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地ニ黄色キ満開之上-第4話」(2009/02/11 (水) 11:42:09) の最新版変更点

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偽ネギが更衣室に戻ると、 先ほどここで偽ネギの前に跪きその口で丹念に後始末をした村上夏美が三つ指を突いているその横に、 その少し前まで壁に手を着いて、ぷりんと突き出した尻をぶんぶん振って はしたないおねだりの限りを尽くした果てに絶叫と共に沈んだアキラとしずなの豊かな裸体が伸びている。 むっちりたっぷり熟れきった大人のヒップも太股も、それより何より見事過ぎる豊満な、 それでいて張りのある膨らみも無防備に丸出しにして 女の幸せに浸っているしずなが素晴らしいのはよく分かっているが、 今、必要なのは、逞しい程に豊かでありながら醸し出される清冽な和のテイスト。 「瞬間固定カメラ」と「チッポケット二次元カメラ」で、 その裸体も黒髪も伸びやかに床にのばしているアキラを撮影した偽ネギは、 その写真を持って更衣室を出て屋内プールの入口に立つ。 「きょうじき」で一度時間を通常進行に戻してから、 改めて入口周辺を除いたプール施設内で一分が経過する間にそれ以外の場所では一年が経過する様に 「きょうじき」で時間設定をし直した偽ネギは、「石ころぼうし」を被って屋内プールを出る。 プールを出た偽ネギは、ダミーを介して購入しておいたマンションの一室に移動した。 その部屋に入った偽ネギは、手始めに部屋の中に用意した「ミニハウス」に入る。 外部の一分が「ミニハウス」の一日となる様に「きょうじき」で時間調整された「ミニハウス」で、 貯蔵の水とエネルギーと「グルメテーブルかけ」で一日を過ごした偽ネギは、 「ミニハウス」を出てから写真に湯を浴びせ、現れたアキラの固定を解除する。 そのアキラが疑問を抱く間も与えず、 偽ネギは「シナリオライター」でアキラにシャワーを浴びさせ、着替えさせる。 「シナリオライター」でアキラをフラット内の一室に導き、「うらめしドロップ」を舐めさせた偽ネギは、 ドロップが効くのを見るや即座に「ウルトラストップウォッチ」のスイッチを押し、 アキラの肉体をリビングに運んでから「ウルトラストップウォッチ」のスイッチを押して、 「きょうじき」で先ほどまでいた一室の中で一分が経過する間に外部では一年が経過する様に時間を設定する。 それから、「取り消しゴム」でアキラの顔を消した偽ネギは、「みたままベレー」を装着し、 「自動24色ふで」と「目鼻ペン」を「ウルトラミキサー」で合成したもので 用意した写真通りに顔を書き込んでいく。   *  *  * 「あーあー、さよさーん、いますかー?」 「はーい」 「どわっ!」 コンビニエンスストアの駐車場で、自分で呼び出しておきながら、 自分の隣で頑張って視覚出力アップして返答したさよの姿に偽ネギがのけ反った。 取りあえず、「あらかじめ日記」を使って和美には別の用事を作っておき、 さよも行きつけのこの場所に来る様に同じ日記を使って指定してあった。 「知ってました?最近では、埼玉県と東京都、神奈川県全部、麻帆良学園周辺って言うらしいですよ。 世の中狭くなりましたねー」 「そうなんですかー」 「ウルトラミキサー製うそつ機なソノウソホント」を装着して言う偽ネギに、さよはしきりに感心する。   *  *  * 「わあー」 学園都市から二つ程先の駅で降りた偽ネギは、 トイレで年齢詐称薬(「魔法先生ネギま!」アイテム)を服用し、 付いてきたさよの前にナギ・バージョンで姿を現す。 「やっぱりその、格好いいですぅ」 「えへへ」 感心するさよに、偽ネギは後頭部を掻いて見せかけの純朴さを見せる。 そのまま、二人が移動した先は、東京都内のビジネスホテルの一室だった。 部屋のベッドに普段着のシャツとパンツ姿で横たわる女性の姿に、さよは息を呑んだ。 「これは…」 「話せば長いながーい方法で確保した、さよさんの大人になった時に合わせた肉体です。 これが、大人になったさよさんです。さよさんも長くこの世にいますから、 精神年齢も考えて少し高めの年齢設定の方がいいと言う事です」 「これが、大人の私…」 葉加瀬聡美を「うそつ機」でだまくらかして用意した、相坂さよの生前の写真から 最新技術の粋を尽くして推定した相坂さよ二十歳の顔写真CGをモデルに顔を描き込まれた 大河内アキラの肉体を前に、さよは、既に涙ぐんでいた。 「と、言う訳で、乗り移ってみて下さい。さよさんが大人になった時、この肉体である筈なんです」 言いながら、偽ネギはそっと口に「ソノウソホント」を装着する。 「大丈夫です、だから、この肉体に乗り移れば自分の体同然に自由に動かす事が出来ます。 大丈夫、さよさんなら出来る、Yes You can!!」 偽ネギの熱い声援を受けたさよは、すぐに乗り移った肉体を自在に操作し、 鏡の前で早くも感激に打ち震えていた。   *  *  * 「あ、あの、先生…」 「先生はまずいって言ったでしょう、さよさん」 にっこりと微笑む偽ネギに、さよは既に卒倒しかけていた。 「す、すいません、その、ネ…ナギ、さん」 「なんですかさよさん?」 にっこりと微笑む偽ネギに、さよは既に卒倒しかけていた。 「やっぱりその、こんなにお肌を出すのはその…」 「少し、やり過ぎなぐらいに今のセンスに合わせて慣れておくのも 霊魂と肉体との調和を促す一環なんです」 「はあ…でも、みんな見て…」 「それは、さよさんが美人だからですよ」 決して嘘ではない説明と共ににっこりと微笑む偽ネギに、さよは既に卒倒しかけていた。 道行く人々は、すらりと背の高いスタイル抜群美女と紳士にしてどこかやんちゃっぽいイケメン白人少年の 美男美女カップルにほーっとため息をつき、熱い眼差しを向ける。 さよが身に着けている一見白い清楚なワンピース。 しかし、肩は透明ストラップで、かなりぴったりとした布地は首がら空きで胸に向けてざっくりV字が走り、 スカート丈も思いの外短い。慣れない肉体で偽ネギに言われるまま何となく身に着けたさよだったが、 生前の感覚との乖離と、その素晴らしいスタイルへの一際熱くなる眼差しが さよをもじもじとさせ偽ネギが心の中でほくそえむ。 しかも、この肉体、確かに乗り移って馴染む事は馴染むのだが、 何か体の芯が熱く、とろける様な疼く様な感覚に支配され続けていた。   *  *  * 「あ、あの…」 「すっごく似合ってますよ、ねぇ」 「はい」 偽ネギと店員が、手始めに白衣の天使に化けたさよに素直な賞賛を送る。 アキバを訪れた偽ネギとさよは、手始めにメイド喫茶で店内の視線を釘付けにしてのティータイムを過ごし、 それから、衣装屋を訪れていた。 偽ネギに言われるままこれが学園でも見かけたコスプレの作法だと言われて ノーブラTバックになっていた事もあり、 当初はぴったりとしたミニスカナースにももじもじとしていたさよだったが、 偽ネギは心を鬼にして体操服のTシャツブルマ着用を命じる。 ここでさよが試着している衣装は、既に、偽ネギがサイズを指定して特注済みのものだった。 ブルマと言っても提灯と違い引き締められる様なくっきりぴったりしたものと、 Tシャツもそんな感じでパンパンにきつくお臍が出る程丈が短いと言う、 生前の常識では、実の所現在であっても余り考えられない姿にさよは 少し大人びた美しい顔を真っ赤に染め、ぷるぷると気を付けする。 その姿を前に、偽ネギは懸命に笑いを堪え、くっきりパンパンの体操着姿を目に焼き付ける。 しかし、それでも肉体を、見られる事を誇示すると言う長い長い年月で得られなかった事への喜びか、 はたまたその前にこの肉体にたっぷりと馴染ませた媚薬と愛撫の効力か、 気が付いた時には巫女から婦警、スッチー、くノ一etc、 その長身に見事な体ピッタリさくっとスリットなチャイナドレスにレースクイーン、 ぱっくり開いた胸やら脇やらの前をクロス紐で留めたボンテージ、ゴスロリでも デジカメを手にぴょこぴょこ飛び回る偽ネギの前でノリノリにポージングを展開するまでになっていた。 “…うっひょwwwwwwwww” それでも、見事にV字カットのハイレグバニーで登場した時には、 心の中で雄叫びを上げる偽ネギの前でさよは頬を赤らめていた。 「すっごいですきれーですさよさんっ!」 「そ、そうですか?」 手放しで賞賛する偽ネギの言葉に、さよは、恥ずかしさを呑み込んではにかむ。 そして、真っ赤な顔と震える美脚を見せながら、さよは偽ネギに求められるまま、 パチパチデジカメを撮影する偽ネギの前で、前屈みになってぐにゅっと両肘で胸を外側から挟み、 或いは床に尻を着いてその伸びやかに剥き出しとなった美脚を床にのばして偽ネギを向く。 “…オポポwwwwwwwww” ほーっと感心する偽ネギの前で、さよがにこっと笑みを見せる。 絶叫しなかった自らの自制心を、偽ネギは心から誇りに思った。   *  *  * 濃いワインレッドのワンピースドレスに身を包んださよは、 若いながらも見事なタキシードの紳士のエスコートを受けながら、 再び頬を染め、きょろきょろ周囲を見回したくなる自分を精一杯抑え込んでいた。 「…あの…」 「はい?」 囁いたさよは、にっこりと微笑む偽ネギの隣で卒倒しかけていた。 「あ、あの…やっぱり私、こう言うのは…その、私、こう言うハイカラな…」 「大丈夫です、僕が、付いています」 さよの手を取った偽ネギににっこり微笑まれ、さよは卒倒寸前で踏み止まり、 周囲は思わず拍手しそうになった。 そうやって、格式ある高級ホテルのフレンチレストランでも注目を一身に集める、 見事な美男美女カップルだった。 男性はまだ若い、と言うより幼さを見せながらも タキシードも立ち居振る舞いレディー・ファーストもビシッと決まり、 女性は、若い中にも成熟した色香を漂わせ、 胸も太股のスリットも一歩間違えれば娼婦的に大胆なカッティングながら、 その健康的に伸びやかで、見事に成熟したナイスバディを魅力的に引き立てて美しさと欲情の間を行き来する。 「…綺麗…」 テーブルに就き、横浜の夜景を見下ろしたさよがほーっとしている間に、 偽ネギは、「ウルトラストップウォッチ」で時間を止め、 ソムリエに任せた食前酒にスポイトの液体を垂らしておいてから 「ウルトラストップウォッチ」のスイッチを押した。 「乾杯」 「乾杯」 グラスをカチンと合わせ、さよがグラスを傾ける。 「私が、お酒を、それもあちらのお酒を飲めるなんて…」 「ああ、来ましたね。オードブルは牡蠣、 それから、今日はスズキが美味しいんです。お魚のメニュー多くしておきました」 「はい、有り難うございます」 さよがにっこり笑い、生牡蠣を美味しく頂いてからスズキのメニューに入る。 「あの、これ…」 「ああ、大丈夫です、これを飲んで下さい」 偽ネギが、「オモイコミン」を取り出す。 「それは?」 「ちょっとした精神安定剤です。やっぱり慣れない心と体ですと負担掛かりますから。 これを飲んで、これはお箸だって心の中で三回念じてみて下さい」 「はあ…あっ…」 驚きの表情を見せるさよの前で、偽ネギがにっこりと笑った。   *  *  * 「いやー、凄く綺麗に食べましたねー、さすがです」 敢えて難しいスズキやイセエビのコースを頼んでいた偽ネギが、皿が下げられる中でさよに微笑んだ。 「嫌ですよ、なんか、そう言われるとお婆ちゃんみたいで」 そう言いながら、頬に手を当てるさよも満更ではなさそうだ。 「とんでもない、僕は先生ですからね、最高に尊敬します」 「いやだー♪」 「お料理、いかがでしたか?」 「凄く、美味しかったです。こんな、あちらの美味しい料理を食べる時が来るなんて…」 スープやデザートも十分堪能して、偽ネギと羨望の眼差しと共に店を出たさよは、 そのまま偽ネギについてホテルの廊下を歩いていた。 「どうぞ」 「はい」 そして、エスコートされるまま、さよは、スイートルームに入っていた。 「ん、んっ!?」 そして、リビングに立つや、さよは目を見開いて偽ネギに唇を奪われていた。 本能的に抵抗しようとしたが、すぐに、舌の蹂躙に合わせる様に、全身から力が抜けていく。 「さよさん、大人の肉体で、大人のデートの仕上げです。 もう、実験なんて、それだけじゃ嫌です。こんな魅力的なさよさんと一日デートをして、それで終わりなんて、 さよさん、僕とじゃ、嫌ですか?」 さよが、とろんとした瞳で小さく首を横に振るのを見て、 偽ネギは、漏れそうになる勝利の笑みを懸命に真摯な熱情に作り替える。 「あ、ああっ!」 偽ネギに、太股と背中を下から持ち上げられたさよの頬がかあっと熱くなる。 そして、偽ネギは、さよをむしろ荒々しいぐらいに、しかし決して傷付けぬ様にベッドに下ろす。 「あの、痛くなかったですか?」 偽ネギの問いに、さよは小さく首を横に振る。 それを見るや否や、偽ネギはドレスの肩から透明ストラップをずらし、一気に引き下ろす。 そして、ぷるんと弾けだした白い乳房にむしゃぶりつく。 「はああっ!ネギ先生っ!!」 演出もあって下着の着用も許されなかったその豊かな膨らみは、 その視線の痛さも加味して性感を高める熱い血がパンパンに詰まりたぎっていた。 「綺麗です、綺麗ですさよさんっ」 「あっ、ネギ先生ああっ!!」 あのネギが、この誇らしい程の膨らみに獣の様にむしゃぶりつき、 自分を、自分が得る事が出来た肉体を求めている。 それは、さよにとって余りに新鮮な体験だった。 「さよさん」 「は、はい…あ…ひゃうっ!!」 偽ネギの手がスカートを大きくまくり上げ、その中でつんと尖ったものを指で撫でる。 その瞬間、さっきから、この肉体になってからずっと感じていた違和感、 レストランで美味しいお食事をしながらもピークに達していたものが、一つになった気がした。 「さよさん、さよさんのここ、ほら、こんなにくちゅくちゅ言ってます」 「は、ああっ、駄目っネギ先生駄目っそんな恥ずかしいっ」 「さよさんですよ、これが、この熱く淫らに燃え上がってるのが大人のさよさんの体、 僕との夜を期待して、男を求めて、それが、生きる喜びじゃああーりませんかぁ」 「生きる、喜び…男の人と…」 じわっと瞳から涙のにじむさよの唇を、偽ネギの唇が塞いだ。 「さよさん、これから、嬉しい涙になるんです」 「…はい…」 偽ネギがにっこり笑い、さよも、にっこりと笑みを返した。 「で、僕、もう…さよさんがあまりに綺麗だから…」 「はい」 分かっているのかいないのか、にっこり微笑んださよに覆い被さっていた偽ネギが、 既に上は脱ぎ捨てていたタキシードのズボンを一気に下ろす。 目の当たりにした大人の男の興奮に、さよは思わず両手で口を塞ぐ。 「えへへ、こんなになっちゃってます。これがその素晴らしい大人さよさんの中に入る、 僕の大人の男の姿、なんですが、やっぱ怖いですか?」 “…と言おうが何と言おうがここまでビンビンいっちまったら ブチ込むに決まってるだろがゴラアァァァァァwwwww” 「殿方の、凄く、逞しくて…」 「では、御免」 「…あうううっ!!…」   *  *  * 「…ネギ、先生?…」 されるがまま自分の中を暴れ回る荒々しい衝動に身を任せていたさよは、 不意に訪れた静けさに涙の溢れ続けた目を開けた。 「な、なんか、その、凄く、恥ずかしい…」 偽ネギに促されるまま、壁に手を着いてお尻を突き出したさよを前にしても、 偽ネギは不敵な笑みを浮かべ、そして肉体言語で返答するだけだった。 「はううっ!あっ、ネギ、先生っあっネギ先生ああっ!!」 肩のストラップは外されスカートはまくり上げられ、 ぼろんと剥き出しに揺れる乳房をこね回されながら、後ろから貫かれている。 今よりも自然豊かな時代に生まれたさよである。 その体勢が何を意味するのかに思い至り顔がより一層赤くなるが、 だからと言ってこの肉体がどうにもならない。 パン、パンと生々しく叩く音にたまらない羞恥心を覚えながらも、 むしろそんな偽ネギに合わせてひたすら腰を振っている、 それを自ら求めている自分がいる事をごまかす事など出来ない。 そして、それでいいのだとさよは開き直ろうとする。そうやって、「ネギ先生」に求められているのだから それでいいのだ、それで、自分も嬉しいのだと。 「さよさん」 「は、はい」 偽ネギは、芳しき黒髪のかほりを胸一杯に吸い込みながら囁いた。 「さよさん、朝倉さんとお友達なんですよね」 「はい」 「朝倉さんですねー、色々と危ない事してますからねー。 これからはですね、さよさん、朝倉さんが今何を調べているか、僕に教えていただけますか?」 「えっ?あ、あんっ」 「朝倉さんの事が心配なんですよ。もちろん、朝倉さんの事を信用してますよ。 でも、僕は朝倉さんの先生ですから、朝倉さんが危ない事になったら守ってあげたいんです。 もちろん、朝倉さんには内緒ですよ。朝倉さんにもジャーナリストのプライドあるでしょうし、 色々と、隠しておきたい取材源もあるでしょうから」 「は、はい、取材源の秘匿はジャーナリストの、お、おおおっ」 「ええ、ええ、分かってます、もちろん分かっています。 さよさんや朝倉さんには決してご迷惑はお掛けしません。 僕が、先生として陰ながら朝倉さんをお守りしたい。 さよさんの大切な朝倉さんが本当に危ない事になって、 有能なジャーナリストだからこそ本当に危ない所に踏み込んでしまう前に、それとなく僕が手助けする、 それだけです。ね、さよさん、僕を信じて、さよさん」 「あ、ああっ、は、あああっ」 偽ネギの一際激しく逞しい突き、内側のポイントを探り当てる捻り、 かき回す動きによって真っ白に溶けていくさよの頭に偽ネギの熱い囁きが染み渡っていく。 「僕を信じて、さよさん、朝倉さんを…したら…うんと、ご褒美…こうやって…」 「ああっ、ネギ先生、ネギ先生っ、はあっ、あっあ…」 「さよさん、さよさんっ、僕、僕ももうっ、いいっ、いいですね、いいですねさよさんっ!」 「ああああっ…」 びく、びくと、偽ネギの震えをどこか遠くに感じながら、目の前も頭の中も真っ白になった、 そんな心地のさよは、ずるずると壁に着いた手からも脱力しくずおれていた。 「ご承知いただけましたね、さよさん♪」 「…は…い…」 豊かな黒髪をバラリと床に散らし、唇の端から一筋ヨダレ垂らして突っ伏すさよに、 偽ネギは優しく甘い悪魔の囁きを続行する。 「さよさん、こう言う時、 女性が男性に対して献身的な愛の奉仕を示すシトネの作法と言うものをご存じですか?」 既に力を取り戻し、逞しく反り返った偽ネギの男性を、 足下に跪いてぐぷぐぷ口に出入りさせているさよを前に、偽ネギは顎を上に向け歯を食いしばっていた。 “だ…だから免疫なさ杉… わ、笑うな…まだ…堪えるんだ…”   *  *  * 朝、高級ホテルの料亭で、上品に集まった客層ですら、ほうっと嘆息してその一組の美男美女に視線を送る。 その美男美女とは即ち、民族の壁を越えて黒紋付き袴の凛々し過ぎる偽ネギと、 艶やかな振り袖姿のさよに他ならなかった。 もちろん、そんな絵姿の様な二人が、この夜から朝に掛けてスイートの豪奢なバスルームからリビングから もちろんベッドの上で、心身の白いキャンパスに好き放題に描き込んだ破廉恥の数々など知る由もないが、 それでもそんな裏側を秘かに見通そうと言う心の眼の通人も中にはいる。 そんな気がして、自らの記憶にさよは頬を染める。 促されるまま、目覚めと共にベッドの中で熱いものをくわえて飲み干し、 更にのんびり横たわったままの「ネギ」の上で自らの淫らな肉体が求めるまま貪り、 朝の支度の筈がバスルームで壁に手を着いて後ろから突っ込まれてあんな声もこんな声も、 気が付いた時には、さよは両手で自分の頬を挟み、にっこり笑った偽ネギに肘で突かれていた。 それでも、今の自分の姿を鏡で見た時、そして、それを思い出すと、涙が出そうになる。 こんな、綺麗な着物を着ている自分が、美味しいものを食べている自分がいる。 さよは、ぐっと涙を抑え込み、にっこり微笑む偽ネギの隣で、温かな朝粥を迎えた。   *  *  * 「じゃ、又、やっぱり色々まずいんで当面は秘密って事で」 「はい」 「それからですね」 朝の内に学園都市に戻った偽ネギは、学園都市内の山林で、 既に肉体から離脱したさよと横たわるアキラの肉体を前に 「ウルトラミキサー製ソノウソホントなうそつ機」を装着した。 「麻帆良学園周辺が広くなったってのは一時的な効果で、今は麻帆良学園と言うのは これまで一般的に言われて来た麻帆良学園を指すそうです」 「そうなんですか」 「それでは、僕は色々準備ありますので」 「はい…その…本当に、ありがとうございました」 「僕の方こそ」 「それでは、失礼します」 さよがぺこりと頭を下げてその場を離れ、手を振っていた偽ネギの表情が真面目なものとなる。 「さて、と…」 ---- [[次話へ進む>地ニ黄色キ満開之上-第5話]] [[小説保管庫へ戻る>小説保管庫]]

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