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■ブリタニア王国

 

詩人バラッド(エンディミオン=バラッド)  Endymio Ballad

人物
「Chronicle」から登場しているSH世界の古参キャラクターの一人。
中世ヨーロッパを思わせる世界の中で、楽器を携え諸国を放浪する吟遊詩人として登場する。
「Pico Magic」バージョンの「辿りつく詩」では、冒頭に

天才と謳われし詩人がいた・・・彼の名はBallad・・・本名は不明・・・
今となってはその事実さえ歴史の闇の中・・・

というナレーションが入る。
 
この吟遊詩人という職業は、人によって定義が曖昧だが、彼の場合、王侯貴族お抱えとなるタイプではなく、地方から地方へと渡り歩き、各地の伝説や英雄譚を口承するという、一般のイメージに近い「バード」と呼ばれるタイプだろう。
ちなみに「ballad」とはバラードを意味する語であり、転じて詩人そのものを指す場合もある。彼の通り名と言うより、称号のようなものではないだろうか。
 
さて、詩人バラッドの悲劇は、王城の地に立ち寄ったとき、その名が時の女王の耳に達した事に端を発する。
彼がその詩名によって王都へ招聘されたという可能性もあるが、ルーナが彼の足取りを追うのにあれだけ苦労を重ねているところを見ると、彼が城へ招かれたことは誰も知らなかったと考える方が自然では無かろうか。
それなりに高名であったはずの彼が、ぷつりと消息を絶ったのだから、場合によっては誘拐同然に連れ去られた可能性さえある。


彼は、女王の美貌を讃える詩を歌うことを命じられる。
この場に宰相が臨席しているのだから、正式な誕生祭であったはずだ。
お抱えの詩人であれば、こういうとき職業的に主人を世界一と褒めちぎるものだが、バラッドは悪い意味で脱俗しており、女王を「世界で二番目に美しい」と称えるにとどめた。
ならば一番は誰か、という女王の殺気だった詰問に対し、

気高く美しき薔薇でさえ 花である以上 枯れてしまった花には及ばない

と、いかにも詩人らしい返答をしたのだが、これが女王の神経を逆撫でした。
「枯れた花」については、色々と解釈がある。
バラッドにとっての心の花、既に喪失した美しい思い出、例えば亡くした昔の恋人、妻、母親、憧れの婦人…といった存在を喩えたものではないか、という説もあるし、あるいは、文字通り『枯れた花』、つまり喪われたものこそ美、という彼の詩人らしい美学ではないか、という説もある。
いずれにせよ
"そなた余に枯れてしまえと申すのか"
という女王の微妙にズレた叫びは、詩人の心を知った上でのものかどうか。女王のヒステリックな命により、バラッドはその場で拘禁され、投獄されてしまうのである。

結局詩人バラッドは前言を翻さず、終には誰に知られることもなく「ある城」の刑場に散るのだが、その死にいどむ直前に独りで唄った、彼の作による名も無き詩は、たまたま牢番の兵の耳に入った。
その歌は、おそらく牢番の生涯で、忘れえぬ一曲となったに違いない。

兵は街の恋人に詩って教えた
やがてその詩は 人から人へと伝わり
誰が綴ったかもわからぬ
その名もなき詩は 大陸中に広まった・・・

──その名もなき詩は、詩人バラッドがそこに生きたという最後の道標となり、後に少女ルーナの手掛かりとなった。


容姿
歌詞の中に具体的な描写はないものの、幻の「chronicle」初回特典のブックレットには、彼のイラストが描かれてる。
羽付帽を目深にかぶり、金の長髪、整った口髭が特徴。このイラストではかなりの美青年であったようだ。
  


雑記
ところでエンディミオンといえば、ギリシャ神話に登場する美青年・牧人エンディミオーンが有名だ。
彼の美貌に惚れ込んだ月の女神セレネーは、彼に永遠の若さを与えるが、その代償として彼は永遠に目覚めることのない眠りについた。セレネーは夜ごと彼の元を訪れ、美しい寝顔を、飽くことなく見つめ続けたという。
この話には異説もあり、見つめることに飽きた女神は、毎夜エンディミオーンの夢の中に現れ、男女の関係を結びまくったという。永遠に醒めることのないマトリックス世界の中で、女神と青年はとうとう五十子までもうけた(他にもアルテミスと混同した説もあり)。 
ちなみにセレネーは、ローマ神話における月の女神Luna(ルーナ)にあたる。

 

 

 

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