Wikileaksとは 和訳



WikiLeaksとは


WikiLeaksは非営利目的のメディア機関です。私たちの目的は、重要なニュースや情報を公共に提供する事です。私たちは、情報漏洩を目的とした情報提供者に対して、情報提供を安全に匿名で行える先進的な手段(エレクトロニック ドロップ ボックス)を提供しています。私たちの最も重要な活動の一つは、提供された情報源を私たちのニュースとともにそのまま公開することです。これにより、読者や歴史家等は真実の証拠を見ることができるでしょう。私たちの組織は、世界中の熱心なボランティア達のネットワークに支えられて、急成長を遂げた若い組織です。組織が正式に立ち上げられた2007年より、WikiLeaksは重要な情報を報道し公開するために活動してきました。また、こうした活動を支える為のテクノロジーの開発と導入を行ってきました。

私たちの情報提供機関、私たちのジャーナリスト達、そして私たちの匿名の情報提供者を沈黙させようと法的/政治的攻撃が加えられましたが、WikiLeaksはそれに耐え、勝利を得てきました。私たちの活動の根源である大原則は、言論と広報出版の自由を守り、人類の共有する歴史的記録を向上させ、全ての人々が新しい歴史を生み出す権利を支援する事です。私たちはこの大原則を世界人権宣言から得ました。特に、その19章から、私たちのジャーナリストやボランティア達は大きな活力を得ました。それは次のように記されています。「全ての人はみな、自由に意見を持ち表現する権利を持つ。この権利には、干渉される事無く自分の意見を持つ自由と、国境によらずいかなるメディアからも情報や思想を求め、受け取り、伝える自由が含まれる。」我々は世界人権宣言に賛同し、これを支える事を模索しています。

1.2 WikiLeaksの運営

WikiLeaksは、最高のセキュリティテクノロジーとジャーナリズム、そして倫理的な信念を兼ね備えています。他のメディア放送局が調査報道を行うように、私たちは情報の匿名の情報源を受け入れます(が、情報提供を呼び掛けることはありません)。他の放送局とは異なり、私たちは最先端の暗号化情報技術により保護された高度なセキュリティ匿名ドロップボックスを、情報提供者に提供しています。こうすることで、私たちの情報源に対しての最大限の保護を提供しているのです。私たちは、ありのままの真実を得てそれを公開するためならば、何をも恐れる事無く努力します。情報が入手されたならば、私たちのジャーナリストは、資料を分析し、それを確認し、その内容が社会にとってどう重要であるかをニュースとして書きます。そして、読者が情報源の文脈と照らし合わせて分析できるよう、私たちはこのニュースとともに資料そのものを公表しています。WikiLeaksのニュースはWikipediaの形式を取った読みやすい表現のスタイルを用いています。ただし、Wikipediaとは違い、不特定の読者が我々の記事を編集する事は出来ません。

メディア組織が成長・発達するに従い、Wikileaksは危害を最小化する手法を開発し向上させてきました。私たちが公開するニュースを検閲する事はありませんが、時には、罪のない人々の生命や身体を守る為に、情報源に含まれている個人が特定されるような詳細について、削除したり著しく公開を遅らせたりすることもあるでしょう。

私たちは情報源を提出していただく望ましい方法として、どのような資料であれ匿名の電子ドロップボックスをお勧めしますが、これ以外の方法として持参や郵便による提供も受け入れます。私たちは情報提供を求めませんが、情報が提供される状況であれば、安全な情報提供と情報提供者保護を確実にします。私たちのもとには大量の情報が送られており、それを処理する能力には限りがあるので、情報提供者からの情報の検証に時間がかかることもあります。

私たちはまた、WikiLeaksが基にしている原則に対して個人的に賛同する世界中の有能な弁護士達やこのメディア組織を守る人々のネットワークを有しています。

1.3 なぜメディア、特にWikiLeaksが重要か

出版活動により透明性が増し、この透明性が全ての人々にとってのより良い社会を生み出します。より精密な検証が不正を減らし、政府や企業等の全ての社会組織内での民主主義を強化します。健康的で活気があり、探究心あふれる報道メディアは、こうした目的を達成する為の重要な役割を担っています。私たちは、こうしたメディアの一翼を担っています。

検証するには情報が必要です。歴史的に、情報というものは、人間の生命や人権、そして経済面で多くの犠牲を要するものとされてきました。技術の進歩、特にインターネットや暗号などの発展によって - 重要な情報の伝達にかかるリスクを低下させることができます。米国最高裁判所はペンタゴン文書に関する画期的な判決のなかで、"自由かつ抑制を受けない報道機関のみが効果的に政府の欺瞞を摘発することができる"と裁定しました。私たちも同様の意見です。

政府の誠実さを保たせるのは、その国の国民だけではなく、メディアを通してその政府を注視する他国の人々でもあると、私たちは信じています。

Wikileaksはの創設に至るまでの数年間で、世界の出版メディアの独立性が低下し、政府や企業やその他の機関に対する厳しい質問をする姿勢が全く見られなくなってきた事を目の当たりにしました。これに変化を起こす必要があると、私たちは確信しました。

Wikileaksはジャーナリズムの新しいモデルを提供してきました。私たちは収益を上げる事が目的ではありませんから、他のメディアと競合するような古典的モデルに従う事なく、世界中の他の出版社やメディア組織と協力的に働いてきました。私たちは手にした情報を密かに溜め込むこともありません。私たち独自のニュースとともにオリジナルの情報も提供します。読者は、私たちが報道している内容の真実をも確認することができます。通信社と同様に、Wikileaksも他のメディアで取り上げている話を報告します。私たちはこれを推奨しています。世界のメディアは可能な限り互いに協力し合って、幅広い国際的なリーダーシップを目的とした記事を提供すべきだと信じています。

1.4 WikiLeaksはニュースの真偽をどう確かめているか

私たちは、全てのニュースを評価し、真実性を確かめています。提供された情報は、非常に細かく定められた手法によって審議されます。これは本当か?どの部分をもって真実と証明できるのか?どんな人物だったらこうした情報を偽造するような動機を持つだろうか、そしてそれは何故だろうか?私たちは、伝統的に用いられてきたジャーナリズムの調査方法に加え、現代的なテクノロジーを基礎とした方法も用いています。通常は討論を通した分析を行い、偽造がいかに難しいか、その意味、動機、時期、ドキュメント著作者の主張、さらに詳細な疑問に対しての見極めを行います。
また、そのドキュメントについて外部の検証を求める場合があります。例えば、「巻き添え殺人(Collateral Murder)」ビデオの公開の際にあたり、私たちはヘリコプター攻撃の目撃者や、犠牲者へのインタビューのために、イラクに取材チームを派遣しました。そこから取材チームは、医療カルテ、死亡診断書、目撃証言記録その他、情報の真実性を補強する証拠を得ています。私たちの検証プロセスは、私たちが今後も決して間違いを犯さないことを意味するものではありませんが、これまでのところ、ウィキリークスのとっている方法は、出版した全てのドキュメントの真実性を正しく特定しています。

公開する記事それぞれの元となった原本を公開することが、その情報が本物であることを公衆に示す私たちの方法です。読者は私たちの情報をそのまま信じこむ必要はなく、自分自身でも確かめられるということです。この方針の下に、私たちはまた、他の報道機関の活動もサポートします。他の報道機関は私たちが最初には気付かなかった角度や切り口から情報を見るかもしれません。原本が自由に利用可能となることにより、私たちはメディア全体がその情報を分析し、コメントするようになることを望んでいます。私たちが目的とする大切なことは、真実を知ることを通して読者が自分自身で考えを持つ、ということなのです。

1.5 WikiLeaksを支える人達

WikiLeaksはSunshine Pressの企画です。もう今となってははっきりしている事ですが、どんな風評があったとしても、WikiLeaksはいかなる諜報機関や政府の隠れ蓑でもありません。こうした風評はWikiLeaksの初期の頃からあり、おそらく諜報機関そのものから言われていたのだろうと思われます。WikiLeaksは、社会における表現の自由と情報の透明性の向上を長きにわたって推進してきた人々による、独立した世界規模の組織です。私たちの組織には、著名なジャーナリストやソフトウェアプログラマー、ネットワークエンジニア、数学者等の人々が含まれています。

証拠を検証すれば、私たちの主張の真実性がはっきりします。当然の事ながら、諜報機関は情報を隠したがります。これとは対照的に、Wikileaksはそれとちょうど反対の事をしてきたというわけです。恐れや私意なく、長期にわたって私たちが世界に真実をもたらしてきたという事を私たちの実績は示しています。

かつて、偉大なアメリカの大統領トーマスジェファーソンは、絶えざる警戒が自由の対価であると述べました。報道メディアはこの警戒における重要な役割を果たしていると信じています。

1.6 情報提供者の匿名性

可能な限り、WikiLeaksは決して情報源を明らかにしません。組織や情報源を攻撃しようとする勢力から守るため、私たちのメディア組織や匿名のドロップボックスに関する機密事項を明らかにすることはできません。ただ言えるのは、私たちは世界各地に構えたいくつものサーバを運用し、運用記録を残していないことだけです。よって当局がその記録を押収することはできません。WikiLeaksのネットワークでは、情報がウェブサーバに送られるずっと以前の早い段階で匿名化処理が行われます。私たちの組織の各部署は、全世界のインターネット運用状況に関する専門的知識無しで、情報提供者を匿名化するためお互いに協力しなければなりません。

しかし、私たちはネットカフェや無線アクセスポイント、郵便さえ利用した情報提供方法を指示しているため、万一WikiLeaksが外部の捜査機関に潜入されたとしても、情報源を探知することはできません。政治的・諜報的な目的で情報提供者のコンピュータが監視されたり、自宅がビデオカメラで隠し撮りされている可能性がありますので、情報提供者がWikiLeaksに対して非常にセンシティブな情報を送ろうとしている場合は、自宅や職場から離れた場所で行うよう提案します。

いくつかの国では政府が「WikiLeaks」という名称を含むアドレスへのアクセスを遮断しています。これには対応する手法があります。WikiLeaksでは例えば「https://destiny.mooo.com」というような(「WikiLeaks」という)名称を含まない多数の代替ドメインを使っています。代替ドメインのアドレスについて、私たちに質問したり訊いてまわることができます。暗号証明書に「wikileaks.org」とあることを確認してください。

2 WikiLeaksの情報機関としての歴史

2.1 賞と背景

WikiLeaksの勝ちとった賞:
  • the 2008 Economist Index on Censorship Freedom of Expression award
  • the 2009 Amnesty International human rights reporting award (New Media)

WikiLeaksは、主要メディアを出し抜いて主要なニュースを扱い、情報源と発言の自由を守ってきた歴史があります。私たちは、情報元を明かしたことは一度もありません。検閲をしません。2007年にこの組織が形成されてから、WikiLeaksは、あらゆる法的な(そして不法な)抗争に打ち勝ってきました。相手はペンタゴン(アメリカ国防総省)、中国公安部、ケニアの元大統領、英領バミューダ諸島の首相、サイエントロジー、カトリックやモルモン教の教会、スイス最大のプライベートバンク、ロシアの財閥などです。
WikiLeaksは世界中の他の報道機関がこれまで集めてきた情報よりも遥かに重要な情報文書を公開してきました。

2.2 私たちが打ち破ってきたストーリー

  • 戦争、殺害、拷問、勾留
  • 政府、貿易、企業の透明性
  • 言論の自由と報道の自由の抑制
  • 外交、スパイ活動、諜報(防諜)活動
  • 生態系、気候、自然、科学
  • 汚職、金融、税金、取引
  • 検閲技術とインターネットフィルタリング
  • カルト集団その他の宗教団体
  • 虐待、暴力、権利侵害
 (以下、各項目について具体例が挙げられています。後日翻訳予定)

3 探究心旺盛なメディアが世界を変えていくことについて

3.1 強力なメディアから生まれる優れた政治がマラリアの治療薬となったケース

優れた科学ではなく優れた政治によって人々の苦しみが解決された例として、マラリアがあります。蚊によってもたらされるマラリアにより、百万人以上の人々が死んでいます。その80%以上が子供です。イギリスではかつてマラリアが流行していました。北米では現在もマラリアが流行しており、毎年何度か集団感染が起きています。アフリカではマラリアで1時間に100人以上が死亡しています。ロシアでは1990年代の体制崩壊の際にマラリアが再流行しています。これらの違いはどこから生じるのでしょうか?

マラリアで大勢の死者が出ている地域がある一方で、何とか食い止めている地域があるのは何故でしょうか?過去にマラリアを根絶したロシアのような地域でも再度発生したのは何故でしょうか?マラリアの流行を予防する方法はみんな知っています。科学は世界共通のものです。あとは優れた政治があるかないかの違いだけです。

言い換えると、無責任で破綻した政府が、マラリアを利用して、子供達にとって毎日が「9・11」となるような状態にしているのです。

国民は、政府の真の計画と行動を知ったときにはじめて、政府を支持するか拒絶するかを意図的に選択することができます。開放的な政府が出版や公開の自由を保護するとき、最も活力のある状態となります。そうした保護がない場合に、精力的で用心深いメディアを介して公開することが私たちの使命です。

ケニアでは、5歳以下の子供の死亡原因のうち20%がマラリアによるものと推定されていました。2007年12月の国政選挙の前に、WikiLeaksが30億ドルにのぼるケニア政府の腐敗を明らかにしたところ、得票率が10%変化しました。それによって憲法が改正され、より開放的な政府が成立しました。間もなくケニアでのマラリアによる人的犠牲も急激に変化しましたが、私たちも長期的にはそうなるであろうことを信じていました。これは、WikiLeaksのありのままの報道によってもたらされた改革の一例です。

3.2 報道、良き統治、そして健やかな社会における、原則に基づいた情報漏洩


3.3 報道機関は本当に自由であるべきか?


3.4 WikiLeaksに提示された証拠によって、暴虐的政治は潜在的に法的結果に直面することになるか?

最終更新:2011年01月03日 12:08
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