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ATIS調査報告第120号 日本軍における各種アメニティー

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ATIS調査報告第120号 日本軍における各種アメニティー

(日本人楼主や慰安婦の尋問調書)
2007年5月作成のサイトなので、各所にリンクエラーがあります。

目次


Ⅰ 解題


この間問題になっていた、ビルマ・ミッチナの従軍慰安婦の尋問調書について整理したいと思います。

ビルマ・ミッチナの従軍慰安婦の尋問調書にはいくつかのバージョンがあるようです。『政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成』政府調査文書(アジア女性基金1997年刊)には2つの調書が収録されています。



1つは、文書A.
ATIS Research Reports No. 120 Amenities in the Japanese Armed Force, Nov. 15, 1945,
連合軍通訳翻訳部(ATIS)調査報告第120号 日本軍における各種アメニティー 1945年11月15日
 Ⅱ. Amusement > 9. Brothels > b. Burma の項

もう1つは、文書B.
UNITED STATES OFFICE OF WAR INFORMATION
Psychological Warfare Team
Attached to U.S. Army Forces India-Burma Theater
Report No. 49, October 1, 1944)
米軍情報部インド・ビルマ地域派遣心理作戦班 捕虜尋問報告No.49 1944年10月1日 
です。

そうして、産経新聞古森義久氏が一部引用した、文書C.
A JAPANESE ARMY BROTHEL IN THE FORWARD AREA.
Note:
The following is derived from interrogation at C.S.D.I.C.(I) of M.739, and from O.W.I. Interrogation at Ledo Base Stockade of 20 Korean “comfort girls", Report dated 21 Sept. 1944
は、文書Bと同じO.W.I米軍情報部の文書だが、文書Bを最終報告とすれば、その中間報告のようなものとおもわれます。 20人の朝鮮人慰安婦に対する1944年9月21の尋問と、捕虜M739の尋問に由来する文書と記されていますが、どこの文書かはわかりません。古森氏も明らかにしていません。

文書Cと文書Aのの記述内容については、古森氏が引用した部分しか重ね合わせることができませんが、今のところ全く同じものといえます。

つまり、ひとつの推測として、米軍情報部心理作戦班の文書を、連合軍通訳翻訳部(ATIS)がタイプしなおしてファイリングしたことなどが考えられます。しかし、古森氏がどこのいつの文書なのか奥付けを銘記しない限り、そうした憶測も徒労です。

以上のことは、専門研究者の考証の結果を待ちたいと思います。文書Aをアップしみんなで正しい日本語として読む試みをしたいと思っています。



急報 5/27

産経新聞古森義久記者が、ブログのコメント欄で、5月6日付け記事に続いて5月12日付けの記事について、事実上のウソを認めました。『米軍資料』は新発見でもなんでもなく、吉見義明『従軍慰安婦資料集』(大月書店1992/11/27 isbn:4272520253)に収録されていたもの(下記)そのものでした。別バージョンですらありません。http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/171421/

文書Cの正体は
東南アジア翻訳尋問センター
心理戦 尋問報告 第二号 
South-East Asia Translation and Interrogation Center,Psychol>ogical Warfare Interrogation Bulletin,No.2(11/30/1944)
であり、そのコンテンツ(下記)の9番目だったのです。

  1. ビルマにいる日本軍に対する連合国側宣伝の効果
  2. 対日宣伝における「べし・べからず集」(ある捕虜の手記)
  3. 『軍陣新聞』のある号について捕虜が詳述した批判
  4. 悪名高い丸山大佐
  5. 日本軍将校による兵士の人命軽視
  6. 増援部隊の混成による難点
  7. ビルマへの増援部隊兵士の平均年齢
  8. 日本軍隊内の平和主義者
  9. 前線地域の日本軍慰安所
(参考情報元)
国立でむぱ研究室櫻分室
http://d.hatena.ne.jp/dempax/20070512

で、
文書AのⅡ. Amusement > 9. Brothels > b. Burma と
文書Cの9. A JAPANESE ARMY BROTHEL IN THE FORWARD AREA 前線地域の日本軍慰安所とは、最初のパラグラフの文章を照らし合わせてみると、同じものであることがわかりました。



なお、
表題などから、「文書Bは朝鮮人慰安婦からの尋問内容」で、対する「文書AとCは日本人楼主からの証言だ」とは断定できません。どちらも、双方の尋問を踏まえて纏められたものだからです。

~~~~~~~~~

「美しい壺日記」
http://dj19.blog86.fc2.com/blog-date-20070521.html が紹介した、Stiffmuscleさんによる原文テキストを項目別にし、各人の翻訳を添えていきます。

アジア女性基金-歴史の教訓とする事業
http://www.awf.or.jp/
『政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成』第5巻
http://www.awf.or.jp/6/document.html
リンク先PDFのp.177-179(但し逆順)。 日本語簡訳はp.113-115(逆順、いずれもAcrobat Readerのページ表示)


Ⅱ 内容


"ATIS Research Reports No. 120 Amenities in the Japanese Armed Force, Nov. 15, 1945"
連合軍通訳翻訳部(ATIS)調査報告第120号 日本軍における各種アメニティー 1945年11月15日

Ⅱ. Amusement > 9. Brothels > b. Burma

(以下の小見出しは、こちらでつけたもので原文にはありません。)

Ⅲ 批判(リンク)







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