが、ここは間違いなく日本の海、それでいて、右も左も生き物の宝庫に他ならなかった。
そして、裕奈も又、結構達者な泳ぎで海中のアキラに手を振る。
「ぷはあっ!」
二人で海面に出て裕奈がにっと笑い、アキラもにこにこ顔で再び海に潜る。
お約束なハプニングはその時の潜りで起こった。
裕奈が、慌てて海面に浮かび、腕で胸を抱きながら周囲を見回す。

「どうしたのゆーな?」
その様子を見てアキラも慌てて浮上する。こんな状況で海で何かあったのなら事だ。
だが、話しを聞いたアキラと裕奈が手分けして海面を泳ぎ、海中も探し回るが見付からない。
「ま、いっか、アキラも一緒だし夢だし無人島だもんね。
こんなんで体力使ってられないしさ、一休みしよ」
そして、海面に浮上した裕奈が苦笑いし、アキラが頷く。
頼れる者が他にいない今、アキラは水の怖さをよく知っている、
二人ともアスリートとしてオーバーワークの怖さはそれなりに知っているつもりだ。
海中では、石ころぼうしを被ってテキオー灯を浴び潜水している偽ネギが、
事前に無生物さいみんメガフォンでお前は防水海中仕様だと小一時間説得されて
先ほど裕奈に使用された空のきせかえカメラを手に
それまでの経緯を澄み渡った海中から時に遠く時に間近に泳いで観察していた。
パラソルの下で二つあった食用ゼリーを一つずつ吸い込んで一休みした二人は、
それから改めて、羽目を外してはしゃぎたくなる自分を戒めつつ、
澄んだ、生命溢れる海を生まれたままの姿で存分に泳ぎ回ると言う希有な体験を存分に楽しむ。
その側では、紐で頭に固定した石ころぼうしを被りテキオー灯を浴びた偽ネギが泳ぎ回り岩に腰掛け
あらゆる角度から水と親しみ魚と戯れる現世のマーメイドを観察していた事は言うまでもない。
二人は存分に泳ぎ、戯れ、もう少し、と思える辺りで海を上がり、
ビーチサンダル一つで足下に気を付けながらぺたぺたと林を歩き、滝に打たれて塩と砂を洗い流す。
そうして、一休みしてから堪えきれずに又海に入る、
これを、石ころぼうしを被った偽ネギの前で何度となく繰り返した。

「ゆーなさん、アキラさん…」
「ん、んー…」
アキラが目を開けると、ネギの顔が見えていた。
「ネギ、先生?どうしてここに…」
アキラが横を見ると、Tシャツにハーフパンツ姿の偽ネギが立っていた。
「キャンプの下見に来たんですけど、手違いがありまして明日まで取り残されたみたいなんです」
「ネギ先生もですか」
「アキラさんもなんですか?」
「そうみたい、みんなが来るのは明日だって」
裕奈が言う。
「そうですか」
デッキチェアーの上でアキラが身を起こし、体に掛かっていたバスタオルがずり落ちる。
「あっ、あのっアキラさんっ」
「ん?ああ…オサルさんに服をみんな持って行かれてね」
後ろを向いた偽ネギに、アキラが苦笑して言った。
「僕もです、荷物ほとんど持って行かれてしまいまして、ずっと何も食べてないんです…」
「そうですか。じゃあ、これを」
アキラが最後の食料を渡し、偽ネギは美味しそうに食べ尽くした。
「ご馳走様でした、ありがとうございます。
それで、荷物はないんですが、いい所を見付けまして…」

偽ネギに案内されたのは、元は漁師小屋と思しき掘っ立て小屋だった。
ほとんど空だが、それでも棚には多少のものが残っている。
体にバスタオル一枚巻いて付いて来たアキラは、壁に掛かったヤスを手に頷いた。

砂浜で、ヤスを手に立つアキラは西の空を見ていた。
夕暮れは近い。今夜一晩、あれだけでは三人とももつかどうか分からない。
何か不測の事態が起きれば一発でアウトだ。
それよりも、目の前の恵みを活かさない手はない。
そして、チラと横のネギを見る。
“…ま、いっか。子供だしサバイバルだし夢だし…”
アキラは、体に巻いていたバスタオルを椅子に掛け、海へと歩き出した。
裕奈も、立ち上がって椅子にタオルを掛け、胸を腕で覆う。
「ごめんなさい、せめて、僕がもう少し大人だったら服だって…」
「気にしない気にしない、この場合お子ちゃまだから安心なんだって。じゃ、行って来るね、ネギ君」
裕奈が言いながらパチンとウインクして海に向かった。
“…ケツも旨そうに熟れてやがんなー、ビバ子供先生プフプw…”
背後で舌なめずりした偽ネギの浮かべる邪悪な笑みなど、無防備な二人の美少女は知る由もなかった。
ましてや、その笑みの裏で更に悪魔的な計画を立てている事など。