クロニカ学習帳 Sound Horizon用語辞典
カンタベリーの戦い:Chronicle 2nd 「聖戦と死神」考
最終更新:
chronica-note2
■聖戦1 -カンタベリーの戦い---ブリタニア暦627年 「進め! 我らは<薔薇の騎士団(Knights of the Rose)>だ」 ………………
ガリア本土と大ブリテン島を分かつドーバー(カレー)海峡は、幅せいぜい40キロ程度の狭い水道であり、当時の帆船であっても、天候次第で数時間もあれば通行可能な距離だ。
少なくとも六個ある騎士団のうち、パーシファルの第四騎士団が邀撃の先鋒を賜ったのは、彼の領地が付近にあったためか、彼と彼の騎士たちが特に勇猛であったためかはわからない。 「死をも恐れぬ 薔薇の騎士達は 彼に続く」
「薔薇の騎士」の一節として読み上げられるほどに、パーシファルの勇名は群を抜いていたのだろう。後にアルヴァレスが戦列に加わることによって、印象は薄くなるであろうが、彼は「薔薇の騎士」の象徴として、ブリタニア騎士すべての師表と仰がれていたと思われる。 それほどの彼の武勇をもってしても、雲霞の如く攻め寄せる敵を防ぎきれなかったのであろうか。
ところで神聖フランドル帝国軍は、年内になんと第三陣に及ぶ軍旅を催している。大陸中の国家を併合した帝国は、兵数的には底無しであると考えた方がよい。 が、矢継ぎ早に第三陣までが送り出されたのを見ると、 おそらく第二陣もパーシファルの第四騎士団に相当手こずったのだろう。 神聖フランドル帝国軍は大ブリテン島南部ではやくも足踏みし、「聖戦」は早速頓挫する。この焦りが聖キルデベルト六世に、ジョーカー投入の決断を促したのではなかろうか。
|