エアコン配管のフレア加工のこつや注意点

 2013年4月13日(土)
 明日エアコン取付2台目。その前にフレア加工について問題を解決しておかないといけないのだ。

 3月31日に、練習用にあまった配管の方をフレア加工してみたが外周より少し内側に傷が付く。何でだろう。バリが取れてないのかと思っていたが直接的な原因は違っていた。

 これ、フレアリングツールの円錐形のローラーだが、何やら傷が…。えーまだ少ししか使っていないのにもう駄目になったのかよ。と一瞬焦ったが、これは金属カスがこびりついたものだった。お湯の銅管をフレア加工したり、アルミのパイプで練習したりしているうちにバリの粉がこびりついて癒着していた。これが原因と思う。できるだけ表面を傷付けないように細いヤスリや#1200のペーパーでカスを取り除く。結構しつこくくっついていたので取るのに20分ぐらいかかる。

一応取れた。#1200のペーパーの目が付いているような気がするが、そのくらいは大丈夫だと思うけどね。そんなに簡単に壊れる?これでまた試してみよう。

ところで、これは日立の据付説明書のフレア加工についての記述。それによれば、フレア外面に冷凍機油を塗るべからずということなんです。締め過ぎるからだって。

これはパナソニックですが、特に言及していません。好きにしてくれということです。

これは、フレアガードという、フレア部分にスプレーする油です。TASCOのものだから、専門メーカーというか、確かなもんだと思います。

 裏の説明書きにはフレアの外側に塗って、銅管の共回りを防ぐと書いてあります。内側に塗るべきか、外側に塗るべきか、どちらにも塗らないのがよいか、どうでもよいのか、謎です。それにしても、TASCOが外側に塗れって書いてるのに日立の説明書では締め過ぎるからよくないと書いているのは全く見解の相違というか、困ったもんです。
 それで僕は結局前回内側にも外側にも塗らなかったわけですが、明日は内側にも外側にも塗ることにしようと思う。

フレアガードをしみこませた綿棒で、フレアリングツールのローラーを磨いてみた。結構金属粉が付いているようで、黒くなった。これでいこうと思う。綿棒にフレアガードをしみこませて、それでフレア面やフレア面の外側のゴミを除去する意味も兼ねて拭くのだ。

もうちょっと練習するためにここで切る。パイプカッターの刃はほんの少しずつ出して、ほとんど抵抗なく何度も回してパイプを切る。切れそうになったら折れないように手で支えながら回す。最後に折れると切り口が汚くなる。

バリが立っている。下に向けてリーマーでバリを取る。

これ、一応取ったんだけど、バリを取ったリーマーのバリがまた出てる。

アクリル板に#400、#1200のペーパを貼ったヤスリ。

裏は#150と#600。

#400ぐらいから#1200まで切り口をこすった。そしたらまた内側にバリが出るからリーマーでこすり、ヤスリでこすり…を数回繰り返すと、もういいだろって感じになる。

内側に金属粉が付いていたらよくないので綿棒にフレアガードをしみこませ、ゴミを除去する意味で拭く。

1mm厚の硬質塩ビ板を2枚貼りあわせた。片方は穴が開いている。1mmの高さのゲージにする。

こうやって、管を1mm出すんです。

これ、1mm以上出てそう?

ここから後は、クラッチつきのフレアリングツールなので特に熟練は要しない。カチッと言ったらそれ以上深く入らない。ローラーはその高さで回るのでカチカチ4~5回まわしたらゆるめる。まあ、前よりはだいぶきれいだ。初めから加工してあるフレア面に比べれば汚い。でも、これ以上無理!

外周の少し内側に筋が入っているな。まあいいだろ。

切れ端じゃなく長い方の先端もやっておこう。

中の金属粉をきれいに取る。これをしっかりすれば筋は入らないはず。

何だかね。それでも少しは入るんですね。これは許される範囲なのだろうか。

因みにフレアの直径は13.8mm。JISではR-410Aの3分管のフレアは13.2mm。1mmのゲージで測ったのにな。出すぎてたか?まあ、いいよね。ナットには普通に収まるし。

2分管もやってみます。

この場合、1mmのゲージではみ出させるとフレアが大きくなり過ぎるんじゃないでしょうか。少し控えめにはみ出させた方がいいな。

数回フレア加工しただけでもこのように金属がローラーに圧着されます。

大きくするとこんな感じ。フレアガードをしみこませた綿棒でこまめに掃除するのがよい。

総じて、
リーマでバリを取る。これはちゃんとする。
フレアリングツールのローラーをフレアガードをしみこませた綿棒でまめに掃除することも必要。
フレア加工前にフレアガードをしみこませた綿棒で管の中の金属粉などのゴミをふき取る。これも重要。
締め付ける前にフレアガードをしみこませた綿棒でフレアの内側や外側やフレアナットの内側のゴミを取る。これも重要。
よく、フレア加工部分のガス漏れが取りざたされるが、電動のツールがどうのこうのじゃなくて、結局銅粉などのゴミが噛んでんじゃないの?バリの金属粉とかの。フレアガードをしみこませた綿棒で拭くと、重要な接合面が細かい金属粉などで結構汚れてます。それをきれいに取り除けば、基本的に問題ないと思いますけどね。カメラのクローズアップ写真見ると銅の粉がいろんな所にあるのが改めてわかりました。逆に、そういう事を無視して、冷凍機油を塗るのがいいとか悪いとか言ってみても意味無いと思います。まあ、今後実践してみてまたレポートします。

2014年3月15日追記
今日、また自力でエアコンつけた。
フレア加工もやった。
今年は消費税の関係で、この時期でも型落ちのエアコンの値段が下がらない。
中古だけど、2013年式の程度のいいのが2万円台であったので、それにした。まあ、ほぼ3万だけどね。

フレア部分には、表も裏もフレアガードを塗った、というか綿棒にフレアガードをしみこまて拭いた。
金属粉を取り除くためにそれはやるべきと思う。
ただし、ネジの部分にはフレアガードが付着しないようにすべし。
ネジ山にオイルが付着すると、規定トルクで締めていても、明らかに締め過ぎになると思われる。
その時は異常無くても数ヶ月してからナットが割れたりするらしい。
だから、フレアガードはフレア部分にだけ塗る。ネジのところには塗らない。
スプレーの意味が無いと思う。綿棒にしみこませて使うので、瓶詰めの液でいい。

ともかく、そのようにして昨日真空引きして、今日まで放置しても真空度が変わらずだったので漏れは皆無。問題なし。
最終更新:2014年03月17日 00:39