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①「うん、ちょっと出かけるの」

「…それは、キャンセルできないのか?」
どうしたんだろう…一郎君の用事はそんなに大事なものなのかな?
でも、周防さんたちとの約束が先だし、キャンセルしようにも、連絡先がわからない。

「えっと、ごめんね。約束で…でかけるから」
「そうか、約束なら仕方がないな」
「ほんとごめんね」
「いや、急だったからな。それじゃ」
「あ…」
「…ん?どうした?」

つい、呼び止めちゃった…

1「なんでもない」
2「夜なら時間あるけど?」
3「どんな用事だったの?」

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1「なんでもない」

「そうか、では、また明日学校で」
「うん、明日ね」
一郎君の用事はきっと、力に関することだろう。

(今日一日はゆっくり休むって決めたんだから…)
気になるけれども、今日だけはゆっくりしたい。
心の中で、何度も一郎君に謝って急いで着替えをする。
時計を見ると、家を出るのに丁度いい時間になっていた。

「チハル、おいで」
ネックレスをつけながらチハルを呼ぶ。
足元までやってきたチハルを抱き上げて、トートバックのポケットに顔が出るように入れてあげる。
モゾモゾとチハルが体勢を変える。
両腕をポケットの外に出して、落ち着いたのか私を見上げてくる。

「動いちゃだめだからね?」
一応念をおして、サイフと携帯電話、小物類がきちんと入ってるかチェックして、部屋を出た。

「春樹、それじゃいってくるね」
リビングに顔を出して、テレビを見ている春樹に声をかける。

「うん、気をつけて」
振り返った春樹に手を振って、玄関へ急ぐ。
スニーカーをはいて玄関をでた。

駅の前まで来ると、15分前。

(丁度いいかな?)
周防さんと御門くんはまだきていないみたいだ。

どうしよう?

1.このまま待つ
2.いったん駅に入る
3.少し探してみる

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1.このまま待つ

(もう少しで時間だし、変に動いてすれ違ったら大変よね?)
おとなしくよく待ち合わせに使われる、駅名の入った石の前で待つことにする。

(御門君は時間通りにきそうよね)
見るからに真面目そうな御門くんなら、時間ぴったりに到着しそうだ。

(周防さんはどうかしら…?)
10分前には到着して待っているような気もするし、遅刻してきそうな気もする。
ぼんやりと、考えながら待っている時間が、私は結構好きだ。
ぼんやりしすぎていて、待っている人が来ているのに気づかないこともしばしばあったりして…。

とんとん

(あっ、いけない、また…)
肩をたたかれて、慌てて振り返る。
そこに立っていたのは…

1御門くん
2周防さん
3修二くん

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2周防さん

「よっ、おはようさん」
片手を軽くあげながら、いつものように挨拶してくるその人物。

「…………周防さん?」
「おう、そうだぞ。周防おにーさんだ」
思わず聞き返してしまう私に、周防さんは満面の笑みで答える。
「こっちでは初めましてだもんな。
……でも、別段変わりないだろ?」
「は、はい」
その言葉に、私は一応頷いてみせる。
(でも、やっぱり夢と現実じゃなんだか違う感じがするよね)
夢は少しぼやけていて、感覚とか存在感とかも同様にぼやけている感じがするのだ。
だから、今こうして改めて目の当たりにすると……
(周防さんって、こんな感じの人だったんだ)
そんな風に思う。

「ところで、冬馬はまだか?」
「ええ。みたいですね」
少なくとも私とはまだ合流していない。
私の答えに、苦笑いを浮かべながら周防さんが呟く。
「ったく。しょうがねーな、あいつも」
そして、そのまま空へと視線を向ける。
つられて私も空を見上げた。

……今日もいい天気だ。

「…………あー。ところでさ、愛菜ちゃん?」
そのまま空を見上げていると、珍しく歯切れの悪い口調で周防さんが切り出してくる。
そちらを向くと、周防さんの少し困ったような表情。
「その……今日のことなんだが。ちょっとばかし、お願いがあるんだよ」
「お願い?」
ちょっと様子の変な周防さんに首を傾げつつも私は先を促す。

「ああ。……あのな、冬馬のことなんだけどさ」
周防さんはそう前置きをして話を続ける。

「今日……もしかしたら突飛な行動とか、常識的にちょっと変なこととかやっちまうかもしれないんだけど。
引かないで、見守ってほしいって言うか逃げないでほしいって言うか……あー、なんていったらいいんだろ」
周防さん自身もなんと言っていいか迷っているようだ。

……要は、「御門君が変な行動を取るかもしれないけど引いたりしないで」ってことでいいんだろうか。

どういうこと?
それに、どうして周防さんがそれをお願いするんだろう?

①「どうしてですか?」
②「例えば?」
③「周防さんは何か知ってるんですか?」

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②「例えば?」

と、聞いてからふと以前病院であったときのことを思い出す。

(あの時は急に服を脱ぎだして…)
「そういえば、以前…」
困ったようにうなる周防さんが口を開く前に、以前会ったときのことを話す。

「あいつ、また……」
がっくりと脱力した周防さんは、すぐに顔を上げてあきらめたような顔で言う。

「そうそう、そういうこと…」
「わかりました」
御門君って何をするか分からないところが確かにある。
ある意味、それは想定内といえば、想定内かもしれない。

「お、きたきた。冬馬!こっちだ」
時計を見ると時間ぴったりだ。

「おはよう、御門くん…」
「………」
御門くんは相変わらず無言で、こちらを見ている。
服装はといえば…

「なんで制服なんだ…?」
あきれたように言う周防さん。
私は制服以外を着ている御門くんを想像できなかったので、なんとなく納得してしまう。

(でも、日曜日にまで制服なんて…)

1.「なんで制服なの?」
2.「せっかくだから御門くんの服を選んであげるって言うのは?」
3.とくに何も言わない

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2.「せっかくだから御門くんの服を選んであげるって言うのは?」

「……だな。それはいい考えだ」
周防さんがうんうんと頷いて賛同してくれた。
「よっし、いっちょ冬馬改造計画と行きますか!
よろしくな、愛菜ちゃん」
その言葉に私は力強く頷き返した。
「はい、頑張りましょう!」
勢いのまま、私たちは固い握手を交わす。
(なんか、ちょっと楽しくなってきたかも……)

そんな私たちのやり取りを前に、当の御門くんはというと。
「…………」
相変わらずの無表情のままわずかに首を傾げただけだった。


「そうと決まれば早速……っと、その前に」
不意に周防さんが何かを思い出したように声を上げる。

「今日を楽しい一日にするために、俺からひとつ意見を出したいと思いまーす」
軽く挙手しつつ、「はーい注目ー」とおどけた口調で続ける。
私たちの視線が自分に向けられたのを確認したのか、周防さんは話を始めた。

「今日はさ、”アレ”に関する話題は一切禁止にしないか?」
”アレ”……周防さんはぼかして表現したが、おそらくは力のことだろう。

「ちなみに、言ったやつはペナルティってことで。
…そうだな…他の二人のお願いを一つずつ聞くってのはどうだ?」

周防さんからの意見。
それに対して、私は……

1、「私はいいと思います」
2、「御門くんはどう?」
3、「うーん……異議あり、かも」

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1、「私はいいと思います」

今日は周防さんが私がゆっくり休めるようにしてくれた日だ。
それに否を唱えるつもりはない。
御門くんをみると、相変わらずの無表情で立っている。

(御門君は自分から話すことはなさそうよね…)
「よっし、それじゃ二人とも気をつけるように」

ぽんぽんと私たち二人の頭を順番にたたいて、周防さんは上機嫌で言った。
「それじゃ、いくとしますか!」

そういって、私たちを促して歩き出した周防さんを追いかける。


ショッピングモールにつくと、日曜日ということもあってか、比較的人が多かった。

「さて、と…どこから回ろうか?」
「そうですねぇ?」
3階建てのモール内を思い出す。

1.小物、靴、雑貨のお店が多い1階
2.服の多い2階
3.本屋、CDショップ、レストランなどがある3階

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3.本屋、CDショップ、レストランなどがある3階

「そうですねえ、まず3階の本屋さんで、ファッション誌を見て研究とか?
 私、男性の流行なんて知りませんし…」
私の言葉に、周防さんも頷く。

「そうだな、どういう系統の服がいいか参考に見に行ってみるか」
「………」
私たちが相談している間も、御門君は無言で聞いているだけだ。

本屋で早速ファッション誌をチェックする。

「やっぱり一番多いのはジーンズだな」
「そうですね、次はこれかしら?イージーパンツ?」
「そうだな…、あとこれなんかもよくみないか?」
「そうですねえ…」

どんなのがいいかな?

①ジーンズ
②イージーパンツ
③チノパンツ

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①ジーンズ

「やっぱり定番が一番じゃないですか?」
「そうだなあ。色々合わせやすいしな」
「そうですよね」
パラパラと雑誌をめくって、ジーンズにしようということで落ち着く。

「後は店を見ながらでもいいな」
「そうですね。雑誌に載ってるのがあるとは限らないし…」
「それじゃ、見に行ってみるか」
「はいっ」
「………」
今度は2階のジーンズショップに移動する。

「うーん。どれがいいかな」
「う~ん…」
ジーンズといっても種類は色々ある。
色はやはり、定番の青がいいかな?
でも、御門くんには黒のほうが似合う気がする。
せっかくだから、全然イメージの違う白なんかもいいかもしれない。

どうしよう…
1青
2黒
3白

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2黒

「黒のストレートが無難?」
後に立ったままの御門くんを振り返り、ジーンズをはいたところを想像する。

「そうだなあ。冬馬は黒のイメージだよな」
うんうんと、頷いて周防さんは手近なブラックジーンズを手に取った。

「サイズはこのくらいかぁ?おい、冬馬ちょっと試着してみろ」
「………」
受け取ったズボンを御門くんはしばらく無言で見ていたが、おもむろにベルトを外した。

「え!?」
「ちょっ、こら、まて!あっちだ、試着室!!」
あわてて周防さんが御門くんを制止して、試着室へ引きずっていく。
周防さんは御門くんを試着室に押し込み、ため息をついた。

「びっくりしました…」
「…はは、そうだなこうなることは、予想できたな」
「そ、そうですよね」
二人で乾いた笑いを交わしつつ、シャツのコーナーを見る。
ジーンズショップにおいてあるだけあり、どれもジーンズに合わせやすいものばかりだ。

「上はどんなのがいい?」
周防さんに尋ねられ、考える。

上も黒系にしてしまおうか?
それとも、白系?
答えは期待できないけれど、御門くんに好みの色を聞いてみるのも良いかもしれない。

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