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地ニ黄色キ満開之上-第5話」(2009/02/11 (水) 11:44:03) の最新版変更点

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  「石ころぼうし」を被り、「どこでもドア」でマンションの一室に移動した偽ネギは、 一緒に担いで来たアキラの肉体をベッドに横たえてアキラの写真を基に元通りにアキラの顔を描き直す。 そして、「きょうじき」でフラット内の一室の時間進行を標準に戻し、 その部屋で時間の間(はざま)に封印されていたアキラの霊魂を「シナリオライター」で肉体へと戻してやる。 そして、アキラに驚く間も与えず、「瞬間固定カメラ」と「チッポケット二次元カメラ」でアキラを撮影する。 スーツに着替え、「どこでもドア」と「タイムベルト」で 自分が離脱した直後の屋内プール入り口に立った偽ネギは、 まず、「きょうじき」でプールの中の時間を標準進行に戻す。 そして、プールに入ると、「きょうじき」で中の一日が外の一分になる様に調整する。 更衣室に戻り、アキラの写真に湯を浴びせ、現れたアキラを「瞬間固定カメラ」で撮影した偽ネギは、 今度は夏美を、「メモリーディスク」で記憶を改ざんしてから 「瞬間固定カメラ」と「チッポケット二次元カメラ」で撮影する。 更衣室を出て、更衣室の戸を開けっ放しにしておいた偽ネギが、 プールサイドの一角に用意されたカフェテーブルセットで スコーンとミルクティーのティータイムを楽しんだ後、 黄色いウォーターマットの囲みに近づくと、大方の事が終わった後だった。 取りあえず、「ウルトラストップウォッチ」のスイッチを押した偽ネギは、 その真ん中で半ばミイラ化して横たわる小太郎に「ウルトラストップウォッチ」で触れてから 「瞬間固定カメラ」と「チッポケット二次元カメラ」で撮影する。 そして、全員の革リングを外してからウォーターマット全てに「水もどしふりかけ」を振りかけ、 「ウルトラストップウォッチ」のスイッチを押した偽ネギは、 カフェテーブルに戻ってそこで「きょうじき」を使い、 カフェテーブル周辺で一日が経過してもプール内の他の場所では一分しか経過しない様に時間を調整する。 そして、偽ネギは、 カフェテーブルエリアからプールにいる偽ネギ以外の全員に向けて「メモリーディスク」を飛ばしていく。 記憶の改ざんが終わった所で、偽ネギは「きょうじき」でカフェテーブルの時間をプール内の時間に合わせ、 てくてくとプールの入口に歩いてから「石ころぼうし」を脱いだ。 「皆さーん、プールに乱入した蜂さんはみーんな捕獲しましたからもう大丈夫ですよーっ、 って、はわわわわわーっっっ!!!」 しずなをゲストに水泳部が素っ裸で着替えていた最中に蜂の群れが乱入して 全員くたくたになるまで逃げ回った、そんな所に踏み込んで来たお子ちゃま先生の慌てぶりに、 真っ赤になって慌てて逃げ出すそんな姿に水泳部の面々は楽しそうに高笑いし、 更衣室から顔を出していたアキラもくすくすと可愛らしく笑っていた。   *  *  * 「ん、んー…何や?」 むくりと身を起こした小太郎が、自分を取り囲む見慣れた面々を見回す。 「起きた、コタロー君」 「ああ、千鶴姉ちゃん」 「コタロー君湯当たりしちゃって、今、引き揚げた所なのよ。 丁度、お風呂も私達の時間になった所で」 「あ、ああ、そうか、すまんな」 長椅子の上で、小太郎がぶんぶん頭を振る。何か、物凄い疲労感と かつてない戦場のただ中にいた様な得体の知れない悪寒が体に残っていた。 「おう、夏美姉ちゃん、すまんな」 「う、うん、コタロー君…」 にっと笑みを見せた小太郎に、夏美ははにかみながらそっぽを向く。 「ん?」 「あー、こほん、オサルさん、前」 一つ咳払いをしたあやかがそっぽを向いて言った。 既に、夏美も記憶を改ざんして元の場所と時間に戻しておいた偽ネギは、 記憶を改ざんされた逆ギレ小太郎とあやかが怒鳴り合い夏美が後ろを向いて、 しまいに千鶴がオーラを放ち犬が退散しそれから残った面々が浴場へと向かうまで、 「石ころぼうし」を被ったまま確かに見届けていた。   *  *  * 「さすがになー、ちょっと昔過ぎるんだよなー」 「どこでもドア」と「タイムベルト」で、プールで架空の蜂騒ぎが終わった後辺りに戻り、 そのまま図書館島を訪れた偽ネギは、 「リザーブマシン」で確保した上級閲覧室で山積みの資料を読み漁っていた。 「…やっぱ、正攻法だと難しいか…」 立ち上がった偽ネギは、机の下から出て来た宮崎のどかに彼女が開いたズボンのファスナーを上げさせ、 外したベルトを直させてから、自分の唇を拭いブラウスのボタンをはめ直すのどかを尻目に閲覧室を後にする。   *  *  * 「んー、ネギ」 「ああ、アスナさん」 「また、名簿見てるの?」 「え、ええ」 「ちょっとした歴史になってるもんなー」 「えへへ」 そのままつつがなく一日を終えた偽ネギは、 女子寮643号室で、夜も更けてパジャマ姿の木乃香の言葉に見せかけの照れ笑いを浮かべて頭を掻いていた。 「ま、月並みだけど…」 そして、消灯後、「ウルトラストップウォッチ」のスイッチを押し、 既に眠りに落ちている二人の枕元に「グッスリまくら」を置いてから「宇宙完全大百科」端末を取り出す。   *  *  * 「はーい、グッモーニーングエブリバディ」 翌朝、3‐Aの教室に入場した偽ネギは、 さりげなく「きょうじき」を使って教室内で一日が経過しても外では一分しか経過しない様に調整し、 更に、窓際最前列の席の周囲で一分が経過する間にこの教室の他の場所では一日が経過する様に調整する。 そして、偽ネギが「シナリオライター」を着火すると、3‐Aの麗しき美少女達は、 ぞろぞろと自分の机の上に昇り身に着けているものをことごとく落としていく。 「はーい、準備出来ましたねー、この学年の教師と生徒にはー、 生徒の日々の成長とその日の体調身体状態をこの目で確認する確認させる義務があるんですねはいー、 そーゆー訳で、よーく見える所で音楽に合わせて先生からよーく見える所でラジオ体操をする、 これが○学校における正しい一日のスタートなんです。 これをしないと非常に困った事になりますし、素っ裸で机の上で元気いっぱい体操すれば 素晴らしい一日がスタートしまーすっ、それじゃー皆さん元気よくーっ」 「うそつ機」を装着した偽ネギが有無を言わせずCDを再生し、 偽ネギの目の前で瑞々しい全裸ラジオ体操が張り裂けそうな元気いっぱいにスタートした。 最近ツボッてる恒例行事で、毎朝の事となると多少の飽きも来そうなものだが、 このクラスの華々しさはそれを弾き返すパワーと個性に溢れている。 日々の多少の違い新たな発見そして変わらぬ美しさに満足する内に曲が終わりに近づく。 何しろ瞬きの間に物理的な意味で首が飛ぶのがこのクラス、 音楽の終了に合わせて「ウルトラストップウォッチ」のスイッチを押してから 「シナリオライター」を止めた偽ネギは、 今朝も素晴らしいぷるぷるを見せてくれた明石裕奈に近づいて下からとっくり眺めてから 別に用意した「シナリオライター」に着火し、同時に「ウルトラストップウォッチ」で裕奈に触れる。 そして、裕奈がそのぴちぴちと瑞々しい全裸の上に下着から一枚一枚身に着けて、 近くに置かれた「ワスレンボー」を拾って自分の頭を叩くのを見届けてから 「ウルトラストップウォッチ」のスイッチを二度押し、再び、偽ネギ以外の全ての時間を静止させる。 「はーい、おはよーございまーす」 「おはよーございまーす♪」 その作業を全員に行い、教室内で一日が経過しても外では一分しか経過しない「きょうじき」の時間調整と そこで一分が経過する間に教室内では一日が経過する最前列窓際の「きょうじき」の時間調整を 解除した偽ネギは、改めて「ウルトラストップウォッチ」の時間停止を解除する。 そして、いつも通りの元気のいい挨拶を交わす偽ネギは、 今日はどの手でしずな先生のおっぱいボーンを成功させるかにいつも通りその知謀の限りを尽くしている。   *  *  * 「この辺になるのかな?」 同じ日に同じ世界のどこかで朝帰りの自分と幽霊がどうしているか等お構いなしに、 放課後を迎えた偽ネギは麻帆良学園都市の一角をうろうろしていた。 そして、一応「タイムテレビ」で確認を取りながら、 「人よけジャイロ」を設置して「タイムベルト」を装着する。 「イザ、1940年!」   *  *  * 「さすがに空気が美味しいなー♪」 のどかな田園風景の中、偽ネギは、うーんと体を伸ばしていた。 「後は、もうすぐこの辺に来る筈、だから…」 「おい、見ろ」 「何だ何だ」 そこはネギから生まれた偽ネギ、不穏な空気に気が付きそちらを見た。 「何だ?見かけん毛唐だぞ」 「おめーどこのモンだ?」 「スパイか、スパイじゃないか?」 「ち、ちょっ、おまっ…」 偽ネギの顔の横を、石が通り過ぎる。 「スパイだー!」 「毛唐だスパイ捕まえろーっ!」 「だああああっ!!!」   *  *  * 「スパイかスパイ?」 「どこ行ったー?」 童どもが姿を消した後、肥だめの中からにょきっと腕が突き出す。 「あのガキ共、殺す…」 「ジャンボガン」と「熱線銃」と「地球はかいばくだん」を取り出した偽ネギだったが、 思い直して近くの川で応急処置をして、見付けた掘っ立て小屋に入り 「だっしゅうざい」やら「きせかえカメラ」やら「瞬間クリーニングドライヤー」やらで ようやく後始末を付けた偽ネギは、それだけでもぐったり疲れ切っていた。 「「貸し切りチップ」貼っといて良かった…」 小屋の中で目を覚まし、頭を振った偽ネギが窓の外を見る。 「夜だよ…ま、こっちの方が好都合か」   *  *  * 「だあああああっ!!!」 雨が降って来たのはむしろ好都合だと思っていたが、 「人さがしがさ」を直撃した突風に文字通りぶっ飛ばされた偽ネギが辛うじて体勢を整える。 「何だよこれ、台風?」 「台風の複眼」を装着した偽ネギは、改めて「人さがしがさ」の示す方向へと歩みを進める。 「…家とは方向違うみたいだけど、この台風の中?…」 「いたっ!」 「石ころぼうし」は被っていても、叫び声を効いた偽ネギはとっさに隠れる所を探す。 「大丈夫っ!?」 「そっち持って!」 「しっかりして、しっかりしてっ!!」   *  *  * 「頑張って、頑張ってさよちゃん」 「報せたの?」 「報せる訳ないでしょう、お母さんの事も知らない…」 「さよ、ちゃん?」 布団から出た腕が、天井に伸びる。 「お、母さん…」 「駄目っ、駄目よさよちゃんさよちゃんっ!!」 「しっかりしてえっお姉ちゃんなんだからっ!!」 「せめてなぁ、もうちょっといい物食べて、栄養とってたらなぁ…」 「………」   *  *  * 「…どうしてこんな日に、あんな所に?…」 「台風の複眼」を装着して掘っ立て小屋に戻った偽ネギは、 改めて「タイムテレビ」を取り出し、詳細に時間空間調整をやり直した。 ---- [[次話へ進む>地ニ黄色キ満開之上-最終話]] [[小説保管庫へ戻る>小説保管庫]]

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