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①さらに続きを見る

「私は……あなたは……」

壱与は混乱している。
なぜ帝がこんなことを言っているのか分かっていない。
(壱与……帝はあなたを畏れていないのよ。ただあなたを求めてるだけなの)

「私は、あなたに……あの姿を知られたくなかった……知ったらすべてが壊れてしまう」
「なぜ?」
「私は鬼だから……人ではないから……」
「鬼でも人でも魔でも壱与は壱与だ、関係ない。いったい何が壊れるというんだ」
「……私が、怖くないの?」
「壱与が? なぜ僕が壱与を怖がるんだ?」
帝は心底分からないというように、首をかしげ壱与を覗き込む。

「僕が壱与を怖がることはない。こんなに愛しいのに」
そういって帝はさらに強く壱与を抱きしめる。
それを聞いた壱与の頬を新たな涙が伝う。

「本当に?」
「今まで君にはたくさんの嘘をついたけれど、これだけは本当だ。壱与、君が好きだよ」
「…………」
「だから、この国が平和になったら、君にこの命をあげるよ」
「いらない」
「壱与……そこまで僕は嫌われてしまったのか……」
「命はいらない……おねがいずっとそばに居て。もう一人にしないで……」
「壱与……本当に? 僕の都合のいいように解釈してしまうよ?」

(……もうこの二人は大丈夫ね)
私は壱与の体から抜け出す。
最後にふれた壱与の想いは、帝と同じもののはずだ。

さて……
①そろそろ夢から覚める
②別の夢へ行く
③考える

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③考える

帝も私の時代で生まれ変わっているのだろうか……。
壱与と帝を目の前にして私はふと思った。

神宝や神器が私のすぐ近くで蘇っている。
だとしたら帝ももしかしたらいるのかもしれない。
そう思うと私はなぜか春樹と秋人さんの顔が脳裏を横切った。

帝の目的の為なら非情になれる所は秋人さんに
帝の壱与の為に献身的に尽くす所は春樹に

一郎君や修二君じゃあるまいし一つのものがそう簡単に二つに分かれるなんてそうそうあるものじゃない。
それに彼らは神宝なのだから帝のはずがない……。
秋人が帝だったら鬼の国を再建なんて考えるはずがないだろうし、
春樹だって帝の壱与に対する恋愛感情と違って私に対するのは家族愛。
頭ではわかってるのに私は帝の中に2人を重ねてみていた。

なんだか2人のこと考えてると彼らのことが気になってきた。

①秋人のことを考える
②春樹のことを考える
③他に候補者を考えてみる
④考えても仕方ないので夢から覚める


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①秋人のことを考える

(そういえば、秋人さんあの後どうしたんだろう……)
最後に私を抱きとめてくれた秋人さん。
きっと神宝の力で、心がゆがめられてしまっていたのだ。

(本当はもっと優しい人だったんじゃないかな……?)
最後に見た秋人さんの目は、とても澄んでいて穏やかだった。
そう思ったとき、視界が急激に変わった。

(ここは……)
どうやらどこか部屋の中らしい。
部屋の中は薄暗く、片隅に置かれた電気スタンドがその辺りだけ淡く照らしている。
ふと、人の気配を感じて私は振り返った。

「なぜここへ来た?」
(え?)
私は驚いて、声の主を見る。部屋の隅に置かれたソファに秋人さんが座っている。

「アンタの内から力が消えているのを確認しにね」
私が何か答える前に、部屋の入り口から人影が現れる。

(周防さん……?)
「ふん、悪趣味だな」
「何とでも言えばいいさ。で、気分は?」
「悪くはない」
「自分の内から力がなくなるって言うのはどういう気分なんだろうね?」
「さあ? お前もあの鬼の姫に頼んだらどうだ?」
「それはおいおい頼むとして、今はそれどころじゃないからね」
「まあ、そうだろうな」
秋人さんは意味ありげに笑う。

「お前も気をつけることだ。闇は俺の中から消えた。だが、鬼の姫の内へ移ったわけでもないらしい」
「へぇ?アンタが俺に忠告とはね。明日は雪かな」
「ふん……、まあせいぜい気をつけることだな、従兄殿」
「はいはい、忠告ありがとさん」
周防さんはいつもの調子でヒラヒラとてをふると、部屋を出て行った。

(闇? 闇ってなに……?)
その闇というのが、鬼の国を再建させようとしていたのだろうか。
高村も鬼の一族だったと言っていた。けれど、本来の鬼の力は失って久しい。

(あ……)
考え込んでいると、ふと体が引っ張られるような感じがした。
目が覚める前兆。誰かが呼んでいるようだ。

その声は……
①春樹
②隆
③チハル
④お義母さん

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②隆

「おい! 愛菜起きろ!! ホントだなビクともしない」
「じゃあ、チハルはどうですか」
「うーん。こりゃ、チハルが復活するのに、二、三日かかりそうだぞ」
「そうですか。困ったな」

(隆と……もう一人は春樹の声だ)
覚醒したはずなのに、相変わらず目も開かないし体も動かなかった。
(はぁ……まだ駄目なんだ)
がっかりしていると、また隆の声が聞こえる。

「しかしなぁ、俺が授業を受けてる間に、そんな事があったなんて驚いたぜ」
「無事に帰ってこれて、本当によかったですよ……」
「俺が加勢してたら、もっと楽だったのかもな。呼んでくれりゃよかったのに」
「呼ぶ暇なんてありませんよ。突然、力が覚醒したと思ったら、高村の伝承が頭の中に入って。
すごく嫌な予感がしたんで、兄さんを追ったら……冬馬先輩が倒されてたんです」
「で、秋人って奴との兄弟喧嘩が始まったわけだな」
「まぁ、そうですね。後はさっき言った通りですよ」

隆が「うーん」と唸っている。
まるで、納得できないという感じだ。

「ていうかお前……ホントに力使えるのか? 何も感じないんだけどな」

(使えてたよ。すごかったんだから)
そんな私の声も届かず、話は進んでいく。

「一応は……。高村家の血筋の者だけが使える、十種の神宝って力なんですけど……」
「で、具体的にどんな力なんだ?」
「八握剣って赤い剣が出るんです」
「そんだけか? あんまり使えない力だな」
「そうですね。でも、能力者は訓練しだいで別の力も使えるようになるみたいですよ」
「訓練って面倒そうだよな。ていうかさ、ここでその剣を出してみてくれないか」
「嫌ですよ。物騒じゃないですか……」
「もったいぶらずに、いいだろ?」

私は……
①(疑われてるなら、剣を出してみたらいいのに)
②(春樹の言うとおり、物騒だよ)
③(隆って、好奇心旺盛よね)

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③(隆って、好奇心旺盛よね)

結構何にでも興味を示して追求するのは子供の頃から変わらない。

(でも、飽きやいんだよね……)
よっぽど気に入ったことでもなければ、隆が飽きるのはやい。
逆に気に入ったことならとことんのめりこむのだ。

「にしても、このままじゃヤバイだろ? おばさんだって心配するし」
「そうなんですよね……でもどうしたらいいのか……」
(そうよね……お義母さんだって心配するよ。もし入院とかさせられたら困るし……)
隆や春樹の様子からして、夕食が終わった後らしい。

「うーん、美波さんに連絡が取れれば……」
「美波さん?」
「あー、お前が出て言った後にいろいろ世話になった人だよ。組織の反主流派で、医者でもある能力者だ」
「組織の……?」
「ああ、でも信用できる人だと思うぜ。 治癒能力が高くて、もしかしたら愛菜を元に戻してくれるかもしれない」
「そうなんですか……?」
「ああ、以前愛菜が電話してたな……リダイヤルで繋がるんじゃないか?
 あ、いや……最初にかけてたのは別の奴にだったかな……たしか、春樹の従兄ってやつだ。
 でも、ま、そいつにかければ美波って奴にも連絡取れるだろ」
(ああ、待ってどこかに不調があるわけじゃないのよ!)
美波さんが来ても何も解決しないだろう。
おそらくこれは神宝を内に宿しているために起こったことだ。

(隆や春樹ともはなせればいいのに……)
周防さんや冬馬先輩、それに秋人さんは、きっと力の使い方を訓練したからお互い念じれば話せるのだろう。
力の使い方の応用もできる一郎くんと修二くんともきっと話せる。。
過去の記憶がある香織ちゃんももしかしたら声が届くかもしれない。
一番いいのはここにいる二人に声が届くことだけれど……

(でも、冬馬先輩と香織ちゃんはケガしたりしてたし、無理させちゃだめだよね)

誰に話しかけよう
①隆か春樹
②一郎か修二
③周防さんか秋人さん

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②一郎か修二

(一郎くんとは契約しているし、繋がるかも)

私は一郎くんに念じてみる。
何度も名前を呼んだり、その姿を思い浮かべてみたり、色々試してみた。
けれど、何も返ってこない。

(一郎くんじゃ駄目なのかな。よし、次は修二くん)

修二くんにも繋がらない。今度は周防さんを試してみる。
私が念じている間に、隆と春樹の会話は続いていく。

「愛菜の携帯か。制服の中かな……」

ゴソゴソと物色する音がして、「あった」と声がした。

「あったぞ。さてと……」
「でも、いいんですか? 姉さんの携帯を勝手に触ってしまって」
「緊急事態だよ。うわ、俺の知らない男の名前を発見……。おい、春樹。この名前知ってるか?」
「……知りませんよ」
「お前、保護者だろ。ちゃんと知っとけよ」
「保護者じゃなくて、弟です。ていうか……、なんでアドレス見てるんですか」
「ちょっと気になるじゃないか」
「後から姉さんに怒られても知りませんよ」
「寝てるんだし、平気だって」
「起きてるかもしれないのに……」

(起きてるし! 全部聞こえてるし!)

隆と春樹に叫んでみても、やっぱり声は届かなかった。

結局、一郎くんも修二くんも隆も春樹も周防さんも香織ちゃんや冬馬先輩まで、
知っている能力者に全員に試してみたけど駄目だった。

(困ったな。神宝に問題があるのかな……)

そうしている間に、隆は周防さんを見つけ出して電話を掛けていた。
電話が終わり、春樹が隆に声を掛けている。

「どうでした?」
「ああ。今日は無理だけど、明日の午前中に来てくれるってさ」
「明日……。そうですか」
「まぁ、疲れてるだけかもしれないしさ。今夜は様子をみようぜ」

私は……
①(なぜ誰とも繋がらないのだろう)
②(勝手にアドレス見るなんて。隆、許さないんだから)
③(そういえば、春樹は隆に殴られたのかな)
④諦めてまた夢に入る

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②(勝手にアドレス見るなんて。隆、許さないんだから)

いくら緊急事態だと言っても、勝手にアドレスを見るなんて許せない。
周防さんに連絡してくれたのはいいけれど、だからと言って他の人のアドレスまで見る必要なないはずだ。

「にしても、俺も春樹も知らない奴の登録があるなんて思わなかったな」
「……姉さんにだって付き合いくらいあるでしょう」
「そうだけどさ、俺とは同じクラスだし、春樹は家で毎日一緒だろ? それらしい男の影なんてなかったじゃないか」
(ちょっと、いいたい放題言ってくれるじゃないの!)
それらしい男の影というなら、そりゃ無かったかもしれないけど……。
きっと隆も春樹も知らない名前と言うのなら、委員会関係の人か香織ちゃんつながりの人だろう。

「もうちょっと見てみようぜ」
(ちょっと! 隆、いい加減にしなさいっ!!!!)
心の中で、絶叫した時。
パァンと空気のはじける音がした。

「うあっ!?」
「っ!?」
(!?)
突然の音に、一瞬の静寂。

「……な、なんだ?」
「……もしかして姉さんじゃないですか? 勝手に見たから怒ってるんですよ」
「てことは、起きてるのか?」
(起きてるわよっ)
自分がやった自覚は無いけれど、とりあえずこれ以上携帯を見られることはなくなったらしい。

「なんだ、起きてるなら起きてるって言えよな」
「そんな無茶なこと言わないでください。話せたらとっく話してますよ」
ため息をつきながら春樹が近づいてくる気配がする。

「姉さん、とりあえず母さんにはうまくごまかしておきました。明日から土曜日までは仕事で夜も遅くなるそうですから、その点は心配しなくても大丈夫です。明日もこのままなら土曜日までに何とか解決策を見つけます」
(そっか、お義母さん仕事忙しいんだ。 まぁそのおかげで、こうして寝てても余計な心配させなくてすむんだけど)
とりあえず、ホッとしていると隆が話しかけてきた。

「ところで愛菜、おまえチハルと話せるってことは、精霊となら意思疎通が出来るってことか?」
(?)
隆の言葉に首を傾げていると、隆が言葉を続けた。

「ったく、反応が無いってやりにくいな……精霊と話せるなら、お前に好意を持ってそうな道具にお願いして、そいつを通じて会話が出来ないかと思ってな」
「なるほど……でも、チハルと同じ位姉さんと一緒にいて、姉さんに大事にされてるものなんて、あるかな……それにチハルだってすぐに人の姿になれなかったんだ、その精霊が人の姿になれるかなんて分からないよ」
「確かにそうだけどさ、やらないよりはマシだろ?」
「それはそうかもしれませんが……」
私が返事を出来ないために、二人は勝手に話を進めていく。

今の話し私は……
①やってみる価値はある
②気が進まない
③考える

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③考える

(何か引っかかる……)

私は何かを忘れているような気がする。
チハルと同じ位ものを探すより、もっと手っ取り早い……何か。

『愛菜ちゃんに新しいリボンもらったから、こっちのリボンをあげる』
『ボクがずっと身につけてたから、御守!』
『愛菜ちゃんがいままでだいじにしてくれたぶんもおかえしするよ』
『とりかえっこだね』

そして、夢の中でチハルと指きりした。

(そうだ。チハルの古いリボン……もしかしたら……)

けど、どこに置いたか思い出せない。
チハルに新しいリボンを結んであげた。
そして昔の水色のリボンを……。

(あっ!……思い出した。でも、二人にどうやって……。よし、決めた!)

さっきの要領で怒れば、同じことが起きるはず。

(隆のバカ!乙女のメアドを勝手にみるなんて、絶対に許せない!!!!)
(春樹のアホ!少しは私のこと頼りにしろ!!!!)
(普通の生活を送らせろ!ボケェ!!!)
(冷蔵庫に残しておいた私のプリン食べたの誰よ!!!!)

思いつく限りの腹を立てた出来事を心の中で叫びまくる。

パァンと空気のはじける音がした。
「うあっ!? またかよ!!」
「っ!? 白い羽毛が……たくさん……」
(イタタッ! でも、成功!!)

私の枕が弾け、部屋中に真っ白の羽毛が舞っている……はず。
あとは、古いリボンを見つけてくれれば。

「これ……この水色のリボン」
「ん? なんだ?」
「チハルのリボンですよ。このリボンをまたチハルにつけてみれば……」
「そっか……ナイスだ春樹! チハルが目を覚ますかもしれないぞ」

隆の力の波動が伝わってくる。
明るい隆らしい感じだ。

①隆の願いも聞こえてきた
②様子を見守る
③チハルに話しかける

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③チハルに話しかける

(チハル、チハル? ねえ聞こえる?)
何度か呼びかけると、眠そうなチハルの声が響いた。

(愛菜、ちゃん? どーしたの?)
(疲れてるところごめんね、私の声がチハルにしか聞こえないみたいだから)
(うん、ボクは愛菜ちゃんとずーっと一緒に居たから、愛菜ちゃんの思ってることが分かるんだ。
 愛菜ちゃん、ボクには色々な気持ちを話してくれたし)
(そうなんだ?)
確かに子供のころからチハルには楽しかったことや、悲しかったこと、怖かったことなど色々話していた。
それが、今とても助かることになるとは思いもしなかったけれど。

(それで、何を伝えればいいの?)
(あ、あのね、春樹に伝えて、前にも言ったけど私は体調が悪いわけじゃないって。
 力の乱れから動けなくなったわけじゃないから、美波さんじゃ治せないとおもうって)
(うん、わかったよ)
チハルが頷くのと同時に、耳元でポンという音が聞こえた。
どうやら人の姿になったらしい。

「お、チハル起きたか」
「うん、愛菜ちゃんがね、体調が悪いわけじゃないって、チカラの乱れから動けなくなったわけじゃないから、みなみさんじゃなおせないとおもうって言ってるよ」
「姉さんがそう言ってるの?」
「うん」
(神宝が原因だと思う)
「シンポウが原因だとおもうって」
「神宝って……結局、姉さんがこうなったのは高村の俺達のせいなのか……」
苦しそうな春樹の声が聞こえた。
私は慌てる。

(は、春樹のせいじゃないよ……!)
「ばかだなあ、春樹のせいじゃないだろ? それにお前はもう高村じゃない、大堂春樹だって自分でも言ってたじゃないか」
私が否定するのと同時に、隆が否定する。

「愛菜ちゃんも春樹のせいじゃないって言ってるよ」
「……でも」
「いいからお前、それ以上なにも言うな。 で、愛菜原因は神宝って分かってるんだろ?解決方法に心当たりは無いのか?」
隆は強引に春樹を黙らせると私に話しかけてくる。

(心当たり……)
いわれて考える。

解決方法……
①神器との契約を完成させる
②残りの二つの神宝を取り込む
③内にある力を別のものに移す
④やっぱりわからない

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①神器との契約を完成させる

(神器と契約すれば、この体の不調も収まるはず)

まったく体が動かない理由は、まだ神宝と神器が馴染んでいないからだと思う。
神宝と神器が馴染んで体が動くようになったとしても、神器と契約しないことには不調は続くだろう。
私がもっと鬼に近づかないことには、神宝の力を体に留めておくことは難しい。
儀式ではなく、契約をしなければ鬼には近づけない。
だから、最後の神器と契約する以外に解決方法はないのだ。

私はチハルに頼んで、そのことを二人に伝えた。

「最後の神器が宗像弟かよ。やっかいだな」
「修二先輩は姉さんに対して協力的だったし、大丈夫じゃないですか?」

(でも、修二くんに嫌われちゃったんだよね……)

「あのね。『道具として扱われるのが嫌だ』ってシュウジが言ったんだって。
それでね、『協力しない』って断られたんだって」
「契約は神器と巫女の合意で初めて成立する……そうだったよね、姉さん……」

(うん)

「なんだそりゃ!? 宗像弟以外、愛菜を治せないってことか」
「そうですね」
「それじゃあ、愛菜はずっとこのままだっていうのかよ……」
「そんなこと絶対にさせません」
「春樹。なにか良い手があるのか?」

春樹の気配が黒く変わっていく。

「最後まで協力しないと言い張るのなら……修二先輩の心を壊してでも……」

(駄目ぇ!! 春樹戻ってきて!!)

私はチハルを介して、黒くなりかけていた春樹を急いで止める。

「冗談だって。なに真に受けてんのさ」
(びっくりさせないでよ。もう!)
「けど……修二先輩が協力しないのは本当に困りましたね」
「だな。宗像兄と仲が良いって訳でもなさそうだし、他の誰かの説得も……聞くはず無いよな」

私は……
①私からもう一度頼んでみる
②二人に頼む
③考える
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