Shinko シンコー CIDS-120の電池パックBPS-120のセル交換

10年以上前だと思うが、近所のコーナンでShinko(シンコー)CIDS-120という充電式インパクトドライバを買った。2×4に大量にコースレッド(細めのネジ釘)を打つ必要があって。松下やリョービなどメジャーどころは1万円以上していたがシンコウのこのインパクトドライバは¥7800だったか、とにかく半額ほどだったので衝動買いした。プロじゃないんだから、これでいいじゃないか、と思って買った。しかし、これはものすごい便利。松下やリョービがどの程度のものなのか使ったことがないから比較できないが、とにかくこのシンコウのインパクトドライバに関しては何の不満もない。12Vだし、力不足を感じた事はない。最も使用頻度の多い電動工具である。しかし、これだけ使っていると電池の容量がさすがに減ってきた。15分で充電できるとはいえ、もう1個か2個予備の電池パックが欲しいところ。しかし、マイナーどころの悲しさで電池パックは普通に売っていない。松下のやつがはまりそうだが、3500円ほどもするし買う気もしない。
そこで、オークションを物色しているとCIDS-120が電池パック、充電器付きで出ていた。但しジャンク。充電器は正常らしい。もう一つ、BPS-120Aというマイナーチェンジ版のバッテリーパックと充電器も出ていた。それらをほとんど送料のみの値段(全部合わせて2000円ぐらいだと思う。)で手に入れた。
結局手持ちは
本体CIDS-120が2台。電池パックBPS-120が2個とBPS-120Aが1個。15分充電器2台。30分充電器1台。
本体は2台とも、別に問題なく使える。充電器は3台とも正常。しかしそんなにいらない。
問題は電池パック。BPS-120Aは爪を少し小さくしたら使えた。これは最も元気。しかし、ジャンクで仕入れたBPS-120はほとんど死んでいた。容量不足。充放電を数回繰り返しても全く回復せず。
それで、中のニッカド電池セルを入れ替えることにする。
左側にある電池パックの中のセルを取り出して使おうという魂胆。これ、単三より太短い。

実は、この電池パックは数年前に、家の前に捨ててあった充電式掃除機の中に入っていたもの。オレの家の前に掃除機捨てるなよ!って思ったけど、仕方なしにバラバラにしてゴミ袋に入れて処分したのだが、バッテリーパックだけは取っておいた。これって、拾得物横領罪になるんでしょうね。でも、捨てる方がどうかしてると思うけどな。

BPS-120の中身。棒のように飛び出しているところは縦に2本入っている。合計10本が直列
接続されている。確かに1.2V×10=12Vということです。

左の、紫色のやつが掃除機の電池セル。見た目からするとなんとなくいけそう。

何がどのようにつながっているかを写真で記録しておきましょう。
これは、サーミスタのようです。黒い線で一番後ろのS端子につながっています。なお、BPS-120Aにはこの端子はありません。おそらく15分の急速充電のための温度センサーでしょう。

マイナス端子につながる電池は外のカバーがなく、むき出しになっています。さらに何かセンサーがアルミテープのようなものでつけられている。

各端子。一番上から右回りに、プラス端子(電池に直接つながっている)、T端子(青色リード線でマイナス極の電池に固定されたセンサーより)、マイナス端子(白色リード線)、S端子(黒色リード線)

これだけ記録したら、心置きなくばらばらにできる。

プラス極と直接つながっている電池。タブがそのままプラス極になっている。

このタブ、全部だけど、スポット溶接。ペンチで引っぺがす。

掃除機電池に半田メッキして、

引っぺがしたプラス極のタブをつける。

端子板をつける。

電池を直列につなぐのは何にしよう。網組線だとやたらとかさばる。

普通の線をタブに半田付けしてもやはりかさばる。

とにかく適当にやったけど蓋が閉まりづらかった。

さすがジャンク。爪が片方折れていたので、アルミ板を付けた。

こんな具合です。これで十分爪の役を果たしてくれる。

結局普通の線でやるとかさばって、蓋が閉まりにくいので銅板でつないだ。

これで何とか収まった。

さて、充電です。念のためBPS-120A用の充電器で30分充電。
ところが、やはり容量不足。
またバラして1本1本電圧を測ると、何と、3本が死んでいた。0V。だから充電直後でも電池パック全体の電圧は7本分の8.4V。これではだめです。掃除機の電池は12本あったから使っていない電池で生きているのがないか調べてみたけど、みんな死んでいた。結局7本しか生きていない。万事休すか。

しかーし、これでは終わらない。
近所のケーヨーD2でふと発見した電池パック。D2オリジナルのコードレス電動工具につけるものだが、何と、1980円!これは安いと思って思わず衝動買い。中国製だがメーカーは創業150年の工具の老舗「高儀」これは間違いない。
一応調べたらヤフーショッピングにも同じような値段でありました。
12.0Vバッテリーパック BP-1208
まあしかし、送料があるんで近所にD2があればその方が安いかも。

もちろん全然形が違う。中のセルを使うのだ。10本入っているはずなので1本198円は、やはり安いだろ。

NiCdで、1.5AHだから同じセルのはず。

やはり同じセルだ。単三より太く短いやつ。温度センサーも付いている。

これ、つなぎ方が全然違うから、結局のところバラケさせないことには使えないな。

上のタブだけ切って下のタブはつながったまま。2本1組でバラバラにした。タブをニッパーで切っている時に隣の電極にニッパーが触れてショート状態になり、接触部分が熱くなって煙が出た。電池の命には別状ないと思われる。NiCdをはじめ、2次電池は内部抵抗が小さいから、ショートには気をつけるべし。

こんな感じで並べればよいということ。下のタブは2本ずつすでにつながっているから後は上のタブどうしを薄い銅板でつなげばいい。なお、付いていたタブは完全にむしり取らずに残しておいた方が半田付けがやりやすい。

ケースに組み込んでから半田付けした。セルは隙間なくきっちり入るので半田付けしてから入れようとすると苦労する。

ちゃんと収まりました。

思い切り激しく回りました。手持ちの電池パックの中で一番生きがいいです。当たり前か。2000円もかけて新品のセルに換えたんだから。
充電は念のため15分急速充電はやめて30分充電でやることにします。

まだ死んでいないと思しき充電掃除機のセルは一応取っておいて、今後死んだセルがでてきたら、そいつと交換することにしよう。
因みなんですが、こういったサイズの電池をサブCとかSCとか4/5サブCとか4/5SCとか言うらしいです。オークションで検索すると、サブCのニカドやニッケル水素電池が新品で多数出品されています。これを買うという手もありますが、容量が大きいからか、ちょっと高いかな。まあ、これもアリですね。よく吟味して考えてみてください。大きさもご自分の電池パックのセルを実際に見て測ってから落札しないといけませんよ。サブCと言ってもそれより短い4/5サブCがよく使われているらしいので。
電動工具の電池パックの交換用電池セルのオークション
バッテリーパック BP-1208を分解した方が安いというのが引っかかりますが、ニッケル水素に換えてみたり、いろいろ冒険ができそう。

これで、シンコーのコードレスインパクトドライバのラインナップが全て完動品となりました。本体2台、充電器3台、電池パック3個です。
しかし、急速充電器は2台いらないな。

●2014年6月12日追記
このページは多くの方にご覧いただいているようでお問い合わせを頂いた。内容は、
「BPS-120Aという30分充電用の電池パックを15分充電器で充電できるでしょうか。」
というもの。BPS-120AはBPS-120(15分充電用)よりだいぶ安いので。
結論 → そのままではできない。
赤と緑のLEDが交互に点滅して「充電不可」エラーとなる。
BPS-120は、急速充電に対応するために温度センサーのつながった端子がある。BPS-120Aにはそれが無い。
中のセルは同じようなもんだと思いますが…。30分充電器ならどちらのパックも充電できます。
でも、15分充電器で30分充電のパックを充電したいのだ。気持はよくわかる。やるとしたら、ダメになったBPS-120の中身のセルだけBPS-120Aの元気なセルに入れ替えれば可能だろう。しかし、かなり手間。
もう一つ考えられるのは、15分充電器を改造して、温度センサーの端子(後ろ側のS端子)に適当な抵抗を通してプラスかマイナスかの電圧を加えればエラーが出なくなるような気がする。
どなたかダメモト自己責任(DIYの醍醐味)でやってもらえませんかね。上手くいったら教えてください。

オークションで30分充電器付の出品があるかも?
30分充電器をオークションで物色
最終更新:2015年02月02日 01:11