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第14話 「長い一日の終わり」

「…ふう…」
俺はタイマーをポケットに入れると、座り込んだ。
ケロンパスを取り出し、体に貼る。
朝美「……ご主人様…」
「…どうした?」
朝美「今、時間は何時でしょうか…?」

…そーいや何時だったかな? いくら改造型時門を使っているとはいえ、相当時間が経っているはずだ。

俺は時計を見た。
……時間はとうに十一時を回っていた。

…やべー。小笹を帰すとき、親御さんにどう説明しよう…
…陰に任すか。これからは面倒ごとはすべて奴に任せよう。
俺は陰にあの女のすべてを譲渡したんだ。
これからは小笹を犯すにも陰の許可がいる。
つまり、俺が小笹に手を出すことはもう無いだろうということだ。

バカなことしたなー。生意気な女が泣き叫ぶの見るの大好きなのに…
とりあえず、陰に小笹を送らせよう。


…陰in自室…

陰「………さて…」
小笹「……」
小笹は部屋の隅に座り込んでいる。
陰はその前に立ち止まると、ゆっくりと土下座した。
陰「……先程は失礼しました。」
小笹「………え?」




………某所・坂道………

シャーーーッ…

陰は小笹を後ろに乗せて自転車をこいでいた。
力なく、小笹は顔を少し、陰の背中に当てて、もたれかっていて、まるで…

陰(……はっ! これではまるで…)

これではまるで…そう!

陰(らぶらぶカップルのようではないか!!)

ふら…
余計なことを考えたためか、少し自転車がバランスを失う。
小笹「きゃっ!」
陰「おわっ!」
慌てて体勢を立て直す。主の指示で暗殺者の訓練とかをやっていただけあり、運動神経がいい。
小笹「き、気をつけてください…」
陰「す、すいません…」

シャーーーーー…

自転車は走る。二人を乗せて。
陰・小笹「「あの………!」」

ボンッ! と、陰の顔の温度が上がる。
陰(……!? 何をやっとるんだ僕は!? 何のラブコメだ!!)
小笹「………ねえ…」
陰「は、はいっ!」
上ずった声で答える。
小笹「…今度はどこへ連れて行くんです?」
陰「え? ああ…あなたを家に帰します。」
小笹「え?」
驚く彼女に説明する。
主は彼女を『物』のように扱った。
小笹を襲うことで、その『物』を陰は主から正式に手に入れた。
形の上でだが、陰は彼女を『所有』した。自分が拒絶の意志を表明する限り、もう彼女に主の手は届かないはずだ。
ただし、『所有権放棄』とみなされない為に三日に一度は会いに来る予定。
もう会いたくないかもしれないけど、と付け加える。
小笹「何で…そんな……」

(よし、一気にたたみかけよう!)

陰「あのっ!」
キッ!
自転車を停止させ、小笹の肩を掴む。
陰「あのっ、あのっ…俺の事なんか嫌いかもしれないけど…
  でも、あの、その…主対策ということもあって…その…」
どんどん言葉が尻すぼみになっていく。
陰「…ゴニョ…ゴニョ…その…」
小笹「……あの…?」
突如、陰が叫ぶ。
陰「あ゛ーーーーっ! しっかりしろ俺! 頑張れ俺っ!」
急いで主からもらったひみつ道具シリーズ『ケッシンコンクリート』を飲み、小笹の手を握る。
陰「小笹さんっ!!」
小笹「は、はいっ!」
陰「僕と付き合ってくだっさいッ!!」




………一時間後…自室で熱でも出したかのようにポーッとしている小笹の姿があった…
小笹(ぽーーーーーっ……)






陰(言っちゃった…言っちゃった…
  あぁ~っ恥ずかしいぃ~~~!!)
……同刻、自室で乙女化して転がりまわる陰の姿があった…