Kanon(京アニ版)レビュー (ジャンル:ファンタジー、コメディー)

全24話
監督:石原立也
アニメーション制作:京都アニメーション

評価


ストーリー キャラクター 声優 映像・作画
10点 5点 15点 17点

合計47/100点

感想

原作はプレイ済み。

この作品の元々はゲームです。アニメとは違います。
簡単に言えば、ゲームは自分で自分の思い通りの物語へ進めていくわけです。
大量に攻略キャラがいるのも、プレイ時間を増やす事と色んなタイプの人に合わせる為です。
アニメは製作側が物語を導いて行くので、そこがゲームと根本的に違う所。
で、この作品の場合も他のギャルゲー原作作品と全く同じなんです。
何の理由もなく祐一が行動しているのでとても不自然。
色々な女の子と仲良くなるのも早い。

日常部分はどのキャラも笑えるところはあった。
ただ、最終話まで見ても日常コメディー部分しか思い出せないのは、問題がある。
何故、こんな状況になってしまったのかと言われれば「構成が下手すぎる」という事ですが、
それぞれのキャラクター毎に「日常部分」と「結末部分」があります。
両者にはとても温度差があるものです。
しかし実際見ていると、単なる日常を何の意味もなく引っ張るだけ引っ張り、
そのままそれぞれのキャラの結末部分に突入していきます。
あまりにも話がとんでもなく感じるので、共感するとか、そういう感情は全く湧きません。
キャラ達は色々言ってますが、どうでも良く感じてしまう。(感じる物が少なすぎる。)

絵はとても良いです。(デザインは別として。)
ここまでキレイに作っているし、細かい所にもかなり気を配ってますが、
細かい所ばかり気にしていて、本筋の部分での描写が疎かになっていると感じます。
アニメは映像がメインの媒体です。
そして、このアニメの絵の質はTVAにしては高すぎますが
それを活かそうとはせずに、腐らせています。
言葉ばかりで表現するのではなく、映像中心で表現しなくては駄目でしょう。
ここまで手間をかけた意味がまるでないです。
細かい所は大きな部分が出来ているからこそ、出来る作業だと思います。

最終更新:2007年05月06日 21:45