絶対無敵フォルテシモ

絶対無敵フォルテシモは、
絶対加速クレッシェンドの原型となった小説、及び漫画。
略称は絶フォル。


  • 小説版
全87話。
例によって壮大・長大な世界観。研究者、解説者を緊急募集!
小説『絶対無敵フォルテシモ』


  • 漫画版
第67話「無音のアリス」
絶対加速クレッシェンドQに掲載。
漫画版の原作は小説版 45話
読み比べてみよう。



元々掲載されていた場所:
魚眠洞の実験室 (現在は観覧不可)
孤独者を小説家に育てるスレ
孤独者を小説家に育てるスレ2 (設定、裏話なども有り)


目次




絶フォル作品解説




強く生きろ……?
強く生きろ……
強く生きろ……
強く生きろ……!
強く生きろ!
強く生きるのか!
強く生きるんだ!



フォルテシモの主人公達の目的は「世界征服」で
最後は4人の神様と全面戦争するらしい。

というのは設定段階の話で、実際は
赤羊VSスカイクロラの全面戦争である
「第三次赤羊大戦」が物語のクライマックスとなっている。

全編バトル描写がやたら多く、
ドラゴンボールのようなインフレバトルが楽しめる。

主人公のミナセはナナミと子作りしルナを産ませ、
テレーゼと子作りしネプトを産ませ、フリーダと不倫しルナを嫉妬させ、
ルナはフリーダを殺す。





  • 絶対加速クレッシェンドQ作品内での扱い

角田冬彦がWEB漫画サイト「魔都社」で連載している作品、
ということになっている。

冬彦の執筆する絶フォルは 236話「水無瀬」 で、ミナセとラグナロクが相打ちになり完結。




登場人物一覧



キャラクター名 備考
ビョウドウイン・ミナセ 主人公。絶対生存羊(リビング・デッド)。「器じゃない」が口癖のヘタレだったが、徐々に覚醒し世界有数の実力をもつ赤羊となる。第二次赤羊大戦で魔界最強の男イザヤと競り合い、第三次赤羊大戦で赤羊軍の指揮をとる。ナナミと間にルナを、テレーゼとの間にネプトをもうける。
テレーゼ・シオン(テレーゼ・マセマティカ) 大脳特化型赤羊。「夏の劣情」に加入し、ミナセと結婚するが、両親を失ったテロ行為の犯人が赤羊であることを知り、赤羊を殲滅するため強大な科学力をふるう。
イザヤ・カタコンベ 欧米の赤羊集団「ジェネシス」のリーダーであり、魔界最強の男。テレーゼに惚れている。
ホシマチ・ライマ 元「涙法師」局長。爆発を操り、カンジからは「クラッカー」と呼ばれる。ユアイとカップルになる。
ヒマツリ・カンジ 赤羊の亜種、炎熱羊(グレンオーガ)。アリスとの一度目の戦闘に破れ、ネプトの師匠となる。ライマからは「パトス」と呼ばれる。
スワナイ・ミズエ 戦闘集団「夏の劣情」局長。仲間を救うため水爆のエネルギーを吸収し爆発、死亡。
アリス・ヘヴンズゲート 赤羊の亜種、スカイクロラ。高い戦闘力をもつ。
ミナシタ・ナナミ 必殺技「紫極」をもつ凄腕剣士。ミズエの死後、「夏の劣情」の局長となる。愛刀は「高瀬舟」
カント・パックスロマーナ 魔界の門番。テレーゼの考案した術式によって異空間から魔界に呼び出され、スカイクロラ軍側に付くことになる。
カミヌマ・ユアイ(ヤミヌマ・ユアイ) 寄生生物型エニグマ「鵺」と性的な関係をもち、「1対多」のダイナミックな戦闘スタイルを得意とする。
カミヌマ・ガロ(ヤミヌマ・カズナ) ユアイの弟。
ヒイチゴ・シホ(トウメ・シホ) 氷を操る実力派剣士。自己再生能力に若干の欠陥があった。
ビョウドウイン・ルナ
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第2部より登場。ミナセとナナミの娘。超天才的(バッハ曰く超々天才的)な才能をもち、9歳にしてトップレベルの実力をもつ。ファザコン。愛刀は「夜長姫」
ビョウドウイン・ネプト
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第2部より登場。ミナセとテレーゼの息子。テレーゼの最高傑作である成長型テレポン「魚眠洞」をもつ。異母姉弟のルナに惚れている。
キョウゴク・ナナ 剣士。ナナミに強いライバル心を抱く。ナインテール。
フリーダ・ベトヒトルト
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赤羊。スカイクロラの傭兵。ミナセと恋愛関係に陥る。
キリアケ・フウガ
ヤナギモト・フル
ヤマギワ・シュウイチ ナナミに執着心を燃やす剣士。カント・パックスロマーナから迷宮型テレポン「少女地獄」を奪う。「負けて勝つ」型の柔軟な戦い方を得意とする
クロヌマ・フユキ ヤマギワの仲間
トキノ・リクオ ヤマギワの仲間
クルスノ・シュウヤ 雨獄禁の一員
タカシロ・ラブカ 雨獄禁の一員
ヨナタン
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夏の劣情後期メンバー
キタテハ
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夏の劣情後期メンバー。蝶型のエニグマを操る。ミナセのことが好き。
リュイシュン・バシャーモ 夏の劣情後期メンバー。語尾は「アル」。青龍円月刀をもつ
カンナミ・イヨ オツイチの近親?「弥生」の局長。巨大な生物型テレポン「インカニャンバ」を操る。
モリカワ 夏の劣情初期メンバー
センボンギ 夏の劣情初期メンバー
ムソグルスキー そんへきょ
フェノメナ 魔界の門番。
ウィンダム
ガブリエル スカイクロラ
オセロ スカイクロラ
バルトーク スカイクロラ
ジュペリ スカイクロラ
アマデウス スカイクロラ
モア スカイクロラ
ガロア スカイクロラ
バッハ スカイクロラの元村長
アマント(=ブドリ?) スカイクロラのクローン軍団を作り、赤羊を滅ぼそうと企む人間の科学者。
シド・レッドフィールド ジェネシスメンバー。銀髪。機械化された腕をもつ
ビュルストナー・ホーネット ジェネシスメンバー。ゴスロリの鎌使い
ゾラ 人間。赤羊絶滅計画の総隊長
アシモ 生物化学研究者。テレーゼの助手




テレポン、フェリポン(=エニグマ)一覧



テレポン 使い手 形状 備考
インカニャンバ カンナミ・イヨ 巨大な蛇状のバイオ生物
ベーゼンドルファー テレーゼ タコ型 無数の触手がオートで持ち主を守る
オレンジロード キタテハ 蝶方ロボット
魚眠洞 ネプト 最強のテレポン。持ち主の成長に合わせて成長。様々な章をもち、邪宗門と融合可能
サウダージ カンジ 背中の筋肉に埋め込む炎増幅器
アナスタシア カンジ サウダージと同じ種類のテレポン
シャクシャイン カンジ 刀剣 炎の剣
世界樹 カンジ 骨格 炎を発生させる
少女地獄 カント 正20面体 内部は真っ白な空洞
邪宗門 ミナセ 魚眠洞と融合可能。最強のフェリポン。水を操り、クレッシェンドの満水門に近い。力を解放すると原子力を操ることもできる。
深夜特急 ライマ ローラーブレード 高速移動が可能
爆音夢花火 ライマ トンファー 爆発を起こす
サンズリバー アリス 体液
ビッチェズ・ブリュー フル 大量虐殺用
追憶のテーマ モリカワ 音波攻撃
ボボ センボンギ チューバ 雷撃を放つ
秘宗門 ムスイ 棍棒 能力はクレッシェンドの邪宗門に近い
ユアイ 寄生生物 自我をもつ生き物。第四形態で宇宙に進出
天帝妖狐 ミズエ 棍棒 エネルギーを吸収し放出
山椒太夫 ナナ 日本刀
夜間飛行 ヤマギワ 腕バンド 指定した場所に瞬間移動
氷蟲 シホ 氷山を発生させる
白夜行 シホ 日本刀 氷の刀
高瀬舟 ナナミ 日本刀
風博士 ユアイ 扇子 かまいたちを発生させる
キング・クリムゾン イザヤ 筒型 原子力をあやつる
ワイバーン シド 機械の腕 エネルギーを吸収
世界樹圧勝3号 テレーゼ 爆弾 自己修復阻害剤を散布しながら爆発
マガツヒノカミ ラグナロク 巨大な剣 空間を破壊
夜長姫 ルナ 日本刀 刀身にマイパを集中させることで長さ無制限のビームサーベルになる
サジタリウス スカイクロラ 弓矢 スカイクロラ軍の標準装備




必殺技一覧




技名 使い手 備考
ドグラマグラ ヤマギワ 神経かく乱
死にぞこないの青 ミナセ 水の刀で斬る
悲の器 ミナセ 水の器を出現させ防御
わが心は石にあらず ミナセ 龍のような水の流れから無数の刃を発射
青極 ミナセ 強力な水の太刀
ジェロニモ ミナセ 原子力攻撃
ヨギナクサレ ミナセ 超原子力攻撃
爆音万華鏡 ライマ 爆発18連撃
爆音金剛界曼荼羅 ライマ 爆発108連撃
爆音小少年 ライマ 爆音金剛界曼荼羅の火力を一発分の爆発に凝縮
黒爆両界曼荼羅 ライマ、カンジ 爆音金剛界曼荼羅と黒炎胎蔵界曼荼羅の合体技
紫極 ナナミ 刀身に意思力を集中
双紫極 ナナミ 二刀流紫極
粉雪 シホ 邪氷樹に乗り白夜行で攻撃
邪氷樹 シホ とがった氷の結晶を発生
白鳥大帝 シホ 巨大な氷山をせり上げる
氷雪女王 シホ
炎の蜃気楼 カンジ 炎の濁流
火車 カンジ 回転する火球をくりだす
炎の黙示録 カンジ サウダージを火球型に変形させる
火取玉 カンジ 巨大な火球で攻撃
黒炎胎蔵界曼荼羅 カンジ 黒の炎を爆発させる
牙狼裂咬 カミヌマガロ ピンク色の爪を伸ばして攻撃
幾千光年の孤独 ユアイ ピンクの熱線を放射
エンエンラ ユアイ 質量をもった煙
狂骨の夢 ナナ
ナナ 刃先が三つに分かれる
コンストラクション・オブ・ライト イザヤ 金色の熱戦を放つ
リザード イザヤ 金色の光球を発射
ディシプリン イザヤ 雷のように不規則な動きの光弾を発射
暗黒の世界 イザヤ 巨大な光弾で攻撃
太陽と戦慄 イザヤ 最終必殺技
ルノ ビュルストナー 銅色の光を放つ鎌で攻撃
アナーキー・イン・ザ・UK シド そこら中の空気を集める





魚眠洞の章一覧



効果
裸鰯の章 青い目をした光る魚の群れをマシンガン連射
飛魚の章 背中の左右に3つずつ緑の光の翼を生成し飛行
竜宮の使いの章
望遠魚の章 黒いアイマスク状に変化させ熱探知、行動予想
鮪の章 海中を高速移動





名言集




 『ただ毎日楽しい事が少しずつでも起これば良いんだ。この世界は今病気なんだ。
 誰か偉い奴が戦闘のない平和な世界を作れば良い。俺はそれまで待ってる。
 皆が好きな事を好きなだけやって好きなだけ寝て食べて遊べる世界が来れば良いんだ。
 俺はそんな未来を夢見ながら余生を送るよ。生物として死にたくない。子孫を残したい。
 そんな願いだけは有るからな。生き残るのに必要ならそれ相応の力を身につけるよ。
 でも他人を押しのける必要はないし一番になる必要も無いんだ。ほどほどで良い。
 ほどほどで。出る杭は打たれる。鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス。』 14話・ミナセ



『「恋じゃねー! こんなの恋じゃねー! 愛でもねー! こんなのただの……ただの……!」
何だろう。
何でもいい。
「利害一致ってやつだ。お前と踊ってやる。お前……俺と関われ」 』17話・ミナセ



『「姉貴は嘘つきだ」
「自分が一番人を傷つけたい壊したい殺したいっていう願望を持っているのに
 聖人君子のふりしてる。神秘の美少女きどってる」
「肉親にまで嘘ついて、俺はそれが哀しい」
「本当の姉貴に触れられない事が哀しい」
「俺達は本当の自分をさらけだして支えあえる筈なのに」
「俺は姉貴がそんなだから、独りで強くなる」 』 18話・カミヌマガロ



『「ねぇ……君……少し変わったね……何でだろ……私……少し……
 心が揺れてるな……御免……意味分かんないよね……私……支離滅裂な事言ってる……」
太陽が眩しい。
蝉が鳴いている。
俺達は夏の劣情。
今は俺達の季節だ。』 24話・テレーゼ、ミナセ



『「えへっ! そんへきょ!」』 25話・ムソグルスキー




『 いい加減俺としてもエネルギーを使いすぎているがまだ行ける。
何故なら俺は俺だからだ。
俺が俺である限り、俺は無敵だ。
それが運命。
テレーゼは俺の嫁。
それもまた運命。
最強の遺伝子を遺すのは……この俺だ……』35話・イザヤ



『エマージェンシー!
畜生!押し倒してえ!
なんて罪な美しさなんだ!
俺は!生物化学者である俺自身が!
生物だったんだ!
より高等な人間とその何と言うかアレしたがる生物だったんだ!
今までの俺の人生は嘘っぱちだ!
俺はこの最強の女性の為に全てを尽くすぞシャラップ! 』41話・アシモ



『心に凄く大きな傷を負っているの。そして顔がいくつもあるわ。
 100個くらいあるかも。ギョロッとした目で争いが嫌いな野心家ね。
 ずるい所もあるかもしれない。まだ大人になりきれていない子供かもね。
 とにかく青くてでも眼は黄色いんだ。気持ち悪い配色ですわ。
 でも素敵。夢があって何処まででも歩いていけれるような……
 化け物にも色々あって可愛くない化け物だと思いますわ。
 でも可愛い化け物なんてそもそも役割の放棄だと私は思いますわ。
 だから良い化け物なの。私はそう思いますわ』 47話・フリーダ



『良い事教えてやるよルナ。大人になると自分の限界が見えてくる。
 そんでたまに死にたくなるんだよ。死ねないのは自分と別れる事が辛いからだな。
 死ぬって事は自分と別れるって事以上の意味はない。
 人は自分の為に泣き、笑い、生きる生き物だ。本性は皆孤独なんだぜ?
 自分だけだなんて思うなよ。俺も孤独なまま……マゾのまま……
 俺達の両親、虚無の元へと帰るんだ』 50話・ガブリエル



『不純な幸せ?たった一つの夜?
世界が溶ける。皆許せる。
好きだから。たった一つ好きだから。百億分の一の可能性で好きだから。
貴重な 誰にも渡したくない私だけの世界。
見せてあげたいと思う初めての人。
だから何でもあげてしまう。それが私の幸せ。
自分の存在が空一杯に広がって全て丸く尖りを失わせ包み込み許してしまえる。 
そんな夜。
プルプルしたゼリーみたい。体を通して全て許してまとめて食べちゃえ。
美味しいよきっと。だって私の生まれた世界だもの。
殺し合いなんてろくでもないよ。今だけそう思える。
貴方が居るから。』 50話・フリーダ



『俺は段違いなんだよ。
レベルが違うんだよ。
世界と波長が合わない。
だから繋がれない。
だけど孤独は感じなくて
母上の中に居たら
世界に抱かれていたら
自然に溶け込めれば
この悲運と奇跡と宿命
俺は
嫌いではなかった。』 56話・ネプト



『街を抜ける。
空を飛んでいる。
澄んだ青い空が見える。
ルナの顔を盗み見る。
笑っている。
俺といるの、嫌じゃないのかな。
きっとそうだ。
この人は純粋だから。
俺はそれに答えなければ。
砂漠の上まで飛んでいく。』 58話・ネプト



『天才なんて、要するに馬鹿の事だ。
何言っていいのか分からないよ。
長く生きたら丸くなるもんなんじゃないのかな。
この人は年をとるごとに尖っていったんだ。 』 60話・テレーゼ



『あーあ本気になっちゃってるよこの僕ちゃん。
本当ならママと一緒にねんねしてるような年齢なのに……
因果なもんだね世の中。
戦闘因果に支配されてんだ。
アホらし。馬鹿丸出し。
ろくな大人にならないねこの子。』 66話・アマデウス



『俺は広く世界に飛び出して色んな本を読みたいっていつも思ってた。
果ては数学者になる事を夢想していたものだ。
それが世界には飛び出したが首輪のついた不毛な戦争ごっこしてるときてる。
やるせねーよ。やるせねーな。
俺達には生きる理由があるのだろうか?
ボブスレーに乗ってるみたいで上手く考えがまとまらない。
周りの景色が高速で行過ぎていくけど俺自身はあまり歩いていない気がする。
ただ倒したい相手ができた。
なんで倒したいって思うのか理由はよく分からない。
不合理だな。数学者が聞いてあきれる。
でも無駄な思考な気がしない。
なんだろ。
なんか大事な事な気がする。
まだまだ未熟だな俺…… 』 70話・ガロア



『鏡の鏡は鏡だから。
だから最後の宝物としてとっておいた。
今はその人の宝物と戦っている。
因果だなぁ。』 75話・フリーダ



『だんだん弱くなってる自分と、
だんだん開放されていくユアイ。
これで良いって、思えた。
血気盛んな頃には無かった感情が芽生え、
ライマ自身も心の奥底に開放の種を感じた。
「好きだよ。ライマ」
何の気兼ねなくユアイはその言葉を口にするようになった。
その言葉を得る為にどれだけ苦労した事か。
最初会って戦った時からそれは始まっていた。
だけど変なんだ。
やっと手に入れたものが、
何の気兼ねなく発せられるようになったその宝物が、
なんだかどんどん価値を失っていくような、
自分が望んだ物と別の物に変化していくような、
そんな感覚につきまとわれて、
俺は袋小路に立ったような絶望的な感情に押し流され、
昔持ってて何処かで落としてきてしまった物を探すように、
5年ぶりに戦闘の修行を始めた。

体は鈍っていた。
手足が自分の物ではないようだった。
「ライマ格好悪い」
横でユアイが言う。
そう言って、太陽みたいに笑うのだ。
ユアイの変化は俺の功績だろうか。
そうだとしたら、嬉しいな。
「外に出れて、良かっただろ?」
「うん。ライマは突破者だもんね」
ライマはニッと笑う。
「色んな物を見よう。二人で」
「ん」
「俺はミナセみたいに面白い人間じゃないから、色んな物を、外の物、を見せてやるよ」
ユアイはアハハと笑った。

「格好悪い。ライマ」
耳の奥でユアイの声が聞こえた。
「好きだよ。ライマ」
続けて声が聞こえる。
ライマの眼がオレンジ色に輝いた。
なんだよこの体たらく……パトスに笑われんな……
壁を両足で支える。
なめんなよ……
相手も手練だ。
時間稼ぎにしかならない。
この一撃に俺の全てを賭けよう。
俺は突破者だ。
こんな逆境、糞喰らえだ!

悪くなかったんだ。ユアイ。
お前の為に、五年間生きた。
悪くなかったんだ。
最高だった。
有難う……
生まれて初めてのそんな言葉が頭をよぎる。
もうこの手は使えない……
頭を狙え……

俺の合理性!野蛮人!突破できるものなら突破してみろお!
あばよ。ミナセ。ナナミ。ミズエ。カンジ。そして、ユアイ……』 77話・ライマ



『親父……
やっと会えたのに……
強く生きろ……?
強く生きろ……
強く生きろ……
強く生きろ……!
強く生きろ!
強く生きるのか!
強く生きるんだ!
最後の……親父の……言葉……
俺には……生まれてはじめての感覚……
ずっと欲しかったんだ……本当は……
親父の言葉が……ずっと欲しかった……』 82話・ネプト



『もし俺達の上に本当の神がいるとしたら……
いないだろうけど……
なんで俺達の力をもっと圧倒的なものに設定しなかったんだ?
結局、存在しているものは神になれないのだろうか。
今までも何度も頭をよぎった疑問をさらに反芻する。
あ……
そんな問いは無意味だ……
神も人も……
まず現実を生きなければ……
そうだった。
気がつくのが遅かったね……』 84話・パスカル



『繋がれたから、生きた。』 最終話







設定集



  • 神々との戦い
女神プシュケ様は3000万の人形を操り猛威を振るいます。
揺藍さんと揺藍さんのオリジナルのエマノンさんの操る
「鵺 第四形態」で宇宙でも戦えるようになりました。

当初、仲間に引き入れられる予定だった
オタク神プルートは、
狡猾な性格で簡単に裏切ってしまいます。
重力気温あらゆる物理法則を操るプルート、
百軍を操るプシュケ、
圧倒的破壊力の空間破壊術のラグナロク、
レッドラム全員分よりも遥かに桁違いのエネルギーを
内蔵したオシリスの前に、勝ち目は全く見えない。

とりあえず4人を分断しないと手に負えないと
判断したテレーゼは 一計を案じ、分断に成功します。
プシュケの軍隊にはナナミとミズエとフリーダがあたり、
オシリスにはカンジとアリスがあたり、
プルートにはイザヤがあたります。
地獄の門番軍団長のフェックスにはライマとバッハがあたります。

プルート本気出すとめっちゃ強いです。
イザヤ生まれて初めての圧倒的敗北を喫します。
ミナセは逃げてる間に大脳特化型レッドラムが総力を上げて
解析・コピーしたラグナロクの持つ「マガツヒノカミ」の能力が
邪宗門にインストールされているので簡単には負けません。

ミナセ「分かったんだ。器じゃないとかそういうの全部もう関係ないんだって」
オシリスは戦い始めて30分経つと恐慌状態に陥る精神の質を持っていました。
泣きながら過去にラグナロクに酷い虐めを受けていた事を回想します。
ラグナロクはオシリスの頭を強く踏みつけます。
血反吐を吐きながら考えたのは、自分が生まれてきた意味。
この世界に生かされている意味。
こんなコミュニケーションのとり方しかできなくて、それでも生きている意味。
アリスとカンジのコンビネーションで思考が錯乱したオシリスに近づく事に成功。
肉弾戦に持ち込みます。

絶対的強さを誇るオシリスですがアリスと拳で心を通わせるうち、
「レッドラム」という種全体の中に希望を見出します。
彼らは正直だ。地獄の門番と違い嘘をつかない。
そういう物を、自分は探していたのではないか。
アリス「もう良いんだよ。良いんだよ」
気がつくとオシリスはボロボロのアリスの胸の中にいました。
そこでアリスは死んだ妹のフェレスにオシリスが似ている事に気づきます。
その様子を目ざとく見つけたプルートがオシリスを取り上げ
ガツンガツンと殴りつけオシリスは額から血を流します。
アリス「私の妹に何するの!?」
全く適わないのに向かっていくアリス。
その言葉でオシリスの周りが花畑に変わります。覚醒です。
オシリス「認めてくれたの?お姉ちゃん」
涙が零れます。
プルート「やばいニョリ!これは空間掌握能力の萌芽ニョリ!」
意志力が数十倍に跳ね上がったオシリスはプルートと戦闘に入ります。
あまりにもレベルが違う戦いにカンジとアリスは入り込む余地がありません。
ミナセVSラグナロクの戦いは引き分けに終わります。
ラグナロク「お前等を許す事は俺の存在の終わりだから……」
ラグナロクは自分の職務を全うする事に誇りを持っています。
それは咎人を苦しめて苦しめて苦しめぬく事。
それがラグナロクのレーゾンデートルであると信じていました。
空間破壊に次ぐ空間破壊で偶然できた
白い何もない「中間界」で二人は共倒れになります。
テレーゼが中間界の座標を補足し助けに来ます。
テレーゼ「帰る場所があるって、得がたい事だね。そこが彼と貴方の差……」
中間界は崩壊していきラグナロクは無に帰します。
オシリスはプルートを完全拘束します。
オシリス「長い付き合いだね。命まではとらないよ」
残ったプシュケは戦力差で負けを悟ります。
プシュケ「皆川に神の座を譲るよ。引き時を見誤らないのも良い女の条件かな」
あっさり降伏します。



  • レッドラムの食と睡眠
「戦闘集団」というのが出てくるが
彼らの財源は何処にあるのだろう。
食糧も調達しないとだし。「レッドラム」は
人間の十分の一しか食べなくて良いし
1日平均2時間しか寝ない事にしよう。


  • 絶対生存羊
「リビングデッド」能力はプラトの友達のフェリーツェが
「ノウダラケ遺伝子」を応用してミナセに取り入れた
人工的な能力って事にしよう。


  • レッドラムの社会
店とかやってるレッドラムもいるんだよ。
で、そいつら守る代わりに金もらってるんだよ
戦闘集団は。戦国時代だな。
という事から考えるにレッドラムの社会ってスゲエ原始的ですね


  • 三枝純(サエグサ・プラト)
ミナセママ。
膨大な邪気を内在し彼女の脳内の事は
「地獄以上の地獄」と言われている。
でも外面的には太陽のように明るく豪放磊落。
あんまり優しくもなくて気は利かない。
物を考えるのも下手で酷い天の邪鬼。
俗に言うツンデレ。ミナセパパの夢水と恋愛関係に陥ったのは
彼が彼女よりちょっとだけ強かった事がきっかけだと思われる。

頭の悪さを差し引いても当時の世界で5指に入る実力。単純破壊力ならナンバー1。
武器(エニグマ)は体内に飼っている生物兵器
魔界総番長(ユーアーソービューティフル)。
体の一部、或いは全体を自身の
邪悪な想像力(イマジン)のままに変化。
邪気の限りの破壊を尽くす。
巨大化する場合が多く好む形状は現世のガーゴイル。

大脳特化型レッドラムのフェリーツェと無二の親友で水無瀬の為に
色々仕掛けがある最高の武器(エニグマ)邪宗門を作ってもらう。
でも真っ当なコミュニケーションは
死ぬまでとれなかった(ツンデレのせいで)。
7対3の濃い緑髪で 後ろでちょっとだけ縛っている。
いっつも身につけているFF(ダブルエフ)ペンダントは
自分が父親からもらった物でどういう作用があるのかは把握してない。何か秘密がある?


  • 平等院夢水(ビョウドウイン・ムスイ)
ミナセパパ。
両目ありで髪がちょっと長くて外ハネしているふざけた男。
本人は不本意であるようだが世界一の赤羊として名が通り始めている。
超ツンデレ超パワーのプラトをゆるゆると落としてしまった。
水無瀬と違って孤独とかは感じていない。
戦闘する事に疑問を感じていたレベルはとっくに通り越している。

もちろん総合力は突出しているが、バランス・タイプで
個々の能力ではナナセ、プラト、ゼツなどに劣る部分もあり、
最大の武器は「狡賢さ」である。
いつも「楽に」「効率的に」「危なげなく」 「徹底的に」
勝利する方法を模索している。
その為、戦闘中の頭の中はたいてい忙しく回っていて
心理が露呈すると格好悪い。

下積み段階では「自分より強い敵とは 戦わない」
ポリシーを徹底していた。
修行は大好きだし、いつでもする必要があると 自覚していた。
自分を追尾する水無田絶に対し
「コイツ俺より強いんじゃねーの?
無理して俺を倒す必要ないのに厄介な性格の奴だな」と思っている。
最終的に「ああ、こういうのを好敵手って言うのかな?世間では」
とか思って納得する。

武器は「秘宗門」。
超物質「メディカルエアー」を操る棍棒状のもの。
変幻自在に形を変え地中水中をほぼ無抵抗で這い回り
相手の死角などを突いて殺傷する
(実際はそんな事するまでもないスピードで相手の急所を射抜ける)。
変幻自在なのでどうとでも曲げれるし
枝分かれさせて多面攻撃や波状攻撃をする事も可能。
想像力(イマジン)によって操作する。

これの邪気を練り込んだ水を操れるようになったバージョンが
水無瀬の邪宗門だが、製作者のフェリーツェは
「グレードアップされてたら良いなぁ」
と思っているが、実際そうなっているかどうかは未知数である。

デレツンで有名だが子供の水無瀬に対しては
プラトと同じく超ツンデレを発揮し生涯かまってやらなかった。
というか、どう接したら良いのか分からなかったらしい。


  • 非戦闘赤羊
魔界神ラグナロクに戦闘に駆り立てる遺伝子を
プログラムされてるにしても 他の事やってる奴が
もっといても良いと思う。
再生能力、身体の頑丈さは通常レッドラムと同じな
「非戦闘レッドラム」 というのが一定数いる事にしよう。
そいつらが商業とか農業をしてる事にしよう。


  • 神々の力
【ラグナロク】
魔界の神ラグナロクの使う神具「マガツヒノカミ」。
数十キロに及ぶ巨大な剣。
最大の技は「界斬り」と呼ばれる空間破壊術。

【プルート】
天国の神プルートの能力「恋の温暖化」「愛の極限重力」。
気温と重力を自由に操作。
「魔界総番長」の表面すら溶かす高温の空間を造りだし
巨大なブラックホールを造りだす。
プルートは本気になると額にバンダナを巻き
ワックスで髪を逆立てて漫画のキャラの真似をし
ヘッドホンでアニソンを聴き出す。





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最終更新:2010年12月22日 03:58