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かぶったりで本編に繋げなかったお話」(2008/03/24 (月) 17:27:55) の最新版変更点

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**御門君はこうして生まれた 57-3の選択肢より 3、全然知らない男の子 視線の先にいたのは全然知らない男の子だった。 彼は私のようにしりもちをついたりなんかしていなくて、じっと私を見下ろしている。 無表情なような、だけどどこか驚いたような顔で。 「……………」 何かを呟くように彼の唇がかすかに動く。 だけどその呟きのようなものは私には聞こえない。 「え?」 私が聞き返すと、彼の表情から驚きのようなものがなくなった。 ただ無表情に私を見下ろし続ける。 「……………立てますか、とお聞きしたつもりだったのですが」 彼はしばらく間をおいてそういった。 「あ、はいっ」 私がそう答えると、彼は私に手を差し伸べてくる。 彼に支えられて私は立ち上がった。 「本当にごめんなさい」 「いえ、今後は気をつけてください。では」 彼は私に軽く一礼すると、そのまま去っていった。 (そうだ、私も急がないと!) 自分も急いでいたのを思い出し、駆け出そうとした時つま先に何かが当たった。 「誰かの落し物かな……」 そこには生徒手帳が落ちていた。 確認のためにちょっとだけ中を見てみる。 「えっと、なになに…… 御門、冬馬、くん?」 そこに貼ってある顔写真はさっきぶつかった彼のものだ。 もしかしたらさっきぶつかったときに落としてしまったのかもしれない。 「うーん、どうしよう?」 ①なくしたことに気がついたら困るかも。すぐに追いかけて届ける ②気にはなるけど授業が優先。とりあえず届けるのは後回し。 ③必ずしも自分が届ける必要性はない。誰かに頼んで渡してもらう。 **全員が大切 211の選択肢より ①春樹 ②一郎くんと修二くん ③御門くん 私を支えてくれるみんなの顔が思い浮かぶ。 まだ、だれと一緒にいたいかなんて決められない。 「わからないよ……」 「そうか」 そう言って、隆は腕で顔を覆う。 「今まで、ありがとう」 「いいって……。俺が好きでやってたんだから……」 「隆にはいっぱい迷惑かけちゃったね」 「それはお互いだろ……。……気にすんな…」 「ねえ、隆」 「……ん…?」 「少しの間だったけど、楽しかったよ」 「…………」 「隆?」 規則正しい寝息が聞こえる。 (寝ちゃった……。すごく疲れてたんだね) ①隆の寝顔を見る ②これからの事を考える ③もう一度手紙を見る **もう一つの真実 562 -2より分岐 本文と同じ選択肢 ②誰が連れて行ったのか? お義母さんが落ち着くまで、と思ったけれど。 (春樹……どうしちゃったの) 最近の私をとりまく状況からしても、どうしたって春樹の安否が気にかかる。 我慢できずに、何かに耐えるように目を閉じて額に手を当てたまま一向に話し出そうとしないお義母さんを促すように私はなるべく平静を装って切り出した。 「お義母さん、さっきはあの人って言ってたけど。誰が……春樹をつれていったの?」 私の問いかけに、お義母さんは怯えたように小さく肩を震わせた。それからゆっくりと顔を上げる。 「春樹を連れて行ったのは、あの人……別れた、私の前の夫」 「おばさんの……ってことは、春樹の血の繋がった実の父親が?」 それまで黙ってやりとりを見守っていた隆が心底驚いた様子で声をあげる。お義母さんは目を伏せたまま悲しげに首を振った。 「父親、きっと春樹は今迄そう思った事はないでしょうね。……あの人は、春樹に父親らしい事なんて何一つした事はなかったわ」 「そんな、そんな人がどうして今になって春樹を……?!」 春樹が昔から実の父親について固く口を閉ざして何も語ろうとしないことからも、今迄あえて聞いた事はなかったけれど。あまりの身勝手さに思わず声が大きくなった。 そんな私をなだめるように、隆が私の肩に手を置いた。 「愛菜、落ち着けって。……おばさん、春樹の父親っていうのはどこかの研究所に勤めていませんでしたか?」 「!……ええ、そうよ。隆くん、どうしてそれを?」 隆はお義母さんの質問には答えずに、黙って私を見た。 (もしかして……春樹のお父さんていうのは、主流派の……) ふと思い浮かんだ答えに、体中の血の気が失せる気がした。心臓が私の意志とは関係なく、物凄い速さで鼓動を刻みだす。 「……お義母さん。春樹、春樹は何か言っていなかった?」 「いいえ、何も。チャイムが鳴って、私がキッチンにいたものだから春樹が玄関に出たの。凄い剣幕で怒鳴る春樹の声が聞こえて、慌てて玄関に出たのだけれど」 そこでお義母さんは一旦言葉を切って深呼吸をするように深く息を吸い込んだ。 「あの人は私には目もくれなかった。ただ、あの人が春樹に一言二言耳打ちをしたと思ったら春樹があの人について行くって言い出して……!どうして、どうして急にこんな事に……」 「おばさん、大丈夫です。春樹はきっと大丈夫ですから、泣かないで」 ついに泣き出してしまったお義母さんに立ち上がってあやすように声をかける隆をみつめながら、私はその場で呆然としていた。 (私の、私のせいで春樹が?……でも、ファントムには憑りつかれないはずだったのに……) 考えても考えても頭には同じような事ばかり浮かんでは消えていく私に、お義母さんの肩を抱いていた隆が静かに言った。 「愛菜もしっかりしろ。春樹が出て行ったのは自分の意思でだろう。あいつはお前にそんな顔をさせたくてそいつについてったんじゃ絶対に、ない」 隆の言葉にはっとなった。 (そうだ、落ち込んでる場合じゃない。私がしっかりしなきゃ) どうしよう? ①お義母さんに春樹の父親について詳しく尋ねる ②チハルに春樹がいなくなった当時の状況を尋ねる ③周防さん・美波さん・冬馬先輩に心当たりがないか尋ねる
**御門君はこうして生まれた 57-3の選択肢より 3、全然知らない男の子 視線の先にいたのは全然知らない男の子だった。 彼は私のようにしりもちをついたりなんかしていなくて、じっと私を見下ろしている。 無表情なような、だけどどこか驚いたような顔で。 「……………」 何かを呟くように彼の唇がかすかに動く。 だけどその呟きのようなものは私には聞こえない。 「え?」 私が聞き返すと、彼の表情から驚きのようなものがなくなった。 ただ無表情に私を見下ろし続ける。 「……………立てますか、とお聞きしたつもりだったのですが」 彼はしばらく間をおいてそういった。 「あ、はいっ」 私がそう答えると、彼は私に手を差し伸べてくる。 彼に支えられて私は立ち上がった。 「本当にごめんなさい」 「いえ、今後は気をつけてください。では」 彼は私に軽く一礼すると、そのまま去っていった。 (そうだ、私も急がないと!) 自分も急いでいたのを思い出し、駆け出そうとした時つま先に何かが当たった。 「誰かの落し物かな……」 そこには生徒手帳が落ちていた。 確認のためにちょっとだけ中を見てみる。 「えっと、なになに…… 御門、冬馬、くん?」 そこに貼ってある顔写真はさっきぶつかった彼のものだ。 もしかしたらさっきぶつかったときに落としてしまったのかもしれない。 「うーん、どうしよう?」 ①なくしたことに気がついたら困るかも。すぐに追いかけて届ける ②気にはなるけど授業が優先。とりあえず届けるのは後回し。 ③必ずしも自分が届ける必要性はない。誰かに頼んで渡してもらう。 **全員が大切 211の選択肢より ①春樹 ②一郎くんと修二くん ③御門くん 私を支えてくれるみんなの顔が思い浮かぶ。 まだ、だれと一緒にいたいかなんて決められない。 「わからないよ……」 「そうか」 そう言って、隆は腕で顔を覆う。 「今まで、ありがとう」 「いいって……。俺が好きでやってたんだから……」 「隆にはいっぱい迷惑かけちゃったね」 「それはお互いだろ……。……気にすんな…」 「ねえ、隆」 「……ん…?」 「少しの間だったけど、楽しかったよ」 「…………」 「隆?」 規則正しい寝息が聞こえる。 (寝ちゃった……。すごく疲れてたんだね) ①隆の寝顔を見る ②これからの事を考える ③もう一度手紙を見る **もう一つの真実 562 -2より分岐 本文と同じ選択肢 ②誰が連れて行ったのか? お義母さんが落ち着くまで、と思ったけれど。 (春樹……どうしちゃったの) 最近の私をとりまく状況からしても、どうしたって春樹の安否が気にかかる。 我慢できずに、何かに耐えるように目を閉じて額に手を当てたまま一向に話し出そうとしないお義母さんを促すように私はなるべく平静を装って切り出した。 「お義母さん、さっきはあの人って言ってたけど。誰が……春樹をつれていったの?」 私の問いかけに、お義母さんは怯えたように小さく肩を震わせた。それからゆっくりと顔を上げる。 「春樹を連れて行ったのは、あの人……別れた、私の前の夫」 「おばさんの……ってことは、春樹の血の繋がった実の父親が?」 それまで黙ってやりとりを見守っていた隆が心底驚いた様子で声をあげる。お義母さんは目を伏せたまま悲しげに首を振った。 「父親、きっと春樹は今迄そう思った事はないでしょうね。……あの人は、春樹に父親らしい事なんて何一つした事はなかったわ」 「そんな、そんな人がどうして今になって春樹を……?!」 春樹が昔から実の父親について固く口を閉ざして何も語ろうとしないことからも、今迄あえて聞いた事はなかったけれど。あまりの身勝手さに思わず声が大きくなった。 そんな私をなだめるように、隆が私の肩に手を置いた。 「愛菜、落ち着けって。……おばさん、春樹の父親っていうのはどこかの研究所に勤めていませんでしたか?」 「!……ええ、そうよ。隆くん、どうしてそれを?」 隆はお義母さんの質問には答えずに、黙って私を見た。 (もしかして……春樹のお父さんていうのは、主流派の……) ふと思い浮かんだ答えに、体中の血の気が失せる気がした。心臓が私の意志とは関係なく、物凄い速さで鼓動を刻みだす。 「……お義母さん。春樹、春樹は何か言っていなかった?」 「いいえ、何も。チャイムが鳴って、私がキッチンにいたものだから春樹が玄関に出たの。凄い剣幕で怒鳴る春樹の声が聞こえて、慌てて玄関に出たのだけれど」 そこでお義母さんは一旦言葉を切って深呼吸をするように深く息を吸い込んだ。 「あの人は私には目もくれなかった。ただ、あの人が春樹に一言二言耳打ちをしたと思ったら春樹があの人について行くって言い出して……!どうして、どうして急にこんな事に……」 「おばさん、大丈夫です。春樹はきっと大丈夫ですから、泣かないで」 ついに泣き出してしまったお義母さんに立ち上がってあやすように声をかける隆をみつめながら、私はその場で呆然としていた。 (私の、私のせいで春樹が?……でも、ファントムには憑りつかれないはずだったのに……) 考えても考えても頭には同じような事ばかり浮かんでは消えていく私に、お義母さんの肩を抱いていた隆が静かに言った。 「愛菜もしっかりしろ。春樹が出て行ったのは自分の意思でだろう。あいつはお前にそんな顔をさせたくてそいつについてったんじゃ絶対に、ない」 隆の言葉にはっとなった。 (そうだ、落ち込んでる場合じゃない。私がしっかりしなきゃ) どうしよう? ①お義母さんに春樹の父親について詳しく尋ねる ②チハルに春樹がいなくなった当時の状況を尋ねる ③周防さん・美波さん・冬馬先輩に心当たりがないか尋ねる **いつかわかるよね 762-4の選択肢より ④考えても仕方ないので夢から覚める (きっとその内わかるよね。今までだって不思議とそうなってきたし) 春樹が言っていた運命なら、帝にも出会えるはず。 なぜか確信に近い、予感がする。 焦って考えなくてもいいかな、と思いつつ私は夢から覚めた。 (目が開かない。体が動かない。ということは、まだ駄目なんだ) がっかりしていると、声が聞こえてくる。 「うーん。こりゃ、チハルが復活するのに、二、三日かかりそうだな」 「そうですか。困ったな」 (隆と春樹の声だ……) 「しかしなぁ、俺が授業を受けてる間に、そんな事があったなんて驚いたぜ」 「無事に帰ってこれて、本当によかったですよ……」 春樹の溜息が聞こえる。 そして、隆が動く気配がして、また話が始まる。 「俺が加勢してたら、もっと楽だったのかもな。呼んでくれりゃよかったのに」 「そんな暇ありませんよ。突然、力が覚醒したと思ったら、高村の伝承が頭の中に入って。 すごく嫌な予感がしたんで、兄さんを追ったら……冬馬先輩が倒されてたんです」 「で、秋人って奴との兄弟喧嘩が始まったわけだな」 「まぁ、そうですね。後はさっき言った通りですよ」 隆が「うーん」と唸っている。 まるで、納得できないという感じだ。 「ていうかお前……ホントに力使えるのか? 何も感じないんだけどな」 (使えてたよ。すごかったんだから) そんな私の声も届かず、話は進んでいく。 「一応は……。高村家の血筋の者だけが使える、十種の神宝って力なんですけど……」 「で、具体的にどんな力なんだ?」 「八握剣って赤い剣が出るんです」 「そんだけか? あんまり使えないな」 「そうですね。訓練すれば色々使いこなせるみたいですけど……俺は要らないです」 「訓練って面倒そうだしな。ていうかさ、ここでその剣を出してみてくれよ」 「嫌ですよ。物騒じゃないですか」 「もったいぶらずに、いいだろ」 私は…… ①(疑われてるなら、剣を出してみたらいいのに) ②(春樹の言うとおり、物騒だよ) ③(隆って、好奇心旺盛よね)

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