NO.97 高神喜一郎さんからの依頼


賭け事は計画的に…

『ここは根源力と引き換えにダイスを振る店だ』

と宣言して夏祭りの夜店の一角に店を開いたヨシフキン! どこから取り出したのかはわからないが店の前に商品を並べだした
『ピドポーション』
『1しか出ないダイス(改め偽ミハダイス)』
『30分だけ大人or子供になる薬』
『オイルボール』、『フードボール』、『ゲームボール』
『一振りの燃える剣』
『盾』が1枚
『金のリンゴ』
『危険な指輪』と『安い指輪』
といった豪華ラインナップこれをみて賭けをしない奴は藩王を筆頭として紅葉国の国民にはいなかった…。そう、これが後に言われる(?)『紅葉ルウシィの夏祭り200人斬り』の惨劇のきっかけであった。

ヨシフキンに勝てたのは紅葉ルウシィの『金のリンゴ』とあとから追加された『世界の謎の瓶』であった。この『金のリンゴ』はどこぞの女王がモテモテになりたいからとブラウニーを捕まえて作らせた男性のモテモテになるアイテムらしい…。その効果!なんと
5m!!バロ、英吏をはじめその場に居た藩国民の男性陣は紅葉ルウシィに抱きつこうとした。後日談としてその後はもてすぎて困った女王は外してと泣いて謝った曰くつきのアイテムである。もう一人の勝者はアルバート・ヴィンセント・ログマンであった。お嬢様こと紅葉ルウシィから「アルバートがんばれー」と言われ、男を見せる為に振ったサイコロは最大の目の6を振り期待以上の仕事をして『オイルボール』を勝ち取った。
 あとは死屍累々でヨシフキンのダイスの目に神室想真、サンガ、結城玲音、む~む~、春賀が涙をのんだ。
 ホクホク顔のヨシフキンに挑戦していないのはバロと高神だけだった。先に動いたのは「俺だ」と言って前にでたバロだった。「そのポーションを」と言ってゲームを始めようとしていた。普段のバロは高神のする事に関しては好きにやらせていたのだが今回は珍しく主張した。そんなバロの行動を「う。・・・・でもいいです、バロのわがままが聞けました。」と言ってとめずに先に賽の目を振らせた。一瞬、高神の方を見たバロは覚悟を決めて「まいる!」と言って気合の一振りで出た賽の目は『5』だった。バロは『6』でない事を若干不満ではあったが悪い賽の目かと思い直し、ヨシフキンにプレッシャーをかけ始めた。
少し離れた場所では『金のリンゴ』の呪われた紅葉ルウシィが近寄るなといわれて離れていると呪いの効果で引き寄せられている男共を「まだまだー!!」迎撃している雄姿が見ることができた。

場面を夜店に戻すとバロのプレッシャーを気にする様子もなくヨシフキンは高神をみて「彼女のために」と振った賽の目にみんな注目した。そして、バロが高神との関係を清算できるのか高神の想いが勝つのか…。注目の賽の目は

『5』

だった。
 その賽の目を見たバロはそのまま倒れた。高神は急いでバロを支え、藩国民達はさっきまで根源力取られたのを忘れて「ヨシフキン、今度ばかりはないす!」、「うんうん、ヨシフキン殿、良くやってくれましたね」、「賭けには負けたけど、ありがとうございま……す?」などと褒めていた。
 ヨシフキンはその光景をみて笑いながら荷物をまとめて立ち去ろうとした。それを見つけた高神は「俺も賭けます!指輪、指輪を!」というとヨシフキンはポケットから木製の指輪を取り出して高神の手のひらに乗せ握らせた。
 高神はただ指輪が欲しかったのではないバロとの御揃いの指輪が欲しかったのだ。その事目で訴えるとヨシフキンは真面目な顔で「手を広げて」と言った。いわれたように手を広げると指輪は二つに割れていた。そう、断面があまりにも自然すぎたので境目が高神には見えなかったのだ…。ヨシフキンからの思わぬプレゼントに喜びを隠せない高神をみて満足そうに笑って「これだけ儲けさせてもらったからね」といって手を振って消えていった。




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最終更新:2007年11月09日 23:38