ネタバレ考察 > 台詞集 > 各話別第04話

さやか「あっ」
看護婦A「あら、上条君のお見舞い?」
さやか「えっ、あっ、え、えぇ…」
看護婦A「あ、ごめんなさいね。診察の予定が繰り上がって、今ちょうどリハビリ室なの。」
さやか「あぁ、そうでしたか…。どうも」

看護婦B「良く来てくれるわよね、あの子」
看護婦A「助かるわ、難しい患者さんだしね。励ましになってくれてるといいんだけど」
看護婦B「事故に遭う前は、天才少年だったんでしょ、バイオリンの」
看護婦A「歩けるようになったとしても、指の方はね…。もう二度と楽器を弾くなんて、無理でしょうね」

さやか(何で恭介なのよ。私の指なんて、いくら動いてたって、何の役にも立たないのに)
さやか(何で私じゃなくて、恭介なの?もしも私の願い事で、恭介の体が治ったとして、それを恭介はどう思うの?ありがとうって言われて、それだけ?それとも、それ以上のことを言って欲しいの?)
さやか「あたしって…嫌な子だ」
さやか(思えばその時の私は、まだ何も分かっていなかった。奇跡を望む意味も、その代償も)



詢子「どーどどどど。ほくろか?…あ、取れた」
詢子「まどか?」
まどか「え?」
詢子「おぅ、さっさと食べないと遅刻だぞぅ」
まどか「う、うん…」
知久「ん?」
詢子「え?」
タツヤ「姉ちゃ、どうったの?」
知久「…ま、不味かったかな?」
まどか「ううん、美味しいの。すごく美味しい」
まどか「生きてると、パパのご飯が…こんなに美味しい」


さやか「でもってー、ユウカったらさー、それだけ言ってもまだ気付かないのよ。『え、何?私また変な事言ったー?』とか半べそになっちゃってー。こっちはもう笑い堪えるのに必死でさー!」
まどか(さやかちゃん、昨日のこと…)
さやか(ゴメン、今はやめよう。また後で)
仁美「ユウカさんったら本当に不思議な人ですね」
さやか「そう、そうだよねー。どうかと思うよねー」
仁美「うふふふふ、さすがにそこまでは」


和子「えー確かに、出産適齢期というのは、医学的根拠に基づくものですが」
和子「そこからの逆算で婚期を見積もることは大きな間違いなんですね」
和子「つまり、30歳を超えた女性にも、恋愛結婚のチャンスがあるのは当然のことですから」
和子「したがって、ここは過去完了形ではなく、現在進行形を使うのが正解…」


キュゥべえ「ん?」
まどか「何か…違う国に来ちゃったみたいだね」
まどか「学校も仁美ちゃんも、昨日までと全然変わってないはずなのに」
まどか「何だかまるで、知らない人たちの中にいるみたい」
さやか「知らないんだよ、誰も。」
まどか「え?」
さやか「魔女の事、マミさんの事、あたし達は知ってて、他のみんなは何も知らない。それってもう、違う世界で、違うものを見て暮らしているようなもんじゃない」
まどか「さやかちゃん…?」
さやか「とっくの昔に変わっちゃってたんだ。もっと早くに気付くべきだったんだよ、私達も」
まどか「う、うん…」
さやか「まどかはさ、今でもまだ、魔法少女になりたいって思ってる?」
まどか「ん…」
さやか「…そうだよね。うん、仕方ないよ」
まどか「ずるいってわかってるの…今さら虫が良すぎだよね。でも…無理…」
まどか「あたし、あんな死に方、今思い出しただけで息が出来なくなっちゃうの。怖いよ…嫌だよぅ」
さやか「マミさん、本当に優しい人だったんだ。戦う為に、どういう覚悟がいるのか、私達に思い知らせる為に…あの人は…」
さやか「ねえキュゥべえ、この町、どうなっちゃうのかな?マミさんの代わりに、これから誰がみんなを魔女から守ってくれるんだろう」
キュゥべえ「長らくここはマミのテリトリーだったけど、空席になれば他の魔法少女が黙ってないよ」
キュゥべえ「すぐにも他の子が魔女狩りのためにやってくる」
さやか「でもそれって、グリーフシードだけが目当ての奴なんでしょ?あの転校生みたいに」
キュゥべえ「確かにマミみたいなタイプは珍しかった。普通はちゃんと損得を考えるよ。誰だって報酬は欲しいさ」
さやか「じゃあ…」
キュゥべえ「でも、それを非難できるとしたら、それは同じ魔法少女としての運命を背負った子だけじゃないかな」
キュゥべえ「はぁ、君たちの気持ちは分かった。残念だけど、僕だって無理強いはできない」
キュゥべえ「お別れだね。僕はまた、僕との契約を必要としてる子を探しに行かないと」
まどか「ごめんね、キュゥべえ」
キュゥべえ「こっちこそ、巻き込んで済まなかった」
キュゥべえ「短い間だったけど、ありがとう。一緒にいて楽しかったよ、まどか」
まどか「…ごめんね」


まどか「ごめんなさい…。私、弱い子で…ごめんなさい」


まどか「あっ…ほむら…ちゃん…」
まどか「えっ…?」
ほむら「貴女は自分を責めすぎているわ。鹿目まどか」
まどか「え?」
ほむら「貴女を非難できる者なんて、誰もいない。いたら、私が許さない」
まどか「…っ」
ほむら「忠告、聞き入れてくれたのね」
まどか「…うん」
まどか「私がもっと早くにほむらちゃんの言うこと聞いていたら」
ほむら「それで、巴マミの運命が変わったわけじゃないわ」
ほむら「でも、貴女の運命は変えられた。一人が救われただけでも、私は嬉しい」
まどか「ほ…ほむらちゃんはさ、何だかマミさんとは別の意味でベテランって感じだよね」
ほむら「そうかもね。否定はしない」
まどか「昨日みたいに…誰かが死ぬとこ何度も見てきたの?」
ほむら「そうよ」
まどか「…何人くらい?」
ほむら「数えるのを諦める程に」
まどか「あの部屋、ずっとあのままなのかな」
ほむら「巴マミには、遠い親戚しか身寄りがいないわ。失踪届けが出るのは、まだ当分先でしょうね」
まどか「誰も…マミさんが死んだこと、気づかないの?」
ほむら「仕方ないわ。向こう側で死ねば、死体だって残らない。こちらの世界では、彼女は永遠に行方不明者のまま」
ほむら「魔法少女の最期なんて、そういうものよ」
まどか「ひどいよ…」
まどか「みんなのためにずっと一人ぼっちで戦ってきた人なのに、誰にも気づいてもらえないなんて、そんなの…寂し過ぎるよ」
ほむら「そういう契約で、私達はこの力を手に入れたの」
ほむら「誰のためでもない、自分自身の祈りのために、戦い続けるのよ」
ほむら「誰にも気づかれなくても、忘れ去られても、それは仕方のないことだわ」
まどか「私は覚えてる」
まどか「マミさんのこと、忘れない。絶対に!」
ほむら「そう。そう言ってもらえるだけ、巴マミは幸せよ。羨ましい程だわ」
まどか「ほむらちゃんだって、ほむらちゃんのことだって、私は忘れないもん!昨日助けてくれたこと、絶対忘れたりしないもん!」
まどか「…ほむらちゃん?」
ほむら「貴女は優し過ぎる」
まどか「え?」
ほむら「忘れないで、その優しさが、もっと大きな悲しみを呼び寄せることもあるのよ」
まどか「あ…」
まどか「あぁ…」


さやか「何を聴いてるの?」
恭介「……『亜麻色の髪の乙女』」
さやか「ああ、ドビュッシー?素敵な曲だよね」
さやか「あ、あたしってほら、こんなだからさ、クラシックなんて聴く柄じゃないだろってみんなが思うみたいでさぁ、たまに曲名とか言い当てたら、すごい驚かれるんだよね。意外すぎて尊敬されたりしてさ。恭介が教えてくれたから。でなきゃ私、こういう音楽ちゃんと聴こうと思うきっかけなんて、多分一生なかっただろうし」
恭介「さやかはさぁ…」
さやか「なーに?」
恭介「さやかは、僕を苛めてるのかい?」
さやか「え?」
恭介「何で今でもまだ、僕に音楽なんか聴かせるんだ。嫌がらせのつもりなのか?」
さやか「だって恭介、音楽好きだから…」
恭介「もう聴きたくなんかないんだよ!」
恭介「自分で弾けもしない曲、ただ聴いてるだけなんて」
恭介「僕は…僕は…っ!ああ!!」
さやか「あっ……。あぁ、あ!」
恭介「動かないんだ…もう、痛みさえ感じない。こんな手なんてっ」
さやか「大丈夫だよ。きっと何とかなるよ。諦めなければきっと、いつか…」
恭介「諦めろって言われたのさ」
恭介「もう演奏は諦めろってさ。先生から直々に言われたよ。今の医学じゃ無理だって」
恭介「僕の手はもう二度と動かない。奇跡か、魔法でもない限り治らない」
さやか「あるよ」
恭介「え?」
さやか「奇跡も、魔法も、あるんだよ」


まどか「ほむらちゃん、ちゃんと話せばお友達になれそうなのに」
まどか「どうしてマミさんとは喧嘩になっちゃったのかな」
まどか「あ!仁美ちゃん…?」
まどか「仁美ちゃ~ん。今日はお稽古事…ぁ」
まどか(あれ・・・あの時の人と同じ)
まどか「仁美ちゃん。ね、仁美ちゃんってば」
仁美「あら、鹿目さん、御機嫌よう」
まどか「ど、どうしちゃったの?ねえ、どこ行こうとしてたの?」
仁美「どこって、それは…ここよりもずっといい場所、ですわ」
まどか「仁美ちゃん…」
仁美「ああ、そうだ。鹿目さんもぜひご一緒に」
仁美「ええそうですわ、それが素晴らしいですわ」
まどか(どうしよう…これってまさか…)

まどか(あぁ…あぁ…ほむらちゃんに連絡できたら…あぁダメだ、携帯の番号わかんない)

町工場の工場長「そうだよ、俺は、駄目なんだ。こんな小さな工場一つ、満足に切り盛りできなかった。今みたいな時代にさ、俺の居場所なんてあるわけねぇんだよな」

詢子「いいか?まどか」
詢子「この手の物には、扱いを間違えるととんでもないことになる物もある」
詢子「あたしら家族全員あの世行きだ。絶対に間違えんなよ?」

まどか「ダメ…それはダメっ!」
まどか「あっ…ぇ?」
仁美「邪魔をしてはいけません。あれは神聖な儀式ですのよ」
まどか「だって、あれ危ないんだよ?ここにいる人達、みんな死んじゃうよ!」
仁美「そう。私達はこれからみんなで、素晴らしい世界へ旅に出ますの」
仁美「それがどんなに素敵なことかわかりませんか?」
仁美「生きてる体なんて邪魔なだけですわ」
仁美「鹿目さん、あなたもすぐにわかりますから」
まどか「え…」
まどか「放してっ!!」
まどか「ええい!」
まどか「えぇ?」

まどか「…ど、どうしようっ…どうしようっ」
まどか「や、やだっ…こんな…」
まどか「あっ…いやだっ、助けてっ…誰かあぁぁ!」

まどか「あっ、こ」
まどか「罰なのかな…これって」
まどか「きっと私が、弱虫で、嘘つきだったから…バチが、当たっちゃったんだ」
まどか「あ、ああぁ!あーあ!あ、あぁ。あっあっ、あ…」
まどか「えっ…さやかちゃん!?」
さやか「これでとどめだぁ!!」
さやか「いやーゴメンゴメン。危機一髪ってとこだったねぇ」
まどか「さやかちゃん…その格好」
さやか「ん?あーはっは、んーまあ何、心境の変化って言うのかな?」
さやか「ん?大丈夫だって!初めてにしちゃあ、上手くやったでしょ?私」
まどか「でも…」
さやか「あ!」
ほむら「貴女は……」
さやか「ふん、遅かったじゃない。転校生」


キュゥべえ「はあ…。まさか君が来るとはね」
杏子「マミの奴がくたばったって聞いたからさぁ、わざわざ出向いてやったっていうのに」
杏子「何なのよっ!?ちょっと話が違うんじゃない?」
キュゥべえ「悪いけど、この土地にはもう新しい魔法少女がいるんだ。ついさっき契約したばかりだけどね」
杏子「何ソレ?超ムカつく」
杏子「でもさあ、こんな絶好の縄張り、みすみすルーキーのヒヨッ子にくれてやるってのも癪だよねぇ」
キュゥべえ「どうするつもりだい?杏子」
杏子「決まってんじゃん。要するに、ぶっ潰しちゃえばいいんでしょう?」
杏子「…その子」



さやか「舞い上がっちゃてますね、あたし」
さやか「これからも見滝原市の平和は、この魔法少女さやかちゃんが、ガンガン守りまくっちゃいますからね」
さやか「後悔なんて、あるわけない」

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最終更新:2011年07月16日 07:46