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 静香は自宅に帰り着くとすぐ朝比奈に帰宅を命じた。
 朝比奈は、かつてないほどに沈んだ表情の静香を気遣いしばらく食い下がったが、
 それでも本格的に逆らうことなどできなかった。生まれてくる子どもを路頭に迷わせるわけにはいかない。
 お嬢様思いの運転手である以上に彼は父親であった。
 朝比奈から両親に連絡が行くかも知れない。そう思った静香は素早く『ある計画』を実行に移す。
 まずは祖父が使っていた部屋を訪れた。
 この屋敷に越してきたばかりの頃、
 初等部五年の幼かった静香はドラえもん達との冒険を懐かしく思い、
 旺盛な好奇心で屋敷中を探索したものだった。
 その結果、父や母が知らない屋敷の秘密を静香だけは熟知していた。
 祖父が使っていた机の引き出しには用途のわからない鍵束があった。
 その中に蔵の隠し扉を開ける鍵があることも、一本一本試して発見していた。
 幼心に冒険の成果が誇らしくて、鍵に小さな傷を付け、祖父の引き出しに戻しておいたのだった。
 ――まさかこんなことに使うなんて、皮肉なものね。
 祖父の引き出しから鍵束を取り出し蔵へと向かった。

 静香は観音開きの重い扉を開けて蔵に入った。カビ臭く湿った空気が淀んでいる。
 一歩進むごとに埃が舞い上がり、アレルギーなど無い静香でもクシャミが出そうだった。
 懐中電灯で余計な物を照らさぬよう、真っ直ぐ前だけを向いて歩いた。
 源氏の末裔というのが本当かどうかは知らないが、
 それらしい甲冑や古びた刀剣類、状態が悪すぎて保全を諦めた幽霊画の掛け軸など、
 暗がりではあまり見たくない物が多数並んでいるのだから。
 だが、そんな努力も結局は無駄だった。目当ては正面の大きな鏡なのだ。
 よって、恐ろしい物全てが背後から見守る様子がどうしても目に入る。
 たまりかねて目をそらすと、髪の長い日本人形と目が合って足取りを速めた。
 ――着いたわ。この鏡のストッパーを外してスライドさせると……。
 その奥に場違いな洋風の木の扉が現われる。
 自分で立てたジャラっという音に跳び上がりそうになる静香。
 目印が付いた鍵を差し込み、扉を開けた。
 入ってすぐの壁にあるスイッチをひねると柔らかい間接照明が点される。
 内部は六畳ほどの洋間になっていて、壁一面に祖父の銃がコレクションしてある。
 部屋の隅には食器棚があって、上段にはクリスタルのグラス類が並び、
 下段にはウィスキーやブランデーなど高級そうな酒が揃っていた。
 強い酒は年月を経ても腐ることがなく、
 中等部の頃に悪戯して舐めてみては朝比奈にばれるのではないかと冷や冷やしたものだった。
 ――お祖父様、一杯いただきますね。
 緊張を解そうと、静香はブランデーの栓を抜く。ポンっというコルクの間抜けな音でさえ、射的のライフルを連想させた。
 丸みを帯びた可愛らしいタンブラーに六分目ほどまで注ぎ、一口すすって書き物机に置く。
 ――さてと、どれにしようかしら。
 祖父はヤクザではなかったのでピストルの類は無かった。
 そこで、一番小さくて軽そうなライフルを一丁手に取る。
 それでもずっしりと重く、ひんやりと冷たい鉄の塊が静香を震え上がらせる。
 しかし、あの男に支配されるぐらいなら一瞬の恐怖と苦痛のほうがどれだけましだろう。静香の決意は固かった。
 弾薬が入っている引き出しの鍵も見付けてあった。
 引き出しから数種類の銃弾を取り出し、試しに差し込んでみる。ピッタリ合うのは一種類だけだったので、これが正解だろうと安堵した。
 ――お祖父様、こんなことに使ってごめんなさい。いけない孫娘をお許しください。
 ブランデーをゴクリと飲み込んではむせ返りそうになりを繰り返した。ひどく酔ってしまえば、いくらか楽な気持ちで逝けるだろうから。
 タンブラーが空になったときには、間接照明がいくらか明るく感じられるようになっていた。

「お祖父様、ごちそうさまでした」
 静香はロッキングチェアーに一礼し、自分の奇行を少しだけ笑った。
 ライフルを腋に抱え、静香はワルツを踊るようにふらつく足取りで蔵を出た。
 皮肉たっぷりに『愛の喜び』を弾いてみたい気分だったが、時間が気になって練習部屋には寄らなかった。
 自室に戻った静香は、きらびやかなジュエリーボックスに不釣り合いな一本のネジを取り出し、優しく手のひらで包みこんだ。
 ――バギーちゃん、あの頃のお友達はみんなわたしを置いていなくなってしまったわ。
 ……いいえ、わたしが置き去りにしてしまったのかもしれないわね。自業自得なのよね。でも、あの人だけは……。
 首を大きく横に振って思い直したように机に向かう。
 両親と学院の妹達に遺書をしたためた。一番枚数が多く、丁寧に書かれたものは心優宛であった。
 静香のことを決して引きずらないように、後を追わないように、そんな内容だった。
 お気に入りの白いパーティドレスに着替え、静香はベッドに腰掛けた。
 ――さようなら、パパ。ママ。そう呼べたあの頃は幸せだったわ。
 ――心優さん、今度生まれてくるときは異性としてあなたに出会えるといいな。大好きよ、わたしの可愛い心優。
 酔いと極限状態が手伝って今更心優への本心に気付く静香だった。
 止めどなく溢れる涙の根源、キュウキュウと痛む胸の真ん中にライフルを突きつける。
 右足を持ち上げたとき、どこでもドアが現われた。
「待ってしずかちゃん!」
「わたしは自由になるの」
 静香は構わず引き金を引いた。
 カチャ…………カチャ、カチャ。
「どういうこと? ちゃんと弾は込めたはず……」
 確認すると弾丸が無くなっていた。
「な~んてね」
 のび太が銃弾を手のひらでもてあそんでいた。
「またずっとそばにいたのね! あなた最低よ!」
「そうじゃないよ。僕は明日から来たのび太なんだ。
『源グループ令嬢ライフル自殺』なんてニュースを見たときには心臓が止まるかと思ったよ」
「返して!」
 静香は立ち上がり、ライフルでのび太の頭に殴りかかった。
 のび太はとっさに腕でかばったが、ガードの上からメチャクチャに殴られてへたり込んだ。
「痛いじゃないか! 命の恩人になんてことするんだ!」
 のび太の手からこぼれた弾丸を素早く込め、災いの元凶に狙いを定める。
「初めからこうしていればよかったわ。さようなら、ストーカーさん」
「僕を殺しても無駄だよ。できれば痛いのは勘弁してくれないかな?」
「何を言ってるの? あなた本気で自分が神様だと?」
「そうじゃないけど似たようなものかな。
 だって、僕が死んだり捕まったりしたら、
 ドラえもんやミニドラ達が過去の僕に知らせる手はずになってるんだからね。
 全ての僕を同時に殺さない限り、君に勝ち目は無いんだよ」
 静香は再び銃口を胸に突き付けた。
「それも無駄さ。僕よりお利口さんの君がなんで気付かないのかな? さあ、銃を下ろすんだ。暴発しないように気を付けて」
 静香はライフルをフローリングの上に横たえた。
「それでいい。不死身の僕には何度だってしずかちゃんを助けるチャンスがあるんだからね」

 静香はその場に座り込み、幼子のように声を上げて泣いた。
「どうしてそんな意地悪するのよ~~~。のび太さんのばかぁ~~~」
 のび太は駆け寄り、静香を抱き締めた。
「よしよし、怖かったね。もう大丈夫だよ。
 君がちゃんと言うことを聞いて、従順な雌犬になるなら酷い意地悪なんてしないからさ。
 もう諦めなよ。僕だってしずかちゃんをいじめるのは嫌なんだから」
 雌犬などと呼ばれ、酔いでほんのり桜色になっていた静香の顔が一気に紅潮する。
「そんな酷い侮辱、絶対に許さないんだから! いつかきっと仕返ししてやるから覚えてなさい!」
 静香は固く誓った。どんな手を使ってでも、この男だけは絶対に道連れにしてやるのだと。
 のび太は鼻を鳴らす。
「君はまたそうやって僕を困らせるんだね。
 仕方がない、じゃあ僕は心優ちゃんと仲良しになるよ。
 聞きわけのないしずかちゃんにはもうウンザリだからね。
 ああ、心優ちゃんの綺麗な髪をチンチンに巻き付けたらどんな感じがするかな~?
 きっと気持ちいいんだろうな~」
 静香の顔から血の気が引いた。この男なら心優を玩具にすることだって容易いはずなのだから。
「……本当に負けちゃったのね、わたし。それで、どうすればいいの? あなたは何がしたいの?」
「あんなことやこんなことさ。いっぱいありすぎて頭がはち切れそうだよ」
 はち切れそうなものはむしろもっと下の方にあった。
「好きにすればいいわ。その代わり約束して。わたし以外の人には危害を加えないって」
「へえ~、やっぱりしずかちゃんは優しい子なんだね。わかった、約束するよ」
 のび太はクリスマスの朝目覚めた子どもさながらに、やっと手に入れた玩具をまさぐり倒した。
「しずかちゃんのおっぱいって柔らかいな~。
女の子の肌ってこんなにスベスベしてるんだね。お尻もプニプニしてて、お餅みたいだ~」
「の、のび太さん、その前に銃を隠してこなきゃ」
「ああ、それなら」
 のび太はライフルと弾丸を四次元ポケットに放り込んだ。
 最後の口実を奪われた静香は何もかもが面倒になってしまった。
 ブランデーの酔いが次なる作戦を考えさせてくれなかったのだ。
「……床の上だと脚が痛くなっちゃうわ。ベッドに連れて行って?」

「わ~い、しずかちゃんとベッドインだ~」
 のび太は静香の手を取りベッドにエスコートする。
 紳士的だったのはそこまでで、ベッドに座ると背後からむしゃぶりついた。
 つややかな黒髪に顔を埋め、うなじを、耳を、横顔を舐め回す。
 憧れの『しずかちゃん』は制汗スプレーの爽やかな香りに混じってほんのり汗の匂いがした。
 その淫靡な香りがのび太の脳天に突き抜け、下腹に耐え難い焦燥感を生み出した。
 静香の夢を見て精通を迎えて以来の思いが、スカート越しの柔肉に押し付けられる。
「の、のび太さん、……当たってるわ」
「何が?」
 のび太はわざと聞き返した。慎み深い『学院のマドンナ』に恥をかかせる。これは『彼氏』だけに許された特権なのだ。
「その、ええと……」
「はっきり言ってくれないとわかんないよ」
「おちん……ちんが」
「何だって? 聞こえないよ?」
「おちんちんがお尻に当たってるわ!」
 のび太は思わず歓声を上げた。
「しずかちゃんったら、や~らしいな~。おちんちんだって。ねえ、妹達にも話すのかい?
『お尻に大きなチンチンを擦りつけられたの』って。
『お尻の割れ目をおちんちんが行ったり来たりして気持ち良かったの』ってさ~」

 はしたない言葉に静香の下腹部がズキンと鼓動する。
 のび太は撫で回すだけでは飽き足らず、豊かでありながら主張しすぎない柔らかな部分をつかんだ。
 ドレス越しにブラジャーの刺繍まで読み取れそうだ。
 二枚の布を越えて熱く伝わってくる体温に、のび太は我を忘れて揉みしだく。
「い、痛い! のび太さん、そんなに乱暴にしたら痛いわ。
 ……女の子のおっぱいはとってもデリケートなの。だから、……そんなに……いじめないで」
 静香は言わなくてもいい言葉をあえて付け加えたようだった。
 ――しずかちゃんは恥ずかしい言葉が好きなんだ。
 ――しずかちゃんが恥ずかしがる顔を見たい。
 静香をヘッドボードにもたせかけ、あぐらの上に載せて対面する格好なった。
 細い指がのび太の肩に掛けられ、ムッチリと美味しそうな脚が腰に絡み付いてくる。
 ジーンズ製のテントがデリケートな布地の真ん中に当たっている。
 ――おっぱいやお尻だけじゃなくて、こんなところも柔らかいんだ。
 のび太はもどかしくなってジーパンをトランクスごと引き下げた。
 触れ合う素肌の太ももがすぐにしっとりと汗ばんでくる。
 改めて欲棒を押し当ててみると、
 熱く濡れそぼったパンティーを巻き込んでそのまま引きずりこまれそうなほどだった。
「ヌルヌルしてて、温かくて、何ていやらしい感触なんだろう。ねえ、しずかちゃん?」
 静香はそっぽを向いて目を伏せている。
 のび太は右手に持った竿の先を夢中で擦りつける。
「……ヌルヌルなんて……してないもん。……して……ないんだもん」
 消え入りそうな声に尻の穴がヒクついて、尿道からジワッとしたくすぐったさがにじみ出る。
「じゃあどうしてこんなにパンティーが滑るのかな?
 しずかちゃんのエッチなおつゆと、僕の我慢汁が混じり合ってるからじゃないのかな?」

 静香はあぐらの上からボーッとシーツの皺を眺めていた。
 自分が何をされているのか今一つピンとこなくて呆けていたのだ。
 しかし、熱い何かが女の子の部分に当たっていることだけは確かだった。
 それどころか生き物のようにビクビクと踊り出すことさえあった。
 静香は目を見開いた。
 二人の間を隔てているものを脱がされたとき、静香の初めては永遠に失われるという現実に気付いたのだった。
「しずかちゃん、チューしようよ」
 静香は導かれるままに枕をして仰向けになり、覆い被さってくるのび太に思わず目を閉じた。
 のび太の舌が唇をかき分けて侵入してくると、静香の舌も勝手に動き出す。
 ――気持ちいいわ……。他人の唾なんて汚らしいものが、どうしてこんなに美味しいのかしら?
 ――だ、だめよ! この男には体を許しても心までは……。
「背中、ちょっと浮かせてくれるかな?」
 もどかしそうに背中のジッパーが下ろされ、ブラジャーのホックに手がかかる。
 苦戦するのび太にじれったくなって後に手を回し、ホックを外してやった。
 ――わたしったら、こんな男に協力するなんて。……でも、直に触ってほしいの。……とってもウズウズするの。
 ついでに腕を揃えて伸ばしてやると、のび太は純白のブラジャーを恐る恐るといった手付きで引き抜いた。
 切なく熱のこもった乳房にエアコンの効いた空気が気持ちいい。
「しずかちゃんのおっぱい、すっごく綺麗だよ。真っ白でまあるくてさ~。それに、柔らかくってスベスベだ~」
 手のひらから程良くはみ出すお椀型に明らかな引っかかりを見付け、のび太は手を止める。

「しずかちゃん、ひょっとして……」
 のび太が見つめる先端には控えめながらも硬くそそり立つ飲み口があった。
 穏やかなピンク色のおしゃぶりが唇に挟まれ、音を立てて吸われる。
「ひゃん……くすぐったいわ……」
「しずかママ~。とっても美味しいでちゅ~」
 静香は応えるかのように、愛しげにのび太の頭を抱いて微笑んだ。
 のび太は吸い上げながらも舌をクルクル回して新芽をもてあそぶ。
 周囲の狭い円周までが甘ったるい刺激に応えて、静香の中心に独特のむず痒さを生み出した。
 のび太にいたぶられることで寒気がしていると思い込んでいた静香だったが、
 段々それがはっきりとした快感になって押し寄せてくる。
 少し荒くなった吐息に混じって、喉の奥から引っ掛かったような音が漏れた。
「気持ちいいんだね? 感じてくれてるんだね?」
「わわ、わからなっ……いけど……そうぅなのかっ……しら」
 静香は緩く握ったゲンコツで口元を隠した。
 あらぬ方向に目をそらす静香を気に入ったのか、のび太はごほうびの意地悪を仕掛ける。
「またまた~。ちゃんと知ってるんだよ? シャワーとか机の角で遊んでたことぐらい。それに、あんなものまで使うなんて……」
「いっ……やだ、見てたっの?」
「そうだよ、恥ずかしいかい?」
 静香は黙って顔を赤らめた。
 恥ずかしさを感じるほどに脚の間が疼いて、もっと意地悪を言ってほしくなるのだった。
「……のび太さんはいつもこんなことを? なんだかとっても……上手だわ」
「実はね、二十二世紀のダッチワイフでいつも練習してるんだ。
 すごく精巧に出来てて、ちゃんと感じさせたときだけ声が出るようになってるのさ。
 今のしずかちゃんみたいにね」
 ――わたしは感じてるのね。卑劣な男が変態的訓練をして身に付けた愛撫で。いやらしい……いやらしい……いやらしい……。
「何だかエッチな匂いがしてきたよ? どこからかな? 腋の下かな?」
「や、やだ……そんなところ」
 のび太がクンクンと鼻を鳴らし、腋の下を舐め上げる。
「やだっ! くすぐったい!」
「かすかに汗の匂いがするけど、ここじゃないや。じゃあ、おへそかな?」
「やめてよ、お願い……」
 のび太の小指が静香のへそに挿入される。その光景に静香は違うことを連想してしまった。
 優しくかき回されたあと指が抜き去られ、のび太はまた匂いを嗅いだ。
「これも違うな。でも、ちょっぴり匂いがするよ? なんかいやらしい匂いだ」
 静香は涙目になってのび太の腕を引っ張る。
「そんな匂い嗅がないで。耐えられないわ」
「どこが耐えられないの? ねえ、やっぱりアソコから匂ってくるのかな? 甘くてエッチな匂い」
 静香はイヤイヤと言うように首を振ったが、自分から膝を立てて脚を開いた。
「なんだ、嗅いでほしいんじゃないか。蒸れ蒸れになった股の匂いを嗅いでほしいんだろ? いっぱいいじられたいんだろ?」
「ち、ちがうもん……何だか暑いから、風通しをよくしただけなんだもん」
「へえ~。純白の招待状をこんなに見せびらかしておいて、パーティはおあずけなのかい?」
 のび太はスカートに潜り込む。
『風通しをよく』したがるのにもうなずけるほど、仮設テントの中はむせ返るような女の匂いが立ち込めていた。
 発生源は火を見るよりも明らかだった。
「あれ~? パンティーがグショグショになってるよ~?
 しずかちゃん、内緒にしてあげるから言ってごらん? お漏らししちゃったんだろ?」

 静香はシーツをかきむしるように握り締めた。
「ち、ちがうもん! お、女の子だからなんだもん!」
「女の子だからパンティーが濡れる? どういうことだろう? これは調査が必要だね?」
 のび太がクスクス笑うと太ももの内側に吐息が当たってこそばゆい。
 クンクン匂いを嗅がれると余計にパンティーの湿り気が増してくる。
 二重部分の薄布はとっくに飽和状態で、嬉し涙にも似たしずくが柔尻のほうまで伝っていた。
「やっぱりここだ。確かにお漏らしじゃないみたいだね。じゃあ、ここは何でびしょ濡れなのかな?」
「し、知らない!」
「さっき『女の子だから』って言ったよね? オシッコじゃないならちゃんと言って潔白を証明するべきじゃないのかな?」
「そんなこと……言えないわ」
「じゃあ、しずかちゃんは十七にもなってお漏らししたってことで決定だね?」
「ち、違うもん、……ぁぃ……ぇき……なんだもん」
「何? 聞こえないよ?」
「愛液だもん!」
「愛液だって? 聞いたことがないな~。それは何のために出てくるんだい?」
「……滑りをよくするためかしら」
「へえ~。じゃあ、こうやって遊ぶためのものなのかい?」
 のび太は疑いが晴れたばかりの濡れマンジュウに鼻を擦りつけた。
 ヌルヌルと擦られるうちにクリトリスをかすめ、静香はビクっと体を震わせる。
「しずかちゃんはここが好きなんだよね? とろんとした目付きでこね回してたもんね?」
「お、お風呂も見てたのね? ……いやだ、お風呂よね? ……お風呂だって言って!」
 のび太は見透かしたように、ニヤリと微笑んだ。そのまま花唇のレリーフに口付けながら、モゴモゴと言葉を繰り出す。
「トイレでもしてたくせに。学院のトイレで心優ちゃんと一緒だったときにさ。
 壁越しに喋りながら心優ちゃんの声をオカズにしてたんだろ? 本当にいけないお姉様だ」
 乙女の洞穴に赤裸々な暴露を吹き込まれ、静香は涙ぐんだ。
 純潔ながらに貪欲という、矛盾した百合花(ゆりばな)を直接叱られた気がして、必死の弁解を試みる。
「だって、心優が……。心優が……。可愛いんだもの……」
「実はあの時心優ちゃんもね……。随分長い連れションだったと思わないかい? 仲のいい『姉妹』は一緒に発情しちゃうものなのかな~?」
 ――心優に限って……。あの純情な心優に限ってそんなこと……。
 静香の疼きが一層強くなる。
 目をつむると心優に悪戯されている気がして歯止めが利かなくなっていった。
 鼻の頭がクリトリスに当たる頻度が増えて、更に追い打ちをかけた。
「ひぃっ……!」
「どうしたの? 痛いことはしてないはずだよ?」
 のび太がいたぶるように集中攻撃を始めた。
「いっ! ……ちゃう」
「どこに?」
 からかった口調に続いて、押し当てられた唇から敏感な突起に息を吹き込まれる。
 じっとりと熱い吐息が恥ずかしがり屋さんの帽子の中までじわりと染み通る。
 のび太はそれを繰り返すばかりで、ちっとも動いてくれなくなった。
 静香は喘いでいるのか泣いているのかわからないような声で抗議した。
「……いじ……わるぅ。……もうちょっと……なのにぃ」
「もうちょっとでどうなるの? 淫らな静香お嬢様はもうちょっとでどうなっちゃうんだい?」

「いき……そうなの……」
「何をすればいけるのさ?」
「さっきみたいに、お鼻でお豆さんを……」
「お豆さんってなんだっけ? わかりやすくおねだりしたら、楽になれるかもよ?」
 ――言いたくない。……でも欲しい。……どう言えばこの生殺しから解放してもらえるの?
「……クリトリスを、……もっといじめてください」
 のび太は知らんぷりして熱い息を送り続ける。
 静香が欲しがっているのはそんなものじゃないと知っているはずなのに。
「……静香の、……はしたない静香のグショグショなクリトリスに……鼻をなすり付けてください。
 ……メチャクチャにしごいて静香をいかせてください!」
「あちゃ~。よくそんな恥ずかしいこと言えるね?
 君は僕なんかよりよっぽど好き者なんじゃないか?」
 静香はじれったくなってとうとうのび太の頭をつかみ、股間に押し当てた。
 太ももを締め上げ、逃がさない体勢になる。
「はやくぅ~~~」
「ぐるじい……」
「ご、ごめんなさい……」
 静香は慌てて太ももを緩める。
「しずかちゃんのオマタに埋もれて窒息するなら本望だけどね。しょうがない、これが欲しいんだろ?」
 ほとんど摩擦抵抗ゼロと化した布越しの縦筋をのび太の鼻がスライドし、
 絶妙のタイミングで先端をいたぶると、静香は体を震わせ始めた。
「……これよ、……これが欲しかったの」
 のび太は機械のように首を振りまくった。
 止まっていた時間は静香の恍惚をそこなうどころか、津波の前の引き潮のように絶頂の密度を凝縮していたのだった。
「いちゃう……ぃちゃぅ……ひちゃっ……ぃやぁああああああ!」
 静香は生まれたての子馬のようにワナワナ震えた。
 気だるい幸福感に漂っていると、のび太が優しく抱き締めてくれた。
「……ありがとう」
 静香は無意識のうちにポツリと呟いていた。

「さてと、しずかちゃんのおま○こはどんなことになってるのかな? まあ、脱がなくても丸見えだけどね」
 ストレートな言葉に静香は視線をそむける。
 だが、そんな顔をしながらも、パンティーを下げようとすると尻を浮かせて協力した。
 ずり下ろされてゆくパンティーのクロッチが、主人との別れを惜しむように糸を引く。
「すごいや、しずかちゃんのおま○こ。桜色のお花が満開だね! ……いや、こんなに糸を引くんだから、桜餅だ!」
「変なこと言わないでよ。桜餅を食べられなくなるわ」
 のび太はトロリと粘つく本気のおつゆを指先でもてあそんだ。
「どうしてさ? 僕なら桜餅をここに浸してだね……」
「汚いってば!」
 静香がモゾモゾ動いてきてのび太の尻をつねった。
「あいたたた。……で、今日は何回オシッコしたの?」
「何が『で、』なのよ? そんなこと教えないもん!」
「どれどれ、先生に見せてごらん? 言わなくてもわかっちゃうんだよ?」

 のび太はじっとり重いクロッチを嗅ぎ、ラビアを押し広げて尿道口を舐め回す。
 ――ウォシュレットがあるもんな。女の子の匂いしかしないや。そのうちウォシュレットを禁止しようか。
 ――まあ普通に考えて五、六回ってところだろう。
「五回だね?」
 静香はごくりと唾を飲み込んだ。正解だったのだ。
「どうしてわかるのよ……に、臭うの? わたしのそこ、臭い?」
「いい匂いだよ。美味しそうな匂い。一日過ごせば君みたいな可愛い子ちゃんでもこうなるさ。当たり前のことだよ」
 のび太の吹いたホラは効果てきめんだった。
 静香は必死に脚を閉じ、尿意でも我慢するような格好で顔を赤らめた。
「お願い、シャワーを浴びさせて? 恥ずかしくて死んでしまいそう!」
「本当はそれがいいくせに」
 またもや図星をつかれ、静香は心底悔しそうな表情を浮かべた。
「のび太さんだってオシッコぐらいするでしょ! 見せてごらんなさい! はい、そこに起立!」
 ――もう僕への恨みなんて忘れてるみたいだな。しずかちゃんはお利口なのにちょっぴりドジなんだ。
 静香はのび太の逸物を引ったくるようにつかみ、まじまじと対面して気付いた。
「大きい……それにすごく熱いわ」
 静香の脳裏に『丹波産』という言葉が浮かんだ。
 そして自らの最低な下ネタに気付いて身震いした。
 この種の恥ずかしさは静香の好みでないらしい。
「で、のび太さんは今日何回オシッコしたのかしら?」
 静香は恐る恐る顔を近付け、匂いを嗅いでみた。
 汗と小水の乾いた酸っぱい匂いを気に入ってしまったらしく、
 食事する時のように左手で髪を押さえてパクリと口に含む。
「うわっ! す、すごいよ、しずかちゃん!」
 ジュプジュプと音を立てて美味しそうにしゃぶる静香を、のび太が制止した。
「ちょっとストップ、スト~~~ップ!」
 静香は一旦口をはずし、きょとんとした顔で見上げている。
「その、……歯が当たってるんだ」
「やだ、ごめんなさい、わたしったら何も知らなくて」
 静香は唇の形を工夫して、なんとか歯が当たらないようにした。
 負けん気な静香はやり始めたからには何でも上手くやりたいのだった。
「これでいい?」
「うん、気持ちいいよ」
「じゃあ、何回お手洗いに行ったか白状なさい!」
 ほめられて得意になった静香は強烈に首を振った。
 鈴口から螺旋を描くように舌を絡ませ、
 グチュグチュとストローのように吸ったり吐いたりして、
 のび太をいじめているつもりのようだ。
 ――しずかちゃんはこんな技どこで覚えたんだ?
 いや、歯が当たることも知らなかったってことは、今まさに研究中なのか?
「ほら、ひうの? ひぁないの? ほひえないとひろいんらかられ?」
「まっ、待ってよ……気持ち良すぎて……何の話だっけ?」
 静香の前髪が脚の付け根をくすぐる。見下ろす原寸大の存在感にのび太は感動していた。
 ――女の子の髪って、つやつやしてて綺麗だな。
 こんなイケナイ場所にしずかちゃんの頭があるなんて、何だか信じられないや。
 思わずワシワシ頭を撫でると、静香は「ンフフ」と楽しげに笑った。
 気をよくした静香は、とうとう頬をくびれさせてバキュームフェラまで編み出した。
 ――へ、変態……じゃなくって、天才だ! 何でも出来る子だとは思ってたけど、こんな才能まであったなんて。

 急にきつくなった締め付けのせいでのび太は膝をカクカクさせ、
 全身に鳥肌を立てた。女の子なら裂け目があるあたりから、
 下はつま先、上は脳味噌まで微弱電流のような快感が走る。
 ――カラダが反応するなんて初めてだ……しずかちゃん凄いや! でも、このままじゃ……。
「くふぐったひんでひょ? はやふひぃなふぁい?」
 ――言ったらやめてくれるのかな? ……でもやっぱ、……やっぱり、やめない……でぇえええ!
 のび太は後戻り出来ないところまで追い詰められていた。
 フェラチオはあくまでも前戯で、いく時は挿入に限るなんて思っていたのだが、
 そんなことどうでもよくなってしまった。
 ――出したい! 出したい! しずかちゃんの可愛いお口を僕でいっぱいにしてやりたいんだ!
「……あわわわわわ! うひゃ~~~! 出る! 出る! 出るぅううう~~~!」
「ふぁにが?」
「し、知らないの!?」
 ――知らないならびっくりするかな? 僕のこと嫌いになっちゃうかな? でも、もう我慢できない!
「しずかちゃん、ごめん!」
 亀頭が小刻みに震えたあと、たまりきった白濁が静香の喉に飛び込んだ。
 口内を荒れ狂う律動に、静香は生きたサンマでも躍り食いさせられたかのような錯覚を起こして思わず口を放す。
 止まらない蠕動は静香の顔まで派手に汚した。
 可愛らしい鼻筋の横をグロテスクな滴が流れ落ちる。
 のび太の脚はガクガク震えて、今にも転びそうだった。
 静香は眉間をいっぱいに寄せて口元を押えた。
「んっ……。んー! んんんんん!」
 しばらくベッドをペシペシ叩いてジタバタしていたが、観念したのか手のひらに吐き出した。
「何よこれ~。ベタベタして美味しくないわ~」
「精液だよ、本当に知らなかったの? 女の子だけの授業で聞いたはずじゃ……?」
「い、いや~~~! これがあのおたまじゃくしなの? そんなの口に出さないでよ!」
「実際は針の先ぐらいのが一億匹ぐらい泳いでるんだよ、その中に」
「最低! 余計気持ち悪いわ!」
 静香はティッシュを山ほど抜いて手を拭いた。そのまま自室のバスルームに駆け込んで何度もうがいを繰り返す。
 ――ちぇっ、人を汚れ物扱いしてら。悪い子にはまた今度みっちりお仕置きしてやらないと。
「しずかちゃ~ん、今日は満足したから帰るよ~。記念にパンティーもらってくね~」
 返事が無いのでバスルームに入ると、静香はタイルの床にへたり込んで眠っていた。
「風邪ひくよ、しずかちゃん」
 のび太はそっと静香を抱き上げてベッドに運び、布団をかける。
 そっと口付けると静香は満足そうに微笑んだ。
 ――僕のこと、もう怒ってないのかな? 好きになってくれたのかな?
「み……ゆう……くすぐったいってば……」
 のび太はガックリと肩を落としてどこでもドアをくぐった。それでもしっかり『お土産』は持ち帰ったのだった。