751
③「どうしようもなくなったら呼ぶよ」

私は気恥ずかしくて、春樹の顔がまっすぐ見られなかった。
(弟なのに……私、意識してるんだ……)

「わかった。もし何かあったらすぐに呼ぶんだよ」
春樹からバスタオルを受け取り、私はうなずく。

春樹はもう一度念を押すと、廊下から去っていった。
私はゆっくりした動作で、ブレザーを脱ぎ、リボンを解く。

(あっ、下着まで濡れてる。……はぁ、仕方がない)

「春樹……」
「どうしたの? 姉さん」

呼ぶと、着替えを終えている春樹が現れた。
春樹はまだ着替え終わっていない私を見て、驚いている。

「まだ着替え終わってないの? だから、俺がやるって……」
「下着を……持ってきて欲しいの。私の部屋、チェストの二段目……」
「あ、うん。わかった」

下着という言葉で春樹の小言の勢いが無くなり、大人しくなる。
春樹は素直に頷くと、階段を上って行った。

(最悪かも……って、あれ……)

不意に両手まで動かなくなって、瞼が重くなっていく。
意識だけはハッキリしていても、身体全体の自由が利かない。
視覚だけが奪われてあとは恐ろしく冴え渡っている、そんな状態になってしまった。

「姉さん……!」

下着を持ってきたはずの春樹が飛びつくと、私の肩を掴みながら揺する。

「ビックリした。なんだ、寝てるだけか……。もう、何やってんだよ。
あっ、これどうしようか。……でも、俺がやるしか……ないのか…やっぱり…」

春樹の溜息が聞こえ、考え込む様子が伝わってくる。

(ますます最悪に……)

①頑張って身体と意識を繋げてみる
②誰かが帰ってくる音が聞こえた
③諦める

752
①頑張って身体と意識を繋げてみる

そうだ、以前にも似たようなことがあった。
あの時は修二君が、不調だった私を戻してくれた。
今ならうまくつながっていない心と体をつなげる方法は知っている。
私は意識的に力をコントロールしようと、集中をする。

(あれ……おかしいな)
力は正常に私の内にある。
不調の原因となるようなゆがみはどこにもない。

「仕方ないよな……このままじゃ風邪、ひくし……」
そういう春樹の声の後に、躊躇いがちに服に手がかかるのを感じた。

(きゃぁぁぁ春樹ストップストップ!)
けれどいくら心の中で叫んでも、春樹に聞こえるはずも無い。
慌てていると玄関の戸が開く音がした。

「愛菜ちゃん、香織おねえさんおくってきたよ」
(チハルーーーーー)
私は慌ててチハルに話しかける。

「愛菜ちゃん? どうしたの……?」
「姉さんつかれて寝てしまったみたいなんだ」
「なに言ってるの春樹? 愛菜ちゃん起きてるよ」
「チハルこそなに言ってるんだ、どうみたって寝てるだろう?」
(起きてるわよ……体が動かないだけなんだってば!)
「愛菜ちゃん体が動かないだけだっていってるよ?」
「言ってるって……」
「頭の中に声がするの。春樹には聞こえないの?」
「俺にはぜんぜん……」
(着替えはチハルに手伝ってもらうからって春樹に言って、チハル!)
「着替えは僕に手伝ってもらうっていってるよ」
「そう、っていうか体が動かないって……どういうことさ姉さん!」
(分からないわよ、別に力にゆがみとかあるわけじゃないし……)
「分からないっていってるよ、力にゆがみはないって」
「そんな、それじゃあ姉さんはずっとこのままだって言うのか?」
(まだそうと決まったわけじゃないよ、ただ疲れてるだけかもしれないし、寝たら元通りになってるかもしれないし、ね)
原因はきっと神宝だろうけれど、解決策は分からない。
本当に寝て起きたら明日は元通りの可能性もある。

「疲れてるだけかもしれないって、寝たら元通りになってるかもしれないっていってるよ」
「本当に……? ……まあ、姉さんをこのままにしておくわけにもいかないし、チハル、姉さんの着替え手伝ってやって」
「うん、わかった」
一人分の足音が遠ざかっていく。

「愛菜ちゃん、ここにおいてある服に着替えるの?」
(うん、そうだよ。ごめんね)
「なんで謝るの? えっと……ボタンって結構難しい……」
なんとかチハルに着替えさせてもらって、ほっとする。
体は相変わらず動かないけれど、濡れて冷たい服を着ていたときより、楽になった気がする。

着替えも終わったしどうしようかな……
①部屋に運んでもらう
②春樹のところに運んでもらう
③春樹とも話せないか試してみる

753
①部屋に運んでもらう

(チハル。私を部屋に運んでくれるかな)
「うん。いいよ」

私はチハルに自室まで運んでもらい、ベッドに寝かせてもらった。
動かない体のまま、私はチハルに話しかける。

(チハル、今日はありがとう。チハルが弓矢になってくれなかったら、私はここにいなかったかもしれないよ)
「ううん。ボクは少しだけお手伝いしただけだもん。愛菜ちゃんとか、春樹とか他の人達がいっしょうけんめいだったからだよ」

少しだけ動いた気配がすると、チハルはポンという音を立てた。
そして、私のベッドに小さな体が潜り込んでくる。

「一緒にねてもいい?」
(もちろん。チハルが居てくれると落ち着く)
「ボクもぉ」

擦り寄ってくるチハルを、今は抱きしめてあげることができない。
そんな私の気持ちを感じたのか、チハルが私にギュッと抱きついてきた。

「あのね。愛菜ちゃんにあたらしく入った、ドロッていうのも好きだよ」
(チハル……?)
「ドロドロもザラザラもほわほわもぬくぬくも、ぜんぶ愛菜ちゃんだもん。だから、だいすき」
(すごく嬉しいよ。ありがと)
「えへへ、よかったぁ」

楽しそうに笑い終えると、チハルは「ふぁ~」と大きなあくびをした。

(今日は疲れたでしょ? もう休んでいいよ)
「うん。おやすみなさい」

寝息が聞こえ始めてすぐに、チハルはぬいぐるみに戻ってしまった。
きっと、人間の姿を維持できなかったのだろう。

その時、ドアをノックする音が聞こえた。
次に、ゆっくりとドアが開く音がする。

入ってきた気配は多分……
①春樹
②隆
③お継母さん

754
①春樹

「姉さん、起きてる?」
(起きてるよ)
「チハル、寝たのか? 困ったな、これじゃあ姉さんが起きてるのか寝てるのか分からないじゃないか……」
そう言いながら春樹がベッドに近づいてくる気配がある。

「姉さん……?」
思いのほか近くで春樹の声が聞こえた。
どうやら私を覗き込んでいるようだ。

「本当に、いつも無茶ばかりするんだから………。
 ねえ、本当に大丈夫なの? ちゃんと起きられるようになる?
 もし、ずっとこのままだったら俺は……」
そっと額にかかった髪を払われる。

「額のしるし、それに、両手のしるし……神器が契約した証……」
(春樹?)
「俺もの中にも力はあった……けど、なぜ誰も気づけなかったんだろう。
 父さんも、兄さんも……同じ神宝だったはずなのに」
春樹は自分の意思で力を隠していたわけではない。
それなのに、誰も気づかなかったというのは確かに不思議だった。
一郎君や修二君でさえ春樹は普通の人だと言っていた。
少しベッドのきしむ音がして、春樹の手が私の頭をなで始める。
どうやら、ベッドの端にすわったらしい。

「俺は過去に何があったのか分からない。自分の過去で思い出した事も無い。
 でも姉さんの封印が解けるのと同時に、俺の力は目覚めた。きっと過去の姉さんと会ったことがあるんだろうね」
(そういえば、公園でそんなこと言ってたね……)
「きっと俺たちは出会うべくして出逢ったんだろうな」
春樹の手が離れ、立ち上がるような気配がした。

「でもきっとそれは俺だけじゃない、姉さんにかかわる力のある人たち全員がそういう運命みたいなものでつながってるんだ」
春樹の手が右の頬をなでる。、

「それはもう終わったのかな? それとも……」
春樹は最後まで言うことは無かったけれど、それは私も思うところだ。
まだすべては終わっていない。そんな気がする。
そのとき、かすかに玄関のあく音がした。
目を閉じている分、音に敏感になっているらしい。その音に春樹は気づかなかったようだ。
しばらくして誰かが階段を上ってくる音がする。

「誰かきた……? 母さんがもどってきたのか?」
春樹もようやく気づいたらしい。トントンとノックの音が聞こえ、それから扉が開く音がした。

入ってきたのは……
①周防さん
②修二君
③お義母さん

755
③お義母さん

「愛ちゃん。具合は……」
「……母さん」
「は、春樹! 春樹が戻って来たわ。愛ちゃん起きて」

私の体をゆさゆさと揺すり、お継母さんはかなり興奮しているようだ。
(お継母さん。私、返事できないんだ)

「母さん、ただいま。心配掛けて、ごめん」
「もう戻ってこないかと……春樹を…取られてしまうかと……」
「あの人は、最期を俺と過ごしたかったんだって。母さんのことも含めて、後悔しているみたいだったよ」
「何を言っているの?」
「姉さんが寝てるし、詳しい話はリビングでしようか」
「そう……そうね」
「先に行ってて。すぐに行くから」
「ええ……。わかったわ」

先にお継母さんが部屋を出て行く気配がする。
ドアが閉まったのを待っていたように、春樹が話し始める。

「俺、母さんに嘘をついてくるよ。嘘は嫌いだけど、割り切らなきゃね。
って……寝てるかもしれない姉さんに愚痴っても仕方ないか」

春樹が乾いた笑いを漏らし、そっと掛け布団を直してくれる。
そして、ドアの閉まる音がした。

私はまた、春樹が言っていた運命の話を思い返す。
私たちは何かを成し遂げるために集まったのだろうか。

(迷わず進めって神様が言ってたけど……迷うよね、普通)

思わず、神様に文句のひとつでも言ってやりたいような気持ちになる。

(そういえば、神器と神宝を鎮めることのできるのは、私だけって言ってたっけ。
鎮めるって……どういうことなんだろう)

そんな事を考えている内に、段々眠くなってくる。
闇に引き込まれるようにして私は夢の中へ落ちていった。

みた夢とは……
①壱与の夢
②高村家の夢
③お母さんの夢
④一郎と修二の夢

756
①壱与の夢

「壱与、何か食べないと体が持たない。少しでいいから何か口にしてくれないか?」
人影が私の横に立つ。
私はぼんやりと空を見上げたまま、その言葉を黙殺する。
故郷がなくなった事を知ったあの日の激情のあと、私は抜け殻のように過ごしていた。

今は、何も考えたくない。


三種の神器は解放されたけれど、その力は契約を結んだ私の近くにとどまっている。
考えてしまったら、力を使ってこの悲しみをこの世界へぶつけてしまいそうだった。
そんなことはできない。
この世界には多くの人が住んでいる。
人だけじゃない、他の生き物もたくさん暮らしている。
私の悲しみですべてを終わらせていいものではない。

だから、私は何も考えない。隣に居るのが誰かも知る必要はない。
……もっと冷静になれるまで。

「壱与……、お願いだ僕を見てくれないか?」
声の意味を考えてはいけない。

「……………いて」
「壱与?」
「放っておいて、私は世界を壊したくない。まだ……早いの」
「壱与……」
そっとぬくもりに包まれる。

「すべて僕の責任だ。恨むなら僕を恨んでくれてかまわないから……だから、お願いだ、少しでいい、何か食べてくれ」
懇願する声にふと意識が向く。

だめ、見てはいけない。
本能がそれ以上意識を向けることをとめる。

①声を無視する
②声の主を確かめる
③再度放って置くように言う

757
①声を無視する

もう何日も食べ物を口にしていない。
飢えと乾きは、とっくに限界を超えていた。
けれど、何も考えない。考えてはいけない。

「このままでは、君が死んでしまう。お願いだから、食べてくれ」

この声に、耳を貸してはいけない。

「こんなに細くなってしまって……」

私を包むぬくもりが強くなる。
この匂いに包まれていると、何もかもが馬鹿らしくなってくる。
……もっと欲しいと願う。

「ほら、口をあけて食べてごらん」

口許に穀物が差し出される。
けれど、こんなもので私は満たされない。

「どうして口を開けてくれない。本当に死ぬつもりなのか」

保っていた理性が沈殿する。
心を埋めていた悲しみが、本能に塗り替えられていく。

「間違ったことをしたとは思わない。けれど……君を失いたくない」

前も感じたことのある、どす黒い何かが心を埋める。

「君の望む事だったらなんでもしよう。だから、お願いだ。食べてくれ……」
「たべる……」

懇願する声が耳に届き、私の中で何かが弾けた。
私は包んでいたぬくもりを、優しく解いていく。
折箸が床に落ちて、乾いた音を立てた。

「とてもおいしそう。あなた」
「なっ!」

抵抗できないように、ゆっくり組み敷いた。
首元に舌を這わせて、味を確かめる。

「……くぅ」
「おいしい。もっとちょうだい」
「何を……まさか……!」
「そう。たべるの……あなたを……」

私は獲物の肩に犬歯を立てた。

だめ、いけない……。
①夢から去る
②食べる
③止めるに入る

758
③止めるに入る

(だめだよ!壱与!)
私は必死に壱与に呼びかける。

(お願い、やめて! 私の声を聞いて!)
壱与の犬歯が皮膚を少し食い破ったのか、ほんの少し血の香りが辺りに漂う。

(そのまま本物の鬼になったらだめ! 元の壱与にもどって、お願い!)
「……だれ? 懐かしい、あなただれ?」
「壱与……?」
私の呼びかけに壱与が動きを止める。
唐突につぶやいて動きを止めた壱与に帝が心配そうな声をかけた。
自分を食べようとした壱与の変化に帝は戸惑っている。
どうやら壱与が本当の鬼になってしまう事に驚きこそすれ、壱与を畏れているわけではないらしい。

「懐かしい、お父様と同じ力……お父様?」
(同じ力……あ、神宝の力のことかな?)
壱与は私を探して視線をさまよわせる。
部屋の上のあたりから様子を見ていた私に、壱与が気づいた。
不思議そうに私を見る。

「いち、よ?」
帝には私が見えていない、急に宙を見据えて動かなくなった壱与を心配そうに見ている。

「ねえ、だれ? お父様と同じ力を持つあなた、懐かしい……」
壱与はまだ完全に自分を取り戻していないようだ。
たどたどしい言葉遣いでたずねてくる。

(私は……)
①未来のあなただという
②大堂愛菜だという
③答えない

759
③答えない

壱与が私の存在を父親だと勘違いしているなら、その方がいい。
壱与は失ったものの大きさに負けているだけだ。
私は壱与の父親であった出雲国王の口調を思い出しながら、ゆっくり語りかける。

(壱与……。私だ……壱与)
「お父様。やっぱりお父様なのね!」
(ああ、そうだ。よくお聞き、壱与)
「お父様……壱与もお父様と一緒にそちらへ行きます……。お願いです。黄泉へ連れて行ってください……」

涙を流しながら懇願する壱与が、小さな頃の自分と重なる。
お母さんに捨てられたと、泣き腫らした日々をフッと思い出した。

(来てはならない。お前にはまだやるべき事が残っている)
「やるべき……こと?」
(お前はもう、大和の者だ。すべての民の幸せを祈り、巫女としての役目を果すのだ)
「出雲を滅ぼした国のために、祈ることなんて出来ません」
(憎しみや恨み、復讐からは何も生まれない。お前はそれらの心の闇に打ち勝たなければならないのだ)
「無理です。だから、一緒に連れて行って……」

「壱与……」
心配そうに見つめながら、帝は血に濡れた肩を押さえている。
私はその姿を見ながら、壱与に再び語りかける。

(すべてに感謝する心、愛しむ心を忘れず、生きていきなさい)
「私一人では出来ません。お父様が居ないと、壱与は何もできません。だから、私の前に姿を現してください!」
(お前はもう一人ではない。お前を想い、支える者がすぐ傍らにいる……)

その言葉で、壱与ははじめて帝を見る。
壱与は私自身でもある。だから、憎みきれていない事も、密かに想っている事も知っている。

(壱与。その者と手を携え、役目を果たすのだ。私は…いつでもお前を見守っているよ……)
「待って! お父様、行かないで!」

私は壱与と意識を閉ざすと、溜息をつく。
(はぁ……疲れた。お姫様に向って、説教しちゃったよ……)
お母さんが私につけてくれた「愛菜」という意味を冬馬先輩から聞いておいてよかった。
かなり適当に言ったけれど、壱与は信じてくれているようだ。
これも壱与が父親を尊敬しているからこそ、素直に信じたのだろう。

(私なんかで良かったのかな……。壱与、ちゃんと立ち直ってくれるよね……)

私は……
①続きを見る
②夢からさめる
③考える

760
①続きを見る

(大丈夫かな……)
私は壱与に入り込むと、壱与自身になりながら傍観し始める――。

目の前には、傷ついた帝の姿があった。
口内に広がる鉄の味が、すべてを物語っている。

「わ、私……あの……」
「壱与……」

帝は肩を押さえながら、私の名前を呼んだ。
そして、一歩、また一歩と近づいて来る。
私は帝から逃れるように、壁を伝いながら後ずさりをしていく。

「壱与。さっき君は父親と話しをしていたんだね? よかったら、内容を僕に教えてくれないか。
すっかり嫌われてしまったけれど、せめて罪を償わせて欲しいんだ」
「来ないで……お願い」
「どうして!? もう、僕を見るのも嫌なのか」
「違う。違う……」

(見られてしまった。一番知られたくない人だったのに……)

私の中の本性、人喰い鬼の姿を帝に知られてしまった。
美しいと賞賛される外見は、人を食べるための罠。
人間を誘惑し、喰らっていた頃の名残に過ぎない。

(お父様は帝と生きていくようにと、遺言を残された。だけど……それも叶わない)

「なぜ、なぜ僕から逃げる!」
「知られてしまった……。もう、一緒に居ることは出来ないの」
「何を怯えているんだ。僕はここに居るだろう」

(とても憎い人。大嫌いだけど、こんなに心が痛いのは、強く強く惹かれているから……)

部屋の端まで追い詰められて、もう逃げ場がなくなってしまった。
帝は私の腕を掴むと、ぐいと引き寄せる。
帝の身体に勢いよくぶつかると、苦しいくらいに抱きしめられる。

「嫌われているとわかっていても、君を求めずにはいられない。
君の国を滅ぼした酷い男だが、必ず君を大切にすることを誓うよ」
「離して……」
「離さない。納得できる理由を教えてくれるまでは」
「私は……。私は……」
「僕を喰らいたいのなら、今、ここで片腕を君に差し出してもいい」
「何を……言って……」
「もし全身を欲しいというのなら、少しだけ待って欲しい。
今は死ねないけど、この国に平穏が訪れた時、この命を必ず君に差し出そう。
それが罪を償うことになるのなら、僕は……喜んでその罰を受けるつもりだ」

(壱与。どうするつもりなの?)

私は……
①さらに続きを見る
②夢からさめる
③考える

|