名無し[nzXtoArZ]さん


      • 痛えなちくしょう・・・
道路に大の字に寝た状態で俺はそう腹の中で呟く。
まさかいつも通っている道が通行止めになってるとは思わなかった。
バイトでむかつく先輩と揉めて最終的に俺がその先輩をKOしたため
ものの見事にバイトを首になり、へこんでいたこともあったが、
気分を晴らすためにチャリを思いっきり飛ばしながら明日からバイト
探ししないととか、手出してきたのはむこうからじゃねえかとか、
考え事しながら走ってたのが悪かったのかもしれない。
まあなんにせよ気づいたときには通行止めのため設置されたバリケードに
突っ込み、見事にそのままの勢いで前に吹っ飛んで、前宙決めながら
背中から地面に落っこちたってとこだろうな・・・多分。
なんにせよいつまでも道路に倒れてるわけにもいかないし、チャリの方も
気になるので俺は背中の痛みに呻きながら立ち上がったが、バリケードの
近くに転がってるチャリを見て、思わず泣きが入りそうになった。
「・・・前輪完全に歪んでんじゃねえか・・・まだ1年ちょいだぞこれ買って」
思いっきりため息をついてとりあえずチャリの方に向かい、前輪以外に壊れて
いるかを確認してみたが、どうやら前輪以外はたいした破損もなかったようで、
それだけは救いと言えば救いなのだが・・・



「はぁ~。なんか今日は厄日みたいだなこりゃ。しかしバイト首になった
途端にこれかよ・・・」
もう一度盛大にため息をつき、下を向いたときに何か白い物が目に入った。
「ん・・・なんだこりゃ?」
なんとなしに気になったのでその白い物を手にとってみるとどうやらそれは
白い布のようで広げてみるとそれは半月型のポケットのような感じだった。
      • これってドラ○もんの四次○ポケ○トに酷似してるのは気のせいだろうか?
「・・・どっかのガキが駄々こねて親にでも作ってもらったのか?」
もしそうならさぞかしがっかりしてここに落としてったんだろうな~。
まあほんとに出てきたらそれはそれでびっくりだろうが、なんて考えながら
苦笑していた俺だが、そいやタイムふろしきってアイテムがあったな~。
なんてことを思い出し、これが本物でタイムふろしき出てきたらチャリ直るのに
な~、なんていつもなら考えんようなことを考え、無意識にポケットに手を突っ込んで、
「タイムふろしき~・・・ってあれ?」
ポケットから出した手にその今言ったアイテムを握っていた・・・って待て。
「・・・マジか?さっき見たときは確かに何も入ってなかったよな・・・」
とりあえず落ち着け俺。どうせ見落としただけで最初から入ってたんだよ。俺はとりあえず壊れた
チャリの前輪にタイムふろしきっぽい布で包んでみる。それから数秒後に布を取ってみて
「ほうら直ってるわけが・・・何ぃ?!」
      • 前輪が直ってる。ていうか新品の頃のように汚れが全然ねえよ・・・。
「本物・・・なのか・・・これ?・・・マジですかおい・・・」


      • ひょっとしてと思いもう一度ためす意味でポケットにタイムふろしきをしまい、
チャリのサドルにポケットを置いて、今度は両手をポケットに突っ込み、
「どこでもドアーってうおぉ?!」
ほんとに出てきたよおい!なんかよくTVで見たあのピンクのドアが!
自分の部屋を思い浮かべながらドアを開けたらほんとにドアの向こう側が
俺の部屋になってるし!間違いなくこれは本物だ。本物の四○元ポケットだよ!
とりあえず俺は左手に持ち直したポケットからスモールライトを取り出し、チャリを小さくしてから
ドアを向こうの部屋に入り、念のためテーブルの葉書をチェックすると、確かに
宛名に俺の名前である『笹木良介』の名前を確認し、間違いなくここが自分の部屋だと
確信し、どこでもドアをしまってから、
「フ、フフフ、ウワハハハハハ!!」
もうずっとこらえてたから笑いが止まらない。ていうか俺よく部屋まで我慢できたなほんとに。
      • 十分くらい笑い続けていただろうか。さすがに腹が痛いし喉もカラカラのせいか
ようやっと落ち着いてきた。・・・今日は一人でよかったよ。家族がいたらまず間違いなく、
何があったと聞かれてたろうしな。
      • とりあえず冷静になる為にシャワーを浴び・・・落ちたときに背中に擦り傷ができてたのか
結構お湯が染みて痛かった・・・あがってから台所でつまみと缶ビール2本を取り出してから
部屋に戻り、ビール飲みながらパソコンの電源を入れた。
「せっかくだしネットで色々調べてみねえとなぁ」
      • どうせ使うなら思いっきり有効活用したいしな・・・。
そんなことを考えながら俺はグーグ○で検索し始めた・・・。