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[[21~30>http://www22.atwiki.jp/1000ed/pages/14.html]] 31 →隆ってカワイイ 少し前までは、ただの幼馴染だったのに いつの間にか私の中で隆はこんなに大きな存在になっていたんだ。 「…何、笑ってるんだよ?」 隆は真っ赤な顔でそっぽを向いている。 私がクスクス笑うと、隆は私にデコピンをした。 しばらく、いろいろな話をしていて 隆は急に黙り込んでしまった。 「・・・・・・なぁ、これから俺のウチに来ないか?今、誰もいないしさ。 ほ、ほら、冷えてきたしっ、なっ?」 私は… 1・普段通り、遊びに行く 2・「幼馴染」から「恋人」になったので少し迷いつつも、隆を信じて行く 3・春樹が家でご飯を作ってくれてる事を思い出し、断る 4・意識してしまい、話を無理やりそらす 32 3・春樹が家でご飯を作ってくれてる事を思い出し、断る 「だめだよ。春樹が待ってるから」 私が断ると、ごまかすように笑いながら 「あっ、そうだよな、ごめん。それじゃ送っていくよ」 家の前に着くと、玄関から春樹が出てきた。 「あれ、出かけるの?」 「何言ってんのさ、姉さんを迎えに行こうとしたんじゃないか」 隆が後ろにいるのを気付き 春樹の顔が… ①怒っているように見えた。 ②無表情に見えた。 ③わざとらしく笑っているように見えた。 33 1 怒っているように見えた。 春樹「姉さんが中々戻って来ないから、心配したんじゃないか。最近物騒だしさ。」 私「ごめん、春樹。」 隆「悪い、俺が引き止めちゃったから…」 私がちょっと頼り無いせいか、春樹にはいつも心配をかけてしまう。何だかんだと 面倒見の良い春樹のそばは居心地が良く、つい甘えてしまっていた。 でも… 1 彼氏も出来たんだし、弟離れしなきゃな 2 もっと、お姉さんらしくしっかりしなきゃ 3 彼氏が出来ても、春樹との関係は変えたくないな… 34 ②もっと、お姉さんらしくしっかりしなきゃ いつまでも春樹に心配ばかりはかけていられない。私の方がお姉さんなんだから。 送ってくれた隆にお礼を言って春樹を家に入るよう促す。 玄関をくぐる時に肩越しに振り返ると、暗がりの中で隆が私の方に軽く手をあげて 元来た道へと帰っていくのが見えた。 扉を閉めた所で後ろから憮然とした様子の春樹に声をかけられた。 「メシ、どうすんの?」 私は… ①食べてない。春樹もまだなら、一緒に食べよう? ②ごめん、今日はいいや。 ③どうして遅くなったか、聞かないの? 35 →①食べてない。春樹もまだなら、一緒に食べよう?  すっかりさめてしまったオムライスを温めなおし、  春樹と向かい合ってテーブルに座る。  春樹が作る料理はおいしい。  私と違って、何でも器用にこなす春樹は自慢の弟であるが、  時々自分がとても不出来な人間である錯覚を覚えてしまう。  今食べているオムライスも絶品だ。私ではこうは出来ない。  少し、自己嫌悪に陥りつつ、目を上げると春樹と目が合った。  怒っているような、何かを探るような目に思わず息を止める。  何かを言わなくてはいけない。無性にそんな気になる。  ①「憎たらしいくらい、おいしいわよね。春樹のご飯」  ②「・・・怖い顔してどうしたの?」  ③「あのね私、隆と付き合うことになったの」 36 ②「……怖い顔してどうしたの?」 さり気なく言ったつもりだったけれど、春樹の表情は尚も固い。 「姉さんさ、最近勝手なんじゃないの?」 春樹らしくない突き放した言い方に、私は思わず手を止めた。 「勝手って……」 「勝手だよ。今見たく急に出てったり、俺の立場も考えて欲しい」 どうしたんだろう、突然。私が馬鹿をやって春樹を怒らせるのはいつものことだ。 だけど今日のはいつもとは違う。春樹は本気で怒っている。 「ごめんね、心配かけて」 私は、春樹の顔が直視できずに俯く。 カタンと、春樹が席を立つ音がした。 私は… ①「春樹!」と慌てて呼びかけた。 ②どうしていいか分からず、ただ呆然としていた。 ③身勝手な春樹に腹がたった。 37 ②どうしていいか分からず、ただ呆然としていた。 春樹はそのまま乱暴に部屋を出て行く。 春樹の言葉が頭の中でぐるぐると回っている。   勝手だよ! 確かに今日の行動は、せっかく晩御飯を用意してくれていた 春樹から見れば勝手以外の何者でもない。 もし晩御飯の用意を、春樹ではなく父や母がしていたら、 私は外出することを考え付きもしなかっただろう。 姉らしくしようと思っいても私は春樹に甘えているのだとおもう。 今日は全面的に、私が悪い。 もし逆の立場なら、私だって怒る。 春樹に謝りに行こうと、立ち上がった所に電話が鳴った。 電話を見ると、修二くんからだ。   修二に伝えておくよ 一郎くんの言葉が、ぱっと脳裏に浮かぶ。 私は ①とりあえず春樹に謝るのが先。電話は無視する。 ②修二からの電話に出る。 ③なんとなく恥ずかしくて出られない。伝言モードにしておいて用件を聞く。 38 ③なんとなく恥ずかしくて出られない。伝言モードにしておいて用件を聞く。 きっと一郎君に話を聞いて、電話をしてきたのだと予想をつける。 なんとなく気恥ずかしくて電話に出ずにいると、伝言モードに切り替わった。 アナウンスが流れ電話に伝言が録音された。 伝言を再生させると、修二君らしくない、暗い声。 『修二だけど、さっきはごめん。ちょっと、むしゃくしゃしててさ‥‥。  ちょっと話したいことがあるんだ。遅くてもいいから電話‥‥‥』 プツッっと音がして、伝言が切れた。 録音時間が途中で終わってしまったらしい。 隆に会う前に、公園の前で修二君に鉢合わせをした事を思い出す。 水野先生と何かもめていたみたいだった。 一郎君と別れてから、時間がそう経っていないことを考えれば、 隆とのことはまだ修二君には伝わっていないのかもしれない。 そういえば告白されて舞い上がってしまったため、 隆に一郎と水野先生のことを話すのも忘れていた。 さて、どうしよう? 1.すぐ修二に電話をかける。 2.まず春樹に誤りに行く。 3.忘れないうちに、隆に電話する。 39 2.まず春樹に誤りに行く。 でも、とにかく今は春樹に謝らなきゃ。 あの春樹が本気で怒っている。 この事実に、思った以上にショックを受けている自分がいる。 「……本当に、姉失格だよね。」 ぐちゃぐちゃした気持ちのまま春樹の部屋の前へ立った。 コンコン 「春樹……?あの、ごめんね。私、本当に勝手だったと思う。」 ドア越しに話しかけるものの、春樹からの返事はない。 春樹と姉弟になってから、こんなこと一度もなかった。 どうしよう。 1 「もう寝てるのかな…」謝るのは明日にする。 2 「このままじゃ嫌だ。」ドアの前で話し続ける。 3 「春樹、お願い。ドアを開けて、ちゃんと話をさせて」と説得する。 40 2 「このままじゃ嫌だ。」ドアの前で話し続ける。 「ねえ、春樹。私が悪い。ちゃんと謝るから」 …やっぱり返事は無い。涙が滲んだ。 「…私どうしたらいいの?」 私はドアの前でしゃがみこんだ。嫌だ。春樹と喧嘩したままなんて嫌だ。 出来がいいとか悪いとか関係なくて、ただ大切な弟なんだ。 「…姉さん」 驚いて顔を上げると、春樹が立っていた。 「春樹…」 くしゃりと、春樹の顔がゆがむ。 「何泣いてるのさ?」 「何って、だって春樹が!」 馬鹿にしたような物言いに反射的に怒ろうとしたけれど、 春樹の手がすっと伸びてきて、私は口を噤んだ。 春樹は手を私の頭に置いて、髪の毛をくしゃくしゃにした。 「…まったく、姉さんはしょうがないな」 可愛くない言い方。そう思う。 でも、そう言う春樹の顔は何だか泣きそうに見えた。 「春樹だってしょうがないよ」 春樹はやれやれと言うように、肩を竦めた。 その顔は、もう怒ってはいなかった。私は初めて春樹の顔を見て謝る。 「…春樹、ごめんね」 「分かってるよ」 春樹はほんの少し顔をそむけて、呟いた。 「…ちゃんと分かってる」 そう言って春樹は、いつも通りの顔でほほえんで見せた。 そう言えば… 1.隆に言わなきゃいけないことがあるんだった。 2.修二君、電話待ってるかもしれない。 [[3.春樹と喧嘩するのなんて、初めてじゃない?>http://www22.atwiki.jp/1000ed/editx/18.html]]
[[21~30>http://www22.atwiki.jp/1000ed/pages/14.html]] 31 →隆ってカワイイ 少し前までは、ただの幼馴染だったのに いつの間にか私の中で隆はこんなに大きな存在になっていたんだ。 「…何、笑ってるんだよ?」 隆は真っ赤な顔でそっぽを向いている。 私がクスクス笑うと、隆は私にデコピンをした。 しばらく、いろいろな話をしていて 隆は急に黙り込んでしまった。 「・・・・・・なぁ、これから俺のウチに来ないか?今、誰もいないしさ。 ほ、ほら、冷えてきたしっ、なっ?」 私は… 1・普段通り、遊びに行く 2・「幼馴染」から「恋人」になったので少し迷いつつも、隆を信じて行く 3・春樹が家でご飯を作ってくれてる事を思い出し、断る 4・意識してしまい、話を無理やりそらす 32 3・春樹が家でご飯を作ってくれてる事を思い出し、断る 「だめだよ。春樹が待ってるから」 私が断ると、ごまかすように笑いながら 「あっ、そうだよな、ごめん。それじゃ送っていくよ」 家の前に着くと、玄関から春樹が出てきた。 「あれ、出かけるの?」 「何言ってんのさ、姉さんを迎えに行こうとしたんじゃないか」 隆が後ろにいるのを気付き 春樹の顔が… ①怒っているように見えた。 ②無表情に見えた。 ③わざとらしく笑っているように見えた。 33 1 怒っているように見えた。 春樹「姉さんが中々戻って来ないから、心配したんじゃないか。最近物騒だしさ。」 私「ごめん、春樹。」 隆「悪い、俺が引き止めちゃったから…」 私がちょっと頼り無いせいか、春樹にはいつも心配をかけてしまう。何だかんだと 面倒見の良い春樹のそばは居心地が良く、つい甘えてしまっていた。 でも… 1 彼氏も出来たんだし、弟離れしなきゃな 2 もっと、お姉さんらしくしっかりしなきゃ 3 彼氏が出来ても、春樹との関係は変えたくないな… 34 ②もっと、お姉さんらしくしっかりしなきゃ いつまでも春樹に心配ばかりはかけていられない。私の方がお姉さんなんだから。 送ってくれた隆にお礼を言って春樹を家に入るよう促す。 玄関をくぐる時に肩越しに振り返ると、暗がりの中で隆が私の方に軽く手をあげて 元来た道へと帰っていくのが見えた。 扉を閉めた所で後ろから憮然とした様子の春樹に声をかけられた。 「メシ、どうすんの?」 私は… ①食べてない。春樹もまだなら、一緒に食べよう? ②ごめん、今日はいいや。 ③どうして遅くなったか、聞かないの? 35 →①食べてない。春樹もまだなら、一緒に食べよう?  すっかりさめてしまったオムライスを温めなおし、  春樹と向かい合ってテーブルに座る。  春樹が作る料理はおいしい。  私と違って、何でも器用にこなす春樹は自慢の弟であるが、  時々自分がとても不出来な人間である錯覚を覚えてしまう。  今食べているオムライスも絶品だ。私ではこうは出来ない。  少し、自己嫌悪に陥りつつ、目を上げると春樹と目が合った。  怒っているような、何かを探るような目に思わず息を止める。  何かを言わなくてはいけない。無性にそんな気になる。  ①「憎たらしいくらい、おいしいわよね。春樹のご飯」  ②「・・・怖い顔してどうしたの?」  ③「あのね私、隆と付き合うことになったの」 36 ②「……怖い顔してどうしたの?」 さり気なく言ったつもりだったけれど、春樹の表情は尚も固い。 「姉さんさ、最近勝手なんじゃないの?」 春樹らしくない突き放した言い方に、私は思わず手を止めた。 「勝手って……」 「勝手だよ。今見たく急に出てったり、俺の立場も考えて欲しい」 どうしたんだろう、突然。私が馬鹿をやって春樹を怒らせるのはいつものことだ。 だけど今日のはいつもとは違う。春樹は本気で怒っている。 「ごめんね、心配かけて」 私は、春樹の顔が直視できずに俯く。 カタンと、春樹が席を立つ音がした。 私は… ①「春樹!」と慌てて呼びかけた。 ②どうしていいか分からず、ただ呆然としていた。 ③身勝手な春樹に腹がたった。 37 ②どうしていいか分からず、ただ呆然としていた。 春樹はそのまま乱暴に部屋を出て行く。 春樹の言葉が頭の中でぐるぐると回っている。   勝手だよ! 確かに今日の行動は、せっかく晩御飯を用意してくれていた 春樹から見れば勝手以外の何者でもない。 もし晩御飯の用意を、春樹ではなく父や母がしていたら、 私は外出することを考え付きもしなかっただろう。 姉らしくしようと思っいても私は春樹に甘えているのだとおもう。 今日は全面的に、私が悪い。 もし逆の立場なら、私だって怒る。 春樹に謝りに行こうと、立ち上がった所に電話が鳴った。 電話を見ると、修二くんからだ。   修二に伝えておくよ 一郎くんの言葉が、ぱっと脳裏に浮かぶ。 私は ①とりあえず春樹に謝るのが先。電話は無視する。 ②修二からの電話に出る。 ③なんとなく恥ずかしくて出られない。伝言モードにしておいて用件を聞く。 38 ③なんとなく恥ずかしくて出られない。伝言モードにしておいて用件を聞く。 きっと一郎君に話を聞いて、電話をしてきたのだと予想をつける。 なんとなく気恥ずかしくて電話に出ずにいると、伝言モードに切り替わった。 アナウンスが流れ電話に伝言が録音された。 伝言を再生させると、修二君らしくない、暗い声。 『修二だけど、さっきはごめん。ちょっと、むしゃくしゃしててさ‥‥。  ちょっと話したいことがあるんだ。遅くてもいいから電話‥‥‥』 プツッっと音がして、伝言が切れた。 録音時間が途中で終わってしまったらしい。 隆に会う前に、公園の前で修二君に鉢合わせをした事を思い出す。 水野先生と何かもめていたみたいだった。 一郎君と別れてから、時間がそう経っていないことを考えれば、 隆とのことはまだ修二君には伝わっていないのかもしれない。 そういえば告白されて舞い上がってしまったため、 隆に一郎と水野先生のことを話すのも忘れていた。 さて、どうしよう? 1.すぐ修二に電話をかける。 2.まず春樹に誤りに行く。 3.忘れないうちに、隆に電話する。 39 2.まず春樹に誤りに行く。 でも、とにかく今は春樹に謝らなきゃ。 あの春樹が本気で怒っている。 この事実に、思った以上にショックを受けている自分がいる。 「……本当に、姉失格だよね。」 ぐちゃぐちゃした気持ちのまま春樹の部屋の前へ立った。 コンコン 「春樹……?あの、ごめんね。私、本当に勝手だったと思う。」 ドア越しに話しかけるものの、春樹からの返事はない。 春樹と姉弟になってから、こんなこと一度もなかった。 どうしよう。 1 「もう寝てるのかな…」謝るのは明日にする。 2 「このままじゃ嫌だ。」ドアの前で話し続ける。 3 「春樹、お願い。ドアを開けて、ちゃんと話をさせて」と説得する。 40 2 「このままじゃ嫌だ。」ドアの前で話し続ける。 「ねえ、春樹。私が悪い。ちゃんと謝るから」 …やっぱり返事は無い。涙が滲んだ。 「…私どうしたらいいの?」 私はドアの前でしゃがみこんだ。嫌だ。春樹と喧嘩したままなんて嫌だ。 出来がいいとか悪いとか関係なくて、ただ大切な弟なんだ。 「…姉さん」 驚いて顔を上げると、春樹が立っていた。 「春樹…」 くしゃりと、春樹の顔がゆがむ。 「何泣いてるのさ?」 「何って、だって春樹が!」 馬鹿にしたような物言いに反射的に怒ろうとしたけれど、 春樹の手がすっと伸びてきて、私は口を噤んだ。 春樹は手を私の頭に置いて、髪の毛をくしゃくしゃにした。 「…まったく、姉さんはしょうがないな」 可愛くない言い方。そう思う。 でも、そう言う春樹の顔は何だか泣きそうに見えた。 「春樹だってしょうがないよ」 春樹はやれやれと言うように、肩を竦めた。 その顔は、もう怒ってはいなかった。私は初めて春樹の顔を見て謝る。 「…春樹、ごめんね」 「分かってるよ」 春樹はほんの少し顔をそむけて、呟いた。 「…ちゃんと分かってる」 そう言って春樹は、いつも通りの顔でほほえんで見せた。 そう言えば… 1.隆に言わなきゃいけないことがあるんだった。 2.修二君、電話待ってるかもしれない。 [[3.春樹と喧嘩するのなんて、初めてじゃない?>http://www22.atwiki.jp/1000ed/pages/18.html]]

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