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3.春樹と喧嘩するのなんて、初めてじゃない?

仲直りできたことにほっとして、春樹につられるように微笑む。
そういえば、春樹とこんな喧嘩をしたのは始めてかもしれない。
そういうと、春樹は苦笑する。
「そりゃあね…」
言葉を続けようとした春樹の視線が一瞬泳ぐ。
「…姉さんと兄弟になったのだって小さな子供のころってわけじゃないし、
普通の兄弟とは違うんだから、当たり前だよ」
けれど戻ってきた視線は、いつもの春樹で…。
でも何か引っかかった。
それを考えようとする前に春樹が思い出したように言葉を続けた。
「そういえば俺、食器片付けないままきちゃったな、姉さんは?」
「あ、わたしも…」
春樹に謝ることしか考えていなかったから、食器はそのままテーブルの上だ。
「仕方ないな。俺片付けてくるよ」
苦笑しながら、春樹は歩いていった。
春樹が見えなくなって、私は体の力を抜いた。
思った以上に緊張していたみたいだ。
気が抜けると、電話のことを思い出した。

どうしよう?
①隆に一郎くんと水野先生のことを話す。
②修二くんに折り返し電話をする。
③ちょっと落ち着きたい。お風呂に入る。

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②修二くんに折り返し電話をする。

部屋にもどり、修二くんに電話をすることにした。
いつもの修二くんらしく無かったことが、気にかかる。

リダイヤルで発信すると、1コールで修二くんが出た。
「あ、私、愛菜だけど」
「あ、愛菜ちゃん、かけてもらっちゃってごめん。
また、こっちから連絡してもよかたんだけど…」
電話にでた修二くんの声は、やはりいつもより歯切れが悪い気がした。
そのまま、修二くんは沈黙してしまった。

私は沈黙に耐えきれなくなって…
1、「うん、伝言聞いたよ。話ってなに?」
2、「伝言の話って、公園でのこと?」
3、「そういえば、一郎くんに、隆との話はきいた?」

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1、「うん、伝言聞いたよ。話ってなに?」

「あー、うん。今日はもう遅いし、話長くなりそうだから明日の昼休みに話せないか?」
「明日?うん、いいよ」
それじゃ、と電話をきる。

「明日ね。」
ベットに入り、明日の予定を考えながら眠りについた。
1、「久しぶりに早起きして春樹のために朝食作ろうかな」
2、「修二くんの話って何だろう」
3、「隆に水野先生のことを話してないなぁ。明日会うから、いいかな」

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3、「隆に水野先生のことを話してないなぁ。明日会うから、いいかな」

明日絶対に話そうと思いつつ、眠りに落ちる。

そして、夢を見た。
朝起きるとまったく覚えていない、予知夢。
覚えていないから、現実になって初めて、
「これはどこかで見たことがある」と感じる。
そして「夢で見た」と思い出す。
(ぜんぜん使えない)
いつもそう思う。
覚えていれば、もしかしたら変えられた事柄もあるかもしれない。

そして、今日見た夢は…
1.一郎くんと修二くんが喧嘩している夢。
2.水野先生と隆が楽しそうに話をしている夢。
3.春樹と隆と修二くんが深刻そうに話をしている夢。

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2.水野先生と隆が楽しそうに話をしている夢。

隆はほとんど後ろを向いていて、顔はよく見えないが、笑い声が聞こえる。
呆然と立ち尽くす私に水野先生がきづいた。
私と目があうと、何かを隆に言い、ゆっくりと顔を近づけていく。
隆もそれを制するそぶりは見せない。

「・・・・さん、姉さん!」
目を開けると、春樹が心配そうな顔で覗き込んでいた。
「どうしたの?春樹」
春樹は、ほっとしたように、息を吐きそれから眉をひそめていった。
「どうしたって・・・時間になっても起きてこないから起こしにきたんだ。
そしたら、すごくうなされてるし・・・・」
そういって、そっと手が伸びてきて、ほほをなでた。
「泣くほど怖い夢だったの?」
言われて初めて、自分が泣いていることに気づいた。
「・・・・覚えてない、けど・・・・・」
起き上がりながら、軽く頭を振る。
覚えてないけれど、きっと夢の名残はある。
胸の奥に、もやもやとした感情。

1「多分、すごく悲しい夢だっとおもう」
2「ものすごく怒ってる夢だったとおもう」
3「だれかに、裏切られた夢だったとおもう」

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3「だれかに、裏切られた夢だったとおもう」

この感情は一度経験している。
私の実の母が、父と私をおいて家を出て行ったとき。
それと良く似ていた。
怒りと悲しみと絶望といろいろがごちゃ混ぜになった感情。
思わず身震いする。あんなこと二度と経験したくない。
「大丈夫だよ、それは夢だろ?」
春樹が優しく、私を安心させるように頭をなでながら言う。
「……うん」
「それに誰が裏切っても、
俺だけは絶対に姉さんを裏切らないって約束するよ。
……ね?それなら安心だろ?一人じゃないんだから」
よほど私は不安そうな顔をしていたらしい。
春樹が励ますようにぽんぽんと背中をたたいてくれる。
「……そう、だね」
やっと笑った私に、春樹も微笑む。
「さ、早く起きて。学校行かないと」
「うん!」

準備を済ませ春樹と家を出ると、隆が玄関の前に立っていた。
私と見ると照れくさそうに「おはよう」と挨拶をする。
そういえば隆は彼氏になったんだ、と思い出してこちらも恥ずかしくなる。
そして、思い出した。一郎君と水野先生のことを話さなくては。

①「春樹、隆と話があるから、先に行ってて」
②春樹にも相談したい「二人に話したいことがあるんだ」
③話はあとでいいや、3人で学校に行く。

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①「春樹、隆と話があるから、先行ってて」

私は、つとめて明るい声でそう言った。
本当は、春樹にも聞いてもらったほうがいいのかもしれない。
けれど、その話をすれば、隆と水野先生のことにも触れることになる。
それは避けた方がいいと思った。
「…そう。なら俺は先に行ってるよ」
春樹は微かに俯いた。日差しが微妙な陰影を作り、一瞬寂しげな表情に見える。
けれど、顔を上げた春樹はやんわりと笑って言った。
「隆さん。姉さんをよろしく」
言われた隆は、あっと言う間に顔を紅くした。
「あ、ああ、もちろん!」
…春樹ってば。
姉思いなのは嬉しいけれど、改めてやられると、どうにも気恥ずかしい。
先を行く春樹の背中を見送って、私は隆の顔を見あげた。
①「水野先生と一郎君のことなんだけど…」
②「…何だか照れちゃうね」
③「昨日の話、覚えてる?」

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③「昨日の話、覚えてる?」

「え?き、昨日?」
まだ、春樹の不意打ちから立ち直っていなかった隆が何の事かと首をかしげる。
「うん、昨日隆が電話をくれたときに、一郎くんの話をしたでしょ?」
隆は、ハッとして愛菜を見る。
「そういえば、宗像兄の話をしてたな。どういうことだ?
愛菜は、昨日の放課後のことをかいつまんで隆に話した。
「そんなこと言ってたのか・・・どういうことだろう?」
眉をよせて考え込む隆と一緒に歩きながら、ふと疑問が浮かび上がる。
隆は電話で水野先生とキスをしたのには「あれには理由がある」と言っていた。
だが、ファミレスで会ったときには「その場の雰囲気で」と言葉を濁した。
「理由」が「雰囲気」だったのだろうか?
何かかみ合っていない気がする。

自分の気にしすぎなのだろうか……
①「隆、キスした本当の理由は、何?」隆に問いただす。
②「隆、私に何か隠してない?」遠まわしにたずねる。
③気にしないことにする。

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③気にしないことにする。

隆を見ると真剣に考え込んでいた。
その顔を見たら、ふと浮かんだ疑問が消えていく。
(隆は私のこと好きって言ってくれたし、水野先生とのことは
 もう深く追求しないことにしよう…)
今、隆が隣に居ることがうれしい。
「そういえば宗像兄、昨日の帰りに宗像弟が
 お前の事好きだから協力してたとか言ってたよな?」
「あ…」
確かに、昨日偶然会ったときにそんなことを言っていた。
「その、協力ってやつの一環だったんじゃないのか?
  …その、水野先生が……」
隆は言いにくそうに口ごもる。
「そう、なのかな……?」
隆が言いにくい理由がわかるので愛菜もあいまいに頷く。
(でもどうして水野先生だったんだろう?
 先生だって、一郎くんに協力しても何の利益も無いはず…)
それどころか、他の先生にばれたら水野先生だって
停職か免職になってしまう危険があった行為だとおもう。
(先生じゃなく、他の女子生徒のほうが協力してもらいやすかったんじゃ…?)
ぐるぐると、疑問が渦を巻いてだんだんわけがわからなくなってくる。

愛菜は…
①「……どうして水野先生だったんだろう?」
②「……なにか変」
③「……まぁ、いいか」

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①「……どうして水野先生だったんだろう?」

愛菜の口からでた言葉に、隆が不思議そうな顔をする。
「放送委員の顧問だからじゃないのか?」
隆は疑問を抱いていないようだ。
「そう、だよね・・・・」
(修二くんも関係してるみたいし、生徒に言っちゃうと噂が広がるとかそういう心配したのかも・・・・)
どんなに口止めしても、生徒相手ならどこからか秘密は漏れるものだ。
その点、先生ならその危険性は低い。
放送委員長と放送委員顧問という関係なら、二人きりで話をしていても不自然ではない。
とりあえず、納得したところへ隆がはなしかけてきた。
「なあ、昼休み一緒に食べないか?」
「え、お昼・・・・?」
今日の昼休みと聞いて、修二くんと約束していることを思い出す。

①「ごめん、先約があるんだ・・・・」
②「昼は修二くんと約束が・・・」
③「う~ん、どうしようかな」
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