企画段階での決定事項の具現化

いくらすばらしい企画でも、実際に完成したウェブサイトが企画の意図から離れてしまっては、ユーザーを惹きつけることはできず、絵に描いた餅に終わってしまいます。

これでは、企画段階で設定した「目標」を達成することは難しくなります。
従って、企画段階での決定事項をウェブサイトとして最適な形に具体化するため、各分野での「詳細な設計」が必要になります。そして、それらのすべてを最終的に設計書や資料としてまとめ、設計段階の成果物とします。

これを設計仕様書、またはスタイルガイドと呼びます。


企画意図から離れる具体的なケース
  • ユーザーの気持ちが沈んでしまうような色彩設計
  • 何を目的として作られたのか明確に伝わらないトップページ
  • 目当ての商品やサービス、情報になかなかたどり着けないようなナビゲーション設計
  • 商品やサービスを購入する際に生じる難解な操作
  • いつ来てもウェブサイトの内容が同じ


次に、「製作段階の効率化」について考えます。

企画段階で触れたように、できるだけ制作段階に割り当てる予算やリソースを減らし、代わりに、企画・設計段階に十分時間を取るようにしなければ、ウェブサイトの戦略的成功はありえません。
そのためには、設計段階で、製作段階に関わる全ての決まりごとを明確に定め、製作段階であれこれ思案することなく、機械的に作業を進めていけるように準備する必要があります。

前述の設計仕様書(スタイルガイド)には、これら制作段階に必要な制作手法や条件を詳細にまとめることが有効です。


設計段階の到達目標
  • 各分野の設計(コンテンツ、ビジュアル、レイアウト、プログラム、サーバー環境など)
  • 作業計画書作成
  • サイトマップの制作
  • 製作体制・作業環境の検討・準備
  • サイトマップ、作業リストの作成
  • スケジュール・見積もり作成
  • スタイルガイド作成


∠設計段階のワークフロー

クライアント制作会社


各種ヒアリング
   ↓
各分野に対する方針を社内で検討
場合によっては他部署ともミーティング
   ↓
ヒアリングした結果を踏まえ、各分野で設計書の作成
   ↓
設計書の検討・承認
   ↓
設計書を基に作業計画書およびサイトマップを作成
   ↓
制作体制・作業環境の検討・準備
   ↓
設計書や作業リストなどを考慮に入れ、詳細なスケジュール・見積書を作成
   ↓
スケジュール・見積書の検討・承認
   ↓
製作段階で作成した書く設計書や作業計画書などをスタイルガイドとしてまとめる
最終更新:2007年07月16日 02:40