とくい(得意) 詞


[関連語]
⇔苦手


<語義>
好きだ。嫌いじゃない。

<経緯>
新明解国語辞典(第四版)の「得意」の項には①満足な様子②他よりも優れていて自信をもつ/自慢する様子③他よりもうまくやれる自信のあること、またその技芸、とある。おそらく従来の用法であれば、②③「~が得意だ」の~には動作性の名詞または技芸が入ったものと思われる。これが近年、「好きだ」の意味に近く~にもっと一般的な名詞も使用されるようになってきているように感じる。
これは、反対語「苦手」からの類推であると考えられる。「苦手」の場合「~が苦手だ」の~には動作性名詞や技芸も入り、その他様々な名詞を入れて「~が嫌いだ(好きじゃない)」といった意味でも使用できる。そこから、「嫌いじゃない」の意味で「得意だ」が使用されるようになったものと思われる。
「苦手」という直接的表現を避けるために生じた用法か。

<語法>
「~じゃない」の否定の形で、まさに「苦手」という意味で使用されることが多いのではないかと感じる。

従来の用法と思われる例

しゃべるの得意じゃないけど

お料理が得意じゃないんです

新用法だと思われる例

どんどん畳み掛けてくる人は得意じゃないです。 嫌いとかじゃなしに、苦手なのです。

朝やっぱり得意じゃないな…

寒い所は得意じゃないんで。

辛いもの得意じゃないけど・・・

マグロのおさしみが得意じゃない


<使用場面>



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最終更新:2008年03月23日 20:11