東西 天狐@akiharu国さんからのご依頼品


登場人物紹介
○東西天狐@akiharu国さん
akiharu国の吏族さん。
akiharu国と言えば、ドラッグ特化からの派生”竪穴に封じられし化け物”
…ではなく、
医者で風紀委員で生徒会役員のアイドレスを着用している方。大の健康マニアで、隠れマッチョ。
周りにもトレーニングを勧めて回るゆえ、一部の国民に恐れられている?

○結城 火焔(ACE)
PS2ゲーム ガンパレード・オーケストラ緑の章に登場のキャラ。
天下無敵のすーぱぁぁぁぁぁ・がぁぁぁる!!美少女w美少女w
横ポニテな髪型も似合ってるチョー健康的元気娘。熱血っ!!
「コガ」と言う名の妖狐タイプの雷電(合成獣)に乗り、巨大な青竜刀を手に戦う山岳騎兵。
…美少女ハンターでもあるらしい。

キ~~~ン コ~~~ン カ~~~ン コ~~~ン♪
午前の部の授業終了の鐘が鳴る。
生徒たちにとっての楽しみのひとつ、お昼休みの始まりだ。
机を寄せ集まって弁当を広げる女子…
連れ立って食堂へと向かう男子…
購買へ人気のパンをgetしに向かう勇者…
腕組んで何処かへ消えるカップル…
なかなか賑やか、騒がしい。ああ、青春の香りがする…である。

そんな中、東西 天狐は勢い良く席を立った。
目指すは思い人、結城 火焔の下へ!
 天狐:「(前は逃げられたけど…こんどは!!)」
火焔が逃げるよりも先に、素早く、と昼休み開始の鐘が鳴る何分も前からタイミングを計っていたのだ。
 天狐:「結城さん」
思い切って声をかける天狐。
 火焔:「……」
火焔は無言で彼を見た。
 天狐:「結城さん、いや、結城火焔。君に勝負を申し込む。どうか、うけてほしい」
すっと火焔の瞳が半目になる。冷たい目線だ。
 火焔:「喧嘩は嫌いなの」
うぐっと一瞬言葉に詰まりそうになる天狐。
 天狐:「ケンカじゃない!」
 火焔:「ここではやめて」
心の中の思いを目に、まっすぐな視線で見つめたが火焔は拒否した。
じゃぁ場所を変えて…と提案するも食事がしたいのと言われて固まる天狐。
火焔の表情を見るに段々と機嫌が悪くなってきているのがわかる。

 火焔:「私の事、少しでも考えてくれている?」
半目でじと~っと見られる。ああ、不信の眼差しは痛い…。
 天狐:「…すまない」
 天狐:「また、先走った」
ずーん…と肩を落とす天狐、無言の彼女を前に猛省している。
 天狐:「食事、ですね。確かに、俺も腹が減って気が短くなったかもしれない」
段々、最初の元気がなくなってくる…
本気で凹んだ彼は、頭を冷やしてきますと立ち去った。

廊下に出た彼は洗面台で顔を洗っていた。
 ザバザバザバ…
 天狐:「(おちつけ、おちつけ)」
すっすっはー、すっすっはーと深呼吸をして呼吸を整えると彼は教室へと戻った。
こそ~りと扉の辺りから中を覗き見る。
当然、視線は結城 火焔をロックオンである。
彼女は友達と話している。
会話に割って入ろうか?どうしようか?と悩みながら、とりあえず自分の机へと戻った。
戻った…が、席に座った途端、頭を抱えて突っ伏した。
 天狐:「(バッドエンドしか浮かばねぇ…)」
orz
教室の一角に絶望の夜の闇が浮かびあがる。
ちらちらと火焔の様子を見ながらも、声をかけるタイミングが掴めない…
悶々としている内に昼休みが終わりそうになる
その時、

   ガンッ!

火焔が笑顔のまま机を拳で叩いた!

思わず、ビクーン!と背筋が伸びる天狐。
なにやってんのよ、このヘタレ!と言われた気がした。
 天狐:「ああー、あああー、もう!」
考えるより先に、頭が計算するより先に、体が動いた。
気が付けば立っていた。
気が付けば火焔の手を取っていた。
そして、駆け出した。連れ出した。愛の逃避行!(違っ)

場所かわって屋上。
時間はもうすぐ昼休み終わる、午後の授業直前である。
なのに、周りには野次馬の山、山、山!
ギャラリーたくさん、てめぇらちゃんと勉強の用意しろっ!である。
さて、天狐に連れ出された火焔、腕を組んで仁王立ち。
正気に返った天狐、あまりの事態に天を仰いではははーと笑いたくなった。
 天狐:「もうなんか、いろいろほんとうにごめん。俺のわがままで」
 天狐:「これで、最後にするから」
一言一言かみ締めるように言葉を発する。
 火焔:「なに?」
じと目の火焔は天狐の言葉を待っている。
 天狐:「一目ぼれだったんだ」
 天狐:「どうしたらいいかわからないんだ。」
ぽつぽつと言葉をつむぐ、心に浮かぶままに…。
野次馬がざわざわと騒ぎ出した。誰かのがんばれ~っとの声が聞こえた。
 天狐:「もう、俺は嫌われてしまってるかもしれないけど、」
いったん言葉を切って天狐は火焔を見た。まっすぐ、彼女だけを。
 天狐:「それでも結城火焔、君の事を好きなんだ」
周りの野次馬からおお~っ!と歓声があがった。告白だー告白だーとの声も聞こえた。
 天狐:「迷惑だって分かってる。この間も、今も」
 火焔:「コガ!」
 天狐:「頼む」
天狐の告白の間を割って火焔の声。
指示を受けたコガが野次馬を倒し始めた。冷やかし、イクナイ!

しばらくして静かになる一帯。
目が点に鳴る天狐。
ひゅるりら~…と風が吹いた。
 天狐:「…えー。と…そっか、ありがとう」
いきなりコガが暴れ出したのには驚いたが、真面目な話を邪魔されるのが嫌なんだと思った。
 火焔:「話を続けて、出来れば面白く」
うなずく天狐、深呼吸しながら心を落ち着かせていく。
鐘が…鳴った。昼休み終了の鐘が。

 天狐:「俺は、速くないし。」

 天狐:「心も鈍いけど」

 天狐:「結城火焔を好きな思いだけは絶対に絶対だから」

 天狐:「好きです、好きです、好きです。もう頭がおかしくなるくらいに」

 天狐:「だから、君の言葉が聞きたい」

火焔は、もっと面白いことをいってと言った。
女の子にとって一生の問題なんだからとも…
たしかに誰かを好きになるってことは大変な事である。
また、雷電に育てられて彼女は情が人一倍深いのかもしれない。それゆえの言葉なのかも…

 天狐:「泣いてたらどこにいても全力で駆けつけます!笑ってくれるならどんなことだってやる!」

 天狐:「一生毎日好きです、愛してるって言います」

静まり返った学校の屋上で、不器用な男の愛の告白…。
それを静かに聞く女。

 天狐:「俺はバカだから」

 天狐:「なんていったらいいかわかんないから」

目がぐるぐる、動悸も早くなってくる、握り締めた手に汗も滲む
それでも、言葉を続けた。自分の気持ちを知ってもらいたい!ただそれだけでもいい

 天狐:「好きです、好きです、好きです、好きです、好きです」

 天狐:「晴れの日も曇りの日も雨の日も嵐の日も」

 天狐:「きっと世界中の誰より幸せだって言わせて見せるから!」

心からの真実の言葉。
不器用だから、不器用だからこそ嘘偽りのない真実の言葉が言える。
飾り立てたどんな言葉よりも 心に響く…言葉。
彼の決心とも言える言葉は、彼女へと届いただろうか?

 火焔:「30秒でギャグを言う、急いで」
東西 天狐、一世一代の愛の告白の返事は無茶なものであった。
 天狐:「あ、ああああ」
 天狐:「ふ、ふとんがふっとんだ!」
 天狐:「じゃないああああ」
 天狐:「大好きです!!」
突然のギャグ要請に頭が真っ白白のパニクルー。
orz
凹む天狐の姿に、火焔は少しだけ笑った。そしてコガに乗る彼女。
 火焔:「次はしっかりやるように。じゃ!」
そう言うと敬礼して屋上から飛んだ。コガが壁を蹴って走り、消えた。
既に見えなくなった火焔に向かって、わかったーーーー!!!!と叫んで返事する天狐。
火焔が消え、コガが消え、自由になった野次馬ズ…
彼ら彼女らから2人のために、おめでとうコールが巻き起こった。
祝福ムードに包まれる屋上で、照れる天狐。
彼と彼女の物語は、これからどうなるのだろうか?
まだ始まったばかり…2人の前途に幸多からん事を!である。

fin


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引渡し日:2007/12/29

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最終更新:2007年12月29日 18:28