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→隆ってカワイイ

少し前までは、ただの幼馴染だったのに
いつの間にか私の中で隆はこんなに大きな存在になっていたんだ。

「…何、笑ってるんだよ?」
隆は真っ赤な顔でそっぽを向いている。

私がクスクス笑うと、隆は私にデコピンをした。


しばらく、いろいろな話をしていて
隆は急に黙り込んでしまった。

「・・・・・・なぁ、これから俺のウチに来ないか?今、誰もいないしさ。
ほ、ほら、冷えてきたしっ、なっ?」



私は…
1・普段通り、遊びに行く
2・「幼馴染」から「恋人」になったので少し迷いつつも、隆を信じて行く
3・春樹が家でご飯を作ってくれてる事を思い出し、断る
4・意識してしまい、話を無理やりそらす

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3・春樹が家でご飯を作ってくれてる事を思い出し、断る

「だめだよ。春樹が待ってるから」
私が断ると、ごまかすように笑いながら
「あっ、そうだよな、ごめん。それじゃ送っていくよ」

家の前に着くと、玄関から春樹が出てきた。
「あれ、出かけるの?」
「何言ってんのさ、姉さんを迎えに行こうとしたんじゃないか」
隆が後ろにいるのを気付き
春樹の顔が…

①怒っているように見えた。
②無表情に見えた。
③わざとらしく笑っているように見えた。

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1 怒っているように見えた。
春樹「姉さんが中々戻って来ないから、心配したんじゃないか。最近物騒だしさ。」
私「ごめん、春樹。」
隆「悪い、俺が引き止めちゃったから…」

私がちょっと頼り無いせいか、春樹にはいつも心配をかけてしまう。何だかんだと
面倒見の良い春樹のそばは居心地が良く、つい甘えてしまっていた。
でも…
1 彼氏も出来たんだし、弟離れしなきゃな

2 もっと、お姉さんらしくしっかりしなきゃ

3 彼氏が出来ても、春樹との関係は変えたくないな…

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②もっと、お姉さんらしくしっかりしなきゃ

いつまでも春樹に心配ばかりはかけていられない。私の方がお姉さんなんだから。

送ってくれた隆にお礼を言って春樹を家に入るよう促す。
玄関をくぐる時に肩越しに振り返ると、暗がりの中で隆が私の方に軽く手をあげて
元来た道へと帰っていくのが見えた。

扉を閉めた所で後ろから憮然とした様子の春樹に声をかけられた。

「メシ、どうすんの?」

私は…
①食べてない。春樹もまだなら、一緒に食べよう?
②ごめん、今日はいいや。
③どうして遅くなったか、聞かないの?

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→①食べてない。春樹もまだなら、一緒に食べよう?

 すっかりさめてしまったオムライスを温めなおし、
 春樹と向かい合ってテーブルに座る。
 春樹が作る料理はおいしい。
 私と違って、何でも器用にこなす春樹は自慢の弟であるが、
 時々自分がとても不出来な人間である錯覚を覚えてしまう。
 今食べているオムライスも絶品だ。私ではこうは出来ない。
 少し、自己嫌悪に陥りつつ、目を上げると春樹と目が合った。
 怒っているような、何かを探るような目に思わず息を止める。

 何かを言わなくてはいけない。無性にそんな気になる。

 ①「憎たらしいくらい、おいしいわよね。春樹のご飯」
 ②「・・・怖い顔してどうしたの?」
 ③「あのね私、隆と付き合うことになったの」

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②「……怖い顔してどうしたの?」

さり気なく言ったつもりだったけれど、春樹の表情は尚も固い。
「姉さんさ、最近勝手なんじゃないの?」
春樹らしくない突き放した言い方に、私は思わず手を止めた。
「勝手って……」
「勝手だよ。今見たく急に出てったり、俺の立場も考えて欲しい」
どうしたんだろう、突然。私が馬鹿をやって春樹を怒らせるのはいつものことだ。
だけど今日のはいつもとは違う。春樹は本気で怒っている。
「ごめんね、心配かけて」
私は、春樹の顔が直視できずに俯く。
カタンと、春樹が席を立つ音がした。

私は…
①「春樹!」と慌てて呼びかけた。
②どうしていいか分からず、ただ呆然としていた。
③身勝手な春樹に腹がたった。

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②どうしていいか分からず、ただ呆然としていた。

春樹はそのまま乱暴に部屋を出て行く。
春樹の言葉が頭の中でぐるぐると回っている。
  勝手だよ!
確かに今日の行動は、せっかく晩御飯を用意してくれていた
春樹から見れば勝手以外の何者でもない。
もし晩御飯の用意を、春樹ではなく父や母がしていたら、
私は外出することを考え付きもしなかっただろう。
姉らしくしようと思っいても私は春樹に甘えているのだとおもう。

今日は全面的に、私が悪い。
もし逆の立場なら、私だって怒る。
春樹に謝りに行こうと、立ち上がった所に電話が鳴った。
電話を見ると、修二くんからだ。
  修二に伝えておくよ
一郎くんの言葉が、ぱっと脳裏に浮かぶ。

私は
①とりあえず春樹に謝るのが先。電話は無視する。
②修二からの電話に出る。
③なんとなく恥ずかしくて出られない。伝言モードにしておいて用件を聞く。

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③なんとなく恥ずかしくて出られない。伝言モードにしておいて用件を聞く。

きっと一郎君に話を聞いて、電話をしてきたのだと予想をつける。
なんとなく気恥ずかしくて電話に出ずにいると、伝言モードに切り替わった。

アナウンスが流れ電話に伝言が録音された。
伝言を再生させると、修二君らしくない、暗い声。

『修二だけど、さっきはごめん。ちょっと、むしゃくしゃしててさ‥‥。
 ちょっと話したいことがあるんだ。遅くてもいいから電話‥‥‥』

プツッっと音がして、伝言が切れた。
録音時間が途中で終わってしまったらしい。

隆に会う前に、公園の前で修二君に鉢合わせをした事を思い出す。
水野先生と何かもめていたみたいだった。
一郎君と別れてから、時間がそう経っていないことを考えれば、
隆とのことはまだ修二君には伝わっていないのかもしれない。
そういえば告白されて舞い上がってしまったため、
隆に一郎と水野先生のことを話すのも忘れていた。

さて、どうしよう?
1.すぐ修二に電話をかける。
2.まず春樹に誤りに行く。
3.忘れないうちに、隆に電話する。

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2.まず春樹に誤りに行く。

でも、とにかく今は春樹に謝らなきゃ。
あの春樹が本気で怒っている。
この事実に、思った以上にショックを受けている自分がいる。

「……本当に、姉失格だよね。」
ぐちゃぐちゃした気持ちのまま春樹の部屋の前へ立った。

コンコン

「春樹……?あの、ごめんね。私、本当に勝手だったと思う。」
ドア越しに話しかけるものの、春樹からの返事はない。
春樹と姉弟になってから、こんなこと一度もなかった。

どうしよう。

1 「もう寝てるのかな…」謝るのは明日にする。
2 「このままじゃ嫌だ。」ドアの前で話し続ける。
3 「春樹、お願い。ドアを開けて、ちゃんと話をさせて」と説得する。

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2 「このままじゃ嫌だ。」ドアの前で話し続ける。

「ねえ、春樹。私が悪い。ちゃんと謝るから」
…やっぱり返事は無い。涙が滲んだ。
「…私どうしたらいいの?」
私はドアの前でしゃがみこんだ。嫌だ。春樹と喧嘩したままなんて嫌だ。
出来がいいとか悪いとか関係なくて、ただ大切な弟なんだ。
「…姉さん」
驚いて顔を上げると、春樹が立っていた。
「春樹…」
くしゃりと、春樹の顔がゆがむ。
「何泣いてるのさ?」
「何って、だって春樹が!」
馬鹿にしたような物言いに反射的に怒ろうとしたけれど、
春樹の手がすっと伸びてきて、私は口を噤んだ。
春樹は手を私の頭に置いて、髪の毛をくしゃくしゃにした。
「…まったく、姉さんはしょうがないな」
可愛くない言い方。そう思う。
でも、そう言う春樹の顔は何だか泣きそうに見えた。
「春樹だってしょうがないよ」
春樹はやれやれと言うように、肩を竦めた。
その顔は、もう怒ってはいなかった。私は初めて春樹の顔を見て謝る。
「…春樹、ごめんね」
「分かってるよ」
春樹はほんの少し顔をそむけて、呟いた。
「…ちゃんと分かってる」
そう言って春樹は、いつも通りの顔でほほえんで見せた。

そう言えば…
1.隆に言わなきゃいけないことがあるんだった。
2.修二君、電話待ってるかもしれない。
3.春樹と喧嘩するのなんて、初めてじゃない?

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