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音の転化(母音+い→ええ)

(おんのてんか ぼいんのあとにいがくるものがええというおとになるもの)

[関連語]
音の転化
すげぇ
ちげぇ


「あい」という母音連続が、「ええ」という二重母音になる現象に代表される音の転化。東京方言か。ここでは、類似の転化を含め『音の転化(母音+い→ええ)』とした。


【現象】(例の後の数字はgoogleヒット件数(2007.9.6))

①形容詞の語幹末が [a] である場合、言い切りの形で [ai] が [ee] に変る。口語的であるが、これに準ずる書き言葉にも見られる。

例:
「高え」28,400
「高けえ」869
「高けぇ」50,500
「若え」893
「若けえ」1,920
「若けぇ」923

表記法はこの他に、全部ひらがな・調音符「ー」を用いるなども考えられる。漢字変換で出現しない上記表記でそこそこ多い件数が出たといえよう。

②[ai] が [ee] になる現象といえば、江戸下町方言が知られる。しかしながら現代の若者言葉における現象とは別物であると考えられる。その根拠としては「形容詞言い切り形の末尾以外での転化が、古臭い印象を与える」という点が上げられる。

語末以外に現われる例で:
大変→てぇへん
入る→へぇる

語末だが形容詞でない例で:
ケータイ→×けーてぇ
問題→?もんでぇ

など、自然には出現しないことを考えると、基本的にこの現象は「形容詞(的語彙)の末尾にのみ起こる現象」であると考えられる。ただし起源的には大いに関連性があろう。

③[oi] も [ee] になりやすい。
例:
「遅ぇ」63,300
「遅せぇ」12,500
「細ぇ」2,990
「細せぇ」83

ただし、
注1)「良い」→「ええ」は老人語または関西語であるような印象を受ける。東京の若者言葉としては使用しにくい。

注2)特殊な例として「カッコいい」→「かっけぇ」がある。語幹は[kakkoi]で、 [o] ではないのだが、一般に認められる。

注3)その他認められにくいものとして「黒い」→「黒ぇ」712(「暗い」→「暗ぇ」との混同の可能性があるためか?)、「エロい」→「エレェ?」(同、「偉い」との混同のため検索せず)、「キモい」→「キメぇ」3,080(新語であるためか?筆者には不適格と見られたが検索では割と検出)、「グロい」→「グレぇ」(同、新語であるためか。検索ゴミ多数。後述「ぐらい」→「ぐれぇ」との混同も考えられる)、「青い」→「あえぇ」など多数見受けられる。

④若干の[ui]→[ii] もここに含める。
標記とは異なるが、形容詞の語末の現象として一緒くたにした。
例:
「悪ぃ」206,000
「悪りぃ」49,600
「薄ぃ(うしぃ)」
「薄しぃ」7

⑤平行して、形容詞末の[ii][ei]が長母音として発音される。

⑥転化の際、[w] [y]といった子音は脱落しやすい(現代語で[we][ye]などの音節が認められないためだろう。というか一般的な活用でもそうか)。
例:
「怖い」→「こえぇ」
「速い」→「はえぇ」

⑦基本的には転化は言い切りの形(終止・連体)で見られるものだが、転化したものから末尾の[e]を取ったものが語幹として用いられることもある。
例:
「今のやつカッケくねぇ?」
「すげぇ高けかった」

※この語幹は、相手に訴えかける場合に使用される傾向はあるまいか。

⑧形容詞的な活用をする助動詞も同様の現象が起こる。特に「~たい」→「~てぇ」。「~ぽい」→「~ぺぇ」も使用される。

⑨形容詞的(状態性の語)で「い」で終わる名詞などの一部で、同様の現象が見られる。
「違い」→「ちげぇ
「嫌い」→「きれぇ」(やや古?)
「~みたい」→「~みてぇ」
「~ぐらい」→「~ぐれぇ」

「違い」「~みたい」に関しては、そのほか形容詞的な活用がされることも知られている。

⑩男性語的な印象。




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