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2007.01.27(水) PM.5:27 長野県、岸崎町(きしざきまち) 明覚寺(みょうかくじ) の物置。 ガサゴソ… 一人の男性、見た目から二十歳前後だろうか――が、山の上にあるお寺の物置の中で動いている。 といってもこの男、泥棒ではなく住職の息子だ。 「ふぅ…こんなもんか。ん?なんだこの袋?」 男性は棚の間に落ちていた紙袋を手に取る。 「未来デパート?」 その袋は他の埃をかぶった寄贈品とは違い、真新しさを放っている。 ――三時間前―― 岸崎町高木大学サークル用プレハブ小屋 心霊研究同好会室     「明人!わりぃ、俺もう帰るわ!」 ドアのところに立っている男性が言った 「おお、気を付けろよな、コ・ウ・ちゃん」 ドアに背を向けてソファに腰掛けながらテレビを見ている――明人と呼ばれた男性は振り向かずにからかうように手を振りながら答える。 「うるせぇ!」 バタァン!! コウちゃんと呼ばれた男性はドアを思いっきり閉め、部屋を跳びだした。 「…こいつ(DVD)も見飽きたな。」 俺の名前は斎藤明人(さいとうあきと)名前の由来は実家の寺の名前らしい… まぁどうでもいいか。 さっき出ていったのは、河田康介(かわだこうすけ)俺の中学校時代からの友人でいわゆる腐れ縁って奴だ。あぁ、俺が『こうちゃん』ってからかったのは、やつがお婆ちゃんっ子で、今だに甘えていて、祖母から 「こうちゃん、こうちゃん。」 って呼ばれているからだ。 今俺がいるサークル、心霊研究同好会だが、実際の活動はなく余った部費で買ったホラーのDVDを見ているだけだったりする。 そのDVDももう飽きてしまったが。 ちなみに心霊研究同好会だけあって、会員は“幽霊”で四人が名前だけの登録なので康介が帰ってしまえばいるのはおれ一人。 「…ひとりでいても、つまんねぇし、帰るか……」 俺は部屋の戸締まりをすると、大学を出た。 三十分後…俺は汗だくでチャリをこいでいた。 自宅である明覚寺は山の上にあり、今そのさかをチャリで登っているのだ…… 車買おうかなぁ……このままじゃいずれ過労で死にそだ。 十分後、がんばって寺の門に入ると、何時も通り、仏様のいらっしゃる本堂の前を通って… 「こらァァ!明人ぉ!!本堂の前を素通りする奴がいるかぁ!!!」 後ろから親父の怒鳴り声が響く、しまった!忘れてたぁ!! 今日はいつもより早く帰ってきたから親父がまだ庭を掃いているという事を… その後待っていたのは、我が家の不動妙王様のお叱りであった。 不動妙王様の髪が逆立っている様子から怒髪天を突くという言葉ができたらしい…が…親父の場合天をつく髪が無いけど。 おそらく怒ったときの彼のうるささは頭のうえの一本の毛が印象に強い磯〇家の大黒柱を越えているだろう。 それを二十分間たえた後、俺は耳を疑う言葉を聞いた。 「罰として裏の物置の中を整理しておけよ!!」 最悪だ、考えられるなかで最悪の罰だ、あそこの散らかりかただったら散らかっていることで有名なイン〇ィ・ジョー〇ズに出てくるあの美術館のほうが綺麗だろうに…… トホホ。落ち込んでいる僕をみて、親父がニカッと笑いながら一言、 「そう落ち込むな、なんかほしいもんがあったらもらっていいからよ」 出た親父名物百面相。 俺はそれに騙され、檀家からの寄贈品(俺から見たらただのガラクタ)が無造作につまっている物置の整理をさせられるはめになった。 約二時間後重い壺やら、本の山が無造作に散らばっていたそこは、見違えるほど綺麗になっていた。 「ふぅ…こんなもんか。」 まったく、かなりつかれた。 家の前の坂だけで十分きつかったのに…あの親父は息子を殺すきか? しかも、薄暗い物置の中で。まったく、髪も仏もあったもんか!いや、髪じゃなくて神だな…… 「ん?なんだこの袋?」 俺は本棚の隙間に一枚の茶封筒には『未来デパート』の文字が… 「なんだ?この辺にそんなデパートなんかあったか?」 興味をもった俺は、その茶封筒を戴くことにした。 自分の部屋に戻り、茶封筒を開けるすると中から半円型の白いポケットが出てきた。 その正体に心当たりはあったが、まさかとそれを否定しながらも、そのポケットに手を突っ込む。 「ほら見ろすくにそこに手が………ん?」 つかなかった。 まさかと思いながら、 「はい!どこでもドぁぁ………」 出てきてしまった。ピンク色の趣味の悪いドアが。 俺は試しに『心霊研究同好会室』と言ってからドアをくぐった。 すると…俺はそこに立っていた。 「……本物の四次元ポケット…」 俺はその時やけに冷静だった…ようなきがする。 何故物置にそんなものがあったか。 それについては、おそらく茶封筒に書かれた店名が答えだろう。 『未来デパート』あの店得意の配達ミスって奴だ! ふふふ……この道具かなり使えるぞ!ミミバンを使えば、あの親父の怒鳴り声も苦じゃ……ってなんか俺考えがちいせぇ!!! ……まぁ仕方ねぇよ、俺はあの猫型機械人のもっている道具なんてほっとんど知らねぇんだからよ。 どんなことができるかまったくわからない。 などと夜の暗い部室の中で考えているとどこからか足音が聞こえてきた。 自室へ戻りドアをしまっていると、一階から親父の叫び声が聞こえた。 「おい!飯できたって言ってんだろうが!!何度言わすんだ!無視してる奴に飯はなしだ!!!もう、降りてこねーでいいぞ!」 ちょっと待てくそ親父!!不可抗力だこの野郎!と叫ぶ…… 心の中でだがな…あたりまえだろ?そんなこと叫んだ瞬間、家の裏の墓地に入ることになっちまう。 しかも、今の俺にその罰は無力だ、 「はい!グルメテーブルかけ!!」 一人で言ってても…なんか虚しい……まぁいいや、気を取り直して、 「…ハンバーグ」 次の瞬間、テーブル掛けの上にうまそうな、できたての料理が出現した。 俺は石橋を叩いてわたるタイプだ。 様々な道具をどう使うのであれ、明日心霊研究同好会室のパソコンでいろいろと調べてからにしよう。 え?自分の家でやれって?みんながみんな自宅にパソコンがあると思うなよ! あったらとっくに調べてるって…あの頑固親父が……… 翌日俺は心霊研究室へ行きパソコンを立ち上げる。 今日は会合の日ではないのでちょうどよい…ん? ドラ〇もんの道具を悪用してエロ小説? こいつはいいじゃないか!ナイスだ2ch!まぁ別に道具つかって無理矢理どうこうする気はないけど…鬼畜じゃないし…… 俺は他のページもいくつか覗いたのち、 さっそく先人達に学び、もしもボックスで道具の故障と電池切れをなくし、ミラクルミキサーで、自分の腕時計とタンマウォッチとサイコントローラーを合体させ携帯タンマウォッチを作成、 さらに、自分の靴と空飛ぶ風呂敷なるものを合体させ空を自由に飛び回れる靴…翔靴“フライングブーツ”とでも名付けるか……をつくった。 翔靴の方はなかなかナイスなデザインだったが、腕時計の方は、微妙だったので、天才ヘルメットと技術手袋で改造を施す。 ◆次回予告 そんなこんなで最強のツールを手にした俺、斎藤明人が、その日自宅に帰り、門の所で見たものとは!? 次回、『妖怪出現!?』 ---- [[次話へ進む>もしもポケットを拾ったら~斎藤明人の場合~ 第1話]] [[戻る>鬱さん]] [[作品保管庫へ戻る>作品保管庫]]

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