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*新約・大貝獣物語 ---- **【オープニング】 海が歌っている… 死に瀕した星は、ひとつの夢を見た 自分の生きた歴史をふりかえる、壮大な夢を それは偶然だったのか あるいは必然だったのか 幼い頃の僕の目には 確かに存在していたけれど 遥かな時の流れの果てに 消えゆく命の輝きに 希望を見出すはあまりに儚い それでも僕らは歩き続ける 過ぎ去りし過去を、忘れ得ぬ想いを 未来への力に変えて 未来へと、届くように… ---- **【プロローグ】 かつて、戦争があった。 アバロン帝国とシンフォニア王国、 二つの国の衝突が発端となり世界の均衡が崩れたのだ。 戦渦はみるみる広がりいつしか世界を二分するほどにまで拡大、 シェルドラドは未曾有の混乱に見舞わることとなる。 およそ百年に亘って続いたことから、 百年戦争と呼ばれるこの大戦に終止符を打ったのは、 一人の若者と三匹の貝獣だったと伝えられている。 ときに王国暦1005年、アバロン帝国全盛の時代のこと。 時は流れ、 世界はようやく安定の時代を迎えた。 かに見えたのだが… 平和の陰で新たなひずみもまた生じていた。 運命の歯車は少しずつ、だが確実に廻りはじめている。 滅びの時を刻みながら。 物語は百年戦争終結から300年後の世界。 シェルドラドの辺境に位置する此処、貝獣島から始まる。 四つの貝が紡ぐ叙事詩を今、語ろう… ---- **【幻大陸 ~シェルドラド~】 シェルドラド…… 時空のはざまに浮かぶ世界 オーラの秘石が眠るという黄金郷シェルドラド 不思議な生物 貝獣たちが棲むという幻大陸シェルドラド…… 神界オリンポス、境界ヒュプノス、魔界ナイアデス、 この三界を総じてシェルドラドと呼ぶ。 大小12の国々からなる境界を主軸に、 人間には神界、魔界は架空の世界として認知されている。 紋章とはその国、地域の風土、思想などを象徴するシンボルのようなもの。 境界の暦はヒュプノスで最も古いとされる シンフォニア王国建国~の年号が広く浸透し、世界共通となっているようだ。 シェルドラドの語源は貝獣界であるため 人間界では通りが悪いらしく境界で使われることはあまりない。 ---- **【剣の帝国 ~アバロン~】 【紋章・黒竜】【王国暦677年建国】 北の大国。元々は数ある弱小国の一つに過ぎなかったが 建国より数十年の内に爆発的に勢力を拡大し 瞬く間に北大陸全土を統一、 先の百年戦争において多大な戦果を上げた一大帝国。 皇帝は王族ではなく戦争における 武勲、才覚、帝国への忠誠心、貢献度など、 総合的に相応しいとされる者がその座に就く。 元老院には治外法権が認められており、 場合によっては皇帝でさえ無視できないほどの、 権限、影響力を持つことも。 北のアバロン、南のシンフォニアと並び称され ヒュプノスの覇権を争ったが今では全盛期ほどの力は無い。 現在皇帝が行方不明らしいのだが 帝国は民にも事の真相を公にはしていないようだ。 一部では皇帝暗殺の噂も… ---- **【魔の千年王国 ~シンフォニア~】 【紋章・白竜】【建国暦1305年】 アバロンと双璧を成す南の大国。 国土はアバロンに劣っているものの 豊富な資源を有し気候風土にも恵まれているため、 あのまま戦争を続けていれば百年に亘り疲弊しきった帝国など 敵ではなかったとシンフォニアの歴史家は口を揃えて言う。 帝国と異なり王位継承権は代々、王家の者に与えられてきた。 人格者で自然との調和を第一に考える国王に対する民の信頼は厚い。 が、一方で他国の軍備増強をよそに 時代に取り残されつつある王国の行く末に不安を抱く者も少なくなく、 国王軍とは別個に、 義勇軍が組織されるといった動きも見られる。 魔術などの神秘的な事象、知識に精通しているため 人智の及ばないことにも寛容である。 ---- **【主無き地 ~ロードレスランド~】 【紋章・鷹】【王国暦680年建国】 アバロン領に属する国。 小国がせめぎ合う地理情勢からつねに紛争が絶えず、 戦争や政治的な駆け引きにより、 勢力図がたびたび塗り替えられてきた歴史を持つ。 アバロン建国より三年、帝国の領土拡大に伴いその傘下に加わる。 以後、永きに亘り一つの国として多くの英雄を世に輩出してきた。 百年戦争陰の功労者である。 しかし帝国は事実上敗北、何の褒賞もねぎらいも無いまま 戦争は終結を迎え結果、没落した貴族を生み、 領民の大半に帝国への不信感だけが残る形となった。 皇帝不在の事態に近隣諸侯は気付き始めており 戦乱を予感せずにはいられなかった。 水面下で着々と後継者争いの準備が進められている。 ---- **【神の庭 ~グランブルー~】 【紋章・鯨】【王国暦101年建国】 シンフォニア領に属する国。 往古、初代シンフォニア王は神託に導かれ乱世を平らげ、 この瘠せた大地に一代にして国を興した。 「汝、百年この地を護り抜いた時、大いなる祝福を与えん」 何故王は神託を享けたのか? 神託を告げた存在は何者なのか? 真実は定かではないが事実、それは起こった。 建国百年を迎えた日の朝、王が辺りを見渡すと周囲の様子は一変していた。 豊かな大自然が奇蹟然と確かにそこに存在していたのである。 父祖の話は本当だった。 王は神々に感謝し神託の伝承を後世に伝え、グランブルーを建国した。 以来、シンフォニアは繁栄の一途を辿る。 なぜこれほど栄えた国の文化水準が極端に低いのかは不明。 ---- **【時さえも凍る銀世界 ~オーローラ~】 【紋章・鹿】【建国暦推定628年以上?】 世界最北の雪国。 白夜と極夜に支配され、 百年周期で訪れる金環皆既日食の日には 具現化したオーロラによって天へ昇ることができる、 と言われる幻想的な世界。 一応帝国とは同盟を結んでいるらしいのだが 百年戦争においてオーローラが介入したと思われる記録は残されていない。 帝国もこの数百年、幾度か調査隊を派遣したが どういうわけか一向に成果が挙がらず 未だこの国の実態を掴めずにいる。 ベールに包まれ戦力が未知数のオーローラこそ 最も警戒すべき国だと危険視する声もあり、 再び世界が動き出さんとする不穏な情勢の中、 沈黙を守るこの国の存在は各国に一抹の不安を抱かせている。 永久凍土の中には旧世界の怪物が眠っているとも。 別名、起源の地。 ---- **【歴史の語り部 ~ポポカペル~】 【紋章・獅子】【王国暦468年建国】 南東にある砂の国。 熱帯雨林の回復限度を超えた開拓が世界一広大な砂漠を生んだ。 昼夜の気温差が激しく蜃気楼が人々を惑わす。 都市がまばらにしか存在していないため 領土の争いは皆無で、百年戦争の最中においても、 この地域が戦場になることはなかった。 厳しい環境にあっても人々は皆陽気で国は平和そのものである。 しかしそんな国柄とは裏腹に砂の海は歴史の闇に沈んだ、 決して拭い去ること叶わぬ人の罪、人の業をその身に孕んでいるという。 古代の遺跡や建造物も数多く点在しており謎が多い。 最近子供が消える事件が多発している。 ブタが活躍するサーカス団があると評判のようだが… 別名、終焉の地。 ---- **【不可侵領域 ~ノア~】 【紋章・馬】【王国暦732年建国】 アバロンとシンフォニアの境に位置する国で 百年戦争時南北双方の大国を相手に 一度の侵略も許すことのなかった永世中立国。 元は地続きの高台に築かれた小さな都市国家だったが めまぐるしく変わる情勢の中、巧く立ち回り次第に力を付けていき、 ついには両大国に対抗し得るほどの国となった。 百年戦争末期に起きた地殻変動、 海面の上昇により今では断崖絶壁の孤島と化している。 そのため空からでなければ侵入は不可能とされ 名実共に難攻不落の天然要塞として名を馳せる。 軍事的に重要な拠点であるため、 過去幾度となく侵略の危機に晒されてきたが 今なお中立を貫く姿勢に変わりはなく、その立場を護っている。 ---- **【七つの海の懸け橋 ~ウォーターセブン~】 【紋章・海豚】【王国暦1203年建国】 西の海に浮かぶ幾つもの島々からなる共和国。 妖精、階級差別が残るヒュプノスでは珍しく、 既存の枠に囚われない風潮が浸透している。 七つの海の懸け橋とは法に縛られることなく 地位や種族の垣根を越えた自由な国で在りたいと願う 人々の想いから付いた通り名である。 そのためこの国に統治者はおらず、 民の意向をそのまま国政に反映させている。 一握りの特権階級者による支配体制に異を唱えた、 ある人物の思想に理解を示したシンフォニア王の計らいで 国を掲げることができた。 シンフォニアとの繋がりは安定しているが、 従属国同士であるグランブルーとの関係は微妙で、 直接的な紛争に発展しないレベルで お互いを牽制し合っている模様。 ---- **【聖地 ~マリージョア~】 【紋章・天使】【王国暦1292年建国】 西の山岳地帯に築かれた宗教国家。 ヒュプノスで古来より信仰の深い マレ・ノストルム教発祥の地にして総本山でもある。 過去、一教団が国を成したという記録は無く、 同国の樹立は歴史上極めて異例のこと。 永く続く戦乱の世に疲れ果てた人々が、 民を導く指導者を渇望して建国するに至ったらしい。 全ては星の為に、これが教団の根底にある思想だが 内部ではその教義を巡り、 宗派争いが続いている。 中でも貝獣を風刺と見なし忌み嫌っている極右のホロカースト派と 対立する極左のグラディオ派の争いが激しい。 風刺の対象には伝説の四貝も含まれており 取り分け、火の貝の勇者の存在は 背教者を象徴するイデオロギーとして扱われている。 ---- **【旧き花の都 ~十六夜~】 【紋章・蛇】【王国暦905年建国】 遥か東方にある小さな島国。 永い間他国とは隔絶状態にあったため 外界の影響を受けることなく独自の文化を形成していった。 この国の皇は神と同格の存在として崇められ神皇と呼ばれている。 それ故、偏った価値観も当然の如く享受し疑問に思う者は少なかった。 それでも神皇の圧政に民が苦しんでいることは変わりなく 小規模な暴動が起きたこともあったがその度に神皇軍によって粛清された。 そんな絶対君主制が崩れたのは ここ数年、外部の何者かの介入に起因している。 現在、神皇軍と解放軍の間で内乱状態にある。 四季があり珊瑚礁の海に囲まれた美しい自然を今に残す。 地方によって言語に訛りがあるのは御愛嬌と言ったところか。 ---- **【地上の楽園 ~エデン~】 【紋章・蝶】【建国暦?年】 妖精郷。 世界各地の未だ人の手の及んでいない ある特定の地域を総じてエデンという。 特定の地域というのはエデンと呼ぶには、 幾つかの条件が有ることを指し 未開の地=エデンではないということ。 その条件とは、 +近くに水源がある +鉱物資源が豊富にある、 +妖精が棲んでいる +守護竜がいる +命の木と善悪の知識の木がある 細かい条件はまだあるが大きく分けてこの五点である。 今でこそ妖精は人間社会に馴染み深い存在として知られているが 今日に至るまでには凄惨な歴史があった。 迫害に次ぐ迫害、 妖精達は人間がいかに醜く愚かな生物であるか 良く判っていた。 故に、火の貝の勇者の英雄としての光と影を 誰よりも理解している。 ---- **【秘境 ~貝獣島~】 【紋章・貝】【数億年前から存在】 いつの日か 再び暗黒の闇より 大魔王よみがえりし時… 人々の祈り 天をつらぬき…… 次元の壁を越え… 火の貝の魂に呼びかける…… さすれば 選ばれし貝の勇者 われらのために この地に現る! 貝獣島に伝わる古き伝承である。 火、水、大地、大気、 伝説の四つの貝を祀る貝獣達が棲むと言われる地、貝獣島。 貝獣とは体に貝を宿した小柄な妖精の総称である。 貝獣は星と共に生き、星と共に死ぬ、 古の昔から星の意思を体現する存在として知られている。 しかし肝心の貝獣島が何処にあるのか、知る者はおらず、 誰にも実在するのかどうかは分からない。 もはや伝説の中にだけ語り継がれる幻の島とされている。 太古の自然が残る未開の地。
*新約・大貝獣物語 ---- #contents ----- **【オープニング】 海が歌っている… 死に瀕した星は、ひとつの夢を見た 自分の生きた歴史をふりかえる、壮大な夢を それは偶然だったのか あるいは必然だったのか 幼い頃の僕の目には 確かに存在していたけれど 遥かな時の流れの果てに 消えゆく命の輝きに 希望を見出すはあまりに儚い それでも僕らは歩き続ける 過ぎ去りし過去を、忘れ得ぬ想いを 未来への力に変えて 未来へと、届くように… ---- **【プロローグ】 かつて、戦争があった。 アバロン帝国とシンフォニア王国、 二つの国の衝突が発端となり世界の均衡が崩れたのだ。 戦渦はみるみる広がりいつしか世界を二分するほどにまで拡大、 シェルドラドは未曾有の混乱に見舞わることとなる。 およそ百年に亘って続いたことから、 百年戦争と呼ばれるこの大戦に終止符を打ったのは、 一人の若者と三匹の貝獣だったと伝えられている。 ときに王国暦1005年、アバロン帝国全盛の時代のこと。 時は流れ、 世界はようやく安定の時代を迎えた。 かに見えたのだが… 平和の陰で新たなひずみもまた生じていた。 運命の歯車は少しずつ、だが確実に廻りはじめている。 滅びの時を刻みながら。 物語は百年戦争終結から300年後の世界。 シェルドラドの辺境に位置する此処、貝獣島から始まる。 四つの貝が紡ぐ叙事詩を今、語ろう… ---- **【幻大陸 ~シェルドラド~】 シェルドラド…… 時空のはざまに浮かぶ世界 オーラの秘石が眠るという黄金郷シェルドラド 不思議な生物 貝獣たちが棲むという幻大陸シェルドラド…… 神界オリンポス、境界ヒュプノス、魔界ナイアデス、 この三界を総じてシェルドラドと呼ぶ。 大小12の国々からなる境界を主軸に、 人間には神界、魔界は架空の世界として認知されている。 紋章とはその国、地域の風土、思想などを象徴するシンボルのようなもの。 境界の暦はヒュプノスで最も古いとされる シンフォニア王国建国~の年号が広く浸透し、世界共通となっているようだ。 シェルドラドの語源は貝獣界であるため 人間界では通りが悪いらしく境界で使われることはあまりない。 ---- **【剣の帝国 ~アバロン~】 【紋章・黒竜】【王国暦677年建国】 北の大国。元々は数ある弱小国の一つに過ぎなかったが 建国より数十年の内に爆発的に勢力を拡大し 瞬く間に北大陸全土を統一、 先の百年戦争において多大な戦果を上げた一大帝国。 皇帝は王族ではなく戦争における 武勲、才覚、帝国への忠誠心、貢献度など、 総合的に相応しいとされる者がその座に就く。 元老院には治外法権が認められており、 場合によっては皇帝でさえ無視できないほどの、 権限、影響力を持つことも。 北のアバロン、南のシンフォニアと並び称され ヒュプノスの覇権を争ったが今では全盛期ほどの力は無い。 現在皇帝が行方不明らしいのだが 帝国は民にも事の真相を公にはしていないようだ。 一部では皇帝暗殺の噂も… ---- **【魔の千年王国 ~シンフォニア~】 【紋章・白竜】【建国暦1305年】 アバロンと双璧を成す南の大国。 国土はアバロンに劣っているものの 豊富な資源を有し気候風土にも恵まれているため、 あのまま戦争を続けていれば百年に亘り疲弊しきった帝国など 敵ではなかったとシンフォニアの歴史家は口を揃えて言う。 帝国と異なり王位継承権は代々、王家の者に与えられてきた。 人格者で自然との調和を第一に考える国王に対する民の信頼は厚い。 が、一方で他国の軍備増強をよそに 時代に取り残されつつある王国の行く末に不安を抱く者も少なくなく、 国王軍とは別個に、 義勇軍が組織されるといった動きも見られる。 魔術などの神秘的な事象、知識に精通しているため 人智の及ばないことにも寛容である。 ---- **【主無き地 ~ロードレスランド~】 【紋章・鷹】【王国暦680年建国】 アバロン領に属する国。 小国がせめぎ合う地理情勢からつねに紛争が絶えず、 戦争や政治的な駆け引きにより、 勢力図がたびたび塗り替えられてきた歴史を持つ。 アバロン建国より三年、帝国の領土拡大に伴いその傘下に加わる。 以後、永きに亘り一つの国として多くの英雄を世に輩出してきた。 百年戦争陰の功労者である。 しかし帝国は事実上敗北、何の褒賞もねぎらいも無いまま 戦争は終結を迎え結果、没落した貴族を生み、 領民の大半に帝国への不信感だけが残る形となった。 皇帝不在の事態に近隣諸侯は気付き始めており 戦乱を予感せずにはいられなかった。 水面下で着々と後継者争いの準備が進められている。 ---- **【神の庭 ~グランブルー~】 【紋章・鯨】【王国暦101年建国】 シンフォニア領に属する国。 往古、初代シンフォニア王は神託に導かれ乱世を平らげ、 この瘠せた大地に一代にして国を興した。 「汝、百年この地を護り抜いた時、大いなる祝福を与えん」 何故王は神託を享けたのか? 神託を告げた存在は何者なのか? 真実は定かではないが事実、それは起こった。 建国百年を迎えた日の朝、王が辺りを見渡すと周囲の様子は一変していた。 豊かな大自然が奇蹟然と確かにそこに存在していたのである。 父祖の話は本当だった。 王は神々に感謝し神託の伝承を後世に伝え、グランブルーを建国した。 以来、シンフォニアは繁栄の一途を辿る。 なぜこれほど栄えた国の文化水準が極端に低いのかは不明。 ---- **【時さえも凍る銀世界 ~オーローラ~】 【紋章・鹿】【建国暦推定628年以上?】 世界最北の雪国。 白夜と極夜に支配され、 百年周期で訪れる金環皆既日食の日には 具現化したオーロラによって天へ昇ることができる、 と言われる幻想的な世界。 一応帝国とは同盟を結んでいるらしいのだが 百年戦争においてオーローラが介入したと思われる記録は残されていない。 帝国もこの数百年、幾度か調査隊を派遣したが どういうわけか一向に成果が挙がらず 未だこの国の実態を掴めずにいる。 ベールに包まれ戦力が未知数のオーローラこそ 最も警戒すべき国だと危険視する声もあり、 再び世界が動き出さんとする不穏な情勢の中、 沈黙を守るこの国の存在は各国に一抹の不安を抱かせている。 永久凍土の中には旧世界の怪物が眠っているとも。 別名、起源の地。 ---- **【歴史の語り部 ~ポポカペル~】 【紋章・獅子】【王国暦468年建国】 南東にある砂の国。 熱帯雨林の回復限度を超えた開拓が世界一広大な砂漠を生んだ。 昼夜の気温差が激しく蜃気楼が人々を惑わす。 都市がまばらにしか存在していないため 領土の争いは皆無で、百年戦争の最中においても、 この地域が戦場になることはなかった。 厳しい環境にあっても人々は皆陽気で国は平和そのものである。 しかしそんな国柄とは裏腹に砂の海は歴史の闇に沈んだ、 決して拭い去ること叶わぬ人の罪、人の業をその身に孕んでいるという。 古代の遺跡や建造物も数多く点在しており謎が多い。 最近子供が消える事件が多発している。 ブタが活躍するサーカス団があると評判のようだが… 別名、終焉の地。 ---- **【不可侵領域 ~ノア~】 【紋章・馬】【王国暦732年建国】 アバロンとシンフォニアの境に位置する国で 百年戦争時南北双方の大国を相手に 一度の侵略も許すことのなかった永世中立国。 元は地続きの高台に築かれた小さな都市国家だったが めまぐるしく変わる情勢の中、巧く立ち回り次第に力を付けていき、 ついには両大国に対抗し得るほどの国となった。 百年戦争末期に起きた地殻変動、 海面の上昇により今では断崖絶壁の孤島と化している。 そのため空からでなければ侵入は不可能とされ 名実共に難攻不落の天然要塞として名を馳せる。 軍事的に重要な拠点であるため、 過去幾度となく侵略の危機に晒されてきたが 今なお中立を貫く姿勢に変わりはなく、その立場を護っている。 ---- **【七つの海の懸け橋 ~ウォーターセブン~】 【紋章・海豚】【王国暦1203年建国】 西の海に浮かぶ幾つもの島々からなる共和国。 妖精、階級差別が残るヒュプノスでは珍しく、 既存の枠に囚われない風潮が浸透している。 七つの海の懸け橋とは法に縛られることなく 地位や種族の垣根を越えた自由な国で在りたいと願う 人々の想いから付いた通り名である。 そのためこの国に統治者はおらず、 民の意向をそのまま国政に反映させている。 一握りの特権階級者による支配体制に異を唱えた、 ある人物の思想に理解を示したシンフォニア王の計らいで 国を掲げることができた。 シンフォニアとの繋がりは安定しているが、 従属国同士であるグランブルーとの関係は微妙で、 直接的な紛争に発展しないレベルで お互いを牽制し合っている模様。 ---- **【聖地 ~マリージョア~】 【紋章・天使】【王国暦1292年建国】 西の山岳地帯に築かれた宗教国家。 ヒュプノスで古来より信仰の深い マレ・ノストルム教発祥の地にして総本山でもある。 過去、一教団が国を成したという記録は無く、 同国の樹立は歴史上極めて異例のこと。 永く続く戦乱の世に疲れ果てた人々が、 民を導く指導者を渇望して建国するに至ったらしい。 全ては星の為に、これが教団の根底にある思想だが 内部ではその教義を巡り、 宗派争いが続いている。 中でも貝獣を風刺と見なし忌み嫌っている極右のホロカースト派と 対立する極左のグラディオ派の争いが激しい。 風刺の対象には伝説の四貝も含まれており 取り分け、火の貝の勇者の存在は 背教者を象徴するイデオロギーとして扱われている。 ---- **【旧き花の都 ~十六夜~】 【紋章・蛇】【王国暦905年建国】 遥か東方にある小さな島国。 永い間他国とは隔絶状態にあったため 外界の影響を受けることなく独自の文化を形成していった。 この国の皇は神と同格の存在として崇められ神皇と呼ばれている。 それ故、偏った価値観も当然の如く享受し疑問に思う者は少なかった。 それでも神皇の圧政に民が苦しんでいることは変わりなく 小規模な暴動が起きたこともあったがその度に神皇軍によって粛清された。 そんな絶対君主制が崩れたのは ここ数年、外部の何者かの介入に起因している。 現在、神皇軍と解放軍の間で内乱状態にある。 四季があり珊瑚礁の海に囲まれた美しい自然を今に残す。 地方によって言語に訛りがあるのは御愛嬌と言ったところか。 ---- **【地上の楽園 ~エデン~】 【紋章・蝶】【建国暦?年】 妖精郷。 世界各地の未だ人の手の及んでいない ある特定の地域を総じてエデンという。 特定の地域というのはエデンと呼ぶには、 幾つかの条件が有ることを指し 未開の地=エデンではないということ。 その条件とは、 +近くに水源がある +鉱物資源が豊富にある、 +妖精が棲んでいる +守護竜がいる +命の木と善悪の知識の木がある 細かい条件はまだあるが大きく分けてこの五点である。 今でこそ妖精は人間社会に馴染み深い存在として知られているが 今日に至るまでには凄惨な歴史があった。 迫害に次ぐ迫害、 妖精達は人間がいかに醜く愚かな生物であるか 良く判っていた。 故に、火の貝の勇者の英雄としての光と影を 誰よりも理解している。 ---- **【秘境 ~貝獣島~】 【紋章・貝】【数億年前から存在】 いつの日か 再び暗黒の闇より 大魔王よみがえりし時… 人々の祈り 天をつらぬき…… 次元の壁を越え… 火の貝の魂に呼びかける…… さすれば 選ばれし貝の勇者 われらのために この地に現る! 貝獣島に伝わる古き伝承である。 火、水、大地、大気、 伝説の四つの貝を祀る貝獣達が棲むと言われる地、貝獣島。 貝獣とは体に貝を宿した小柄な妖精の総称である。 貝獣は星と共に生き、星と共に死ぬ、 古の昔から星の意思を体現する存在として知られている。 しかし肝心の貝獣島が何処にあるのか、知る者はおらず、 誰にも実在するのかどうかは分からない。 もはや伝説の中にだけ語り継がれる幻の島とされている。 太古の自然が残る未開の地。

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