NO.87 比嘉劉輝さんからの依頼


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夏祭りは終わっていた。
いまやっているのは、秋祭り。
遠く近く、祭ばやしが聞こえてくる。
今の気温は27度。
真夏のそれに比べれば、随分涼しい。
比嘉は、ぽつりと、
「随分涼しい……もう秋だなあ」
そうつぶやき、しみじみとした。
影法師は辺りを見渡しながら、
「っつーか場合によっちゃ寒いよ?」
夜で27度。それなりである。
と、ふたりの前にアララがやってきた。
緑色の髪を揺らしている。
比嘉は、
「どうもこんばんは。今日は皆さんよろしくお願いします(ぺこりとおじぎ)」
影法師は
「こんばんは。一時間ほど、よろしくお願いします(礼」
アララは髪を下ろしている。
その髪はまだ、濡れて光っていた。
比嘉は、
(影法師さんの反応に期待するPL(何))
影法師は比嘉の意味ありげな視線にやっと気がついた。
アララの濡れた髪に、頭の中がやられていたのだった。
「……えーっと、影法師さん?大丈夫ですか?」
アララは影法師を見て、微笑んだ。
影法師はもうぐるぐるだ。
「ごめん。素で言葉が(死」
比嘉はうんうんとうなずき、
(流石影法師さんだ、と思うPL(笑))
と思った。
アララは影法師を見ながら、自分の胸元に指をはわせた。
「おねーさんの服の下、見たい?」
比嘉は、
「……。(なんとなく赤面)」
そして本音で語る影法師。
「全力で見たいです!」
「(ぶほ、と噴き出す比嘉)」
焦って、
「な、なにいってりゅんですか!(噛んだ)」
そこは言っちゃいかんだろう、と比嘉。
しかし影法師は、
「いや、自分には素直になろうかと…(ぐるぐる」
もうぐるぐるのぐるぐるだった。
仕方なく比嘉は、アララに向かって、
「え、えーっと、こちらの方は影法師さん、僕の友人です。」
アララは微笑んだ後、もっといい男になったらねといって、どこかいってしまった。
スイトピーが歩いてきた。
スイトピーは、過去の経験から、一言。
「うわ、嫌な人」
比嘉はアララを気にして、
「ほら、怒っちゃった……(やれやれ)」 吹きながら、影法師は自分のいつもの癖を呪った。
と、スイトピーに気づいた比嘉は
「あ、いや、その節はどうもすいません」
スイトピーに謝罪する。
影法師は、スイトピーにも気づかない。
我を忘れている。
「やっちゃったよ! ある程度予測してたことだったけど!(さめざめ」
そして泣きながらやっとスイトピーに、
「あ、はじめまして。影法師って言います(遅」
スイトピーは、無言で、
「……」(劉輝を白い目でみてる)
フォローに入る比嘉。
「で、えーっと……すいません、今日も変な人コンビです。こちらは影法師さん、僕の友人です」
紹介された影法師に、比嘉にはすげなく、スイトピーは、
「友達を選んだほうがいいわね」(にっこり)
影法師は泣き止んで、
「変な人ゆーなよー。嘉納さんには勝てねーよー」
比嘉はため息まじりに、
「お世話になった人を旅行に招待してるんですけど……すいません」
スイトピーのつんとした態度はかわらず、
「なるほど……」
の一言のみ。
比嘉はその様子に小さくなりながら、
「類は友を呼んでいるというか……はい……」
影法師、「良く選べよっ(ぐるぐるしながらきちゃんの肩を叩こう(ぇ」
比嘉の肩を叩いた。
お前が言うなである。
ぐるぐるにも程がある。
比嘉は苦笑いで、
「……見ての通りの人です。いや、いきなり振られたんでいぢけてるだけですけど」
怪訝な顔でスイトピーは、
「いきなりふられる?」
そして何かが壊れた影法師。
「始まってもいないぜ! と思っておこうとしてる俺のハートはブレイクだぜ、きちゃん(ぇ」
「ええ、さっきアララさんにド直球で……はぁ (溜め息)」
深いため息の後、比嘉は影法師に抗議する。
「っていうか、セクハラですよ!あんなの!(汗)」
事情をよく知らないスイトピーは、
「……どういう人かしらないけれど、悪いことをしたのなら、あやまりにいけばいいじゃない」
と言った。その通りである。が。
「いや、うん。ごめん。今から行けば間に合うだろうか(死」
影法師の顔には死相が。
「了解! もう一心不乱に謝ってきます!」がしかし。
探せば見つかるものなか。
比嘉はスイトピーの発言にうなずき、
「そうですね、その通りです。影法師さん頑張ってー」
スイトピーはぼそっと、
「どんな特徴?」
ちらっと比嘉を見ながらスイトピーは、
「私も、この人と話すくらいなら、手伝うから」
比嘉は、慌ててスイトピーに弁明する。
「いや、ホントにごめんなさい。あの時は緊張してたんですっ!」
影法師はスイトピーに、アララの特徴を告げる。
「緑の綺麗な髪を降ろした人です。たぶん、目立つと思うんですけど…」
すっと、スイトピーは比嘉と影法師の真後ろを、
「あそこ?」
指差した。
アララだ。1番近い屋台、綿飴屋で綿飴を買っている。
「…………影法師さん、僕らの目は節穴くさいですよ」
比嘉は今度は逆に影法師の肩を叩いた。
影法師は、
「あ、あの人です! ・・・・・・・・めっさ近いよっ!?」
そしてスイトピーに礼を言うと、
「ありがとうございます!」
一心不乱に綿飴屋へ向かった。
アララの横にたどり着き、声をかけるより先に、アララから、
「あら。どうしたの?」
そして、
「あめ、食べる?」 影法師はさっきの非礼を詫びようとするのだが、どうやらアララ、怒っていない。
「あの、えっと。初対面でいきなり破廉恥な・・・あ、頂けるんでしたら」
比嘉は静かに、
(これは、影法師さんの頑張りを見守るパターンか、と思うPL)と思った。
影法師は比嘉の視線を感じて、目で訴えた。
(きちゃんがマイル払ってくれたんだから頑張ってよ!(笑)
比嘉はにや、と笑ってさらに視線で返す。
(いやいや、俺だって、影法師さんが照れてぐるぐるしてるの見るの好きだもん)
影法師はちょっと肩を落として、
(なんかみんなそういうんだよな(死)
死相を深めた。
アララは食べかけをそのまま貴方にさしだした。
ふわふわの綿飴である。
「はうっ。あの、えっと?」
影法師は、頭の中で間接キス、と言う言葉が浮かぶのを止められない。
「い、いいんですか?(ぐるぐる」
比嘉も、自分の想い人、スイトピーに声をかけた。
「えーっと……スイトピーさんもわたあめ、食べますか?」
影法師ら二人を遠くに見つつ、ぽつり、と誘った。
アララは、男の純情を知ってか知らずか、それともわざとか、
「私、最初の一口目だけが好きだから」
と綿飴を差し出す。
スイトピーはアララの話をきいて首をひねっている。
「えっと……。じゃあ、御好意に甘えさせていただきますっ」
影法師は生唾を飲み込んで、綿飴を貰って食べた。
甘い。
これが恋の味?
比嘉は視線を伏せるか迷いながら、
「なんか……見てる方が恥かしい……(影法師さんを遠くに見つつ)」
影法師は、最初の一口しか食べられていない綿飴の代金を気にして、
「えっと。御代は…(おろおろ」
スイトピーは、じと目でアララを見ながら、
「ひどいひと」
その通りである。
アララが最初の一口だけが好きなのは、おそらく男も同じだろう。
女の直感である。
そして影法師が財布を取りだそうとしている間に、アララはすでに隣のリンゴ飴のところにいっている。
比嘉はスイトピーの発言を受け、
「そ、そうですか?」
影法師は急いでリンゴ飴屋へ走った。
「うおっ。ちょっと待ってー(汗」
比嘉もまた、影法師の様子を見てぐるぐるし始める少年14歳男(何)だった。
影法師は追いかけた。そしてアララに、
「一つか二つぐらい俺に払わせてくださいよっ(死」
追いついた。
アララは艶やかに笑って、
「あら。歳下の分際で?」
影法師はアララの言葉をうけ、
「うっ。でも一応男ですんで。」
アララはふふんという顔だ。
影法師を見ながら、髪を編んでいる。
あげる気のようだ。
何事かをしている夜店の方が気になりながら比嘉は、
「まあ、影法師さんなら大丈夫、かなあ……あ、スイトピーさんかき氷食べますか?」
あくまでつれないスイトピー。
「遠慮しておくわ」
比嘉はあからさまに肩を落として、
「あぅ……(しょんぼり)」
そして哀愁の自己分析。
(段々しょげた犬みたいになってきた、どうしよう……とか考えてるPL)
影法師は、アララの鮮やかにあげられていく髪と、挑発的な笑顔に、
「うう。そういう顔は卑怯です(汗」
そして髪はあげられてゆく。
「あ。上げちゃうんですか?」
アララは、
「だって、邪魔だもの」
アララは髪をあげた。見事。
そして、白いうなじ。ほのかに髪から漂ういいにおい。
影法師は赤くなりながら、
「おおぅ。やっぱりこっちも綺麗です」
しかし、先刻の濡れた髪を思い出し、
「いや、でも降ろした時もすごく綺麗でしたっ(ぐるぐる」
スイトピーの目付きは鋭い。
「あの人、何いってるのかしら」
比嘉は、
「影法師さんが、ですか?」
影法師の頭の中に駄目と言う言葉が浮かぶ。
(俺が聞きたい(駄目
比嘉は友人のフォローを始めた。
「あー……なんといいますか……彼、アララさんの凄いファンでして……」
スイトピーはふーんと言った様子で、
「なるほど」
そして、
「コメントに困るわね」
影法師は、
「外野煩いぞっ(ぇ」
比嘉はスイトピーに友人のことを説明する。
「普段は結構な手練なんですが、まあ、はい……僕も見た事無いような状態です」
そしてしみじみと、
「戦場と日常で人ってこんなに変わるもんなんですねぇ……」
スイトピーは、アララのファン、とのことからも、
「そう、平和が嫌いなのね。きっと」
と決めつけた。
比嘉は苦笑した後、
「でもまあ……今の方が人間らしくて僕は好きです。感情豊かで」
比嘉はアララと影法師を遠く見ながら、
「ああ、なんかこう、フォローに入りたい。でも僕が入ったら絶対悪い方向に進む……(おろおろ)」
影法師は白いうなじをちらちらと見ながら、
「あー……。うん。アララさん、今度こそ奢られてください」
アララはくるりと影法師に向き直り、
「いいわよ」
アララ、天使の微笑。
影法師は純情だ。
その微笑みをみて正気でいられようはずもない。
「え、ありがとうございますっ。えっと、じゃあ何にしましょう」
ふと影法師が気づく。
(はっ、聞く時点で駄目だろ俺?orz
アララは天使の微笑みを崩していない。
「とりあえずここからここまで、全部」
スイトピー手を広げているアララを見ながら、
「ひどいわね・・・」
比嘉は応援することしかできない。
「ああ、影法師さん頑張って……(おろおろ)」
影法師は、端から端まで100mを示すアララにノックアウト。
影法師は、
「…………。お、怒りました?(汗」
奢ることでなにかを怒らせたかと狼狽する。
が、アララはあくまで正気だろう。
アララの好むいい男ならば、それくらいやってみせろ。
それがアララである。
比嘉は、段々様子がつかめてきて、
「なんか、完璧に手玉に取られてるというか……(おろおろし過ぎてとりあえず深呼吸)」
比嘉に向かってスイトピーは、
「友達でしょ。悪女に騙されないうちに、かかえてにげたら?」
影法師は、ゆっくりと財布を取り出す。
(ふっ。もう遅いぜ!(駄
比嘉が悩んでいる間に、
「うーん……って影法師さんサイフ取り出してる!?」
スイトピーはあたまを抱えた。
スイトピーは実際、頭痛がするといった様に頭をおさえ、
「頭が痛いわ」
と言った。
アララは微笑んでいる。
その姿はまるで天使の、いや小悪魔の様。
比嘉は、
「ぼ、ぼくも、流石にこの展開は予測してないっ」
影法師は、財布の中身を確認した後、
「……国のお金使えば(ぶつぶつ」
と、駄目な人間の発言を始めた。
比嘉は必死に、
「(はやまっちゃだめですよー、と身振り手振りで合図を送る)」
影法師、さらに必死に、
「(任せろ。俺に不可能はいっぱいあるけど退けそうにない と身振りで合図)」
ああ、ついに駄目人間が誕生するのか。
アララは、輝くような微笑みで、
「はやく」
比嘉は、
「……とりあえず、引くに引けなくなってるのは分かりました。(頭を抱えている)」
駄目人間誕生の瞬間か、と思った時、影法師がついに、言った。
「むぐぐぐぐ……。ご、ごめんなさい。流石に国の資金を一人の判断では動かせません(平伏」
さっきまでのアララとはうって変わって、素っ気なく、
「そう、私より、国なのね」
一方、こちらには安心する比嘉が、
「ああ、よかった、彼はまだ冷静……あれ冷静か?(滝汗)」
そして眼前の光景に愕然とする。
「ま、またサイフ取り出した!?」
アララは優しく微笑むと、どこかにいってしまった。
影法師はアララに手を伸ばす。
「あー。いえ。ってちょっと待ってください!」
アララの声が、人混みの中から聞こえた。
「国と結婚しなさい。影法師」
ここだけは、同じ女として同意するスイトピーは、
「名言ね」
と言って腕を組んだ。
比嘉は友人の危機だと、
「と、とりあえず、二人を追い掛けてみますっ!(あたふた)」
影法師は、言葉がでない。
「む、むう」
そんな友人に焦れた比嘉は、
「……ああもう、僕も馬鹿だ!影法師っ!持ってけっ!(と言って自分の財布を影法師さんに投げる)」
財布をナイスキャッチした影法師。
中身を確かめ比嘉に叫ぶ。
「足りないよ!(ぇ」
比嘉の叫びは財布の中身と共に届かなかった。
「全部僕の自腹だ。後で労働で返せ!って足りないのかよ!?」
切なさに、比嘉は、長い沈黙の後、
「…………なんか、色々泣けてきた。そこは足りてくれ」
が、ここにひとり比嘉を見直すスイトピーあり。
「あら」
ちょっと見直した、という表情で、
「美しい友情ね」
とスイトピーが微笑んだ。
比嘉は背中に哀愁を漂わせながら、
「いや、なんか不発でした……(しくしく)」
スイトピーの微笑みを見逃した。
影法師は人混みにまぎれてゆく緑の髪を、必死に追いながら、
「結婚どうこうはおいといて。俺は国を見捨てられません。」
思ったより人が多い。
アララが、遠くなって行く。
「ごめんなさい。短いような長い時間を一緒に闘ってきた仲間が居るんです」
かろうじて、緑の髪が見えるだけになる。
「俺はあの人たちになにもしてやれてない。だから、俺のせいでみんなを路頭に迷わせたりはしたくないんです」
そして、それも見えなくなった。
「ごめんなさい(平伏」
平伏する影法師。
もうアララの姿はない。
そんな様子を見ていた比嘉が切れた。
「(ぷっつん)……この影法師の大馬鹿野郎!」
叫ぶ。
「仲間も国も全部抱えて飛べよ!バカ!」
影法師は再び死相を浮かべて、叫びかえす。
「煩いなっ。そこまで器用じゃないんだよっ!(死」
男たちの叫びに、ひとり冷静にスイトピーは、
「無駄よ。もういないもの」
と告げた。
そう。アララはもういない。
スイトピーは明るく、
「まあでも、何がいいのか分からないけど、よかったじゃない」 影法師、さめざめ泣いた。
「うおー! やっちまったー! あからさまに自爆したー(ぐるぐる」
比嘉もまだ納得いっていないようだ。
「くそう……あーもう……いらいらする。」そして、
「影法師の顔がパンダになるまで殴ってやる。アイツはバカだ、大バカだ!」
影法師は泣きながら比嘉とスイトピーの方へ歩いてきた。
「うう。ま、間違えた? 俺の選択、間違えてた?(えぐえぐ」
スイトピーはあくまで明るい。
「いや、もう、相手悪女だし。成功、成功」スイトピーは影法師をなぐさめた。
影法師は比嘉に向かって泣きながら、
「よし殴れ。そのぶん殴り返す! お前の金でおごったところで意味ないだろーがっ(えぐえぐ」
比嘉は拳をグーに握り、ぽかぽかと殴り始めた。
「だから後で返せって言ってるでしょう!お金はあげたわけじゃないんですよ!(ぽかぽか)」
影法師はスイトピーの慰めに、また泣き出す。
「うう、慰めが身に染みる……。軽率な発言はよそう(えぐえぐ」
比嘉は女性の口説き方に、
「まったく、「仕事仲間の方が大事です」って、何考えてるんだっ!(ぷんすか)」
影法師は怒られてうなだれている。
「大事かどうかじゃなくて。なんというか。うん」
かなり真剣な比嘉。
「君の国は、君の戦友は君一人の我が侭で滅ぶような国なのか!違うだろ!」
14歳の比嘉に説教される影法師(何)。
影法師はアララの悪女度を、身をもって感じたのだ。
「滅ぶ気がするんだよ!(死」
スイトピーはたったあれだけのやりとりで、アララの本質を見抜いていた。
「事情は知らないけれど、あの人、ほんとの悪女だから」
比嘉はスイトピーの言に、
「……いや、確かにまあ、僕も悪女だとは思いますけど、うん……でも、なんというか、えーっと」
影法師の嘆きは切ない。
「悪女でもいいんです。好きなんです(えぐえぐ」
スイトピーは無言。
「……」
比嘉は、
「…………なんか、今凄い駄目な男の言葉を聞いた気がした。」
スイトピーは男ってなんだろうと考えた。
比嘉、
「(頭を抱えて、「影法師さんてこんな人だっけ……」と呟いている)」
死相深い影法師。
「煩いなあ(死」
そして、
「こっちもいろいろあったんだよ(ぇ」
比嘉は、これ以上影法師の死相が深まらないように、
「えーっと、うん、まあ、次の出会いがありますよ。ね?(慰めに入る)」
スイトピーはまだ考えている。
「・・・・・・」
ぽつりと影法師は、
「億単位なら勝手に使って良かったのかなぁ…(遠い目」
比嘉、それを聞いて、
「(全力で頭を抱える)」
そして改めてスイトピーに、
「……友達、選んだ方が良いですかね」
影法師はまだ遠くを見つめて、
「全力で選んだ方がいいよ。俺ぶっちぎりで駄目人間だから」
比嘉はやれやれと言った感じで、
「いや、でも影法師さんの友達は僕ぐらいしか無理でしょ?」
影法師は、
「一人二人なら心当たりがないまでもない(ぇ」
比嘉、こらと言って、
「そこは素直にはいって言えよ!(ぷんすか)」
と怒る。
スイトピーは男たちのやりとりを聞いて、
「しょうがないわね」
とため息をつき、手を腰にあてると、
「追いかけるの、手伝ってあげるわ。今度はがんばりなさい」
影法師は、
「え、えっと……」
元気を取り戻した。
「はい! ありがとうございます! お願いします!」
比嘉は仕方ないといった感じで、
「ああもう、とにかく、旅費はまた僕が出すから」
影法師は、遠慮がちに、
「……あー、ほら。やっぱり選んだ方がいいよ。嘉納さんとあわせてがんがんマイルたかりに行っちゃうぞ? 俺も稼ぐけど」
スイトピーは、苦笑した。
比嘉はにっこり笑って、影法師の肩を叩いた。
「別にいいよ。困った時はお互い様さ」
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最終更新:2007年10月19日 11:45