第五話 光さす庭・フィナーレスタッフ脚本:榎戸洋司 絵コンテ:錦織 博演出:金子伸吾 作画監督 :相澤昌弘原画:阿保孝雄,相澤昌弘,奥野浩行,内原 茂,伊藤広治,佐藤裕司,福岡英典あらすじウテナ:姫宮、ミッキーのためにピアノを弾いてあげなよ。なんだか 彼、君のピアノに特別な思い入れがあるようだし。アンシー:ウテナ様がそうしろとおっしゃるなら。ウテナ:いやボクが言ったからじゃなくって、ミッキーのためにさ。アンシー:私はバラの花嫁。エンゲージした方の思うがままです。ウテナ:目を覚ませよミッキー。そんなやり方で姫宮のピアノを手に入 れようとするなんて間違ってる。知ったか解説 幹前後編の後編。脚本は前回に引き続き榎戸洋司が担当。彼らしい繊細で上品な脚本に仕上がっている。 だがこの回はなんといっても初参加の錦織博の絵コンテである。「過去への憧憬」はこれ以降の彼の大きな命題となり、この回で見せた 薔薇の一輪回し、わけのわからない回想シーンの冬芽、そして実演販売のTVからヒントを得たという生徒会室の「リンゴ」と言ったトリッキーな演出は彼の十八番となる。 特に生徒会室のリンゴに関しては橋本カツヨが事あるごとに絶賛しており、スタッフ的にもここから演出の鬩ぎ合いが始まった、まさに演出革命とも言える出来事と言って良いだろう。 また、ただトリッキーなだけでなく「結局中身は変わってない」という今回のテーマも表現しており、素晴らしいの一言。 他にも錦織演出は「キャラとキャラの物理的な距離」を気にしており、アニメにありがちな「近づきすぎ」を極力排除している。幹と梢がぶつかったシーンなどは、これがあったからこそ際立っている。 作画面もこの回がウテナ初作監となる相澤昌弘の仕事がかなりエポックである。前回の加藤裕美とはまったく逆のベクトルで良くも悪くも「馬ズラ」なキャラが目立つ。だが、後半に比べるとまだこの回は抑えていたことが判明するのは後の話。原画陣も巧い人ばかりで、非常にそつがない。 この回が事実上の初登場となった幹梢。本多知恵子に「おにいちゃん!」を連呼させるのがネタなのかどうなのかははっきりしない。 ラストで時代を先駆けた『ツンデレ』っぷりを見せるが、後にさらに時代を先駆けた『ヤンデレの開祖』によりまた違った方向性を持つこととなる
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