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…ツンが死んだ。



安定していたのだが、容態が急変。数時間であんなにも愛しかった人間が動かなくなった…。



俺は何もできなかった…!何も…!



ツン母「男さん」

男「…え」

ツン母「ありがとうございました」

男「…」

ツン母「貴方は…何もできなかったと思っていませんか?」

男「…はい」

ツン母「…女っていうのはどれだけ苦しくても、愛する人が居てくれる一瞬があれば…生きていける」

ツン母「あの子には、それがあった」

男「…」

ツン母「私は嬉しく思います。貴方のような方に娘が出会えた事に。…辛いでしょう?」

男「…こういう時は残して逝く方が辛いものですよ」

ツン母「貴方で良かった。…願わくば、その優しさを間違えないように…」


寒い…

寒い…

夜はこんなに

長かっただろうか。

夜はこんなに

寒かっただろうか。

心が揺れる。

心は軋む。



男「そうだ…」

男「海に行こう…」

会いにいこう…



ツンに…



それは雪の降る海

冬の始まり

雪は体と海を冷やして

ゆっくりゆっくり

君に向かって

海に入る

君と還る。



ジャボ…

男「ツン…!」

ザブンッ!

男「ツン!」

波をかきわけて

男「いるんだろ!」

海に還る

男「今…会いに…」



ドブン。



…。

……。

………。



波打ち際には

糸の付いた貝と

片方だけの愛の銀と

不格好なマフラーだけ



打ち上げられていた。



badend

~叶わなかった願~



badafter



後日、打ち上げられた遺体はかなり損傷が激しかったが…男くんと確認されたようだ。ツン君の母と男君との母の同意で新しくお墓をたてることにしたらしい。かなり色々と土地の事で霊園の方に無理を言ったらしいが。

そして、今、ある霊園には恋人が眠っている。

息苦しいぐらいに寄り添いあって眠っている。



死をもってしても、二人は分かつことができなかったのかもしれない。



医者「…元気でな」