自分でエアコンを真空引で取替え!古いエアコンを取り外して新しいエアコンを取り付け

 2013年3月31日(日)前からやるぞ!と思っていて、ついにやった!完全自力で納得のいくまで、1から10まで自分でエアコン取り替えた。もう文句は無い。これで効かなかったり、ガス漏れとかトラブルが発生したら、100%自分のせいだ。業者のせいにはできない。この日が来ることを長い間目標にしてきたのだ。僕のDIY史上において、歴史的なプロジェクトだ。だから、完全にメモを取る。忘れないように。しかし、やってみればそれほど難しいことでもないような気がする。いろいろな操作を行なうときに、内機、外機、配管の中のガスの流れや、圧力のようすがちゃんと把握できていれば、難しい作業ではない。フレア加工やフレアナットの締め付けなど、失敗しがちなところをきちんと押えればそれほど難しい作業ではない。配管カバーもつけないでテープ巻きで済ませるならそれほど手間はかからない。だいたい、ホームセンターでも消耗品などの材料はほとんど揃うわけだから、それだけノンプロにも需要があるわけで、DIYでやっている人は結構居るんじゃないの?
 僕は皆さんにエアコンは自分で取り付けましょうと推奨しているわけではない。リスクはある。資格も必要。真空ポンプなどを買わないといけない。それでも自分でやりたい人がやるのは良いと思う。節約のためだけにやると言うなら、(近いうちに3台ほどエアコンを取り替えるというのなら別だが)それは道具代やリスクを考えると意味無いような気がする。やるとするなら、あくまで自分の納得のためにやる。それなら良い。

 古いエアコン。20年以上だな。冷媒はR22。日立RAS2564W。この部屋は人に貸している。全然つぶれていないのだが、あまりに古いので燃費も悪いだろうし、イメージも良くない。よく働いてくれたがそろそろ引退だ。安らかに眠ってくれ。

 その前に、最後の運転をしてもらう。強制冷房運転。ポンプダウンのためだ。ポンプダウンとは、冷凍サイクルの冷媒を、全て外機に回収すること。引越しなど、エアコン移設の時にも行なう。冷凍機油などもきれいにすべて回収しようとするならば、ウォーミングアップが絶対に必要。いきなり高圧バルブを閉じても無理。たっぷり30分は最後のお勤めをしてもらいたい。でないと冷凍機油が配管に残って配管はずした時にベタベタポタポタ出てくるハメになる。プロなら次の現場もあるだろうから10分以上時間は取ってられないだろうが、そこは素人の強味。たっぷり30分ウォーミングアップする。ウォーミングアップと言っても冷房運転に限る。暖房はダメ。この時期に冷房運転をするには強制冷房スイッチを入れるしかない。例によってこの手の古いエアコンは簡単にわかる場所に強制冷房スイッチが無い。ともかく下のネジ2本をはずし、前カバーをはずす。
 少なくとも4年に1度は掃除してるんだけどね。かなり埃っぽい。
 「えーっとスイッチは…?」
 ほれ、右の方のカバーに何やら書いてあるよ。

 右の方のブリキのカバー。これだね。

 この中にスライドスイッチがあって、上にスライドさせればOK。

 ブリキのカバーをはずしたらありましたね。これを上にして、30分冷房だ。今日はそれほどあたたかくもない。気温は16度くらいか。冷房すると寒いね。ちゃんとはたらいているけど、まあ、年数も年数なので引退してもらおう。自分の家ならともかく、賃貸の部屋なので。

その間に外機の配管カバーをはずしておこう。外機のポンプは頑張って作動している。音がしっかりしている。

 昔のやつは外機の前面から向かって左側に配管をつないだのか。このところは右側に統一されているように思うが。
 上が高圧の2分管、下が低圧3分管。冷房なので、上の2分管から出た冷媒が、内機で気化して気化熱を奪って冷え、内機のファンで冷気が出る。冷媒は下の3分管を通って再び外機のポンプで圧縮されて液化する。圧縮の時に出る熱は、外機のファンで放熱される。
 これを見て、そういうイメージが浮かべばそうそう失敗しないよ。しかし、古そうな感じだな。

 今の機械と何ら変わらないね。バルブキャップのナットをはずすと、バルブを六角レンチで回す穴が見える。低圧側のバルブには先の方にサービスバルブが付いている。これは虫押し式の自動車のタイヤのバルブみたいなもんだ。これを取り付けた当時は、フロンが温暖化どうのこうのということは言われていなかったので、高圧側のバルブを開けたあと、勘と度胸でこの虫を数秒間押し、プシュッと配管内の空気を追い出してエアパージした。多少余分目にプシューーとやらないと空気が混じるのでよくない。これを見込んで、昔は多少余分に冷媒が入っていたらしい。それが最近は温暖化の問題で冷媒は放出してはいけないので、メーカーもほとんど余分に冷媒を入れていない。だから、追い出し式エアパージは今は使えない。ガス不足になる。そんなわけで、今は真空引き式エアパージが無難。でもね、やらない業者はやらない。熟練すれば問題なくできるから。あるいは多少ガスが足りなくても効くからバレない。効けばいいじゃないですかってことだな。まあ、そうですね。冷媒が多少足りなくても効くよ。普通に。しかし、下手な業者だと冷媒の出しすぎを恐れるがあまり、エアパージが甘くて空気が残る場合がある。それは良くないと思うね。たちが悪い。そういうことが気になって仕方ないなら真空引きを絶対やる業者に頼むか、自分でやるしかないんですよ。もちろん気にしない人はそんなことする必要はない。この記事も読まないで下さいね。僕はね、実際痛い目に会っているからこういうことをやっているわけです。痛い目に会っていない人は(そういう人が大多数と思いますが)はっきり言って、こんなことやる必要はないです。

20分ほど経ったら低圧側は霜が付いてるね。冷え切ってる。春とはいえ、まだまだ寒いって事もあるしね。あと10分で30分になる。そうなれば高圧側のバルブを閉めて冷媒の供給をストップしましょう。

完全に閉めた後、90度ほど開いて通り道を細くして冷媒の通るスピードを上げてやる。この状態を1分(おまじないみたいなもんですが)。その後また思い切り完全に閉めて3分放置。キッチンタイマーかストップウォッチで測るべし。

そして、低圧側も完全に閉めて、できるだけ速やかにエアコンを止める。引退の場合ならまだしも、移設の場合などは低圧バルブを閉めたら間髪を入れずにポンプを止めないと、壊れたら元も子もないしね。ただし、止める事に気を取られて、あわてすぎて、低圧バルブがきちんと閉まってなかった…なんて事はありがちです。やっちゃいました。それに気付かず管をはずしかけたら、プシューッと音がしてあわててまた管のナットを締めたという始末。

バルブ閉めるとね、霜がなくなるんです。それで、ああ、もう閉まったのかと思ってエアコン切って管のナットを緩めると、プシュー!え?

古いせいもあってしまりが悪いですね。思い切り閉めないとダメです。より確実にやるなら、サービスバルブの蓋のネジを開けて虫を押してみることです。ちゃんとポンプダウンできてたら、配管内は少し負圧になるはずなので、出るんじゃなくて少し吸い込む感じになるはず。

この時はサービスバルブの虫を押していないが次回はやってみた方がいい。吸い込む感じならばポンプダウンはうまくいっている。そうなれば管をはずす。高圧側をはずしたところ。フレア部分とか、バルブの蓋のネジ部分が錆びている。これは多分ガス漏れを防ぐ薬品を塗布したあとなのだろう。現在は冷凍機油を塗るとか塗らないとか、メーカーによっていろいろだが、日立は「フレアの背面には何も塗らないこと」を推奨している。フレアの背面に塗るとフレアナットが抵抗無く締まりすぎて、工事直後は問題なくても、数シーズン経ってからナットやフレア部分が割れてくることがあるらしい。ほんとに?どうだかね。

これは、低圧側をはずしたところ。ナットのネジのところ、錆びてるね。やっぱ、何も塗らないのがいいと思うね。まあ、これは20年以上もちましたけどね。

管とドレンをはずしたので、内機をはずしました。ペアコイルは使ってないな。最短の配管でうまいこと繋がっていた。

これね、裏板だけど、取付部分はサッシにはみ出してるんですよね。なんとも不細工ですが、内機の幅は78cmぐらいでそれは今も同じ。どうしようもない。

穴の中に新聞紙がつめてあった。1989年平成元年2月17日か。ブッシュ大統領なんて書いてあるがパパブッシュだろな。125円で円高だって。西ドイツはユーロじゃなく、マルクです。西ドイツ?まだベルリンの壁があったんだ。東西冷戦時代の話。よくもまあ、今日まで丸24年正常に働いてくれました。

新しいエアコンも日立にした。RAS-AJ22B-W。2月とか3月がいちばん安いのかな。22型とはいえ、29600円しかも送料込み。楽天の関西トリカエ隊。びっくりする。
関西トリカエ隊楽天市場店
取り外した24年前のエアコンは、おそらく工務店の言われるままに10万以上していただろう。デフレか、インターネットで流通事情が変わったことによるのか、安くなったもんだ。
何で22型?8帖ほどの鉄筋の部屋で西日も入らないしというのもあるが、外機を既存の台に置く場合の奥行きと高さのクリアランスの問題。日立の22型が最も小さかった。25型となるとパナが最も小さい。ともかくいちばん小さいのが欲しかったのでこれになった。それでもギリだ。

上はこんな感じ。ほとんど空いてない。

前に軒のアルミの構造材がある。これ以上の大きさの外機になると相当苦しいな。4月15日に隣の部屋のエアコンを交換するが、そちらは12帖なのでパナの25型にしたんだが、どうなることやら。

あと3cmほどか。

後ろは5cm以上あけないといけないらしいが、これもギリ。

結局前のこの頬杖のLアングル材ギリギリまで前に出すということだ。まあ、何とかおさまった。

内機の裏板を壁につける。水平か、若干ドレン側を低くすべし。間違ってもドレン側を高くしてはならない。

窓枠にはみ出すから、木の板を予めちっちゃいネジで裏板に取り付けて、スペーサーにした。

矢印の所4本のタッピングビスで止める予定。これはガムテープで仮止め。

プラスティックのカールPCプラグ。緑(7.5mm)、コンクリートドリルは7mm、タッピングビスは4mm。
因みメモ
給湯器のときはカールPCプラグ。青(8.5mm)、コンクリートドリルは8mm、タッピングビスは5mm。
あと、ちっちゃいのをやる時は赤(5.5mm)、ドリル5mm、ビスは3mm。これは使わないな。
これするぐらいだったら、ドリル3mmで穴あけ後掃除機で吸って、セメダインスーパーXかコンクリボンドつめてコースレッド直接捻じ込む。最後は手締め。

そんなわけで、4箇所止めて、OK。日立の説明書にはそう書いてあった。松下は6箇所以上だった。そんなにいらない。4箇所でいいさ。


コンセント。普通のやつつけた。切れ込みの入った、20Aのやつを付けろと聞いたこともあるけど、22型では意味なし。もちろんだが、近い所の穴2箇所につないだら同じ所につなぐことになるので思い切りショートする。それは送り用の穴じゃ。こんなことわかっていたはずがプロ氏の前で赤っ恥をかいた。

内機の裏。この配管、そのまま手前に90度ねじってどこかつぶれないだろね。おそるおそる曲げようとしたが何か不安がよぎったので、

断熱材破いて銅管を見ながらねじることに…
※後で説明書読み返したら、これはだめだね。ねじるのは。先に下に真っ直ぐに伸ばしてそれをまた後ろに曲げるというのが正式なやり方。ねじるのはよくないね。

はい、別に問題ありませんです。そりゃそうだろ。今度からは破かなくていいよ。
※破かなくていいけど、ねじってはダメ!下に伸ばしてから後ろに曲げること!

次は配線。前カバーをはずしたら右側にブリキのカバーが見えます。ネジはずしてこれをあける。

黒白赤の3心単線2mmの(2スケとか言うなよ!それはより線じゃ。)VVFケーブルを18mm剥いてつなぐ。

ちゃんと真っ直ぐにしてもこれがなかなか入らんぞ。1.6mmでもいいんじゃないの?

無理やり入れたがな、白いのはラジオペンチでつまんだから被服がボロボロになったで。やりなおす?もうええやん。大勢に影響なし。
これね、先に線を突っ込んでから後ろに出した方がいいんじゃない?その方がやりやすいと思う。

コードを後ろに突っ込んでずーっと通して固定金具でネジ止め。

後ろ側はこんな感じ。ドレンは下のほうにするけどはじめ上のほうで最後下のほうというのが一番良い。逆は不可。素人は適当にやって逆勾配にしがち。逆勾配の部分は少しでも作ってはいけない。そこに水がたまる。水がたまる所を作ると、そこの水の重さでせき止められてゴボゴボ音がして間欠的に水が流れたり、ひどい場合には内機から水がぽたぽた出てくるような目にあうのだ。

先ずはケーブルを通しまして、

あとは裏板の上の方から引っ掛けて下の方をパチンとロックするまで押し込む。最後に前カバーをつける。傷付けると見栄えが良くないので、前カバーは後にするのが無難。

室外側。ドレンを切っておこうか。外機の暖房時のドレンは既につないである。

下から右の方にやってもいいが、まあ、上からやろう。後ろは狭くて無理。急に曲げるときはパイプベンダーを使うが、この場合どうか。

まあ、半径10cm程度ならば折れたりすることもなかろう。ベンダーは使わなかった。パイプベンダーは半径5cmぐらいだな。

ペアコイルで延長。予め形をちゃんと作ってから接続すること。逆は不可。接続してから形を作るために曲げるような力を加えてはいけない。接続部の両側10cmは直線にすること。接続部分には極力変な力が加わらないように配慮しなければいけない。これがプロ氏の教えだ。よーく覚えとけ。

初めから工具で締めるべからず。はじめは手締めだ。管を真っ直ぐにしてフレアの背面をナットにくっつけるように軽く引っ張りつつ、手で回して閉めていく。ほとんど回らないで抵抗があったらナットが斜めに入っている。これは素手で感覚を味わいながらやるべし。素手で回る所まで回したら、ゴム手袋はめて増し締めする。工具はその後だ。

最大の難所、3分管から行こう。必ず自分の手前にフレアナットを持ってきてエアコン側のロウ付けしてあるオスの継ぎ手をモンキーで固定。フレアナットにトルクレンチをはめて両手で内側に締める。この時回転方向以外に絶対力を加えるな!管を曲げるような力は絶対加えるな!結構腕力要るぞ!前はブルブル震えて、プロ氏にダメ出しされて結局やらせてもらえなかった所だ。グイッと力入れて…ん???何だよ。震える前にトルクレンチがカクンとお辞儀したぜ。えっっと思って、あろうことか、そのままさらに15度ほど締めてしまった。締め過ぎたかな。力一杯という印象があっただけにあまりにあっけなかったのでやりすぎたぜ。まったく。これ、何年かしてからナットやフレアが割れてきたりするんでしょ。まあ、そこまで神経質になることもないか。大丈夫だと思うよ。それにしても前は外側に広げる方向で力入れたから具合が悪かったんだな。内側に絞る感じならばしっかり力が入るよ。

はっきり言って、2分管は力要らない。締め過ぎに注意だ。トルクレンチがカクンとなってから気持ち5度ぐらい締めたらいいんじゃないかな。その後数回カクンとなることを確認すればOK。

無事に繋がりました。この後、つないだ部分の前後10cm以内は絶対曲げない。極力このあたりに妙な力を加えない。

保護テープ巻いちゃってますが、これは正しくは、試運転が終わってからの方が良いのですが、僕の場合、ここの部分が曲がってはいけないと思って竹のお箸を副木にして一緒に巻き込んでいます。その後の配管作業で曲がらないようにこの部分に関してはテープを巻きました。

内機と接続する所を切断してフレア加工します。これは初めての体験だ。プロ氏が来たときはやらせてもらえなかったからペアコイルはとぐろ巻きにしたんだ。今日は絶対やるぜ。

2分管切ります。断熱材はテープで止めてめくり上げておきましょう。

パイプカッターは少しずつ刃を出す。一度にたくさん刃を出さないこと。軽く回る程度で何度も回してゆっくり切っていくこと。

次は3分管。同じ要領で。これは慣れてる。昔、アマチュア無線でアンテナ作ったからアルミ管とかよく切ったものだ。

リーマでバリを取る。管の切り口は下向きでないと削りカスが管の中に入るのでNG。削るのは、あまりしつこくやると削りすぎてだめだよ。あくまでバリを取るということ。

まあ、きれいだけどバリを取ったらまたそのバリが出ているように見える。厳密にはこの面を細かい精密ヤスリか何かで平らにすべきだな。

ほれ、これだな。2分管の方だが、バリを取ることでまたバリが発生している。

まあ、いいだろ。使わない方の管でフレア加工の練習だ。

ピントが合ってないので2分管はきれいにできているように見える。

ピント合ってないな。しかし、半分ぐらいの所に何となく線が…。

あー、これだね。外周から少し内側に線ができてるな。まあ、いいんじゃない?練習はこのくらいで。

これ、大事な写真ですよ。何でだかわかります?フレア加工の前に絶対にやっておくべきことです。日立の取付説明書にも書いてありました。
そうです。フレアナットを予め通しておきましょう。下向きだから落ちないようにテープで止めています。

フレアツールセットして回します。これはクラッチ付きなので熟練は要しない。丁度いい深さでカチカチ空回りする。そうなったら数回まわせばもうできている。

これ、バルブの方にピントが合ってますね。まあ、外周近くに線が少し入っています。

次は3分管ですが、2分管もそうですが、新冷媒のフレアは、管を固定する器具の面から1mmはみ出してセットしないといけません。でないとフレアが小さくなります。1mm以上出すとフレアが大きくなりすぎます。1mm厚の板か何か用意しておいてゲージとして使えばいいと思います。

3分管はピンボケでもはっきり筋がわかるな。しかし、今回は強引にも。このまま締めたよ。大丈夫だとは思うけど、完璧とは言いがたいね。フレア加工についてはまだまだ練習したり、工夫する必要があるな。自分でやるんだから失敗したら全て自分が悪い。この筋はバリによる筋というよりもバリから出た金属粉がフレアリングツールのローラーに癒着したことによるものだ。つまりローラーが汚れているようだ。フレア加工については次回のエアコン取り付けまでに問題を解決しなければならない。

まあ、もうやっちまえ!

エアコンにもとからついていたフレアナットの方が丈夫そうだったのでそれを使った。もちろんこれも、先に手締めしてからですよ。

真空引きだ!夢にまで見た真空引き。心行くまで真空引きするぜ。
真空ポンプ側から、
まず、このポンプはR22用の真空計を繋ぐようになっているので、アダプタをつける。それは付属してたな。以後全て手締めだ。
次に真空計。黒いバルブを便宜上下バルブと言うことにするがこれは基本閉めておく。
黄色のバルブを横バルブと言うことにするが、これは基本開けておく。
横バルブからチャージホースって言うのかな、黄色いホースでチャージバルブに繋ぐ。チャージバルブはエアコンのサービスバルブに付ける。
素人の必需品はチャージバルブだな。これは絶対にいいよ。ホースをはずしても全く冷媒がもれない。プロ氏はこんなもの使わずにサービスバルブに直接チャージホース繋いでたけどね。はずす時にネジだからどれだけ素早くはずしても多少はチャージバルブの虫を押している状態になるからプシュッと出るわいな。そんなもん気にしなけりゃいいが、素人がもたもたネジ回してたら、プシュッがプシューーになったりするので良くない。
チャージバルブはケチらず買うべき。
言っとくけど、真空引きするのに、4バルブマニホールドとか達成計とかそんなものは絶対に全く必要ない。金輪際いらない。何だよ、あれ。あれは車のガスチャージか何かの時に使うんじゃないのか。家庭用エアコンの取り付けで真空引きするのにあんなもの買うのは何もわかっていないということ。いらんぞ。買っちゃいかんぞ。しかし、チャージバルブはいるぞ。

真空ポンプを動かす→下バルブを開ける
そうすると1分もしないうちにほとんど真空状態。
下バルブを開けたり閉めたりしてもポンプの音に変化がなくなったらとりあえず下バルブを閉めて、ポンプを止めましょう。横バルブは基本開けたままでね。
これで、配管の中の真空度を示しているわけです。目印の赤い針を黒い針の上に持って
来ます。プロ氏はそれで5分程度放置した。それで針の位置が変わらなければ
「漏れてないですね」
って言えるわけ。

しかし、ここは素人の強みを発揮しよう。実はこの写真はあくる日の朝だ。20時間近く放置した。そこまでやれるのは素人だから。
どう見ても漏れてないね。


さて、ここではじめて横バルブを閉じる。万一1気圧以上の正圧が真空計にかかると振り切れる。これから冷媒を開放するので、チャージバルブの虫を開けたまま冷媒を開放すれば配管内の圧力がそのまま真空計にかかれば針が曲がるぐらいではすまないだろう。つぶれるに決まってる。
その前にチャージホースはずせって?まあ、それでもいいでしょうけど、僕はチャージホースは配管内に冷媒を入れてからはずすのが筋だと思っている。せっかく真空引きしたのだから、その状態のまま冷媒を注入すべき。

横バルブ閉めて、さらに虫も閉める。チャージバルブは左に回すと虫が上がってくるので閉まる。感覚的には逆だけどね。虫は押した時に開くから。

まだチャージホースははずさない方がいい!

虫は配管内の圧力が高いほど閉まるから、先にガスを開放すべきだと思うのです。配管内が負圧だったら虫は開こうとするわけだから、空気が入ってもおかしくないでしょ。もっとも虫のバネの力で空気はほとんど入らないと思うが…。まあ、これは気分的なもんかな。よくわかっている人が見たら、お笑いかもしれないけど、せっかくだから厳密にやりたい。
ともかく、DIYというのは、自分が納得するために自分でやるわけだ。自己満足でも何でもいい。納得のいくようにやる。

まさか真空計の針は動かないだろうが、高圧側のバルブを恐る恐る開ける。シュー。

グイッと力を入れて開けきる。中途半端に開けた状態にしてはいけない。思い切り力を入れるほどではないだろうけど、何と言うか、グイッと開けきるんです。

さて、ここでやっとチャージホースはずします。チャージバルブごとはずしました。うんともすんとも言わなかったな。少しだけチャージホースの中に空気が流れ込む音がするはずですが。

ちゃんと開いてるか。もう一度確認。

高圧側のバルブの蓋、サービスバルブの蓋をモンキーできっちり閉める。これはトルクレンチでやらないけどしっかり締める感じ。力一杯だと割れそうだし。
低圧側のバルブも最後までグイッと開ける。

蓋をきっちり閉める。古いエアコンは全部の蓋やフレアにシール剤みたいなのが塗ってあったようだ。でも、そこがさびてたし、そういうことはしない方がいいだろう。きっちり締めれば何も塗らなくていいはずだ。フレアには、シール剤ではなく少量のフレアオイルを塗ろうかと思って購入してあるが、日立の取り付け説明書には塗らないようにと書いてあった。理由はフレア部にオイルがあると、ナットとの間で滑りが良くなり過ぎてフレアナットを必要以上に締めてしまう可能性があるということ。そしてその場合、ナットがすぐに割れるようなことはなくても、数年経ってから徐々に割れてきたりすることがあるらしい。たち悪いね。しかし、外機の配管接続部分はフレア状の栓をフレアナットでとめてあるがこのフレアナットをはずすと、確かにその辺にオイルがべっとり塗ってあった。何だよ。人に塗るなって言っておいて最初から塗ってあるじゃないか。それなら塗ってもいいって書いておけよ。要するにこんなことどっちでもいい?

さて、いよいよ外機に配線したら試運転だ。

これはちゃんと入った。

応急運転ボタンを普通に押せば応急運転となる。応急運転は前回の運転状態または気温判断で冷房か暖房だ。これはよくわからんので強制冷房しよう。
強制冷房は、応急運転ボタンを5秒以上長押しする。

すると、タイマーランプが点滅する。これが強制冷房状態のあかし。
おーー、冷えてきたぞーー!問題ないぞ。寒い寒いぞ。
リークチェックとかやってないけど、この部屋に住む人に、暑くなった頃ちゃんと効いているか確認すればいいだろ。ともかく今は問題ない。ガスが漏れるとすれば、フレア加工をした外機との接続部だな。ガス漏れとなればここのフレア加工をやり直し、冷媒入れなおす。やばそうな所はわかっている。

保護テープを巻いて仕上げだ。保護テープを狭い空間で巻く場合は予め巻き芯から解いたテープを芯なしで巻いておいて、これを巻きつけていく。巻き芯付だと狭いところは引っかかってどうしようもない。

まあ、今日はこんなところです。筑紫哲也さん風に。

穴は油粘土みたいなパテで埋めます。これは簡単。

できたぜ。

下の隙間にも白い板をはめて見栄えを良くしました。

サッシにはみ出して裏が見えるところも白い板を貼りました。

ついにできました。
4月14日にも別の部屋のエアコンを取り替えることになっている。そこは既に入居中の部屋なので今回のようにゆっくりやっていられない。写真も撮ったりできないだろう。でも、簡単に結果報告はするつもり。そして、今回の反省点はフレア加工。フレアに筋が入っているのが非常に気になる。これを解決した上で次のエアコンを取り付ける。

だらだらした長い文をお読みいただき、ありがとうございました。
これがエアコン取替えの一部始終。かなり多くの準備段階を経て何とか実践できた。いちばん勉強したのは道具をそろえる時だった。何をしなければならないか。何が必要か。性能は?価格は?そういうことを考えているうちにいろいろ知識が身についたような気がする。プロ氏にケチョンケチョンに言われた体験のリベンジみたいなモチベーションも手伝った。いずれにしろ、自力ではまだ1台しか付けていない。えらそうなことはいえない。
これをお読みになった方で、僕の間違いなどに気づかれた場合は教えていただければありがたいです。

2013年4月14日
自力エアコン取替え2台目
パナ CS-252CFR
イークローバーというところで送料込み3万5千円ぐらいだった。
25型の場合外機がいちばん小さいのはパナだったのでこれにした。
外機WDH=655*275*530mm
内機の幅は780mmこれは旧エアコンと同じ。ぎりぎり。これ以上の幅は不可。

この、斜めの頬杖にあと5mmというところまでだったが何とか収まった。

上のクリアランスは日立と変わらない。あと5cmでもいける感じ。次にやる場合、高さより奥行きの小さいやつを選べばよいのではないだろうか。

2分管のフレア。こんなもんだと思うけどね。

3分管のフレア。外周付近に筋が見えるが、これはもうどうしようもない。フレア加工は相当慎重にやった。リーマとヤスリでバリをほぼ完全に取り除き、フレアガードをしみこませた綿棒できれいにした。フレアガードは今回フレアの表裏、フレアナットの中、接続するオスの継手、要するに全てに塗ったがベトベトに塗ったのではなく、綿棒にしみこませてゴミを掃除する意味でこすった。結果、結構ゴミが付いて来た。外機に初めからナットがついているけど、それをはずしてその辺を掃除してもしっかり汚れが付いて来た。さすがに大きい銅粉などはなかったが、綿棒が黒くなるような細かい金属粉はメーカー出荷状態から付いている。それが付いているからと言って、問題ではないでしょうけどね。ともかく、きれいにするのに越したことはない。
真空引き後20分放置で漏れ無し。
ガス充填してリークチェックをスプレーして漏れ無し。
全く問題ないと思う。自信ある。
旧エアコンの取り外しと新エアコンの据付全てあわせて5時間かかった。工程は全て頭に入っているので説明書を見たり迷ったり調べたり一切していない。外機が置けないといった問題もなく全て順調だった。それでも5時間。プロなら2~3時間でやるんだろうな。やっぱりすごいね。

うまくいって、屋根裏部屋に片付けようとエアコンの道具をまとめた段ボール箱を持って梯子のような階段を上っていたらあろう事か途中で手をすべらせて箱ごと2m近い高さから落とした。ものすごい大事にしてるのに!でも、ダメージはそれほどではなかった。真空ポンプも生きていた。しかし、真空計が重症。ポンプで引いたらメモリから外れる。

裏のカバーのネジをはずし、中のブルドン管を見たが折れてはいない。軽症だ。針を見ながら適当に曲げる。

ほぼ合ってきた。

あとはゼロ調のネジを回してあわせた。

横バルブを開けて大気圧を見るとほぼ1気圧。今日は曇りなのでもう少し低いようにも思うがまあいいだろう。絶対値はもうだめだ。しかし、真空引きのために絶対値は必要ない。だからいいじゃないか。

しかし教訓

「片づけが終わるまで気を抜くな!」
最終更新:2013年06月06日 21:24