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「沖田一人語り」
気にくわねぇ。そりゃそうだ。アンタのせいで姉上も近藤さんも俺から離れていっちまう。
俺のほうが剣の腕あるのに、アンタは俺から副長の座も持っていっちまいやがった。
気にくわねぇ。
確かに最初はそうだった。
でもいつだったか。
この憎しみに似た感情が
アンタに対する愛の気持ちだと気付いたのは………。
好きすぎて、好きすぎて、
俺はあんたに嫌がらせをした。
アンタを困らせた。
アンタに、
俺しか見えないようにしたかっただけなんだ。
まあ、いいでさぁ。アイツがどこへあんたを連れて行こうと、
アンタがどれだけアイツに惚れていても、
どのみち俺はアンタを奪ってやる。
そして俺に惚れさせてやる。
どんな手段を使っても。
「鳴かぬなら 鳴かせてみせよう ほととぎす」